ここから本文です

書庫な〜、は〜

記事検索
検索

冬の嵐

イメージ 1



【冬の嵐】 DEAD OF WINTER 1987

監督:アーサー・ペン   脚本:マーク・シュミューガー / マーク・マローン
出演:メアリー・スティーンバージェン / ロディ・マクドウォール / ジャン・ルーブス 他

   https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_56076059_7?1340690105


メアリー・スティーンバージェンを初めて観たのは79年製作の 『タイム・アフター・タイム』 でして、その後 『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』 や 『ギルバート・グレイプ』 などの作品で、脇ながらその個性的な魅力が気に入ってた女優さんです。

この女優さん、若い頃から何と言うか老け顔と言いましょうか…、その年齢不肖な容姿も個性的でありました。

そのメアリー・スティーンバージェンが34歳の時に主演したサスペンス・スリラーの一作。
監督は 『奇跡の人』 ('62)、『俺たちに明日はない』 ('67) のアーサー・ペン


メアリーが演じるのは、駆け出しの若い女優ケイティ。
ある映画のオーディションに合格したケイティは、監督 (ロディ・マクドウォール) に連れ添われプロデューサー (ジャン・ルーブス) の屋敷に行きます。

じつはケイティはある女優の代役として雇われたワケなんですが、その理由は失踪されたとする女優にソックリの容姿だった為なんですね。

車椅子のプロデューサーはケイティをその女優にソックリのメイクを施し、カメラテストでビデオ撮り。
でもやがて不穏な空気を察したケイティは、その屋敷から逃げ出そうとするんですが、外は厳寒の山の中。

監督に見つかり連れ戻され、あくる朝目覚めてみると・・、なんと薬指が切断されてたんですね〜。


映画の冒頭、ある女がロッカーから金の入ったバッグを取り出し車の乗り込みますが、後ろのシートに潜んでた男に絞殺されます。 その男は女の指を切断・・・。 これがケイティの災難に関わってくる事件の発端です。

メアリー・スティーンバージェン、ここではひとり3役をこなしています。
ちょっとだけ言っちゃうと、ケイティ役と失踪した女優役、そしてその女優の姉の役。

監督とプロデューサーは、その姉妹とどう関わってるのか?
謎が明かされるにつれて、サスペンス度はアップして行く訳なんですが・・・。

いかんせん、車椅子の老人と弱そうなオッサンが悪者では、なんか怖さが伝わって来ない訳なんですよね。
で、明らかに人形と分る死体を見せられても。(笑)

でもストーリー自体は面白くなる要素がありましたよ。
と言うか、それなりに最後まで面白く観れと思います。

姉が自分の妹を見間違えると言うツッコミどころもありますが、サスペンスとしてはそこそこと思います。
メアリー・スティーンバージェンの主演作というのも貴重ですからねぃ。


   https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_56076059_8?1340690105

非情の罠

イメージ 1



【非情の罠】 KILLER'S KISS 1955

監督・脚本・撮影・編集:スタンリー・キューブリック  製作:モリス・ブーゼル
出演:フランク・シルヴェラ / アイリーン・ケイン / ジャミー・スミス 他

   https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_56110873_5?1338920550


スタンリー・キューブリックの長編作品としては2作目にあたる本作ですが、実質的にこれが商業映画デビューになる一作。

67分と言う尺の短さなんですが、これ1960年に劇場公開された時はさらにカットして44分になっていたらしいですね。 そこまでカットしなくてもって感じなんですが。


   https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_56110873_7?1338957639


落ち目のボクサー、ヴィンセント (フランク・シルヴェラ) が、向かいの部屋に住む女 (アイリーン・ケイン) のもめごとを目撃。 女は情夫のデイビー (ジャミー・スミス) と別れ話の最中だったんですね。

この情夫デイビーはバーの経営者で、ちょっと危ない筋の人物。
女と会って間もないヴィンセントだけど、彼女を愛するようになってトラブルに足を突っ込んでしまいます。


と、まぁ話はシンプルなんですが、映像的にこだわりがあるところを随所に見せるのがスタンリー・キューブリックたる所以でしょうかね。

物語構成もラストシーン近くからの始まりで、3日間の出来事を回想で見せていく手法。
迫力あるボクシングシーン、小道具を駆使したカット、回想シーンで突然出てくるバレエシーン。
クライマックスのマネキン工場での死闘なんかは、やっぱオリジナリティを感じるところです。

67分と言う時間に、これだけ詰め込んで見せるのも贅沢っちゃ〜贅沢かも知れませんね。
ストーリー的にも、もっと話を膨らませば100分ぐらいは充分OK。

キューブリック的な 「習作」 と言う意見もあるようだけど、それも正解だと思います。
この作品から後に引き出される数々のシーンもあったことでしょうし。

この翌年には名作 『現金に体を張れ』 が生まれてる事もあって、そのノワールな雰囲気も兼ね備えた一本なのです。


   https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_56110873_6?1338920550

バビロンの陽光

イメージ 1



【バビロンの陽光】 SON OF BABYLON イラク・イギリス・UAE・フランス 他 2010

監督・脚本・撮影:モハメド・アルダラジー  製作:イザベル・ステッド  脚本:ジェニファー・ノリッジ
出演:ヤッセル・タリーブ / シャーザード・フセイン / バシール・アルマジド

   https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_56328769_13?1337192718


イラク人映画監督モハメド・アルダラジーが自国のクルド人を主人公に撮りあげた一作。

話はイラク戦争開戦の真っ只中、2003年フセイン政権が崩壊して3週間後のこと。
クルド人の老婆は、かつて湾岸戦争で戦地へ赴いた息子を探すため、12歳の孫アーメッド (ヤッセル・タリーブ) を伴って、はるか900キロ彼方の地ナシリアを目指します。

クルド語しか喋れない祖母はアラビア語が喋れる孫のアーメッドを通訳にして、やっとバグダットまで辿り着く。
目指す土地ナシリヤへはここから乗り合いバスで行かなければならないのですが・・・。


サダム・フセイン政権時、国なき民クルド人への弾圧は国際的に非難の的でしたが、国際社会においてもその全貌が計り知れなかったのも事実。 この作品ではフセイン政権崩壊によって明らかになった事実を知らせます。

音楽家を目指していた息子は行きたくもない戦争に駆り出され (湾岸戦争)、消息不明。
当時アーメッドが生まれた時は戦地だったため、自分の息子の顔さえも知らないまま。

母親 (アーメッドの祖母) は息子がナシリアの収容所に居る事を知らされ、いてもたっても居られず孫を伴って900キロ彼方への旅に出ます。

旅の始めはヤンチャだった12歳のアーメッドは、ナシリアの地で自分の父親の消息がつかめない事を機に次第に大人の顔に変わっていきます。 祖母を守らなければならないと言う気持ちが息づき始めるんですよね。

旅は過酷です。 乗り合いバスもポンコツで故障してばかり。
ナシリアでは共同墓地を巡って息子を捜し求める旅に変わります。

イラクでは映画産業もないから、撮影機材もそういう環境もない。
ロケはまさにイラクの地で、アルカイダによる誘拐、米軍による拘束などの撮影妨害を受けながら撮ったと言うコトです。 これをイラク人監督が撮ったと言う事だけでも意義のある作品。

何百万と言う単位で明らかになるクルド人弾圧の事実は、聞いて知っていてもやはり衝撃の事実です。

少年アーメッドのクローズアップで終る物語はまだ果てがないように感じる次第でした。


   https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_56328769_14?1337192718

イメージ 1



【ハーブ&ドロシー アートの森の小さな巨人】 HERB & DOROTHY アメリカ 2008

監督・製作:佐々木芽生  撮影:アクセル・ボーマン  音楽:デヴィッド・マズリン
出演:ハーバート・ヴォーゲル / ドロシー・ヴォーゲル 他

   https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_56241434_24?1333684461


人それぞれ何かを収集するクセと言うのは多かれ少なかれ持ってると思いますが、真のコレクターと言われる人の生態(?) と言うのが、この作品を観て少し分ったような気持ちになりました。

このドキュメンタリーの主人公は、ハーバート・ヴォーゲルドロシーのヴォーゲル夫妻。
ハーブ&ドロシーで知れ渡ってる、アート界では有名なコレクター。
その日常と人柄をフィルムに収めた一作。

監督はニューヨーク在住の日本人ジャーナリスト佐々木芽生さんの初監督作。
高評価を得てるドキュメント映画のようですね。

このハーブとドロシー夫妻、何も高所得者と言うわけじゃないんですよ。
ご主人のハーブは郵便局の職員をやってた頃、妻のドロシーと出会い結婚。
1LDKのアパートに夫婦2人で暮らす、ごく普通の所得者。

夫のアート好きに感化された妻ドロシー共々、ここからアート・コレクター夫妻となって行く訳です。

自身でもアーティストとして作品を制作してたようですが、結婚後はコレクターの道を選びます。
それも所得に見合ったアーティスト、いわゆる無名のアーティストの作品を好んで収集するんですね。

アパートに収まるサイズの作品、ミニマルとコンセプチュアルというアート作品です。

ま、この30年と言う歳月をかけて収集したアートなんですが、今じゃアート界に名を残すような作家の名作が多くなって、この夫婦は全米・・・と言うか、世界屈指のアート・コレクターとしての地位を築くことになるんですね。

それだけでも驚愕なんですが、このドキュメントで面白かったのは夫妻の個性ですね。

毎日のように作家の元に趣き、貪欲にアートを収集する夫のハーブ。
それに付き添い、冷静な目でアートを見定める妻のドロシー。
でも何より、この夫婦は可愛いんですよ。(笑)

1960〜70年代のニューヨークのアート・シーンを見返すという意味でも貴重な人材なのかも。

アートに素人な目からこの映画を観ても、この夫妻は小難しい理屈など垂れないからそこが明確で良い。

「意味なんて無くて良い、視覚的なインスピレーションで選んでる」

確かこういうコトを言ってたように思いますが、アート作品を選ぶ "審美眼" たる所以ですね。
なんだかんだ言ったって、絵画、彫刻などの芸術は見て感じるモノだから。

って言うか、ひとつの理想の夫婦像でしょうね、このご夫婦は。
良いドキュメンタリーでした。


   https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_56241434_26?1333684461


美術館に寄贈したアート作品、アパートから運び出した時に大型トラック4台分って言うから驚愕。(笑)

こちら監督の佐々木芽生さんとハーブ&ドロシー夫妻。↓


   https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_56241434_25?1333684461

開くトラックバック(1)

蜂蜜

イメージ 1



【蜂蜜】 BAL トルコ・ドイツ 2010

監督・脚本:セミフ・カプランオール   脚本:オルチュン・コクサル
出演:ボラ・アルタシュ / エルダル・ベシクチオール / トゥリン・オゼン 他

2010年ベルリン国際映画祭 金熊賞受賞

   https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_56241434_22?1333426931


トルコでは映画界を代表する映画作家と言われてるセミフ・カプランオール監督のベルリン国際映画祭金熊賞受賞の一作ですが、本作は "ユスフ3部作" と言われてるうちの最終章にあたる作品。

主人公ユスフを描いた3部作で、一作目がユスフの壮年期 『卵』 ('07)、2作目がユスフの青年期 『ミルク』 ('08)、そして本作がユスフの少年期を描いてます。 時代を遡った3部作と言うコトですね。

前2作は未見で、今回本作を観たもんだから前2作もそのうち鑑賞したと思ってるところなんですが。

トルコの山岳地帯の小さな村が舞台。
吃音症の子供ユスフ (ボラ・アルタシュ) は父と母の3人暮らし。

発声練習で何とか学校の教科書の一部を語ることが出来るようにと、小さなユスフは頑張ってます。
そんな時、父親が蜂蜜とりのために数日家を空けることになるんですが・・・。

セリフを極力排除した物語進行、説明を省いた まさに映像で見せる作品ですね。
もちろんセリフはあるんですが、それが物語の説明には使われていないと言うコトです。

冒頭、樹に登る男 (父親) が、ロープを支える枝が折れかかって宙ぶらりん。
一転、山岳村で暮らすユスフのシーンへと変わります
この樹に登るシーンは映画の後半に繋がるワケで・・・。

いわゆる "詩情豊か" と言う言葉の表し方がありますが、個人的にはそう感じなかった。
もちろん山岳地帯の農村の映像は素晴らしく綺麗です、観る側を惹き込む力は充分に持ってますね。
しかし、やはり全編出ずっぱりのユスフ少年への感情移入の方が強かったです。

言葉は無くとも、その演技で興味を惹き込む力がありました、この少年には。

ハリウッド映画なんかでは主人公への感情移入を誘うように、セリフをやたら活用する映画が多いですよね。
それも映画の表現なんですが、こちらのトルコ映画は "映画らしい映画" と言って良いと思います。
セリフは少なくても、その映像表現で物語るとでも言いましょうか。

それとは真逆に、感情移入を拒否する映画作りもありますが。
ミヒャエル・ハネケ作品なんかは、まさにそれでしょう。
ま、どちらも "映画らしい映画" なのは間違いないですが。

この作品はまさに映画作家らしい秀作ですよ。


   https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_56241434_23?1333426931

開くトラックバック(2)

Kaz.Log
Kaz.Log
非公開 / 非公開
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

スマートフォンで見る

モバイル版Yahoo!ブログにアクセス!

スマートフォン版Yahoo!ブログにアクセス!

よしもとブログランキング

もっと見る
本文はここまでですこのページの先頭へ

[PR]お得情報

ふるさと納税サイト『さとふる』
実質2000円で特産品がお手元に
11/30までキャンペーン実施中!

その他のキャンペーン

みんなの更新記事