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4ヶ月、3週と2日

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あのナイフの使い道が気になったけど・・・ 『4ヶ月、3週と2日』

【4ヶ月、3週と2日】 4 LUNI, 3 SAPTAMANI SI 2 ZILE 2007 ルーマニア

監督・製作・脚本 クリスティアン・ムンジウ   製作 オレグ・ムトゥ
出演 アナマリア・マリンカ / ローラ・ヴァシリウ / ヴラド・イヴァノフ / アレクサンドル・ポトチェアン

カンヌ国際映画祭の最高賞であるパルムドールを獲得した一作ですね。

1980年代末期、冷戦終結の要因にもなった東欧各国を席巻した民主化への大きな波。
社会主義国であり独裁管理体制を強いたルーマニアも、1989年12月にチャウシェスク大統領の処刑と言う形で終結。 当時、あの映像は世界中に報道されて大きな衝撃をもたらしました。

この映画は、そのチャウシェスク政権末期の1987年のルーマニアを舞台に描かれてます。


オティリア (アナマリア・マリンカ) は、大学寮のルームメイトであるガビツァ (ローラ・ヴァシリウ) から違法中絶の手助けを頼まれます。 当時のルーマニアでは政策上、中絶はご法度。

頼りないガビツァに代わり、金策に走り回ったり、ホテルでの手術のため予約を取ったりするオティリア。
闇の堕胎医ベベ (ヴラド・イヴァノフ) と合流して、何とか手術にこぎつけようとしますが・・・。




東欧各国が民主化に向いてから、それまでベールに包まれてた独裁体制の実態が明らかになって行きましたが、この作品もそんなルーマニアの実態を端的で観る側に分かりやすく切り取った作品。

ホテルの予約を反故にされるシーンなどは、社会主義国での仕事ぶりが現れてますよね。
サービスと能率が第一主義の西欧とは違い、ただ仕事をしてれば食える・・・。

そしてホテルに宿泊するにもIDカードを預けなければならない、管理体制と監視国家の片鱗を垣間見せます。

そんな自由が制限されてる人々の暮らしぶりも当然描かれてましたね。
バスのチケットを見知らぬものから譲り受けたり、闇でタバコを購入するシーンなどなど・・・。


孕んだ本人でありながら身勝手なガビツァの嘘のため、闇の中絶医ベベに足元を見られ身体まで提供する事になるオティリア。 怒りを覚えつつも、それでもその友人が気にかかり世話をするオティリア。

けっして大声を張り上げたりせず、静かな怒りを表情で表現するアナマリア・マリンカの演技が見物です。

堕胎に対する倫理観などは描かれておらず、また当時の独裁国家を非難する描きでもありません。
あくまで "その一日" を切り取った作品ですが、緊張感に満ちた作風 (長廻しのカメラが効果的) が、どこかサスペンス性を持たせていますねぇ〜。 そのシビアで厳しい現実はよく伝わってきます。

オティリアが映画のラストに発するセリフで、『この事は、もう二度と口にしないこと』 と言います。
この暗黒のルーマニア時代を思い出したくない、という監督の気持ちも込められたラストだったのでしょうか?

見方によっては立派な社会派映画に仕上ってると感じます。


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    見たいと思いつつ、まだ未見です。かなり重そうなテーマですね。ルーマニアから移り住んでいる人はイタリアにはかなり居ますが、当時のことを進んで話す人っていないですね。まだ、生々しい記憶ですよね。

    megmynおまけ

    2008/9/17(水) 午後 9:25

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    見たいと思いつつ、なかなか見れずにいます。

    ん〜帰ってきたらみましょうかね〜

    る〜

    2008/9/17(水) 午後 9:44

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    >おまけさん。あぁ〜、ルーマニアからの移住の方もいらっしゃるんですね。
    そうですね、あの時代も自分らにとっては、まだこの間のことのように感じます。( ̄^ ̄)ムーン

    Kaz.Log

    2008/9/17(水) 午後 11:38

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    >る〜さん。ぜひご覧ください。
    こういう手はOKなんでは?(・ω・)bグッ

    Kaz.Log

    2008/9/17(水) 午後 11:39

  • 何が苦手って、こんな理不尽なストーリーはついつい女性として感情的にみるから、ダメですね。。
    たとえたんたんとした社会派風に仕上げられていたとしても見れないです・・・・

    にげら

    2008/9/18(木) 午後 1:29

  • 観ました!時代背景が判らないと、理解しづらいんですけど、中絶が違法なのはともかく避妊もダメなのかしら?男性は避妊道具使わないの?それにしても、やる事だけやって後は人まかせ的なガビツァには果てしなくイラッとしたんですけど(`д´ ╬ )

    [ - ]

    2008/9/20(土) 午後 10:26

  • こういう映画、好きです!

    さくら

    2008/9/23(火) 午前 1:22

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    >にげらさん。あぁ〜、感情的に付いて行けませんかァ。
    いやいや、でもこれは女性が観たらキツイもんがあるでしょう〜。(-o-;

    Kaz.Log

    2008/9/24(水) 午後 7:45

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    >ひなたさん。避妊はもちろんOKでしょうが、まぁヤルだけヤルって感じの男女も多かったんでしょうね。
    やっぱムカつきましたか!(/∇\)キャ-!

    Kaz.Log

    2008/9/24(水) 午後 7:46

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    >さくらさん。あっ、じゃぜひご覧ください。
    もう観たのかな?( ̄∀ ̄*)

    Kaz.Log

    2008/9/24(水) 午後 7:47

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    見てから2週間過ぎちゃってますね〜
    やっと記事書いたのでTBしに戻ってきたじょ〜
    ではでは・・・

    くみょん

    2008/10/3(金) 午前 0:12

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    >くみょんさん。あはは、やっと書きましたね。
    TBどうもです〜〜。v( ̄Д ̄)v

    Kaz.Log

    2008/10/3(金) 午前 1:51

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    チャウセスクの処刑シーンは今でも覚えています。
    あの時代の出来事だということに意味があるのでしょうが、私は時代背景を考慮しても、怒り爆発でした。
    TBさせてくださいね。

    オネム

    2008/10/7(火) 午後 6:12

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    >オネムさん。やっぱり、この作品は女性から観たらとんでもないでしょうね〜。
    ホンマ、時代のせいもあるでしょうが、これはキツいですなぁ。
    TBどうも!(・ω・)bグッ

    Kaz.Log

    2008/10/7(火) 午後 6:53

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    観ました〜〜。 あ、たしかに〜。 たしかにあのナイフの使い道は気になりますねぇ。
    予備知識なかったですが、作品から時代の辛さのようなものも伝わってきました〜。
    それにしても、スリリングな映画でしたね。 お金が足りない代わりの交渉のシーンは、息詰まりそうでした〜。 ^^;
    TB、お願いします。

    サムソン

    2008/10/13(月) 午後 10:28

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    >サムソンさん。おぉ、ご覧になりましたか。(・ω・)bグッ
    そうでしょ、あのナイフもナニゲに気になりますなぁ〜。
    まぁ、使わずじまいで終わったけど。( ̄∀ ̄*)
    あの「交渉」はキツいですなぁ、女性にとったら。
    んん、TBどうも!(・ω・)bグッ

    Kaz.Log

    2008/10/13(月) 午後 11:49

  • あ〜あのナイフの使い道、気になります。
    主要な人物、ホテルの人物から皆、共感できない人ばっかりでイラっとしましたが、当時の社会情勢がこうさせてしまったんでしょうね〜(>_<)TBお返ししますね

    LAGUNA

    2009/1/25(日) 午後 8:59

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    >これはキビしい状況だったね〜。
    登場人物はみな一癖も二癖もある人ばかりだしね。(-o-;
    ん〜〜、まさに時代の映画ですね、TBどうも!

    Kaz.Log

    2009/1/25(日) 午後 11:58

  • あ〜そうですね
    社会派っと捉えるとまた、受け容れやすいかも。
    かなりあの女の子にはムカムカしましたが・・・
    ルーマニアのこの時代を考えると見応えある作品でしたww
    TBしますね(*´ω`)ノ

    [ 翔syow ]

    2009/11/17(火) 午前 8:55

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    >翔さん。いや〜これはモロに社会派ですな〜。
    あの女の子の個性も当時のルーマニアらしいっちゃ〜らしかったのでは。( ̄^ ̄)ムーン
    TBどうも!

    Kaz.Log

    2009/11/17(火) 午後 7:00

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