笑える話

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「歌劇」は「総合芸術」と呼ばれます。
オーケストラに歌手、舞台装置もありますから、それだけアクシデントも多いもの。

例えば人気の歌劇、プッチーニの「トスカ」では、最後にヒロインが「身投げ」します。
ここでグッと悲劇が盛り上がるのですが、意に反して世紀の「大喜劇」となりました。
ヒロインがセットの一番高いところから塀の向こうに飛び降りたのですが、下に用意してあった「トランポリン」が弾みすぎて「ポーン、ポーン」と何度も塀の上に体が出てきてしまい、その度にホールは大爆笑。その姿を想像するだけで笑えますよね(笑)。
一説にはヒロインが生意気なので「意地悪」されたとも言われていますが、まさかお金を頂いての公演で「そこまでやるか」と思います。真偽のほどは分かりませんが。

ヴェルディの「椿姫」も面白い話しが残っています。
事もあろうに「初演」でのこと。
「結核」で儚くも死んでしまうヒロイン。これも悲劇の物語です。
ところがその役を演じたのが「超健康体」の肉感溢れる女優。
日ごとやつれていく場面で客は笑い転げ、最後の臨終シーンではやはりホールが爆笑の渦に巻き込まれたとか・・・。
「マリア・カラス」がデビューした時に「やっと牛より痩せているカルメンが見られる」と言われたものでした。
つまり、それまでは痩せた女優はいなかったということなのでしょう。

日本にも伝説があります。
「カルメン」の舞台でテノール歌手が「カルメ〜ン。君の名は?」と歌ってしまいました。
流れの中で誤魔化せるでしょうが、それに気づいた人はおかしくて堪らなかったでしょうね。

私も昔は舞台をよく見たものですが、思わぬアクシデントなどは楽しみの一つでもありました。
演じている方は「冷や汗」ものでしょうが、鑑賞している側は結構楽しめるものです。
これはステージに立った者であれば、誰でも一度は経験するものです。
いよいよ演奏する所に来て、うっかりタイミングを逃して音を出し損ねてしまう「落っこち」。
有名なところで言うと、全曲通してたった1度しか出番の無いシンバル、ドヴォルザークの「新世界より」でしょう。
逆に早いタイミングで一人強音を鳴らしてしまう「飛び出し」。
こちらは、チャイコフスキーの交響曲第4番、第4楽章冒頭などが有名です。

さて、今日はこの「落っこち」の話。
オールドファンなら御存知でしょうが、半世紀程前に「ABC交響楽団」というオーケストラがありました。
経営難からなかなか優秀な団員も入れられず、にっちもさっちも行かない状況。そこで彼らが選んだのは、イチかバチかの「ヨーロッパ演奏ツアー」でした。
しかし、当時はまだ日本のオーケストラが海外に出るなど考えられない時代であり、N響でさえやっと世界一周ツアーを計画している頃。
それがどれだけ大きな大バクチであったかは、想像するに難くありません。

さてプログラムです。
「家路(遠き山に・・・)」のメロディーで有名な、ドヴォルザークの「新世界より」。
しかも、これを引っ下げて乗り込んだのは、よりによってドヴォルザークの生まれた国「チェコ」。
この国の人達からすれば、曲のどの部分を拾い出しても歌える程のお馴染みの曲です。

第一楽章を何とか無事に終え、第二楽章が始まりました。
厳かな金管から弦に移り、いよいよ大きいオーボエと言った感の「コール・アングレ」による「家路」のメロディー。
ところが・・・メロディーがまったく聞こえません。カラオケ状態です。
見ると、コール・アングレ奏者が舞い上がって「落っこち」てしまい、完全に頭が真っ白になっていました。
「ざわざわざわ・・・」
客席では一瞬ざわめきが起こりますが、そんな状況を見るや否や、そのカラオケ(これが本当の)に合わせて、客がメロディーを歌い始めたのです。

ブーイングでも白い目でもなく「客席からのコーラス」。
これは、言ってしまえば東方の国からはるばるやって来たオーケストラが、わざわざ自国の曲を演奏してくれた事に対しての歓迎の意味・温かい目なのでしょう。
このエピソードはステージに立つ側にとっては、とても笑えるものではありません。
しかし、端から見ると、何とも心温まる「落っこち」ではありませんか。
今でこそ、演奏会での交響曲は「全曲演奏」が当たり前になっていますが、当時の演奏会プログラムというと「○○の交響曲○番から○楽章」「○○の『歌劇○○』前奏曲」といったように、様々な曲の部分的寄せ集めで構成されていました。
曲順が直前に変更されることも多く、大らかと言えばそういう時代だったのでしょう。

たとえば歌劇の「前奏曲」もそうで、当時は時間に遅れて来るのは当たり前。バタバタと駆けつけるお客さんの為に前奏曲を演奏し、それが終わるまでには席についてくださいな・・・と、そう意味合いの曲でありました。

さて、今回紹介するエピソードは笑えます。
演奏者・主催者側の人間にとっては笑えない、冷たい汗がドッと噴き出す話かもしれませんが。

とある演奏会での出来事。
順調に前半を終え、休憩時間に入ります。
その日の後半の曲は、ワーグナーの「ニュルンベルクのマイスタージンガー」前奏曲とモーツアルトの交響曲第41番「ジュピター」。
ここでとんでもない事が起こります。

「この2曲の順番を入れ替える」
この連絡は事前に伝えられていたのですが、連絡網が弦楽器群と管楽器群に分かれていたため、伝わったのは片方のみ。
つまり、後半開始と同時に演奏される曲は、管楽器が「マイスタージンガー」、弦楽器が「ジュピター」という前代未聞の曲となったのです。

管楽器はこちら

ワーグナー/「ニュルンベルクのマイスタージンガー」前奏曲
「管楽器のみお聴き下さい」

弦楽器はこちら

モーツアルト/交響曲第41番「ジュピター」第一楽章
「弦楽器のみお聴き下さい」

これが「カルメン」前奏曲と「運命」だったなら、最初の一振りで曲が止まったでしょう。しかし、この2曲は運悪く、テンポも同じぐらいで「ハ長調」。何とも微妙に曲が開始されてしまったのです。
「ん? 何だこの曲は!」
聴いたことは無いが、妙に威風堂々たる曲?
結局8小節ほど演奏は続いたそうです。

実際の音を聴けないのが残念ですが、堂々たる「ワーグアルト/交響曲「マイスタージンガー」だったに違いありません。

笑える話「あがり症」

大分昔の事ですが、とある日本の女性ヴァイオリニストの話。

とにかく、極度の「あがり症」で有名な彼女、その晩も御多分に漏れず頭の中は真っ白でした。
拍手の中、颯爽と登場。モーツァルトの「ヴァイオリン協奏曲」を演奏し始めたのは良いのですが、第一楽章のクライマックス。カデンツァ(ソロで華麗なテクニックを奏でる所)の途中で、何を勘違いしたか「第三楽章のカデンツァ」に変わってしまったのです。

さあ慌てたのが棒を振っている指揮者。
大声で「三楽章! 三楽章!」とオーケストラに指示し、バタバタしながら何とかオケも対応出来て無事? 演奏終了。
場内は割れんばかりの拍手。
女流ヴァイオリニストはスタスタと退場。

そして袖に引っ込んで開口一番。
「何だか今日の演奏はものすごく短く感じたわ♪」

それはそうです。第二楽章と第三楽章のほとんどを飛ばしてしまった訳ですから。
まあ、「ドジ」と言って笑うのは容易いですが、ステージに上がる者にとっては「笑うに笑えない話」ではあります。

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