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町長が独断で『高レベル放射性廃棄物最終処分施設』の誘致に名乗りを上げていた高知県
安芸郡東洋町議会は9日、臨時議会を開いて「議会や住民の意思を無視して処分施設候補
地に応募した」として、同町の田嶋裕起町長に対する辞職勧告決議案を賛成多数(賛成5
・反対4)で可決しました。
また、臨時議会はこの辞職勧告決議案の前に、放射性廃棄物の持ち込みに反対する決議を
可決(賛成5・反対4)し、辞職勧告決議案の後には、同町住民から出された最終処分施設
への応募に反対する請願も採択しています。なお、賛成の請願は不採択となっており、
議会は全議員10人を委員とする『高レベル放射性廃棄物等調査特別委員会』を設置して
います。
『高レベル放射性廃棄物最終処分施設』は、原子力発電所の使用済み核燃料(燃やされた
後の核燃料)を再処理(燃料として再利用可能なプルトニウムとウランを抽出する)した後
にできる高レベル放射性廃棄物(核のゴミ)を、ガラス固化体にして地下300メートル
より深い場所に埋設する施設です。
田嶋町長は今年1月25日、施設を受け入れる見返りの交付金を目当てに、全国の自治体
で初めて施設の候補地に応募し、原子力発電環境整備機構(東京)がこれを受理しています。
同機構は手続きを踏んだ上で経済産業省に対し、候補地選定への第一段階の文献調査を
申請する方針を明らかにしています。
しかし、今回の決議に法的拘束力こそないものの、町議会が明確に施設に対しての反対の
意思表示したため、候補地の選定の手続きを進める同機構や国が今後いかなる対応をする
かに大きな注目が集まることになるでしょう。
この日の臨時議会は場所をいつもの議場から、町役場2階の大ホールに移して開かれまし
た。約100席準備された傍聴席は満席となり、立ち見の町民やホールからあふれる町民
もいたようです。
町長は辞職勧告決議や反対決議にかかわらず、辞職せずに施設受け入れを推進していく
考えを表明しています。町民や議会の意見も受け入れ・反対で大きく分かれており、今後
処分場の候補地がどうなっていくのかは全く見えてきません。
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