ここから本文です

書庫クラシック映画

1960年代より以前に製作された映画を一応この書庫に入れてあります。
記事検索
検索

望郷

イメージ 1

この映画が製作された以降のハリウッド映画、及び日本映画にも少なからず影響を与えたとみれる、あまりにも有名なクラシックの名作です。

名優ジャン・ギャバンが、アルジェリアのカスバの街を舞台に男のメロドロマをたっぷり魅せる一作です。
監督は 『悪魔のようなあなた』 などの巨匠ジュリアン・デュヴィヴィエ
共演のギャビー役にミレーユ・バラン。 1937年のフランス映画の名作です。


フランスの植民地アルジェの港の丘にあるカスバ。
まるで迷路のような街並みは警察の手も届かない無法地帯であった。パリから逃亡してきた大泥棒のペペ・ル・モコ(ジャン・ギャバン)は、ここカスバで英雄視されていた。

警察はなんとかペペを街からおびきだそうと手を尽くしていた。ペペ包囲網が敷かれる中、ある日パリからきた観光客の女性ギャビー(ミレーユ・バラン)と恋に落ちてしまうペペ。
彼女に懐かしいパリの空気を感じ、いつしか街を出る決意をしてしまうが・・・。




ハンフリー・ボガート主演の 『カサブランカ』 などは、まさにこの映画の影響を受けている一作。

異郷の地、アルジェリアのカスバという異様なエキゾチックさの漂う街で、遠くはなれた故郷のパリを懐かしむペペ・ル・モコ。 そこへ、その故郷の匂いを運んでやってきた美女ギャビー。
犯罪人がある故にカスバの街でしか暮らせないペペですが、彼女への愛情ゆえにカスバの街を離れる決意をしますが・・・。

伊達男でワルのボス。しかしギャビーへの愛に溺れてゆくペペ・ル・モコ。
この演技はまさにジャン・ギャバンの名声を確立させた名編。

カスバの刑事スリマンとの奇妙な友情、そしてこの映画のもう一方の主役、カスバの迷宮のような街並み。
どれをとってもクラシックな名画という表現がピッタリくる作品ですが、なんと言っても極めつけはラスト。
ギャビーの乗った船を見つめ、思いっきりその名を叫ぶペペですが、無常にも船の汽笛でその叫びはかき消されてしまいます・・・。

男の悲哀と郷愁、ジャン・ギャバンが一世一代といえる演技で魅せる男のメロドラマです。


開くトラックバック(1)

バルカン超特急

イメージ 1



ヒッチコックがまだイギリスで撮っていた、1938年の作品です。


【バルカン超特急】 THE LADY VANISHES 1938 イギリス

監督 アルフレッド・ヒッチコック  製作 エドワード・ブラック
原作 エセル・リナ・ホワイト    音楽 ルイス・レヴィ 
脚色 シドニー・ギリアット / フランク・ローンダー
出演 マーガレット・ロックウッド / マイケル・レッドグレーヴ / ポール・ルーカス ほか

バルカンの避暑地バンドリカ(仮想の国)からロンドンへ向かう列車の中でミス・フロイという老婦人が忽然と姿を消す。 アメリカ富豪の娘であるアイリス(マーガレット・ロックウッド)は彼女の行方を探すが、周囲の乗客も乗務員も皆『そんな人は列車に乗っていなかった』と言うのだ・・・。



       https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_53345273_13?1272049179


ファンの間では、ヒッチコック映画前期では一番の傑作、と人気があるこの作品。
消えた老婦人、その老婦人を誰も観てないという設定。 老婦人を探すのは、列車に乗り合わせた女性アイリスと青年(マイケル・レッドグレーヴ)。

まず映画が始まってから20〜30分はホテルでの展開で話の概要はつかめません。
しかしそこはヒッチコック一流ともいえるユーモアを見せる場面。
この映画でヒッチコックのコメディセンスは冴えてます。特にイギリス人男性の二人連れを皮肉ったエピソードは愉快です。 そして伏線もそこそこに張り、これから起こるミステリーを予感、という具合。

列車の窓ガラスに書かれた文字主人公の孤軍奮闘ぶりなどは、まさに 『フライトプラン』 でも観れる場面。クライマックスはちょっとしたアクションで、ラストは主人公二人のロマンス。

撮影などの映画的なテクニック、小道具の使い方ひとつを見ても、やはり後の映画人に影響を与えただけはあるなぁ、という監督です。
サスペンス、ロマンス、コメディと、盛りだくさん詰め込んだ、今でも人気があるのも頷けるヒッチコック前期の傑作ですね。

ちなみにこの映画は1978年に同じイギリス映画において、『レディ・バニッシュ/暗号を歌う女』 でリメイクされています。

『フライトプラン』 の製作者が、この映画からヒントを貰ったかどうかについては知りませんが、やっぱりパクッてるなぁ〜、というのがホントのところでしょうかねぇ。

メトロポリス

イメージ 1

古典映画の傑作と言うのは後世の作品に多大な影響を及ぼしているものですが、このドイツ人監督フリッツ・ラングのSF作品である本作もそんな一本だと思います。

本作 『メトロポリス』『M』『ドクトル・マブゼ』 などで、ドイツ映画界の黄金時代を築いた監督ですが、サイレント時代後期のこの映画は、今から80年前の作品とは思えないぐらい洗練された感覚で作られた映画です。

この1926年製作のSF映画の傑作をアメリカにおいて、音楽家ジョルジオ・モロダーが現代調の音楽と色彩で蘇らせた、1984年の映画です。

【メトロポリス】 METROPOLIS (オリジナルの製作は1926年)

監督、脚本:フリッツ・ラング  製作:エリッヒ・ポマー  音楽:ジュルジオ・モロダー
出演:アルフレート・アーベル / ブリギッテ・ヘルム / グスタフ・フレーリッヒ ほか

未来の大都会メトロポリス。
指導者層はビルの上方に、労働者たちは地下に住み、羊の如く無気力にただ働いていた。
指導者層が遊び興じている所へ、労働者の子供をつれて女教師マリア(ブリギッテ・ヘルム)が現われた。「これが貴方たちの兄弟です」という彼女に、心ひかれたフレーダー(グスタフ・フレーリッヒ)は地下の労働地区へ行く。そこでは人間が機械に追い廻されて働いていた・・・。

           http://www.geocities.jp/jkz203/blog9/metro.jpg

今となっては26年製作のオリジナルを観ることは相当困難です。
監督の承諾なしにカット、変更が加えられ世界各地に散らばったオリジナルフィルムをジョルジオ・モロダーが集め、モノクロ一色だったフィルムに色を付け、現代風の音楽で作りあげたのですが・・・。

80年前のフィルムにロック調の音楽と・・・多少違和感はありますが、オリジナルにほぼ近い形で仕上げているといいます。

しかしフリッツ・ラングの作りあげたこの映画、驚くのはその未来都市の造形、それと人造人間であるロボットの洗練された形、そして未来の管理社会の様子などです。
ストーリーの中での「労使の対立」「労働者蜂起」など、多分に "マルクス主義" の影響が見えますが、この時代を思えば仕方ない事でしょう。

何よりもこの世界観が80年前に作られた映像だと思うと、驚嘆するしかないのも事実。
後の映像作家に与えた影響が大きいのも頷けます。たまにはこういうレトロな傑作も良いものですね。

しかし、このジョルジオ・モロダーの音楽は頂けないです・・・。

開くトラックバック(1)

イメージ 1



アメリカでは現在公開待機中のリメイク作、『オール・ザ・キングスメン』
リメイク作では、ショーン・ペンジュード・ロウケイト・ウィンスレット、そしてアンソニー・ホプキンスといった豪華な顔ぶれです。

こちらは1949年製作の、そのオリジナル作品です。

【オール・ザ・キングスメン】 ALL THE KING'S MEN 1949

製作・監督・脚本 ロバート・ロッセン  原作 ロバート・ペン・ウォーレン
出演 ブロデリック・クロフォード ジョン・アイアランド ジョーン・ドルー ポール・フォード
    マーセデス・マッケンブリッジ、ほか


1949年度のアカデミー賞では、作品賞をはじめ3部門で受賞。
政治の世界で腐敗してゆく男を描いた、骨太な切り口が光るロバート・ロッセンの力作です。

高潔でありながら、無学の農民であったウイリー・スタークが教師の妻に学問を受け政界浄化を訴え田舎町の出納官に立候補。しかし落選。彼は弁護士となり貧しい人々の味方となります。
4年後、スタークは知事選に打って出ます。善戦はするが及ばず、また落選。
しかし、その選挙戦で学んだ事は、「金の力で勝つ」という事でした。

そうやってスタークは、やがて知事の椅子を射止めるわけなんです。
話はスタークの友人であり、やがて選挙スタッフとなる元新聞記者のジョン・デレクの目線で描かれてゆきます。

高潔な理想主義者であったスタークが、2度の落選で "俗物" となり堕ちて行く様を、政治腐敗の問題を絡めて、ハードな切り口で描いた問題作です。

劇中幾度となく使われる言葉、「悪から出る善、善から出る悪」
映画は、まさにその通りのテーマで、これが政治家のやることか? これじゃ、マフィアと変わり無いではないか! という感覚で観る事ができる作品に仕上がってます。

ロッセン監督といえば、ポール・ニューマン主演の 『ハスラー』('61) が有名ですが、この人も、あの "赤狩り" の被害者なんですねぇ・・・。

旅情

イメージ 1



少なからず映画を観ていて心に残る場面、あるいはラストシーンってありますよね。
訳が分からないけど心に残るシーン、セリフなんかは、いつまで経っても鮮明に記憶に残ります。

自分にとって、これもそんな映画の一本です。 特にこの映画は何と言っても "ラスト"
キャサリン・ヘップバーンロッサノ・ブラッツィという、オールドファンなら誰もが知ってる名優の2人が、水の都ヴェニスを舞台にしたメロドラマの傑作。


【旅情】 SUMMERTIME (1955)

監督、脚本:デビット・リーン  音楽:アレッサンドロ・チコニーニ
出演:キャサリン・ヘップバーン ロッサノ・ブラッツィ イザ・ミランダ マリ・アードンほか

水の都ヴェニス。 一人バカンスにやってきたアメリカ人のハイミス、 ジェーン(K・ヘップバーン)。
ゴンドラが行き交う運河やサン・マルコ広場などヴェニスの観光を一人満喫する彼女だったが、 一日経つと一人旅の孤独感と寂しさを感じてしまう。

そんな時、 偶然彼女の前に現れた妻子ある銀髪の中年紳士(ロッサノ・ブラッツィ)。
たちまち恋に落ちる二人だが、 "不倫" というモラルの壁を越えられず互いに苦しむ。
やがて彼女は、 切なさを胸に、 思い出の地ヴェニスを後にすることに決める…。


        https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_53345273_14?1272049657


もうなんてったって、このラストは映画史に残る名場面! そう言いきっても過言じゃありません。
名曲「サマータイム・イン・ヴェニス」の調べに乗せて展開される、まさに "旅情" あふれるこの映画。

人生の酸いも甘いも経験した大人の女性を演じる大女優キャサリン・ヘップバーン
こちらもイタリア映画界きっての色男ロッサノ・ブラッツィ

旅先でのアバンチュール、そう言ってしまえばそうなんですが、ヴェニスの美しい情景を見事に捉えたカメラワーク、デビット・リーンの演出の冴え。
堂々としたメロドラマの傑作だと、自分的には今でも忘れられない一作です。

失意の中、列車でヴェニスを立ち去るK・ヘップバーン。その発車間際、ホームに駆けつけるロッサノ・ブラッツィ。
無常にも列車は動き出します。 その時彼は手にしていた "くちなしの花" の一輪を彼女に向かってサッと掲げ列車を見送ります。
それを見た彼女は列車の窓から身を乗り出し、彼に向かって何度も何度も投げキスを送り、手を振り続けます。

旅先でのひと夏の恋愛ですが、決して甘いロマンスや悲劇に終わらない作りが良かったと思います。
キャサリン・ヘップバーンあっての映画、デビット・リーン監督あっての不朽の名作だと自分は思っています。

開くトラックバック(1)

Kaz.Log
Kaz.Log
非公開 / 非公開
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

スマートフォンで見る

モバイル版Yahoo!ブログにアクセス!

スマートフォン版Yahoo!ブログにアクセス!

よしもとブログランキング

もっと見る
本文はここまでですこのページの先頭へ

[PR]お得情報

ふるさと納税サイト『さとふる』
実質2000円で特産品がお手元に
11/30までキャンペーン実施中!

その他のキャンペーン

みんなの更新記事