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【祖谷物語 - おくのひと -】 日本 2013
監督・脚本・製作:蔦哲一朗 出演:武田梨奈 / 大西信満 / 田中泯 / 河瀬直美 ほか
オフィシャルサイト http://iyamonogatari.jp/
昨年から今年にかけて、ミニシアター系で公開されてたのを見逃してた一作。
DVDリリースとなって、ようやく鑑賞できました。
「秘境」と呼ばれる徳島県の祖谷地方を舞台にした、地元出身の新鋭監督・蔦哲一朗による一作。
この監督の姓「蔦」と言う文字でピンっと来る方も居られるかと思いますが、かつて甲子園を大いに沸かせた池田高校の監督・故蔦文也を祖父に持つ青年監督なんです。
詳しいストーリーは上のリンク先オフシャルサイトや、下のYouTube動画を参考にしてもらうとして、ここでは感想のみを書かせてもらいます。
本編は169分という長編にもかかわらず、今のデジタル時代に逆らうかのように35mフィルムで撮りあげられた物語は圧巻の一語でした。
これが初の長編監督デビュー作品と言うから、これまた只事じゃないとも言えるぐらい。
監督を含め、スタッフはほぼ20代の若者ばかりだったと言うから、なんか日本映画界の未来に希望を持たせてくれるような嬉しさも感じたしね。
ストーリーテリング的にもヒューマン性と神的性が混在した展開にもなってるし、その表現もシュールレアリズムな匂いを感じさせてくれてる。しかし底辺に流れるテーマは、これ以上無いと言うぐらいの日本古来の土着性。
しかし今のご時勢、いくら "秘境・祖谷" と言えども、徳島県は光ブロードバンド環境の敷設率が90%近く。全国トップのIT環境を持ってます。全県下を網羅してるので、山奥でもフツーにWi-Fiが飛んでるんですよね。
そこへ持ってきて、水道もガスも電気も通ってない山奥の一軒家で暮らす主人公2人という設定が面白い。監督のノスタルジックな想いを反映させてますよね。
あくまで個人的な見解ですけど、本編鑑賞中は飽きることなく観終えました。
長編デビュー作だけに、ちょっとした荒削りな部分も楽しめた、と言うコトもあり。
もちろん、一年をかけて撮った祖谷の風景が素晴らしいのは言うまでもなし。
監督の狙い(表現したかった)でもある、祖谷という地に宿る "何か" を感じ取れる作品に仕上がってると思いますよ。たぶん、デビュー作にして監督自身のベスト作品になるかも・・・、それぐらい渾身の一作だと思います。
だって自主制作映画でこの長編を撮れるなんて、そりゃ凄いとしか言いようが無いです。
個人的にも、今年のベスト5に入るぐらいの一本になりました。
主演は、頭突き瓦割りCMで話題を集めた武田梨奈。
コメディ映画が多い彼女の出演作としては、演技派への転身にもなる一作なんじゃないですか、この演技は。
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