ユーゴ人監督のアメリカ観、『アリゾナ・ドリーム』
【アリゾナ・ドリーム】 ARIZONA DREAM 1992 フランス
監督・脚本 エミール・クストリッツァ 製作 クローディー・オサール
脚本 デヴィッド・アトキンス 主題歌 イギー・ポップ
出演 ジョニー・デップ/ジェリー・ルイス/フェイ・ダナウェイ/リリ・テイラー/ヴィンセント・ギャロ
今まで観よう観ようと思いつつ未見であったジョニー・デップ主演の一作です。 やっと観ました。
監督はこの作品の後にカンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールを獲得した 『アンダーグラウンド』 ('95) のエミール・クストリッツァですねぇ。 観る前から異色な作品だと感じておりましたが・・・。
大好きな叔父 (ジェリー・ルイス) の結婚式の為にニューヨークからアリゾナへとやって来たアクセル (ジョニー・デップ)。 中古車ディーラーとして成功した叔父からの強い勧めでその店の見習いとして働く事になったアクセルですが、一目惚れしたある未亡人 (フェイ・ダナウィエ) の家に住み着く事になります。
その未亡人は夫を射殺した過去を持つ女。 そして空を飛びたいという願望を持った女でした。
そして、その義理の娘 (リリ・テイラー) は自殺願望を持つ女でした・・・。
それぞれの願望と欲望が交差しながら独特の雰囲気をもって進行する人間ドラマですねぇ。
多分に好みでない方にとったら退屈なだけの作品でしょう、これは。
理解しがたい登場人物の行動やら、独特のドラマ進行がなんとも奇異に映ると感じますが、コミカルさを押し出したこのテイストがハマれば結構楽しく観れると思います。
何と言ってもキャストが魅力のひとつでもありますが、ジョニー・デップは言うまでも無し。
叔父役のジェリー・ルイスなんか、オールドファンにとったら懐かしく感じる役者ですね。
この方は昔コメディで有名だった方です。
そして未亡人役のフェイ・ダナウェイ。
奇妙な女性を演じますが、彼女もどんなキャラでもこなす上手い女優さんですね。
個人的に面白く感じたのが、従兄弟役のヴィンセント・ギャロと自殺願望を持つ娘役のリリ・テイラー。
口髭の無いギャロを観るのも久しぶりでしたが、饒舌で軽い個性をもつ役をハマった演技で見せてます。
ヒッチコックの 『北北西に進路を取れ』 のパロディも笑えました。
そして、リリ・テイラーが可愛く見えたのもこの映画が初めてです。(^o^;
あの魚が飛んでるのは何を現してるのか? なぜ未亡人は夫を射殺したのか?
・・・かなり謎の部分が多い作品ですが、監督自身の考えがあってのことなんでしょうから、そこはこのテイストを受け入れることが大事ですよねぇ。
ヨーロッパの監督から見て感じた "アメリカに対する考え" が詰まった作品だと思います。
アメリカン・ドリームはもう死んだ・・・それに合わせ、ひとりの若者の成長過程を描いた一作でしょうね。
独特な一作ですね〜、これは。
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