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小さな悪の華

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表現の自由というのは、まさに名作をも生むのです〜 『小さな悪の華』

【小さな悪の華】 MAIS NE NOUS DELIVERZ PAS DU MAL フランス 1970

監督・脚本 ジョエル・セリア   製作 ベルナール・ルガルジャン   撮影 マルセル・コンブ
出演 ジャンヌ・グーピル / カトリーヌ・ヴァジュネール / ベルナール・デラン ほか

記憶にあるのは この映画の内容の "インモラルなヤバさ" と、ショッキングなラストでした。
昔に一度だけビデオで観た作品なんですが、やっとDVD化になって観れるとは これまた嬉しい限りです。

こちらの作品、本国フランスでは その "反宗教的" な内容で上映を禁止
他のヨーロッパの国へも一定期間 輸出も禁じられたと言うセンセーショナルな内容でした。
公開された国はアメリカと日本だけだったと聞いてますが、ヨーロッパでは教会の反発が凄かったらしいです。

監督のジョエル・セリアが 1950年代に起こった "ある事件" をモチーフに、監督自身の想いを色濃く反映させた作品でして ・・・ その事件と言うのは ピーター・ジャクソン監督『乙女の祈り』 でも取り上げたテーマであります。


      http://www.geocities.jp/jkz203/blog13/dont.jpg


今はどうか知りませんが、当時フランスでは映画制作の過程において 脚本が出来上がった時点で検閲を受ける制度があったそうで・・・この作品はその時点で、「製作しても良いが、本国での上映は認めません」 という答えが出たそうです。

それでも監督は資金をかき集め 製作を続け、見事に作品として仕上げたんですね。

思春期 (15歳) の少女、アンヌ (ジャンヌ・グーピル) と、ロール (カトリーヌ・ヴァジュネール)。
2人はキリスト教系の学校の寄宿舎で知り合った友達同士。

ボードレールの詩 『悪の華』 を好み、悪魔に身を捧げる儀式として ミサで食べ残した聖体のパンを使います。
アンヌはロールを使って男を誘惑させ、その様子を見て楽しみます。

巧みな嘘をつき、放火をして遊び楽しむ。
残虐性はそれだけに留まらず、アンヌの家で小間使いとして雇ってる男が飼う小鳥を、無残なやり口で平然と殺します。 しかも、その邪悪性を自分でハッキリと認識してるところが興味深いところです。

それでもなお 邪悪に身を投じようとする そこが反抗心に満ち満ちてます。 

全編、無邪気な邪悪さと 妖しい淫靡な美しさに溢れた作品。
当時からカルト的な名画として名高い一作でしたが、なんのなんの これは立派な名作でしょう。

それも あのラストが有ってこそでしょうか・・・。
抑圧、束縛からの自己の解放、そして昇華 ・・・ これは観た人の判断によるところが大きい作品ですが、この映画の突き抜けた表現は まさに名作と呼ぶにふさわしいかと自分は思うワケなんですね〜。(・ω・)bグッ

まさに "反逆" の言葉がふさわしい名作だろうなぁ〜。


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THEM ゼム

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私的にシンプル・イズ・ベスト的ホラー 『THEM ゼム』

【THEM ゼム】 ILS (英題 THEM) フランス / ルーマニア 2006

監督・脚本 ダヴィド・モロー / ザヴィエ・パリュ  製作 リシャール・グランピエール
撮影 アクセル・コスネフロワ              音楽 ルネ=マルク・ビニ
出演 オリヴィア・ボナミー / ミヒャエル・コーエン ほか

こちらの作品、2002年にルーマニア郊外で暮らすフランス人夫婦の身に起きた実話を元にして作られた映画だという事です。 

ブカレスト郊外、街はずれの林の中の屋敷。
ある夜に突然、正体不明の複数の何者かに襲われ、その恐怖に脅えながら必死で抵抗する2人。
その一晩の出来事を描いたホラーの一作です〜。




こういう同じようなタイトルのSF映画が他にあるので混同しがちだったんですが・・・。

ショッキングな映像やグロい怪物が出てくるわけでも無い。
ただ理由も分からないまま 複数の何者かに襲われる夫婦。
非常にシンプルな物語を、巧い恐怖演出で見せてくれました。

「何故、襲われるのか?」・・・「相手は誰?」  この究極の理不尽さが全てですねぇ。

最近の映画作りと言いましょうか・・・物語的にも 最後まで正体を明かさない作りなので、もしかしたら そういうのを苦手とする方も居られるかもしれませんねぇ。 派手な展開や 派手なシーンがあるわけでもないので、どぎついホラーを見慣れた方には少々退屈感を覚えるかもしれません。

しかし最後のシーンとクレジットで その意味が分かった時にはリアルな恐さを感じましたよ、自分は。

これこそ "ホラー" 以外の何者でもないでしょう、被害者にとっては。
出演者も少なく そんなに制作費もかかってないと思いますが、これは演出の巧さでOKです〜。

時間も77分と言うコンパクトさの割には、そのシッカリした構成と演出が「巧い」。


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待つ女

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私、待ぁ〜〜つわ♪ 『待つ女』 フランス 2006

【待つ女】 7 ANS フランス 2006

監督・脚本 ジャン=パスカル・アトゥ 脚本 ジル・トーラン / ギョーム・ダポルタ
出演 ヴァレリー・ドンゼッリ / ブリュノ・トデスキーニ / シリル・トロレイ ほか

まぁ、おフランスの映画は心理描写の点から観ても、独特の展開を見せる作品が多々ありまして・・・。
こちらの一作、前評判では "官能映画" と言う感じで捉えられていましたが、なんのなんの 結構考えさせれる味わい深い作品でございました。

7年の刑を言い渡され、1年余り服役してるヴァンサン (ブリュノ・トデスキーニ)。
妻のメイテ (ヴァレリー・ドンゼッリ) は、週2回の面会には欠かさず訪れ、夫の帰りをひたすら待つ女。

しかし、まだ若き身であるゆえに 抑えきれない肉欲に負け、 ジャン (シリル・トロレイ) と名乗る男に言い寄られ関係を持ってしまいます。 それでも夫ヴァンサンへの愛情は変わらない。

ある日、ジャンと関係を持ったメイテは信じられない話を聞きます。
ジャンは なんと夫ヴァンサンが服役する刑務所の看守だったのです・・・。




この妻メイテの心理状態と夫ヴァンサンの想い、それに加えて看守ジャンの行動が面白い訳であります。
ちょいとネタバレ気味になるかもしれませんが ・・・ このジャンは夫ヴァンサンから頼まれて 妻のメイテを誘惑したんですね〜〜〜。

夫ヴァンサンは、若い魅惑的な妻のメイテが7年間も待ってくれないのでは?
そういう思いがあって、要は捨てられるのが恐い訳なんですね〜〜。

妻の欲求を満たしてやれない ・・・ 浮気をして他の男に走り、自分は見捨てられるのでは?
それなら自分が信頼する男に その役目をと・・・。

切羽詰った愛情表現と言えばそれまでですが、この妻メイテが夫ヴァンサンに抱く愛情も凄いのであります。
"ブレが無い"、この一言なんですが、これまた看守のジャンがメイテにマジ本気になって行くから面倒な事。

しかしそこは おフランス映画。
結末もアッサリしてるようで、深いメッセージがあるような気がします。

女性の目から観たら、この映画の主人公メイテの行動はどう感じる事でしょう?
アナタだったら7年間、待てますか? ( ̄∀ ̄*)オッホッホー


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ナルコ!

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どこでも眠ってしまう病気ですなぁ〜 『ナルコ!』

【ナルコ!】 NARCO フランス 2004

監督 トリスタン・オリエ / ジル・ルルーシュ 製作・原案 アラン・アタル 脚本 ジル・ルルーシュ
出演 ギョーム・カネ / ザブー・ブライトマン / ブノワ・ポールヴールド / ジャン=ピエール・カッセル
    ジャン=クロード・ヴァンダム 他

場所や状況を選ばず強い眠気の発作の症状が起きるナルコレプシー (narcolepsy) を患った主人公の話をコメディタッチで描いたフランス映画。 この病、日本で言う 『居眠り病』 のことですね。

あのリヴァー・フェニックス主演の映画 『マイ・プライベート・アイダホ』 でも取り上げられていた病ですよね。


ギュス (ギョーム・カネ) はどこでも発作的に眠ってしまう奇病「ナルコレプシー」を抱えて育った男。
幼少から学校や周囲に理解されず、恋人ができても肝心なところで眠ってしまい、何事もうまくいかない。

しかし、そんな彼に運命的な女性パム (ザブー・ブライトマン) が現れ、ようやく訪れた幸せな生活を送るはずだったんですが・・・しかし一向に定職に就けない彼の悩みは消えません。  そんなある日、ギュスにアイデアがひらめきます。 

それは眠ってる間に見た夢をコミックに描くこと。
現実とは違って夢の中では何でも思い通りのギュスは、ようやく自分の「道」をみつけ、愛する家族と親友のため、そして何より自分自身のため、夢中になってコミックを描くのでしたが・・・。


監督に脚本を努めてるのが、この映画が長編デビューとなる、トリスタンジルの2人組み。
どうやらこの方たち、ビデオクリップやCM作成の世界で活躍してきた方たちとの事。

そういうクリエイターらしく、映画もポップ感があり、CGの使い方もセンスを見せてました。

双子のフィギュアスケーターの殺し屋、空手家スターを夢見る親友のレニー。
売れないコメディアンなんだけど、何故かフィクサーの男。 ナニゲに登場するカメオ出演のジャン=クロード・ヴァンダム ・・・などなど奇抜なキャラクターも見物かな〜。

しかしこのギョーム・カネ演じるギュスが良いキャラなんですよ。 弱々しさを感じさせるんですが、何ごとにも一生懸命で優しい男。 妻の不貞も大きな心で許します。

劇中で使われる音楽も、テンプテーションズのファンクナンバー 『パワー』 から始まり、ブロンディ『ハート・オブ・グラス』デッド・オア・アライヴキンクスなどのナンバーが盛りだくさんです。
サントラもイイ感じかもしれませんねぇ〜。

ちょいとユニークで温かい、フランス産ファンタジーコメディでした〜。

・・・皆さん、くれぐれもHの時には寝ないように・・・気をつけましょうね。(・ω・)bグッ

                  http://www.geocities.jp/jkz203/blog11/narco1.jpg

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百一夜

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映画狂に捧げた一作 『百一夜』 1994

【百一夜】 LES CENT ET UNE NUITS フランス 1994

監督・脚本 アニエス・ヴァルダ    製作 ジェレミー・トーマス / ドミニク・ヴィネ
出演 ミシェル・ピッコリ / マルチェロ・マストロヤンニ / エマニュエル・サランジェ / ジュリー・ガイエ
    ロマーヌ・ボーランジェ / ジャン=ポール・ベルモンド / アラン・ドロン / ジャンヌ・モロー
    ロバート・デ・ニーロ / カトリーヌ・ドヌーヴ / ジーナ・ロロブリジーダ / アヌーク・エーメ
    ファニー・アルダン / ジェーン・バーキン / ジェラール・ドパルデュー / ダリル・ハンナ
    ハリソン・フォード / レオナルド・ディカプリオ / スティーヴン・ドーフ / マーティン・シーン
    ハリー・ディーン・スタントン / ハンナ・シグラ / マチュー・ドゥミ ほか

こちら、映画誕生100周年を記念して制作されたフランス映画のヒューマンコメディ。
いわゆる "記念映画" という事になるんですが、出演スターがこれまた豪華絢爛。

ムッシュ・シネマ氏を演じるミッシェル・ピコリは出ずっぱりですが、往年のスターやらハリウッドの大スターまで、ズラリと揃ったビッグネームはさすがでございます。(・ω・)bグッ


100歳を迎えるムッシュ・シネマ氏のボケ予防のため、101日間に渡って映画の話の相手に雇われた学生カミーユ。 ムッシュ・シネマ氏はありとあらゆる映画に関わってきた人物で、彼の元には今でも大スターたちが顔を出します。 そんな時、シネマ氏の莫大な遺産を相続する曾孫が行方不明だという知らせが入りますが・・・。


名作からの引用を所々に散りばめ、特に古い映画をよく観てる方はその面白味が伝わってくるでしょうね。
まぁ、『あっ、あの映画のことか・・・ニヤッ』 ってな感じで観れると思います。
物語りは如何にもおフランスチックでユーモアとシニカルなヒネリを効かせています。

ハリウッドスターはホントにカメオ出演といった感じですが、やっぱ往年のスターの出番は観てると嬉しくなっちゃいますね〜。 でもジーナ・ロロブリジーダなんて今の若い世代の人は知らんでしょうねぇ。
しかしアヌーク・エーメジャンヌ・モローカトリーヌ・ドヌーヴなど共々、美しさは変わりません。

アラン・ドロンは颯爽と自家用ヘリで登場します。
イタリア代表、マルチェロ・マストロヤンニは結構シーンが多く、ムッシュ・シネマ氏の友人として登場。

ハリウッドスターの中でもロバート・デ・ニーロの出番の時間は多い方だったかなァ〜。
レオナルド・ディカプリオクリント・イーストウッドはホンの一瞬です。

まぁ映画好きのための、映画好きが作った映画ですね。(・ω・)bグッ
次から次へと登場する大スターたちを観てるだけでも楽しめそうな一作。

監督は故ジョック・ドゥミ夫人、女流監督アニエス・ヴァルダです。

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