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映画館で観たかった一作でありますが、見逃したためDVDが出るのを心待ちにしておりました。 意外と早くDVDが発売、レンタル開始となったので早速鑑賞です。 【ルワンダの涙】 SHOOTING DOGS 2005 イギリス/ドイツ
監督 マイケル・ケイトン=ジョーンズ 製作・原案 デヴィッド・ベルトン ほか 脚本 デヴィッド・ウォルステンクロフト 音楽 ダリオ・マリアネッリ 出演 ジョン・ハート / クレア=ホープ・アシティ / ヒュー・ダンシー / ドミニク・ホルヴィッツ 他 BBC・TVの事件報道番組、「ニュース・サイト」の報道記者であったデヴィッド・ベルトンが自身のルワンダでの体験から原案を書き上げた一作で、全て真実の物語だという事ですね。 そしてこの映画に製作チームとして直接関わっている人たちの中には、ルワンダで起こったツチ族虐殺から生き延びた人たちが居ます。 物語は、海外青年協力隊として英語を教えるためルワンダにやって来たイギリス人青年ジョー・コナー(ヒュー・ダンシー)と、その地でキリストの教えを長年行なっている英国ローマン・カソリック教会のクリストファー神父(ジョン・ハート)の運営する公立技術学校が主な舞台となります。 フツ族とツチ族の内戦が激化する1994年4月。 フツ族出身のハビャリマナ大統領が乗った飛行機が何者かに撃墜され、それを機にフツ族民兵組織のツチ族への虐殺が勃発。 平和監視の目的のためベルギー軍を主体とした国連軍の拠点である技術学校に保護を求めて集まるツチ族の人たち。 クリストファー神父とジョーはツチ族の人たちを救おうと立ち上がりますが、頼みの国連軍は安全保障理事会の決定により武力攻撃が出来ない状態。 そしてこれ以上難民を保護できないと言う理由からルワンダからの撤退を開始しようとします・・・。 同時期に同じ問題を扱った映画 『ホテル・ルワンダ』 より以上に、この映画ではフツ族による大量虐殺=ジェノサイドを真正面から捉えていました。 民兵組織の主な武器はナタと棍棒。 生まれたての赤子までも容赦なく殺すシーンは悲痛すぎます。 何千人と技術学校に集まった保護を求めるツチ族の人たち。 国連軍の無能ぶりはこの映画に始まった事ではありませんが、命令という名の元にいとも簡単に撤退する様子はまさに無力感さえ漂うところですねぇ。 そしてツチ族の人たちを救いたいと燃えていたジョーまでも自分の命が惜しいために撤退に参加します。 しかし、このジョーの行動を非難することが出来るでしょうか? 劇中、BBCの女性記者が言います、『ボスニアでは女性の死体を見るたび泣いていた。あれが自分の母親だったらと思うと泣かずにはいられない。 しかしこのルワンダでは涙が出てこない。 死体として転がってるのはたただのアフリカ人・・・』。 非常に興味深い言葉ですね。 同じ白人の死体には涙しても、黒人の死体には淡々としている。 肌の色の違いが理由にあるんでしょうが、この白人たちの意識は今も根底に流れてるんでしょう。 いや、そんな事は無い! と言う人たちが居るかもしれませんが、では何故ユーゴ内戦ではミロシェヴィッチの行なう虐殺を止めるためNATOは空爆まで行なったんでしょうか? あの空爆での介入はホントに国家の私利私欲を超えた人道的介入だったはずです。 それが、このルワンダ内戦では見て見ぬ振りをされた。 ジェノサイドとしての被害者数は、この映画ではおよそ80万人とされています。 と言いましても白人の中にも個人としては、ジョーや神父、そして映画を製作したデヴィッド氏など、高尚な意識を持った方が大勢いらっしゃいます。 それが国家単位となると自国のエゴを剥き出しにする。 我々アジアの人間とて同じことが言えるかもしれません。 教訓にすべき歴史ですね。 |

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