ここから本文です

書庫フランス映画

記事検索
検索

明るい瞳

イメージ 1



【明るい瞳】 LES YEUX CLAIRS フランス 2005

監督・脚本:ジェローム・ボネル  製作: ルネ・クライトマン  撮影:パスカル・ラグリフール
音楽: 「子供は眠る」 (『子供の情景』より) 〜ロベルト・シューマン
出演:ナタリー・ブトゥフ / マルク・シッティ / ジュディット・レミー / ラルス・ルドルフ 他

2005年ジャン・ヴィゴ賞 (監督・ジェローム・ボネル)

   https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_54978403_3?1302803769


2005年の横浜フランス映画際に出品された一作だそうで、俊英の監督ジェローム・ボネルの長編第2作目にあたる作品。

主人公のファニー (ナタリー・ブトゥフ) はエキセントリックな性格で心に病を持つ女性。
おかしな言動を繰り返し、周囲ともうまく調和を取ることができない女性なんですよね。
病院を出た彼女は現在兄夫婦の家で世話になっています。

兄ガブリエル (マルク・シッティ) は、そんな妹と嫁のセシル (ジュディット・レミー) を気遣いながら過ごしてる訳なんですが・・・ある日、ファニーは兄嫁セシルの浮気現場を目撃。

どうにもこうにも居心地の悪くなった兄夫婦宅を飛び出し、一路車をドイツへと走らせるんですが。

このファニーがなぜドイツへ向かったかと言うと、父親が埋葬されてる墓があるからなんですよ。
物語では、幼い時のファニーは父親の死に目に会えなかったという設定。
ファニーの病気が原因なのは明白なんですね。

前半は兄夫婦とのやり取り。 ファニーのエキセントリックな性格と兄嫁との軋轢が描かれます。
そして後半はドイツの田舎町でのシーン。 オスカー (ラルス・ルドルフ) の出会いを描きます。

ファニー自身の心の病気が大きくウエイトを占めてますが、あくまで映画はウェットにならず、ユーモアも交えながら描かれていました。 90分を切る尺の短さもコンパクトで良いですね。

その分、説明不足な・・・というか、結果を提示しない締めくくりにも好みが出るところでしょうか。

ドイツでのオスカーとの触れ合いは、お互い言葉が通じ合わない者同士の恋愛。
身振り手振りで意思を通じ合わしてるうちに、言葉が必要でなくなってくるところが面白いですね。

監督のこの映画の製作動機のひとつが "言葉が通じ合わない者の恋愛" と言うから、まさに "それ"。
ヘンに理屈っぽく仕上げてなく、単調だけど優しいフィーリングの一作でした。

いやしかしっ、兄嫁セシルのセクシーさは特筆やな。(笑)


  https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_54978403_5?1302862538

開くトラックバック(1)

イメージ 1



【パリ20区、僕たちのクラス】 ENTRE LES MURS フランス 2008

監督・脚本:ローラン・カンテ 原作:フランソワ・ベゴドー 脚本:フランソワ・ベゴドー / ロバン・カンピヨ
出演:フランソワ・ベゴドー ほか

2008年カンヌ国際映画祭 パルム・ドール
2008年インディペンデント・スピリット賞 外国語映画賞
2008年セザール賞 脚色賞 (フランソワ・ベゴドー)

   https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_48530176_37?1301336679


この映画が2008年のカンヌ国際映画祭の最高賞・パルム・ドールを受賞した時は審査員の満場一致で選出されたと言うことでしたね。 確か審査委員長はショーン・ペンだったと記憶しておりますが・・・。

様々な国からの移民が混在するパリ20区のとある中学校を舞台に、国語教師のフランソワ (フランソワ・ベゴドー) と、そのクラスの学生たちとの一年間の交流をドキュメントタッチで描いております。

前半部は授業シーンをじっくり描いてますね。
移民の子供たちにフランス語の正しい使い方を教えようとするフランソワの奮闘ぶりと、その学校の教師仲間の間で交わされる人間くさい会話も何気なく描かれています。

中盤からはクラスの各生徒たちの個性や事情なども描かれ、地味ではありますが 惹き込む力がある作品だったと思います。 しかし何よりひしひしと感じたのは、その価値観の違い。

これは欧米との文化的なモノもあるんでしょうが、教師があまりにもフレンドリーすぎるって事。

フレンドリーなのは、それはそれで良いと思うんですよ。
今の日本にもこういう教師 (こういう生徒たち) が居るのかもしれないし。
しかしこういうアプローチで接する教師には違和感があったのも正直なところですが。

人間のコミニュケーションの基本である言葉を教えようとするフランソワの姿勢は真摯で良いと思います。
でも現実社会においての一番大切なモノを教えてないような気がするのですが。
というか、この教師フランソワの理念は何なのか? そこが曖昧で中途半端。

挙句は、スラングで女性生徒を侮辱した自分の犯したミスを隠してしまう。
教え子の退学措置を中途半端な平等精神で守ろうとする。
教師としての絶対的な権力を貫き通せない悲しさも見えました。

移民が混在するパリにおいて、その縮図としてあるクラスを舞台にした構成は肯けるところでもあります。
社会派な作品には間違いないと思うところでありますが、その価値観の違いに納得し難かったのも事実。

でも、あざといくらいに綺麗ごとで済ます物語よりは ナンボかこちらのほうが好みですが。
良質な映画なのは間違いないです、はい。


   https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_48530176_36?1301336679

イメージ 1



【彼女は愛を我慢できない】 LA REINE DES POMMES フランス 2009 (未)

監督・脚本・衣装:ヴァレリー・ドンゼッリ  製作:ジェローム・ドプフェール
出演:ヴァレリー・ドンゼッリ / ジェレミー・エルカイム / ベアトリス・デゥ・スタエル / ロール・マルサック 他

   https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_54106669_4?1293446685


この女優さん、どこかで観たことあるな〜?
と、必死で思い出したら、あの 『待つ女』 で印象的な演技を見せてもらったヴァレリー・ドンゼッリ

『待つ女』 では、愛する夫をひたすら待つ妻をシリアスな演技で見せてもらいました。
が、本作ではちょっとしたコメディエンヌぶりを見せ 意外な持ち味を発揮しておりましす。
しかも脚本・監督は彼女自身が担当。


恋人に捨てられて絶望のどん底のアデルちゃん (ヴァレリー・ドンゼッリ)。
彼から同居を解消させられ住む家もなく。

そんな時、隣人の女性の勧めもあって疎遠になっていた従姉妹のアパートに転がり込むようになります。

新しい生活をスタートさせたのはイイんですが、やっぱり元カレが忘れられないアデルちゃん。
いつまでもブルー気分のアデルに、従姉妹は新しいボーイフレンドを作ることを勧めるんですが〜。


人を恨むことを知らず無防備とも言えるアデルちゃんの個性は、これまた傍から見れば喜劇なんですよね〜。
でも本人は相当悩んでアレコレと気持ちが行ったり来たり。 まぁ悲劇なんですよね、本人にとっちゃ。

そんなアデルちゃんに言い寄って来る男も、これまた一風変わった感じのヤツらばっか。
毎日公園で風景画を描く美術大の学生、妻子持ちの不倫願望男、変態趣味のイケメンなどなど。

それでも元カレに対する自分の気持ち大事にするアデルちゃんはどの男にもなびかず。
・・・と思いきや、新しい自分をスタートさせるために 無理やり恋愛をスタートさせようとするのですねぇ。

劇中、突然に歌いだしてミュージカル風になってみたり、変態男の言いなりになって路上で目隠しプレイなんかやってみたり。 ついでに、視姦プレイ&自慰プレイ。(笑)

エロチックな要素も取り入れつつ、ヴァレリー・ドンゼッリがコメディアンヌぶりで発揮して頑張っております。

なんつーのでしょうか、アデルと言う女性のキャラクターを確立させ (してるかどうかは疑問だけど) 、ロマンチック・コメディとして見せようと言う作品ですな。 早く言えば、キャラクターの違いはあるけど 『アメリ』 のような感覚かなぁ。

背景になるのが現代のパリの街だから、それを満喫するにも良い一作と思いますが。


   https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_54106669_5?1293446685

オーケストラ!

イメージ 1



【オーケストラ!】 LE CONCERT フランス 2009

監督・脚本:ラデュ・ミヘイレアニュ  脚本: アラン=ミシェル・ブラン / マシュー・ロビンス
出演:アレクセイ・グシュコフ / メラニー・ロラン / フランソワ・ベルレアン / ミュウ=ミュウ ほか

2009年セザール賞 音楽賞・音響賞受賞
https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_55368327_22?1291092311


ロシアのボリショイ交響楽団で劇場清掃員として働くアンドレ (アレクセイ・グシュコフ) は、かつての
ブレジネフ政権時代、天才指揮者として活躍しておりました。 しかしユダヤ人排斥政策を強行する政府は歯向かい、あわれ職を奪われ今に至っております。

30年後の今、アンドレはパリから楽団宛に届いたファックスを盗み見。
パリでの出演依頼を勝手に隠し、かつての仲間達を呼び集め、自分達がパリへ乗り込もうと画策。

ボリショイを代表してパリ公演を実現させようとするトンデモない計画でした。


       https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_55368327_20?1291092311


劇場公開の時に気になってたんですが、・・・やっぱりこういう作品はスクリーンで観るべきでしたねぇ。

なんてたってラスト20分のチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲を堪能するには劇場でしょう。
ま、DVDで観たんですが、それでもあの感動的な味わいだし・・・、知らない曲でしたが。(笑)

クラシック音楽をクライマックスに持ってくるだけで感動的なのは間違いないところでしょうが、この作品はそれだけじゃないモノを保ったテーマが良かった。

アンドレがマエストロとしての意地を見せるだけの行動なのかと思っていたら、それを上回る秘密が。
パリで活躍する女性ヴァイオリニスト・マリー・ジャケ (メラニー・ロラン) の出生の秘密にまで辿り着く。

そして全てを包括するように幕を迎えるラストのシャトレ座でのステージ。
こりゃ音楽の力を改めて感じた次第であります。 もちろん監督の演出、脚本の出来も素晴らしいけど。


中身はもうコメディなんですよね、でもそれが最後に生きてくるし。

アンドレの突拍子も無い計画に、どうにかして実現させようと奮闘する元楽団員たちのドタバタ。
30年前アンドレの人生を台無しにした、元KGBのイワン (ヴァレリーヴァリノフ) を引っ張り込むところもミソ。

ユダヤ人弾圧と共産党批判。
こういう社会派的なテーマを盛り込みながら、この感動的なファイナーレはお見事としか言いようが無い。

なによりユダヤ人、フランス人、ロシア人など民族性を生かした演出が面白かったよ〜。

パリで共産党復活を夢見る、ガチガチの共産主義者の元KGB局員イワン。
コンサート成功を祈って願う言葉が・・・

『神がいるなら奇跡を起こしてくれ』 ・・・で、『驚いた、神はホントにいるんだね』

共産主義者は無宗教で無信心だと言われてましたが、こんなセリフにも共産主義を皮肉る痛快さがあります。

メラニー・ロランの凛とした演技もちょっとイイですね。
その彼女の育て親ギレーヌ役で出演するミュウ=ミュウが懐かしく嬉しい。

クラシック音楽とコメディの取り合わせは絶妙でございました。


       https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_55368327_21?1291092311

北の橋

イメージ 1



【北の橋】 LE PONT DU NORD フランス 1981

監督・脚本:ジャック・リヴェット 脚本:ビュル・オジエ / シュザンヌ・シフマン 音楽:アストル・ピアソラ
出演:ビュル・オジエ / パスカル・オジェ / ピエール・クレマンティ / ジャン=フランソワ・ステヴナン 他

       https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_55478422_2?1286425065


このジャック・リヴェット監督の作品を観たのはかなり昔、『セリーヌとジュリーは舟でゆく』 ('74) が初見。

その後 『嵐が丘』 ('86)、カンヌで審査員特別グランプリを獲得した 『美しき諍い女(いさかいめ)』 ('91) の3本だけだったんですよ。 本作は当時から噂は聞いていたので、いつかは鑑賞しようと思いながら今日に至ってしまいました。

主演は、↑ ビュル・オジェ (左) とパスカル・オジェ (右) の母娘の共演。

しかし娘のパスカル・オジェは、この作品の3年後の1984年にお亡くなりになっております。




       https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_55478422_5?1286425065


パリの街でのオールロケ。 冒頭、P・オジェ演じるバチストがミニバイクでひたすら走る姿を捉えます。

その後、バチストの目の前を横切った女マリー (ビュル・オジェ) を避けようとしてバイクは転倒。
元テロリストとして収監されていたマリーは、恋人との再会を心待ちにしていた時。

バチストはそんなマリーを 『私が守る』 と決め、恋人との連絡係りとして彼女に付きまとうようになります。


これ、なかなか不思議な魅力を放つ一作でした。
パリの街を走るバチストといい、ラストの空手の組み手といい、即興的な演出が見て取れましてねぇ。

まぁ演出と言うか、これは役者に自由に演じさせてるって感じですね。

今まで自分が観た3本の監督作品には無いモノでしたよ。
どちらかと言うと、それまでの作品は演劇的な演出が強い感じだったから。

パスカル・オジェ演じるバチストのキャラクターは 『ドンキホーテ』 が下敷きですね。
壁のポスターや銅像、そして橋の竜のオブジェなど、ありとあらゆるモノに向かうとするバチストがユニーク。

そしてマリーのキャラは、元テロリストで閉所恐怖症の女という設定。
2人は偶然に手に入れた秘密の地図が元で厄介事に巻き込まれるワケなんですが。

螺旋状に区切られたパリの街の地図を双六に見立て、冒険活劇風な展開を見せる事になりますが、そのパリの街の風景がこれまたお見事でございます。

観光都市としてのパリの街、と言うのでは無く、路地裏や廃線となった線路のショットなど 裏町的なシーンを背景にしてるのに 「これだけ魅力的なパリは無いでしょ」 と言った感覚で見せてくれます。

シュールな味わいも感じ、それでいてユニークな物語。 でも作風は試験的な感覚にも感じますが。

で結局 バチストと言う女は何者?
でもそんな事を考えるのも野暮ってぐらいに、そこはジャック・リヴェット流のファンタジーがある所かな。

・・・いや、芸術だろうな。(笑)

好みはあるかと思いますが、これは惹き込まれる作品でした。

       https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_55478422_3?1286425065

開くトラックバック(1)

Kaz.Log
Kaz.Log
非公開 / 非公開
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

スマートフォンで見る

モバイル版Yahoo!ブログにアクセス!

スマートフォン版Yahoo!ブログにアクセス!

よしもとブログランキング

もっと見る
本文はここまでですこのページの先頭へ

[PR]お得情報

ふるさと納税サイト『さとふる』
11/30まで5周年記念キャンペーン中!
Amazonギフト券1000円分当たる!

その他のキャンペーン

みんなの更新記事