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御無沙汰しておりました。久しぶりの更新です。 来年の娘のピアノ発表会が、ベートーヴェン「ピアノソナタ第17番『テンペスト』第三楽章」に決まりました。これから暫くはこの曲を毎日聞かされる事になります。 実はこの曲、本当はあまり発表会では弾かせたくありませんでした。でも、決して嫌いなわけではなく、とても好きな曲であります。 では何が気に入らないかと言うと、この曲は冒頭のテーマの形、「ティラララ〜(左手:リララ)」がずっと最後まで続き、殆どテクニック的展開を見せない事にあります。 これはベートーヴェンお得意の手法。 「運命」にしても、「ダダダダ〜ン」を巧みにコードを変えながら、ずっと繰り返して行きます。 そこがベートーヴェンの良さ・凄さなのですが、単一の楽章だけ引っ張り出して発表会の曲とするにはやはり物足りません。 様々なテクニックを繰り出し、曲も構成豊かな方がやはり良いです。テンペストは展開がありませんから・・・。 もっとも、当時はピアノ自体が発展途上で大した音が出せませんでした。 音があまりにも小さいため、もっと大きい音が出せるように注文して作った曲が「熱情」であることは有名ですよね。 それから数十年が経ち、同鍵連打が出来るようになって、リストがラ・カンパネラを大きく書き換えたのですから、もしベートーヴェンがそれ以降の時代に生きていたとしたら、全く違うテクニックを駆使して曲を書いていたに違いありません。 いや、20世紀に生きていたら、きっとクラシックではなく「電子音楽」にハマっていた事でしょう・・・。 ところで、このテンペストの演奏は「聞く側」にとって非常に難しい曲です。 この美しい音型をダダッと流して弾くのはつまりません。ある程度ゆったりと聴かせて欲しい。 しかし、ゆったり過ぎると途中で飽きてしまう。 劇的にゆったりと・・・。難しいです。 好みで言えば、ケンプが「王道」に思えます。 世間では別の演奏を推すのでしょうが、私は気の抜けたような演奏は好きではありません。 ちょうど動画がありますので観てみましょう。 もっと私の好みに近づくのはポリーニです。激しくてとても好きです。 しかし、であれば「だったらこれはどうだ?」という演奏がありました。 あの「グールド」です。 嵐、嵐、嵐。まさにテンペスト。 極端ではありますが、何故か私の心を掴んでしまいました。 弾きだしなどはとても好みでは無いのですが、一気に最後まで引っ張られてしまいます。 |

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