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【ふたりのアトリエ 〜ある彫刻家とモデル】EL ARTISTA Y LA MODELO スペイン 2012
 
監督・脚本:フェルナンド・トルエバ 出演:ジャン・ロシュフォール / アイーダ・フォルチ
               クラウディア・カルディナーレ 他 
 
 
 
 
『ベルエポック』のフェルナンド・トルエバ監督が、20世紀前半のフランス人彫刻家アリスティド・マイヨールの晩年にインスパイアされて撮りあげた一作だそうです。
 
舞台は第2時大戦末期のフランスの片田舎。
創作意欲を失いかけ、希望を見失いかけていた老彫刻家マーク・クロス(ジャン・ロシュフォール)は、妻のリー(クラウディア・カレディナーレ)が街で拾ってきた宿無し女性メルセ(アイーダ・フォルチ)をモデルに雇います。
 
と言うのも、メルセを一目見た妻のリーは、この女性が夫マークの好みだと直感するんです。
無味な毎日を送る夫マークの創作意欲を取り戻させるため、妻の粋な計らいなんですよね。
 
このメルセは、フランコ政権下のスペインの収容所から逃げてきた女性だと言います。
山小屋のアトリエで匿う事を条件に、メルセも同意の上モデルとしての日々が始まりますが。
 
 
 
 
 
出演シーンの半分以上が裸の、メルセ役のアイーダ・フォルチですが、どこかで観たコトがあると思ってたら、『サルバドールの朝』に出ていたスペインの女優さんなんですね。
 
粗野な感じのスペイン女性メルセですが、ちょっと謎を持つ女。
実は逃亡者を道案内する役目を持った女だったんです。
 
最初は腰が重かった老彫刻家マークだったんですが、次第に創作意欲を湧きあがらせることになります。 老彫刻家を演じるのはフランスの名優ジャン・ロシュフォール
芸術家の心の機微を巧く表現した演技が良いですね。
 
叙情的なモノクロ映像もさることながら、やっぱり魅力はアイーダ・フォルチの裸(?)
これは完全な男目線ですが、そう格別に凄いプロポーションではないんだけど、やっぱりね、裸の女性は嬉しいっすよ。(笑)
 
それにね、この時代のヨーロッパ女性らしく(?)、わき毛フェチにはたまんないモノがありますぜ。
 
とまぁ、素直に本音を言ったので、ひとまず「裸」は置いておいて・・・。
 
この作品で感じさせてもらえたのは、やはり芸術家たる生き様の凄さ、だったかな。
ワリと平坦に進むストーリー展開の最後に待ってるのは、その生き様。
 
ネタバレになっちゃうから詳しくは書かないけど、突き詰めれば「芸術家ゆえの究極の美意識」を見せてもらいました。結末を知ってる方は、「なにが美意識なのか?」と思われるかもしれませんけど、そこが究極というコトなんですよねぇ。
 
多数の芸術家が "その道" を選択したのも、一因はこういうケジメの付け方があるのかも。
自分に落とし前をつけたワケなんですね。
 
と、芸術家の気持ちが分かったような感覚にさせてくれた一作でした。
 
 
 
 
妻のリーを演じるのは、あの大女優クラウディア・カルディナーレっ!(左)

フルートベール駅で

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【フルートベール駅で】 Fruitvale Station アメリカ 2013
 
製作:フォレスト・ウィテカー 監督・脚本:ライアン・クーグラー
出演:マイケル・B・ジョーダン / メロニー・ディアス / オクタヴィア・スペンサー 他
(サンダンス映画祭:作品賞、観客賞 インディペンデント・スピリット賞:新人作品賞)
 
 
 
 
 
2009年の1月1日、カリフォルニア州オークランドの地下鉄フルートベール駅にて、22歳の黒人青年オスカー・グラントが白人警官に撃たれ死亡。映画はこの事実を、大晦日から新年の朝にかけてオスカー・グラントの最期の日を綴った一作。
 
少し前、ミズーリ州ファーガソンで起こった白人警官による黒人射殺事件による件で、撃った警官を不起訴とする陪審員判決を不服とする暴動が起こりましたよね。 90年代前半には、あのロス暴動を巻き起こしたロドニー・キング事件も鮮明に記憶してます。
 
フォーガソンの事件同様、このオスカー・グラントの事件も "無抵抗の黒人" を白人警官が撃ったと言うコト。 その場に居合わせた多くの人たちが記録した映像が真相を物語っております。
 
 
 
 
 
 
映画の冒頭、その記録された実際の映像が流れます。(実際の多くの映像はYouTubeでアップロードされていてます。”Fruitvale Station” で検索してみてくださいな)
 
駅のホームに寄せ集められた黒人グループを手荒く扱う白人警官たち。
非情な銃声が鳴ったあと、オスカー・グラントの物語が始まります。
 
これねぇ、個人的に今年観賞した映画の中では一番と言えるぐらい胸にぐぐッと来ましたよ。
 
この映画が白人警官による人種差別的な偏見による社会問題だとか、アメリカの病巣的な問題だとか言うより、本当に悲しい出来事を、冷静な眼で見つめた"温かさ" が感じ取れたんですよ。
 
オスカー・グラントは前科持ち、出所した今もクスリの売人として生計を立ててます。
しかし、ヒスパニック系の彼女との間に出来た娘タチアナを溺愛。
 
更正したいけど、世間の厳しさの前に四苦八苦するオスカー。
 
野良犬を轢き逃げした車を追いかける、母親のバースデーにカードを添える事を喜ぶ。
そんなちょっとした優しさを垣間見せることでオスカーの人と成りに触れます。
 
この手の映画は充分に衝撃的な事件を、これでもかと訴えるメッセージ的な要素が強いと思われがちですよね。もちろん本作もその訴えは持ち合わせた映画なんですけど、その最期に至るまでの2日間のオスカーの物語はあまりにも人間的でした。
 
こんな事で22年の生涯を閉じることになったオスカー・グラントという黒人青年が哀しい。
新人監督ライアン・クーグラーにヤラれちゃいましたね、もちオスカーを演じたマイケル・B・ジョーダンの演技にも。
 
警官が守るべき役目は「市民を守り、市民に仕える」、こういう事件が起こるたびにこの言葉が空しく聞こえ、ある意味絶望的に聞こえさえします。
 
 
 

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サード・パーソン

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【サード・パーソン】THIRD PERSON アメリカ・イギリス・ドイツ・ベルギー 2013
 
監督・脚本:ポール・ハギス
出演:リーアム・ニーソン / エイドリアン・ブロディ /ジェームズ・フランコ
ミラ・クニス / オリヴィア・ワイルド / モラン・アティアス / キム・ベイシンガー 他
 
 
 
 
 
 
『ミリオンダラー・ベイビー』でアカデミー賞脚色賞ノミネート、そして監督一作目の『クラッシュ』がアカデミー賞作品賞を受賞。 フィルムメーカーとしての地位を確実なものにしたポール・ハギスの最新作品。
 
日本での劇場公開は今年の6月頃だったらしいけど、そのDVDリリース(来年1月)を前に、期間限定でオンライン公開をやってくれたので鑑賞いたしました。
 
まぁ、監督・脚本がポール・ハギスで、キャストがこれ(↑)でしょ。
これは「期待するなっ」て言う方が無理ってモンですよねぇ。
 
話は、パリ・ニューヨーク・ローマの3都市を舞台に、それぞれ男女3組のエピソードを巧みに織り交ぜて描いた一作なんですが。・・・群像劇か? お互いの人生が交錯するような作りなのか?
 
感覚的には『クラッシュ』で描いたような、ちょっと心を震わすドラマを期待していたワケですよ、観る前は。
 
パリに滞在して次回作を執筆する作家(リーアム・ニーソン)。
でも作家志望の女性(オリヴィア・ワイルド)との不倫旅行を満喫中。
 
アメリカ人ビジネスマンの男(エイドリアン・ブロデイ)は、ローマのバーに立ち寄ったところ、エキゾチックなアルバニア人女性(モラン・アティアス)に惹きつけられ、面倒な事件に巻き込まれるコトになる。
 
ニューヨーク、元女優の女(ミラ・クニス)は別れた夫(ジェームズ・フランコ)と息子の親権を巡って係争中。裁判費用を捻出するために高級ホテルのメイドとして働くコトに・・・。
 
ざっと、こういう背景を持った登場人物のエピソードを、巧みに交えながら描く演出はポール・ハギスの冴えたところなんですよね。
 
でも映画の中盤あたりで、ちょっと「あれ?」な部分が出てくる。
NYのミラ・クニスがパリに・・・?
 
このあたりから何かあるなと。
で、ラストには登場人物を全て絡ませてくる物語なんやな、と思うハズ。
でも・・・良い意味か悪い意味なのか、まだ判断は付きかねてるんですが、その思いは裏切られます
 
これね、"難解な物語" とまでは行かないけど、この描き方に何か消化不良を起こす人も居るのでは?
 
複雑な背景を持った者たちの人間関係、そしてズバリ「愛」。
ポール・ハギスはそれを追求したと思うのですが、ちょっと観る側に考えさせすぎかな?
 
こういうドラマでは複雑な心理を提示するのはイイと思うけど、最後には納得させるような一種のカタルシスを求めるものではないのかな〜、っと思うワケでありますが。(個人的には)
 
しかし、ちょっとしたミステリアスな愛のドラマとしての見せ方は、やっぱ巧いものがありますね。
 
ちなみに、キム・ベイシンガーリーアム・ニーソンの奥さん役。
マリア・ベロが親権闘争の弁護士役で出演しております。
 
 
 

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イルミの季節

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羽田空港第2ターミナルのクリスマスツリー
 
 
 
 
 
 
 
 
 
早いっすね、もう12月ですぜ。
 
 
 
 
 
 
・・・って、それだけかいっ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
CINEmaCITTA' - Kaz.Log 2014

100歳の華麗なる冒険

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【100歳の華麗なる冒険】HUNDRAARINGEN SOM KLEV UT GENOM FONSTRET OCH FORSVANN
監督・製作・脚本:フェリックス・ハーングレン 出演:ロバート・グスタフソン ほか
スウェーデン 2013
 
 
 
 
 
 
原作はヨナス・ヨナソンの世界的ベストセラー『窓から逃げた100歳老人』という小説。
それを映画化して本国スウェーデンで大ヒットした一作。
 
老人ホームで100歳の誕生日を迎えたアラン(ロバート・グスタフソン)は、何を思ったか窓から外に逃げ出しちゃうんですよ。
 
アテも無く彷徨ってたどり着いた駅で、ある男のキャリーバックを持ち逃げしちゃうんです。
この男、あるギャングのメンバーで、現金がギッシリ詰まったバックを運ぶところでした。
 
当然、アランおじいちゃんは組織から狙われるハメに。
しかし、このアランおじいちゃん、何事にも動じないトンデモ老人やったのです。
 
 
 
 
 
 
そんなアランおじいちゃんのドタバタコメディーかと思いきや、話は壮大な物語に。
 
アランおじいちゃんの幼少の頃から現在までの物語を描いていくワケなんですが、これがまた『フォレスト・ガンプ』な構成でありまして。
 
幼少の頃から爆弾に魅せられたアランは、その技術でスペイン内戦(フランコ将軍)、マンハッタン計画(トルーマン大統領)、スターリン時代のソ連冷戦時代の二重スパイ(ゴルバチョフ&レーガン大統領)etc・・・。
 
アランおじいちゃんは、歴史上の世界各国の要人に関わってた大人物だったワケなんですよ。
 
と言っても、それはアランおじいちゃんが望んでそうなったワケではなく、あくまで成り行き上そうなっただけ。飄々とした性格のアランおじいちゃんは真性の天然人物なんですよね。
 
過去の話と並行して、現在のバック持ち逃げの顛末を、有りえないけど(笑)面白く巧くまとめた構成で、最後まで飽きずに見せてもらいましたよ。
 
ちょいちょいブラックな面白味も効いていて、CGなども使って波乱万丈な洗練されたコメディーに仕上がっておりました。
 
アランおじいちゃんを演じたロバート・グスタフソンは本国で人気の俳優だそうなので、これから以後、またお目にかかる機会もありそうな予感。
 
このコメディー、けっこうお勧めかも。
 
 
 
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