ショパン

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ショパン/練習曲ハ短調作品10-12「革命」


この「革命」と「幻想即興曲」はよく間違えられる曲なのだそうです。
クラッシックファンにはまずあり得ませんが、バッハとベートーヴェンの区別が付かない方であればそれもあるのでしょう。

『この練習曲は11月蜂起における1831年のロシアによるワルシャワ侵攻にほぼ同くして公表された。ショパンは肉体的もろさのため暴動に参加することはできず、その怒りの感情を代わりにそのとき作曲した多くの作品にぶつけている。その中で最も注目に値するのが、この革命のエチュードである。失敗に終わったポーランドのロシアに対する革命が終結したとき、ショパンは「これは私に多くの痛みを残した。それを分かっていたのかもしれない!」と泣いた』

このような話もありますが、実のところ定かではありません。
そもそも、曲の愛称自体ショパンが付けた物ではないのです(この曲の場合はリストが付けました)。
当時の出版界は「曲の売り込みのため」に副題をつけましたから、作曲者の意図とは関係ない場合が多いですね。

では演奏に参りましょう。
最後に箸休めも用意しました。リフレッシュにどうぞ。


クラウディオ・アラウ

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細かいところが独特です。
若いアラウですね、充実しています。自在に音がコントロールされていて、余すところ無く表現されています。素晴らしい。


ジョルジュ・シフラ(譜面付)

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凄まじい「うねり」です。
細かい表現の好みはあるでしょうが、こと「左手のためのエチュード」という意味に於いて、これほど左手の表情を追い込んで行く演奏も少ないのではないか。さすがはシフラ。


ウラディーミル・アシュケナージ

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落ち着いて聴ける安定した演奏です。
左手の表情も細かく、行き過ぎることがありません。


マウリツィオ・ポリーニ

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全ての音がハッキリ聞こえます。
楽譜を見ながら曲を追うとしたら、最適な演奏です。
そして、まず目指す演奏としても最高の演奏。個性は後から作れば良いのですから。


ニコライ・ルガンスキー

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不思議ですね。全曲通しで聴くのと、単独で聴くのとでは印象が違います。
通しであれば丁度良い表現なのですが、単独の場合はもう少しインパクトが欲しいですね。
とは言うものの、充分に素晴らしい演奏です。


ヴァレンティーナ・リシッツァ

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充分に怪女であるリシッツァではありますが、これらの面々の中に入ると「女性らしい」と評したくなるから不思議です。
タッチのバランス、表情の繊細さ。
ホッと一息つける演奏です。

スタニスラフ・ブーニン

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ブーニンです。
この人のショパンは安定しています。
若い方は、この人のCDでショパンを初めて聴いたという人も多いのではないでしょうか。アクのない演奏。入門編にも良いと思います。


スビャトスラフ・リヒテル

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ピアノが壊れそうです。
リヒテルが一番良い頃でしょうか。テクニックも冴えています。
スタジオでのレコード録音用の演奏ではないので、多分に表情はオーバーになっているのですが、熱狂した聴衆をさらにアンコールで喜ばせるにはこうなるのでしょう。


ウラディミール・ホロヴィッツ

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フレーズの作り方が好きですね。
スケールを聴くとホロヴィッツの色が見えてきますが、もしかするとこの曲はお気に入りだったのでしょうか。
とても生き生きとしているではありませんか。


ホルヘ・ボレット

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相変わらずの演奏。さすがはリストの孫弟子です。
でも、演奏はオーソドックス。奇をてらう事なく音符を追って行きます。
スタイルとしては現代に通じるものがあり、古さを感じさせません。録音さえ良ければ、最新録音と言われても疑わないでしょう。



なかなか素晴らしい演奏です。
ただ、録音が今ひとつ締まりのない音になっているのはエンジニアの責任でしょう。
惜しいです。


フレディ・ケンプ

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この人は何を弾いてもこうなります。
品を感じられないのですが、こういう演奏の方が実は熱烈なファンを作るのです。
力強いのと粗雑なのは違うと思うのですが、逆にパンクロック系の方などとコラボするなど、色々なアプローチも考えられて支持されるかもしれません。


ユリ・ブーコフ

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巧いです。そつがありません。
もしかするとお年を相当召してからの録音なのでしょうか。
ステレオでなくても良いので、一番脂ののっている時の演奏を聴いてみたいものです。


箸休め Maksim Mrvica

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お疲れさまでした♪
この曲は8ビートでも16ビートでも乗りますし、劇的な曲なので合いますよね。
そういえば、その昔「運命‘77」などという曲もありました。
少々古すぎましたか。

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幻想即興曲 嬰ハ短調[遺作]作品66


右手の速いパッセージが印象的なこの曲は、ショパンの中でも人気の作品。
ショパン亡き後に友人が遺品から発見し、手を加えて『幻想即興曲』と名前をつけて出版しました。

ショパンは友人にこう話していたそうです。
「この曲はベートーヴェンのソナタ『月光』を拝借して創った」
曲の冒頭部分が「月光」第三楽章のカデンツァと酷似している事も含め、批評家達に酷評されるのを恐れて公開しなかったのでしょう。ショパンはベートーヴェンの『月光』を知り、あまりの美しさに嫉妬して世に知られぬように隠したとも言われますから、もしかすると「拝借」してしまったのかもしれません。

さて曲ですが、主部では左手1拍が6等分、右手1拍が8等分されたリズムです。
この場合、本当は1拍を24に分割して弾かないと合わないのですが、そうしなくても自然なリズムに聞こえますし、逆に絶妙の味が出てきます。これはショパン独特の「曖昧なリズム」の良さなのです。

では演奏です。
不思議なことに、家にある色々なCDを聴いても「これだ」という演奏に行き当たりません。動きの美しさを存分に聴かせ、目映いばかりに音を散りばめて欲しいのですが無いのです。
さて、今回はどうでしょうか。

ユンディ・リ(動画付)

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巧いですね。本当に安定していて変な癖もありません。
テクニックと真摯な演奏。アクの強い人が最近は少なくなっています。
オールドファンには物足りないかも知れませんが、これこそ技術が成熟した証であるとも言えるでしょう。


ヴァレンティナ・イゴシーナ(動画付)

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女性的で美しい演奏。
3大国際コンクール(ショパン、チャイコフスキー、エリザベート王妃)ではありませんが、それなりに(リーズ、ロン=ティボーなどでもないということ)優勝もしております。
クラシック界も興行です。この人は「ビジュアル系」とも言えるでしょう。美しい。


ウラディーミル・アシュケナージ

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巧いし、表情もあるし、人気も実績もある。
でも印象としては淡泊。これは左手のせいでしょうか?
あっさり系が好きな人には良いでしょう。私としては、「アシュケナージならもう少し」と思ってしまいます。


クラウディオ・アラウ

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もう前奏だけで聴かせてくれます。さすがはアラウ。
決して速弾きせず、色々と仕掛けていて均整が取れた中にも深い表現。
Bを聴いたらやはりアラウ、この手の曲は相性が良いです。


ウラディミール・ホロヴィッツ

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落ち着いて聴けます、ホロヴィッツはオーソドックスです。
チャイコフスキーと違って機関銃にはなりませんが、本当はこの曲で派手にやって欲しい。
細かい所で色々と聴かせてくれます。私の好みとしては「端々と」ではなく、もっと曲の大きな解釈で仕掛けて欲しいです。
いや、これがホロヴィッツなのでしょう。


アルトゥール・ルービンシュタイン

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ひとつひとつの音を大切に。これがルービンシュタイン、あくまでも上品に。
この方はヒートアップしません。ショパンの専門家でありますが、あまり深入りしない演奏こそショパンなのでしょうか。
私も演出過剰な演奏は好きでありませんが、それでももう少し欲しいところです。


ジョルジュ・シフラ(音量低めです)

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スタイルとしてはやはり古いですが、やはりシフラは巧いです。
もしリストだったらショパンをどう弾くか? などと想像させてくれる演奏です。
これもライブですが、スタジオ録音が聴いてみたいですね。
B‘の後のA。「なるほど」思わず膝を打つ演奏です。


ホルヘ・ボレット

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お〜派手ですね。巧い、凄い、全然流れていません。
私が聴きたい演奏に一番近いかも知れません。
ステレオで聴きたい。もっと細部まで聴きたいですね。


ヴィルヘルム・ケンプ

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やはり昔はライヴですから、客を驚かせる「速弾き」が多いです。
でも、自宅で冷静に聴いてしまう現代においては、アレンジはやはり違和感があります。時代ですから仕方ないのでしょうが。



中村紘子らしい演奏です。
好みでしょうが、スピードで流してしまうのは、この曲の魅力を隠してしまうと思います。
残念です。

スタニスラフ・ブーニン

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ブーニンには独特の「節」があります。
この曲でも非常に個性的に「節」が使われていますが、私が欲しいこの曲の歌い廻しとは少し違います。
華麗さをあまり感じないと思うのですが。


ニコライ・ルガンスキー

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エチュードで類い希な演奏を聴かせてくれたルガンスキー、安定したテクニックは健在です。
しかし、やはり私には今ひとつ物足りない。
この曲は他の曲と違う「聴かせ所」があると思うのです。
やはり今回も「これだ」と思うものに巡り会うことが出来ませんでした。

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ショパン「エチュード」Op.10 No.4聴き比べ


ショパンの「練習曲(エチュード)」は全部で27曲ありますが、その内訳は作品10として12曲、作品25として12曲(「12の練習曲作品10」「12の練習曲作品25」とも、合わせて「24の練習曲」とも呼ばれます)、そして遺作の「3つの新練習曲」となります。

今回は、中でも人気の高い「作品10の4」の聴き比べ。
条件も時代も違うので一概に比較は出来ませんが、それでも聴き比べると面白いものです。
思わず笑ってしまう程の「超人リヒテル」。頭痛がするほど完璧な「鉄人ポリーニ」。
怒濤の激情「アルゲリッチ」。
オールスターの競演です。

Sviatoslav Richter スビャトスラフ・リヒテル

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さすがは超人。
これはお金を払って聴いていただくお客様に向けての演奏ではありませんから余興と言えば余興、あくまでも「お遊び」での速弾きです。
プロのピアニストはこのくらいの速度で弾いてしまいまが、貴重なのは普通は目に出来ないこういう演奏が残っている、という事なのです。


Maurizio Pollini マウリツィオ・ポリーニ

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完璧ですね。全く濁らず流れず全ての音が鳴りきっています。
ここまであからさまに見せてしまうと、どうしてもタッチやテンポの乱れが出てしまうのですが、それも全く無し。
どこをどう切り取って細かく分析しても隙が無いのです。


Murray (Moshe) Perahia マレイ・ペライア

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ポリーニが新たなスタイルを打ち出した後だからこそ、なし得るこの演奏。
らしいと言えば「らしい」のですが、コーダを聴くとペライアは別のタイプの曲で魅力が出るのだなと感じます。


Georges Cziffra ジョルジュ・シフラ

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シフラの神業。
フレーズの中、そしてスケールでの加速・クレッシェンドは、さすがに「リストの再来」と呼ばれただけのことはあります。
ステージが主戦場であった時代の「花形スター」。
聴衆を熱狂させるさせる演奏とは、こういうものなのですね。


Valentina Lisitsa ヴァレンティーナ・リシッツァ

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ロシア出身でアメリカ在住の「美人女流ピアニスト」。
この人のレパートリーは広く、しっかりとした技術によって裏打ちされています。
映像で見てしまうと美貌に惑わされてしまいますが、その実力もしっかりと確認して欲しいものです。


Martha Argerich マルタ・アルゲリッチ

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怪女です。
何なんなのでしょう、ペダルと共に一気に飛ばしてしまいます。
とにかく演奏にデリカシーが無く、荒い。
そこが好きな人もいるのでしょうが、腕力では誰も敵わないリヒテルもいますし、落としどころが難しいです。


CLAUDIO ARRAU クラウディオ・アラウ

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巨匠アラウ。
怪人・怪女と並べると大分引っ込んでしまいます。
とは言え、古いスタイルを聴き慣れた方には落ち着ける演奏。アラウの真骨頂なのでしょう。


freddy kempf フレディ・ケンプ

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この人は1977年 ロンドン生まれ。
ドイツ人の父親はヴィルヘルム・ケンプの親族と言われ、母親は日本人であります。
1998年にチャイコフスキー国際コンクールピアノ部門に出場しますが、最終選考でデニス・マツーエフに敗れて結果は3位。ところが審査員の中にロシア人の優勝を望む者がいたらしく、この結果に憤慨した聴衆やロシアのメディアから抗議が殺到し、審査員の偏向ぶりが非難されました。
そんなこともあってか、1999年にケンプがにモスクワを再訪すると、演奏会の切符は売り切れ、その人気の高さはヴァン・クライバーンの再来を思わせるほどだったそうです。
演奏評は割愛いたします。


Vladimir Horowitz ウラディミール・ホロヴィッツ

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この巨匠もアラウと同じように時代が成せる演奏スタイルです。
隠すところは隠して表情豊かに。「エチュードであってもショパンはショパン」そういう解釈だったのでしょう。


Vladimir ASHKENAZY ウラディミール・アシュケナージ

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私が青春時代はポリーニ、アルゲリッチ、そしてこのアシュケナージが三羽烏として活躍しており、当然この人のショパン・エチュードも持っていました。
その後指揮者として活動し始め、今はスイスに住んで完全に指揮として活躍しています。


Nikolay Lugansky ニコライ・ルガンスキー

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乱れませんね。見事です。
均整の取れた表現、しなやかな音。
これから間違いなく巨匠への道を進むことでしょう。
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ショパン「3つの新練習曲」(遺作)

有名なショパンの「24の練習曲」は、ピアノ演奏のための指の修練と同時に豊かな表現力が求められ、従来の「練習曲」と比べても高い次元の作品となっており、この後「リスト」「ドビュッシー」「ラフマニノフ」「スクリャービン」等に続く「12の練習曲集」のお手本となりました。

ところで、12の練習曲集には作品10と25(合わせて「24の練習曲」)と作品番号が付いていますが、この“3つの新エチュード”には付いておらず、「ピアノ教本」の中に教材の一部として含まれているだけです。
何故扱いが違うのかと言うと、これはショパンが「頼まれて仕方なく作った曲」であるということ。
依頼され、しかも教授用に嫌々書かれたものですから、そもそも「作品」としての価値云々と語るのは、お門違いなのでしょう。こうして引っ張り出される事自体迷惑なのかもしれません。


ショパン「3つの新練習曲」

「ニコニコ動画にリンクします」
演奏はウラディーミル・アシュケナージです。


3つの新練習曲第1番ヘ短調


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技術的には、左手の8分音符のアルペジオ型の伴奏に乗って、右手で3連符の単音の旋律を奏でる、という複合リズムの練習です。
複合リズムと言うと「夜想曲第20番」にも出てきた多リズム。
難易度は易しい部類ですが、転調が多く調性的に不安定。イマジネーションを働かせながら、いかに演奏を作り込んで行けるかが鍵となります。
何も考えずに弾いたら、全くつまらない演奏になってしまうでしょう。


3つの新練習曲第2番変イ長調


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これも同じパターンの多リズムです。
右手が和音ですから、各音のバランスで聴かせなければなりません。最高音の旋律部を際立たせる、これは24のエチュードにも出てきました。
この曲もイマジネーションが大切です。特に和声の進行に耳を傾けなければなりません。


3つの新練習曲第3番変ニ長調


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課題は右手です。上声の旋律はレガート、下声は常にスタッカート。
1・2の指と3・4・5の指で全く違う表現をさせる。これも24のエチュードで出てきますが、なかなか難しいもの。
嫌々書いたとは言え、やはりショパンですね。

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ショパン/24の練習曲(12の練習曲 作品10,12の練習曲 作品25)

今回はニコライ・ルガンスキーです。
もはや「ポリーニ」という完璧なお手本が出来上がっている中、一体どのような演奏なのか興味がありました。
完璧さを求めては亜流となり、差別化を図ろうとすれば奇をてらったものとなりかねません。

聴いてみると、それは素晴らしいものでありました。
そもそもショパンのエチュード「全曲」を吹き込むという時点でそれは明らかなのですが、やはりテクニックは秀逸です。
ポリーニが「銀」の輝きであるとすれば、このルガンスキーは「金」の輝き。とにかく音が美しい。

ただし、ペライアでも書きましたが、ポリーニより柔らかく響きが豊かに聞こえるのは録音の違いによるもの。
ポリーニの場合は、弦の上からマイク2本を吊して録音した様なタイトな音。
ルガンスキーは、少し離れて反響も一緒にステレオマイクで撮った様なふくよかな音。
どちらもエンジニアの好みで加工しますが、やはりポリーニと違う音にするのは戦略上当然でしょうし、勿論当時より機材も進化しています。その辺は差し引いて聴かなくてはなりません。

さて演奏です。
サラリと速いテンポで流すかと思えば、作品10の第3番『別れの曲』や第9番などの様に、考えられた構成での情感豊かな表現もある。
この演奏で如実に評価が分かれるとすれば、例えば第5番『黒鍵』などでしょう。
これはポリーニにも言える事ですが、縦横がピッタリと揃っています。ショパンの場合、ノクターンにしてもマズルカにしても、ルバートによって縦横を雑然とさせ、それが独特の表情となり味となります。
(伴奏のテンポを変えずにメロディーだけ揺らすのをルバートあるいはテンポ・ルバート。伴奏も一緒に揺らすのがアゴーギク。テンポではなく、音量を揺らすのがディナーミク)
極端なルバートは嫌らしくなるものの、かと言ってピッタリ揃えてしまうと、一つ間違えるとテクニックだけは身につけた子供やコンピューターの様な演奏になってしまいます。難しいところですね。

ただ、どうなのでしょう。
ことショパンの中でもこの「エチュード」に関しては、極端なルバートはいらないのではないでしょうか。求められるのはもっと別のものの様に思います。
私がこの曲集を聴く上で一つの指標にしている「作品25第6番」ですが、ルガンスキーはあっさり流しているようで、実は余計な表情を省いて譜面を正面から見据え、出来うる限りの表現を掘り下げています。

私がルガンスキーらしさを特に感じるのは「作品25第3番」。
曲としては地味ではありますが、曲の構成に合わせて細かい表情を見事に変えています。
「作品25第5番」もそうですね。聴かせるべき音、また聴かせたい音の出し入れ、高音部の処理と美しさ。「作品10第8番」のように、混然とする音符の中からしっかりと音を拾いだして聴かせる技。これはルガンスキーの大きな特徴と言えるでしょう。
「作品25第8番」のディナーミク・アゴーギクなども、その制御のし方に舌を巻きます。品があり抑制された表現。素晴らしい。

作品の最後、「25の第11番」「12番」はルガンスキーの良さが最大限に発揮されていると言って良いでしょう。ゴージャスでテクニカル、そして理知的。
ラフマニノフを得意とするルガンスキーらしく、音符が多い曲ほど「縦横ハッキリさせた中から重要な音のラインを引っ張り出す」技が冴えます。

勿論、ポリーニがうち立てた金字塔が一点も曇ることはありません。
しかし、このルガンスキーのショパン「練習曲集」も双璧と言って良いのではないでしょうか。



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