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【メトロマニラ 世界で最も危険な街】 METRO MANILA 2013 イギリス・フィリピン
監督・製作・脚本:ショーン・エリス 出演:ジェイク・マカバカル / ジョン・アルシラ 他
(サンダンス映画祭ワールドシネマ部門・ドラマ観客賞受賞)
フォトグラファー出身の監督らしさを見せたデビュー作『フローズン・タイム』から一転、『ブロークン』ではスリラーに挑むなど、多彩な顔を見せてくれた監督でしたが、本作ではフィリピンのマニラを舞台にしたサスペンス・ドラマに挑んでおります。
農村での貧しい暮らしから脱却しようと、家族4人で首都マニラに出てきたオスカー(ェイク・マカバカル)でしたが、着いた途端に金を騙し取られ、行き場の無い果てに着いたのはスラム街。
やっとの思いで現金輸送警備会社に就職できたオスカーですが、コンビを組む上司オング(ジョン・アルシラ)の親切心の裏に隠された事実を知って窮地に追い込まれる事に。
イギリス人監督ショーン・エリスが犯罪都市マニラを舞台に描くサスペンス・アクション。
・・・と、思いながら鑑賞しておりましたが、やはりドラマ性が強い一作でしたねぇ。
銃のドンパチも当然ありますが、これは家族を思う夫オスカーの悲壮なドラマです。
マニラの厳しい現実は、先に書いた『キナタイ マニラ・アンダーグラウンド』などで表現されていましたし、本作も観る前から「相当厳しい内容なんだろな〜」と、その心構えはありましたが。
無一文でスラム街暮らし、でも子供2人を食わして行かなければならい。
妻のマイ(アラセア・ヴェガ)も如何わしい風俗バーで働く事になるんですよね。
客に身体を触られ、涙を流しながらも生きていく為に働く。
妻のマイは妊娠5〜6週間目という身重なんですよねぇ。
風俗バーのマダムはその見返りに、マイの9歳になる娘を働かせろと言い出す始末。
夫のオスカーは現金輸送警備の職にありついたのは良かったんですが、犯罪が多発するマニラでは警備の仕事も命がけ。 ライフル銃と防弾チョッキの完全武装。
相棒のオングはオスカーに対して親切だったんですが、輸送金を強奪する計画にオスカーを引き入れようと画策してたんですよ。このあたりなんぞ、人を信じる事さえままならないマニラの現実を描写しておりますね。
窮地に追い込まれたオスカーが取った行動、そして結末は・・・。
ドラマ自体は捻った展開ではなく(結末に至る展開は別として)、マニラの厳しい現実に直面するストレートなドラマでした。
フィリピンが舞台と言うコトもあって、どこか昔の日本でもこういうシチュエーションがあったなぁ〜、と感じる部分が多々ございまして。
貧困ゆえの犯罪というか、家族を思う気持ちは、それだからなおさら強い。
そういう哀しいドラマなんですが、観終わった後には不思議と清々しい気持ちになっていました。
夫婦でのシャワーシーンのショットなど、こういうドラマでもフォトグラファー出身監督らしいカットがちらほら見えたりするのは面白い。
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