日々の気持ちを短歌に

数知れぬ星をいだいて働ける母のごとしも宇宙というは(後藤人徳)

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詩集<固有時との対話>全篇 (22) 

一九五〇年 吉本隆明著

固有時との対話(22)

わたしが依然として望んでゐたことは 過去と感じてゐ

る時間軸の方向に ひとつの切断を 言はば暗黒の領域

を形成するといふことであったらしい それゆえわたし

が何処かへ還りたいと思ふことのうちには わたし自ら

を埋没したい願望が含まれてゐなければならなかった


あはれなことにわたしは最初わたしの生存をうち消すた

めに無益な試みをしてきた その痕跡はわたしのうちに

如何なることも形態に即してなされてはならないといふ

確信を与へた その時からわたしの思考が限界を超えて

歩みたいと願ひはじめたと言へる しかもひとびとが為

してしまったことをあらためて異様に為したことのため

またひとびとが決して為さなかったことをためらひもな

く為したことのため わたしはたくさんの傷手を感じな

ければならなかった



(つづく)

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