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「開いてないし」 視聴覚室の前で愕然となる。 鍵がかかってやがる! オイオイオイ、ここまで来てそりゃねーだろ。 空気読め空気! 大体こんな部屋ごときになんで鍵なんか必要なんだよ。 盗られて困るものがあるワケでも無し! (※パソコン盗られたら困ります) ・・・心の中で散々悪態をついたら少し落ち着いた。 仕方が無い。 ここは諦めて教室に移動しようとした、その時。 「アレ? 長谷川さんですか? どうしたんですかこんな時間に」 「・・・フン」 出やがったな子供教師! 私の天敵である10歳の子供教師ネギ・スプリングフィールドが廊下に立っていた。 おや? 隣にいるのはウチのクラスのエヴァンジェリン? 何だ何だこんな時間にお子様がデートか? いや、教師と生徒がデートって、そりゃまずいんじゃないのか? いやいや、そもそも10歳のオメーが教師ってこと自体がおかしいんだよ! 「・・・あのー、長谷川さん?」 悶々としている私に向かって能天気に話しかけてきやがった。 ったく、このおせっかいが。 他人のことは放っておけってんだ。 ・・・と、待てよ。 そうか、よく考えたらこいつは教師なんだ。 コレを利用しない手はない。 そう思い立った私はネギ先生に話しかける。 「あの、先生。私、視聴覚室に忘れ物をしたみたいなんですが、鍵を開けてもらえないでしょうか?」 よしよし、嘘はついてないぞ。 「え? 忘れ物ですか? 分かりました。鍵は職員室にあるので取ってきましょう」 ナイス、子供教師! と、その時、ふと窓の外が明るくなった気がした。 「ん?」 「アレ?」 窓の外見やる私とネギ先生。 外はもうすっかり日が沈み真っ暗だ。 晴れているせいで満月がきれいに見える。 気のせいか? いま一瞬その満月が光ったような? 「長谷川千雨」 エヴァンジェリンにいきなり話しかけられた。 なんだよ、こっちはオメーに用はねーぞ。 「部屋の鍵・・・、開いているのではないか?」 は? 何言ってやがる、何度も確かめたんだよ。 と思いつつドアに手をかけると。 「・・・え! 開い・・・てる・・・」 呆然とする私。 「・・・開いてますね」 「あ、う。・・・開いていたので鍵は持ってこなくていいです、先生」 そう言って部屋の中に入る。 っかしーな、確かに閉まっていたはずなんだが。 ドアの外でボソボソと話し声が聞こえるが、まあそれはどうでもいい。 さっそく電気をつけて探し始める。 「・・・師匠、まずいですよ、こんな事しちゃ」 「安心しろ。奴が部屋を出たら鍵は閉めておいてやる。わざわざ職員室まで鍵を取りに行くのは面倒だろう」 「そうじゃなくて、人前で魔法を使ってバレたらどうするんですか」 「なんだと? 未熟なお前と一緒にするな。人間ごときに私の魔法が見抜けるか」 「いくら今日が満月だからって・・・」 「いちいち五月蝿いぞ。・・・それとも、満月でたぎった私の身体の火照りをお前が冷ましてくれるというのか?」 「いえ、それは無理です・・・」 (ガラリ) ドアを開けて部屋を出る。 なんだ、こいつらまだいたのか。 「あ、長谷川さん。忘れ物は見つかりましたか?」 「・・・失礼します」 まったく本当におせっかいな子供だ。 これで見つかっていないなんて言った日にゃ、家までついて来られそうだからな。 君子危うきに近寄らず・・・はちょっと違うか。 そんなことより、次は教室だ。 見つかってくれよ・・・。 祈りながら足早にその場を去るのであった。 「・・・フン、礼儀を知らん奴だ。行くぞ、ぼーや」 「はい、師匠・・・。あっ!」 「・・・どうした?」 「鍵、閉めてもらっていいですか?」 「あ・・・、そうだった」 〜続く〜
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ネギま!オリジナル小説
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