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選んだのは、『地下水道』 ('56)、『灰とダイヤモンド』 ('57) の、かのアンジェ・ワイダ監督が描いた、ポーランドの伝説の人 "コルチャック先生" です。 コルチャック先生 / KORCZAK (1990)
製作国 : ポーランド / ドイツ 監督:アンジェ・ワイダ 出演:ヴォイチェフ・プショニャック / エヴァ・ダルコウスカ / ピョートル・コズロウスキ 簡単ストーリー:実在したユダヤ系ポーランド人医師であり教育者であったヤヌシュ・コルチャック(本名 ヘンルイック・ゴールドシュミット)。ナチスによるユダヤ人迫害の中、200人の孤児を守る事に命をかけた事実の物語。 聞いたところによれば、この映画を観てスティーブン・スピルバーグ監督が、長年構想していた『シンドラーのリスト』 を作るキッカケになったといいます。 物語はワルシャワのゲットー(ユダヤ人居住区)へ強制移住される前から始まります。 全編を通して淡々とした語りですが、ゲットーでの日々をリアルに映し出し、感傷的にならずコルチャックの人間像を事実のままに描いています。 教育者として、孤児院の院長として、200人の子供を守る事にだけに命を懸けたコルチャック。 映画の中でユダヤ人レジスタンスのメンバーから、「(ユダヤ人としての)誇りはあるのか?」と問いかけられるシーンがあります。それに対するコルチャックの答えは、「ない。 私には200人の子供が居るだけだ。」 この言葉は、飢えた子供に食料を調達するにあたり、裕福なユダヤ人密輸業者に献金を頼んだところをレジスタンスメンバーに見つかった時の言葉です。 誇り高きコルチャックは最後までユダヤの腕章を付けることを拒み続けます。 その事によって投獄さえ経験しますが、ただひたすらに子供たちを救うため奔走し続けます。 あの 『戦場のピアニスト』 のウワディスワフ・シュピルマン氏が語ったところによると、「今まであった人の中で一番立派な人物だ。」と言ったそうです。 ラストで、トレブリンカ収容所に連行される子供たちを見捨てず、一緒になって行ったコルチャック。 自分は助かろうと思えば助かる状況だったにもかかわらず、最期まで子供たちと離れなかったと言います。 多く語るより、この映画は人それぞれに観て感じるものだと思います。 コルチャックという "立派な理想主義者" の言葉は、あらゆる意味で非常に重く、得がたいと感じます。 1878年7月22日 - 1942年8月 ポーランドの小児科医、孤児院院長で児童文学作家。ワルシャワ大学医学部を卒業。 それに先立つ1896年に作家としてデビュー。 ロンドン、パリ、ベルリンで研修をし、特にベルリンで障害児教育の現場に触れ、小児科医としての決意を固める。 ポーランド帰国後、既に学生時代の1904年から夏のキャンプのボランティアとして関係のあったワルシャワ慈善教会との係わりを深め、ナチス・ドイツの統治下のワルシャワゲットーで、ユダヤ人孤児の孤児院を運営することになる。 1942年8月ナチスの「ユダヤ問題最終解決」の名の下に孤児院の200人の子どもたちと共にトレブリンカ絶滅収容所に移送された。 コルチャックは、子どもたちを見捨てて自分だけが助かることを拒否し、子どもたちと共に移動。 そして1942年8月ナチスにより、子どもたちと共にガス室で殺害される。 次の国は、おそらくハンガリー! |

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