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			<title>慈遠の創作小説.</title>
			<description>慈遠の『創作小説』。一ヶ月ほどお休みを頂いておりましたが、復活しました。
宜しくお願いします！</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/jio_novel</link>
			<language>ja</language>
			<copyright>Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.</copyright>
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			<title>慈遠の創作小説.</title>
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			<description>慈遠の『創作小説』。一ヶ月ほどお休みを頂いておりましたが、復活しました。
宜しくお願いします！</description>
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		<item>
			<title>ガタ、ガタ、ガタン　2_2</title>
			<description>&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;　だた一点を除けば、良い職場環境である様には思えていた。&lt;br /&gt;
　その一点が、係長である栄子さん。課長よりも三年古株なのに、保守的な会社の空気を反映してか、女性である栄子さんの役職は長い間係長らしい。しかし上司になって彼女に接していると、昇進しないのは性差別だけではない事が直ぐに分かってきた。&lt;br /&gt;
　栄子さんは、上に融通が利かず、下に無理を通そうとする人だった。協調性という意味でも、決して上手な人ではなかった。それに非常に困ってしまう事が、自分で蒔いた種を決してかろうしないし、上司から振られた仕事も、彼女がてんぱってしまった時、パニック状態になってしまうのだ。少し強い言葉を使うなら、軽度の錯乱状態になってしまうのだった。そうなると、上司である課長ですら抑える事が出来なくなってしまう。&lt;br /&gt;
　亜美にとってそこは入社直後からの配属先なので、栄子さんの様な人が会社の中に居る事は当たり前であると思っていた。だから、たまに胃薬などを飲みながら頑張っていた自分ので、他の上司や他所の会社に就職した同級生に話を聞いて、彼女が珍しい人である事が分かってきた。だからと言って、それほど大きな会社ではない事から、組織変更が簡単に行われる事は無く、ある意味耐えるしか無いと言う理不尽な状況に身を置かざるをえなくなっていた。&lt;br /&gt;
　そして栄子さんとの関係で決定的だった事が、女性として一番苦手な関係であると気が付いた時だった。男同士の関係と違い、女性独特と言うか、生理的に受け入れられないと言う関係が存在する。学校時代に出会っていれば、絶対友達にならないし、誰かを虐める様なことがあるとすれば、必ずその人になるだろうと推測できた。そんなどうしても受け入れられない感覚を一度でも感じてしまったら、その対象の人を自分の中で受け入れる事は非常に困難な事であった。更に思う事があって、きっと相手も私の事をそう思っていると感じる様になった事だった。&lt;br /&gt;
　そんな人と一緒に仕事を続けていた。亜美は、自分ながら良く頑張っているとある意味関心さえしていたし、時々は褒めてあげる事もあったほどだった。&lt;br /&gt;
　書店で、良く当たると評判の易者の本を何冊も読んだけれど、「うんうん、そうそう」なんて思う事がたまに載せてあったとしても、こうしたら良いと教えてくれる事は決してなかった。&lt;br /&gt;
　栄子さんは、彼女が引き起こしている他人との軋轢が、どれだけ社内において酷い状況であるかと言う事に、全く無頓着と言う状態だった。結局彼女は、管理力には向かない人だからこそ今のポジションに居続けているのだと、亜美は考える様になった。&lt;br /&gt;
　そして、今年正月から新しく始まったプロジェクトで、栄子さんはそのある意味特別なキャラクターを、見事に発揮してくれた。それは課を跨いでのプロジェクトとして進められたのだが、メンバーの感情や意識を見事に逆なでしてくれたおかげで、栄子さんを中心に燃え始めた火事は春先には大火事になり、その火勢は周りにも見事に飛び火して行った。そしてそれは、亜美の所にも見事に飛んできた。それなのに、栄子さんは分かっていなかった。&lt;br /&gt;
「福永さん、いったいどういう事なの？」&lt;br /&gt;
　会うなり、開口一発のヒステリーだった。&lt;br /&gt;
（どういう事って、聞きたいのは私だって！）&lt;br /&gt;
　最初でこそ、課長が中に入って鎮火の役目を担ってくれていたが、結局栄子さんは切れてしまい、パニック状態になり、課長は彼女の面倒を見るのをギブアップした。&lt;br /&gt;
　社内には他の仕事も当然あり、社としては人数が少ないところを切り盛りしていかなければならななかったので、他の人がなんとか上手に扱っていかざるをえなくなった。そしてそのしわ寄せが、見事に亜美の所にやってきていたのだった。少なくとも、直接の被害を受けていたと、亜美は思っていた。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;&lt;div class=&#039;indent&#039;&gt;
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&lt;/div&gt;</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/jio_novel/38194571.html</link>
			<pubDate>Wed, 11 Apr 2012 00:49:37 +0900</pubDate>
			<category>小説</category>
		</item>
		<item>
			<title>気が付けば・・・</title>
			<description>&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;慈遠です。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;　今晩は。&lt;br /&gt;
　日付変わりましたが、4/8にバイクにガソリンを入れました。&lt;br /&gt;
　ひさしぶりだな・・・と思い、メモを見直してみると、なんと前回のガソリンを入れた日は、去年の8月。&lt;br /&gt;
　家庭内の都合で、最近全くツーに行っていなかった事もあり。&lt;br /&gt;
　一応週末に、エンジンに火は入れているのですが、近所を走るだけ。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;　いやー、驚きました。&lt;br /&gt;
　ツーも、次はいつ行けるか･･･？&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/jio_novel/38186121.html</link>
			<pubDate>Mon, 09 Apr 2012 00:54:59 +0900</pubDate>
			<category>その他文学</category>
		</item>
		<item>
			<title>ガタ、ガタ、ガタン　2_1</title>
			<description>&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;　　　--- 亜美、お婆ちゃんの所へ ---&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;　ピーー。&lt;br /&gt;
　車掌が鳴らす高い音色のホイッスルが聞こえてから、亜美を乗せた列車が動き始めた。&lt;br /&gt;
　亜美は飽きもせずに、その小さな古い駅舎を眺めていたが、それはゆっくりと列車の後方に動き出し、そしてゆっくりと消えていった。そのままの角度で眺めていると、その古びた線路に平行して走る狭い農道を、お婆さんらしき女性と先ほどの女の子が仲良さそうに歩いているのが見えた。左手にバックを持ち、右手でお婆ちゃんと手を繋いでいた。その表情をはっきりと見る前に、二人の姿は後方に消え去っていた。&lt;br /&gt;
（あの女の子の夏休みが、今始まったのかな）&lt;br /&gt;
　全くの他人の事なのに、何となく嬉しく思えた亜美はちょっと微笑む事が出来た。大きく伸びをしてから、ゆっくりと、一つ大きく息を吐いた。気持ちよい脱力感を感じてから、ペットボトルの中で既にぬるく変わっていたお茶を飲んだ。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;　車窓から見える景色は、進行方向逆向きを見つめている亜美には、常に景色を後ろに置いて行っている様に見えていた。列車が大きく進行方向左側に曲がる時には後方の車両が殆ど見えなくなり、たった一両で走っているように見えてちょっとだけ寂しく思った。だが逆に右カーブになると、先ほどまで居なくなっていた車両が後方に帰って来た様に現れるのだった。それは、まるで自分の揺れた気持ちを表している様な感じがして、何故か安心できた。&lt;br /&gt;
（ばっかみたい）&lt;br /&gt;
　こんなどうでも良い様な事にさえ、亜美は気持ちがふらついている自分が嫌だった。先ほどまでは、何故か懐かしい気持ちで女の子を見る行為を続ける事で、あれこれ考えないようにする事が出来ていた。つまり現実逃避していたのだった。でも今、色々考えないようにして目を閉じて眠ろうとしても、余計に頭が冴える気がしたので止めた。&lt;br /&gt;
（みんな、今頃少しは困っているかな？）&lt;br /&gt;
　亜美は、振り切る様にして休んできた会社の事を思い出していた。入社五年目になり、会社の中でもそれなりの仕事を任せられる事もある様になってきていた。上司である課長は少し物足りない印象を受ける事はあるけれど、仕事上で常軌を逸した要求をする人ではなかったし、セクハラも、それと受け取る事が出来るような事も無かった。給料だって、一緒に卒業した友達と比べても一番と言うわけではなかったが、決して悪い額でも無かった。深夜まで仕事で倒れるまで働かされる事を求められる事も無かった。しかし、これまで有給をちゃんと取った事は殆ど無かった。取って良いと言う雰囲気が無かったのだ。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
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&lt;/div&gt;</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/jio_novel/38182646.html</link>
			<pubDate>Sun, 08 Apr 2012 01:26:35 +0900</pubDate>
			<category>小説</category>
		</item>
		<item>
			<title>ガタ、ガタ、ガタン　1_7</title>
			<description>&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;　今まで考えた事も無い疑問が、ふっと、磁石に吸い寄せられる蹉跌の様にして彼女の脳裏に浮かんできた。あんなに大好きだった帽子をかぶらなくなる様な何か特別な嫌な事があった記憶も無く、思い当たる原因も結局浮かばなかった。多分きっかけがあったのではなく、なんとなくかぶらなくなった様な気がすると言う結論に至った。&lt;br /&gt;
（そう、生きている間には、なんとなく変わっていく事ってあるんじゃないかな？）&lt;br /&gt;
　亜美が思った時、車内アナウンスが次の到着駅の名前を告げた。女の子はそれにピクンと反応して、開いていた本を閉じ、バックの中に戻した。亜美は、その女の子が降りる駅に近づいたのだと推測していた。車内アナウンスは、列車が特急待ちの為に五分ほど停止する事も付け加えていた。&lt;br /&gt;
列車の速度が少しずつ減速を始めても、女の子の表情に変化は無かった。小さなバックには、きっと数日分の着替えが入っている事だろうと亜美は思った。&lt;br /&gt;
　この辺りには、高校生の時に来た事があり、遠くに見える山々と、綺麗な川が流れていた事を思い出した時、女の子がさっと席を立った。亜美が自分の事を見ている等気が付く事も無く、彼女は通路から出口に向かって歩いていった。&lt;br /&gt;
　車窓から見える景色の流れが緩やかになり、そして完全に停止した。車掌のアナウンスと共にドアが開く音がした後窓の外を眺めていると、白い帽子が厳しい夏の紫外線を反射させている先ほどの女の子が歩いているのが見えた。その歩みは彷徨っているものではなく、目標を見つけて駆け寄るような力のある足の運びだった。亜美の位置からは横顔しか見えなかったけれど、あれほど難しい顔をしていた女の子が、愛嬌のある可愛らしい少女の顔に変わっていく様に見えた。&lt;br /&gt;
　そして彼女が歩み寄って立ち止まった所に、お年寄りの女性としては大柄なお婆ちゃんらしき年代の女性が立っていて、にっこりと笑いながら胸の位置で小さく手を振っていた。きっと車中無表情だったあの女の子も、にっこりと笑っているだろうと亜美は想像していた。&lt;br /&gt;
（私にも、無邪気に人と会える喜びを持ち合わせた時期が会ったはず。・・・・・なのよね）&lt;br /&gt;
　体からふいと力が抜けて、窓をもっと開けようと無意識に窓枠に触った瞬間、それが夏の太陽に焼かれて暑くなっている事を、身をもって知ることとなった。&lt;br /&gt;
「熱っ！」&lt;br /&gt;
　夏が、鉄が焼けるくらい熱くなる季節であると言う事を、亜美は身をもって思い出した。「そうだよ」って、太陽が天高い位置から彼女を見て笑っていた。「かかかかか」と言う笑い声までが聞こえそうだった。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
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&lt;/div&gt;</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/jio_novel/38179144.html</link>
			<pubDate>Sat, 07 Apr 2012 01:21:06 +0900</pubDate>
			<category>小説</category>
		</item>
		<item>
			<title>ガタ、ガタ、ガタン　1_6</title>
			<description>&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;　お姉ちゃんは開けかけたドアをそのままに手で押さえながら振り向いてから言ってくれた。そして、そのお姉ちゃん手には、真っ白で大きな帽子が見えた。雪のように綺麗な白色の帽子だった。命の恩人であるはずのお姉ちゃんの顔を覚えていないのに、その時の帽子だけは何故かはっきり覚えていた。&lt;br /&gt;
　聡子は大事をとって一晩入院し、次の日にはお婆ちゃんの家に戻る事が出来た。聡子は死線を彷徨ったと言うのに、何事も無かったようにけろっとして帰ったのに、お婆ちゃんをはじめ多くの大人達が腫れ物に触るようにしてくれたのが、聡子は不思議でならなかった。&lt;br /&gt;
　それに従兄弟達全員から、一人ずつごめんなさいと謝られた事を彼女は覚えている。&lt;br /&gt;
（お兄ちゃん達のせいじゃないのに）&lt;br /&gt;
　みんなこってりとそれぞれの親に怒られたのだと、それから数年して聞いたのだったが、その時聡子は全く分からなかった。&lt;br /&gt;
　とにかく、聡子は死なずにすんだ。きっと、究極の緊張感後の開放感印象的だったからか、それから白色の大きな帽子が大好きになった。そうではないかと理由を知っている母は、聡子があの時の事を思い出すのではないかと思っているようで、あまり白色の帽子が好きでは無かったが、父は幸運の印として良いじゃないかと賛成してくれた。&lt;br /&gt;
　不思議な事に、その後、聡子は水が怖いという事は無かった。恐怖の幼児体験をしたにも関わらずに。そして、白い帽子好きも変わる事無く今に至るまで続いていた。そして今も彼女の目の前に、それは確かにあった。&lt;br /&gt;
　そして、ふと考えた。&lt;br /&gt;
（あのあのお姉ちゃん、なんて名前だったのだろう。今頃何処にいるのかな？）&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;　亜美は飽きる事無く斜向かいに座る女の子を眺め続けていた。彼女はお気に入りらしい白い帽子を両膝の上に置いて眺めていたが、また被りなおしてから周防灘の景色を見始めていた。表情は、やはり何か難しい事を考えている様に、亜美は思った。&lt;br /&gt;
　それから、ふと高校生の頃の彼女自身について思い出していた。今でこそかぶる事も無くなっていたが、あの水泳部の練習に明け暮れていた頃、白い帽子が大好きだった事を。&lt;br /&gt;
（でも私、どうしてかぶらなくなったのだろう？）&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;　&lt;tt&gt;&lt;a href=&quot;http://blogs.yahoo.co.jp/jio_novel/38179144.html?m=l&quot; target=&quot;_blank&quot;&gt;⇒次はコチラ&lt;/a&gt;&lt;/tt&gt;&lt;br /&gt;
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			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/jio_novel/38175791.html</link>
			<pubDate>Fri, 06 Apr 2012 01:15:27 +0900</pubDate>
			<category>小説</category>
		</item>
		<item>
			<title>ガタ、ガタ、ガタン　1_5</title>
			<description>&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;　そして母の後ろに、今まで見た事が無い綺麗なお姉ちゃんが立っていた。&lt;br /&gt;
「さっちゃん、このお姉さんが、あなたを助けてくれたのよ。お名前がね」&lt;br /&gt;
　お母さんは、その時そのお姉ちゃんの名前を教えてくれたけれど、今は覚えていない。ただ、石橋の上からこちらを見て飛び込んでくれた女の人の映像が浮かんできた。&lt;br /&gt;
「ほら、ありがとうって言いなさい」&lt;br /&gt;
　聡子は、何度も何度も頭を下げながら言う母の気持ちに答えたくて声を出そうとしたけれど、何か変に緊張していて声が出せず、口をパクパクするだけだった。&lt;br /&gt;
「すみません、娘は状況をまだ理解していないと思います。しかし、本当に有り難うございました」&lt;br /&gt;
父が深々と頭を下げていた。&lt;br /&gt;
「いいえ、そんな事。偶然あの橋を渡ってふと川を見下ろしたら、さっちゃんが流されているのに気が付いて。その後は夢中で何をどうやったのか覚えていません。一応中学高校と水泳部に所属していて、今年三年になってやめたばかりでしたから。人命救助も顧問の先生に習っていたんです」　&lt;br /&gt;
　母親の話では、その後そのお姉ちゃんが、偶然通りがかった在郷の軽トラのおじさんを捕まえて病院にそのまま一緒になって担ぎ込んだらしい。たまたま叔父さんが聡子の事を知っていて、病院からお婆ちゃんの家に電話をしたと言うのだ。集まった親戚は一瞬にして大パニックになったらしい。前後不覚になるほど飲んでいた親戚一同は、一変に酔いが覚めるどころか、上を下への大騒ぎになったそうだった。&lt;br /&gt;
「・・・あのう、私そろそろ」&lt;br /&gt;
　助けてくれたお姉ちゃんが、お母さんにその場から辞する事を伝えた。お母さんは何度も礼を言い、連絡先を聞いていた。&lt;br /&gt;
「聡子。お姉ちゃん帰るって」&lt;br /&gt;
　お父さんが聡子に言い、彼女はどうにかしてお礼を言いたかったけれど、言葉が上手く口から出てこなかった。一言ありがとうと言いたかったのに、あまりにも突然に色々な事が起こって咽か自分の物ではないように思えるほどだった。&lt;br /&gt;
「ごめんなさいね。娘はまだ動転しているようで」&lt;br /&gt;
「いいえ、そんな」&lt;br /&gt;
　照れながら答えてから、病室の扉を開けようとするお姉ちゃんを見て、聡子はやっと言葉を発する事が出来た。&lt;br /&gt;
「・・がとう」&lt;br /&gt;
　聡子は、ありがとうとちゃんと言いたかったのに、言えなかった。もう一度言い直そうとしたけれど、それでも駄目だった。&lt;br /&gt;
「うん、バイバイ」&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
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&lt;/div&gt;</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/jio_novel/38171452.html</link>
			<pubDate>Thu, 05 Apr 2012 01:34:07 +0900</pubDate>
			<category>小説</category>
		</item>
		<item>
			<title>ガタ、ガタ、ガタン　1_4</title>
			<description>&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;　そんな聡子の帽子好きには、理由があった。&lt;br /&gt;
　聡子は彼女が三歳の夏、父母に連れられて初めて大分のお婆ちゃんの家を訪れた。お盆の時期でもあり、他の親戚も大勢集まっていて、一年に一度が二度しか会えない従兄弟達が沢山いた。父親達は楽しそうにビールやお酒を飲み、母親達は台所で忙しそうにしていた。&lt;br /&gt;
　子供達は、自然年長格のお兄ちゃんを中心に色々な事をして遊んでいた。それは家の中であったり、庭だったり、川の近くであったりした。三歳の聡子は大きな子供達と一緒に走って回れるほど足が速くなかったし、ボールを取ったり投げたりした事も無く、一人で他の従兄弟達の姿を「キャッキャ」と言いながら見る事がどうしても多くなった。&lt;br /&gt;
　そしてその時聡子が一人遊びをしていると、足元に沢蟹が現れた。それを追いかけてよたよたと歩いてうちに、踏みつけていた中位の石が急に動いたと思ったら、次の瞬間ころころと転んでいたのだった。聡子が見たのは、空と河原の石がぐるぐる回る景色だった。そして気が付けば、聡子は川の中に全身を沈めていた。&lt;br /&gt;
　聡子は泳いだ事が無かったのだ。短い両手と両足をばたばたさせても、水中では頭がどちらにあるのかすら分からなくなっていた。一番大きな従兄弟の鬼ちゃんの名前を何度も呼んだが、遠くで遊んでいるみんなに届くはずも無く、気が付いてくれなかった。そこにいるはずの無いお父さんやお母さんの名前を呼んでも、彼女を助けてくれなかった。&lt;br /&gt;
　何が何だか分からなくなった時、澄んだ川の中から、石橋の欄干が見え、その上に女の人が立っているのが見えた。そしてその人がこちらに飛び込んだ所を見た所までで、彼女の川の中での記憶は終わっていた。一連の流れはは、十三歳になった今でもはっきりと覚えている。&lt;br /&gt;
　聡子が意識を取り戻したのは病院のベットの上だった。体の上には、軽い病院用の布団をかけられていた。ベッドの横には、父さんと母さんがいて、目を覚ました彼女の名前を何度も呼び、そして泣きながら「良かった、本当良かった」と言って喜んでいた。&lt;br /&gt;
「さっちゃん。もう少しで死ぬかも知れなかったのよ！　そんな事になったら、お母さん悲しいから。沢山沢山泣いてしまうんだから」&lt;br /&gt;
　そう言いながら、母は既に号泣していた。&lt;br /&gt;
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			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/jio_novel/38167731.html</link>
			<pubDate>Wed, 04 Apr 2012 02:16:17 +0900</pubDate>
			<category>小説</category>
		</item>
		<item>
			<title>ガタ、ガタ、ガタン　1_3</title>
			<description>&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;　電車の揺れは約束を忘れられないロボットの様に繰り返されていた。&lt;br /&gt;
　昨日の夜はいつもに増して母の心配がうっとうしかったと、聡子は思い出していた。どうして、母はあんなにも心配するのだろうと考えていた。そして、昨夜言われた二つの事を思い出していた。&lt;br /&gt;
　一つは、やはりお婆ちゃんの所まで母が付いて来ると言いだしたこと。誘拐が心配だとか、どこか別の駅で降りてしまったりするのではないかと。もしかしたら、小倉駅で間違った列車に乗るかもしれないって。&lt;br /&gt;
「お母さん、心配しすぎ！」&lt;br /&gt;
　結局、昨夜何度言ったか覚えていないけれど、母がその度に色々な言い訳をしてきた。心配性の母は、彼女の気持ちの中では既に聡子に付いて行きたいと考えていたようだった。それを途中まで乗って来ると譲歩させるのに三十分かかった。そして、乗り換えのある小倉駅のホームにまで着いてくる事で納得させるのに、更に一時間かかった。&lt;br /&gt;
　聡子には、それでも不安があった。母の事だから、ホームにまで見送りに来たら、そのまま列車に乗りかねないと思ったのだ。だから更に説得を続け、小倉駅の切符を買う所までという事に、更に四十分の時間をかけて納得してもらった。&lt;br /&gt;
　聡子はあきれてしまい、残業で遅くなって帰ってきた父にその一部始終を話した時、父は苦笑いをしていた。&lt;br /&gt;
「しょうがないなぁ」&lt;br /&gt;
　聡子は、父は母と聡子のどちらに言ったのだろうと考えたが分からなかった。多分、両方に言ったのかもしれないけれど。&lt;br /&gt;
　聡子は手にしていた本を傍らに置き、もう一つのことを思い出しながら、白色の大きな帽子を両手に取って太股の上に乗せた。&lt;br /&gt;
　聡子にとって、白色の大きなこの帽子は既に四代目になっていた。体の成長に伴い帽子が頭に乗らなくなれば、それを理由に父に一生懸命お願いして新しいものを買ってもらってきたのだった。そして今手にしたこの帽子は、今年入学のお祝いに買ってもらった物だった。母は最初、それは置いていきなさいと強く意見した。もちろん、聡子なりに母思っている事が分からない事も無かったのだが、それは聡子にとって譲れない事でもあった。&lt;br /&gt;
　そんな聡子の帽子好きには、理由があった。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
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			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/jio_novel/38156920.html</link>
			<pubDate>Sun, 01 Apr 2012 11:40:04 +0900</pubDate>
			<category>小説</category>
		</item>
		<item>
			<title>ガタ、ガタ、ガタン　1_2</title>
			<description>&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;　つまらない生活の中で一学期を終えようとした週末の夕食時、聡子に父が提案をしてきた。&lt;br /&gt;
「聡子。こちらに引越してきて、大分のお婆ちゃんの所に近くなったから、夏休み遊びに行って来てごらん」&lt;br /&gt;
　東京に住んでいる時、聡子はお婆ちゃんと会ったのは数回しかない。それも、全て聡子の家族がお婆ちゃんの所に遊びに行った時だけだった。聡子から見ると非常に大きな体のお婆ちゃんは、飛行機や新幹線に乗って東京まで遊びに来る事が出来る程元気ではなかったし、まず、そんな長旅に耐えうるほど若くはなかった。&lt;br /&gt;
「お婆ちゃんが最後に会ったのは、聡子が小学五年生の正月じゃなかったかな？」&lt;br /&gt;
「あら、四年生の時ですよ」&lt;br /&gt;
　聡子の母が、父の間違いを訂正した。&lt;br /&gt;
「そうか？　まあとにかく、遊びに行っておいで。聡子も中学生だし、もう一人でいけるだろう？」&lt;br /&gt;
　聡子は、お婆ちゃんの所に訪問する事に、それほど魅力を感じていなかった。お婆ちゃんは優しくて、お母さんが作ってくれないような美味しい料理やお菓子を沢山食べさせてくれたけれど、近くに遊ぶ所は無いし、もちろんコンビにすらないあの不便さがとても信じられなかった。決して嫌というわけではなかったけれど、楽しいとも思えなかった。&lt;br /&gt;
（どうでも良いよ）&lt;br /&gt;
　聡子はそう思っていた。&lt;br /&gt;
「あら、聡子には無理ですよ。一人でお婆ちゃんの所に行くなんて。だいいち迷子になってしまったらどうするのですか？」&lt;br /&gt;
「そんな事ないさ。なあ、聡子」&lt;br /&gt;
　母が心配して言った何気ない一言に、聡子はかちんときた。そして、むきになって決めた。母が彼女を子ども扱いした発言に触発され、父の言葉に答える事によって、彼女自身が子供ではないと言いたかったのだ。いつも子どもの様にしているクラスメート達と違うと言いたくて。&lt;br /&gt;
「私、行く。だって一人で行けるもの」&lt;br /&gt;
「そうか、そうか。お婆ちゃん喜ぶぞ。それじゃ母さん、早速お婆ちゃんに電話しなさい」&lt;br /&gt;
　父は、機嫌が良い様に聡子には思えた。孫娘を母親に見せる喜びを感じているように見受けられたのだ。&lt;br /&gt;
（ふふ、お父さん。私は大人なのよ）&lt;br /&gt;
　父の思考を読み取った気がして、聡子の自尊心が気持ち良くくすぐられた。&lt;br /&gt;
「本当に、大丈夫？」&lt;br /&gt;
　それでも心配する母の声が彼女に飛んできた。心配だから止めておいたらいいのにと言っている事が、彼女には手に取れるほど分かった。それが余計にうっとうしかった。&lt;br /&gt;
「大丈夫だって！」&lt;br /&gt;
「そう？」&lt;br /&gt;
　言いながら母はしぶしぶ立ち上がり、コードレスの受話器を手に取っていた。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
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			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/jio_novel/38144910.html</link>
			<pubDate>Thu, 29 Mar 2012 01:26:59 +0900</pubDate>
			<category>小説</category>
		</item>
		<item>
			<title>ガタ、ガタ、ガタン　1_1</title>
			<description>&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;　　　--- 聡子の夏休み ---&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;　小川聡子は、バックから取り出した文庫本を開いていたが、物語の展開どころか、二行前に書かれた人物の行動すら良く分からずにいた。正確に言うと、別のある事が頭の中を占めていて、目は文字を絵として追っているだけで、いったい何が書かれているのか全く分からずにいたのだった。&lt;br /&gt;
（みんな、もう少し大人になればいいのに）&lt;br /&gt;
　聡子は今年四月、父の転勤の為に、東京から北九州に引っ越していた。母が言うには、父は聡子の中学入学に合わせてこの時期に調整したとの事だったが、前の小学校の仲の良い友達と一緒の中学に行けなかった事葉当然といえば悲しい現実だった。だから新しい中学の何処を探しても、仲の良かった杏ちゃん、みっちゃん、圭ちゃんは居なかった。&lt;br /&gt;
　それはもちろん寂しかったけれど、住んでいる所の田舎度合いにウンザリしていた。&lt;br /&gt;
「北九州は、結構賑やかな所らしいぞ」&lt;br /&gt;
　引越しの前、聡子の父がそう彼女に言っていたが、それは父の伝聞情報による思い込みだった。聡子の学校は、北九州市と言ってもその一番端にある市境界線に面した小さな町にあった。もちろん、山手線も中央線も走っていなかったし、原宿の様に可愛いものや楽しいものを売ってある街も店も無かった。&lt;br /&gt;
　それは田舎だからしょうがないのかなと思いつつ、どうしても溶け込めない壁が彼女の周りにはっきりとあった。周りの男子、女子が、びっくりするくらい子供じみているのだ。&lt;br /&gt;
　クラスの女子達は、おしゃれをしていると自分達で思っている様だったけれど、彼女から見ると東京なら小学四年生ぐらいにしか見えず、とても中一のオシャレには見えなかった。そして、そんなサムイ外見に比例して、中身もガキにしか思えなかった。聡子は普段、決して高飛車な態度をとっていなかったけれど、クラスメートに対して、妹や弟に接するようなイメージをどうしても持ってしまうのだった。&lt;br /&gt;
　かと言って、「あなた達、子供ね！」なんて言えば、回りからどんな風に思われるかぐらいは、聡子は知っていた。そんな子供じみたクラスメートから、虐められたりハブにされる事など考えたくも無かった。だから聡子は、無理に周りのクラスメート達と調子を上手く合わせていた。結果、聡子は周りのみんなと比較的順調に接する事が出来ていたが、それは非常に苦痛を要するものだった。&lt;br /&gt;
　聡子は、自分の中に相反する状況が共存している事を知っていた。回りを子供だなと思う自分。そして、その幼いと思われる回りのみんなに、自分自身が無理をして調子を合わせているという狡猾な自分。&lt;br /&gt;
（こんな事、いつまで続ければ良いんだろう？）&lt;br /&gt;
　聡子は、そんな悩みの対象と一緒に、その悩みを大きくする様にして毎日を送っていた。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
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			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/jio_novel/38141352.html</link>
			<pubDate>Wed, 28 Mar 2012 01:40:34 +0900</pubDate>
			<category>小説</category>
		</item>
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