ワンダーランドの意味するところは・・・ 『ひかりのまち』
【ひかりのまち】 WONDERLAND イギリス 1999
監督 マイケル・ウィンターボトム 脚本 ローレンス・コリアット 音楽 マイケル・ナイマン
出演 ジーナ・マッキー / シャーリー・ヘンダーソン / モリー・パーカー / イアン・ハート
スチュアート・タウンゼント / ジョン・シム ほか
個人的にモリー・パーカー出演映画の中でも・・・と言うより、マイケル・ウィンターボトム監督の作品の中でも大好きな部類に入る一作です。 この映画、まだ記事で書いてなかったことに気づいたので、ちょっと書きます。
ロンドンで暮らす三姉妹。
ソーホーのカフェでウェイトレスとして働くナディア (ジーナ・マッキー) は伝言ダイアルで恋人を探す毎日。
ナディアの姉デビー (シャーリー・ヘンダーソン) は9歳になる男の子が居るシングルマザー。
自由奔放な性格で、たまに夜遊びをしながら恋愛を楽しんでます。
三女のモリー (モリー・パーカー) は妊娠中。
優しい夫のエディはそんな状況の中、仕事を辞めてしまいます・・・。
オープニングクレジットは映されず、いきなり物語は始まります。
淡々とした語り口で、この三姉妹とそれに関係する男たち・・・デビーの前夫ダン (イアン・ハート)、ナディアと伝言ダイアルで出会うティム (スチュワート・タウンゼント)、モリーの夫エディ (ジョン・シム) 、そしてこの三姉妹の両親と弟ダーレン (エンゾ・チレンティ)。
多くのキャラクターを登場させながらも、"家族" を巧く描き出した奥行きが深いドラマです。
話しの中心となってるのは次女のナディア。
しかし一つ一つの物語が互いに影響しあって家族の姿を浮き彫りにして行きます。
倦怠期と言うには、もう長い時間が経過している三姉妹の両親。
楽天家の長女デビー、そして大人になりきれない無責任な前夫ダン。
必死で愛を求め出会いを探す次女ナディア。
臨月の身重のモリー。 夫のエディは仕事を辞め失踪してしまいます。
ダメダメ男たちと、逞しく生きる女性たち。
この人物たちの4日間のエピソードを切り取ったポートレイトのように映し出してゆくフィルム。
もう一つの主人公としてサウス・ロンドンの街を、魅力的に、またシャープな暗い雰囲気で見せて行きます。
ラストカットの後、タイトルの "Wonderland" が目に入り込んできます。
そしてエンドクレジット・・・。 この意味合いも効果的です。
マイケル・ナイマンの音楽が切なくもあり、また時には力強い。
ザラついたフィルムとカメラワークが物語のナチュラルさを引き出していますよね。
↓ モリー役のモリー・パーカー Molly Parker。
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