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『Das weise Band ・ 英題 The White Ribbon』 最高賞パルムドール受賞

先の記事に引き続き、カンヌ受賞関連のニュースとなるので あえてコメント欄は設けず投稿いたします。


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批評家連盟賞受賞に続き、ミヒャエル・ハネケ監督作品がカンヌ映画祭の最高賞パルムドールを獲得。
監督としては5度目のコンペ出品でパルムドールに手が届いたという事なんですが、さすがのハネケ自身も喜びを隠せない談話も発表してるようです、が・・・。

『自分では欠点ばかりが目に付き、作品に満足したことは1度もない。(賞をもらえたのは) 審査員たちが、明らかに欠点に気がつかなかったということでしょう』

ハネケ流の謙虚さも健在なようです。

それにしても、今回の作品は下馬評も高かったという事ですね。
加えて、審査委員長もイザベル・ユペールという強い援護もあったでしょうが、もちろん審査委員長のイザベル・ユペール自身は作品を客観的に評価しての事だと語っております。

『この作品は、人間への慈愛にあふれています。倫理的でもありますが、評決を下さずあいまいな方法で語るなど、監督は主題との距離を完ぺきに取っています。非常に重要な映画だと思います』 (イザベル・ユペール談)

なんだかんだ言ったって、作品の質の高さは間違いないところ。
個人的にミヒャエル・ハネケ監督に注目してきた立場からして、今回のパルムドール受賞は もちろんビッグニュースとして喜ばしい事です。 しかし、まずは受賞作品を鑑賞する事が先決ですな。


以下、今回の62回カンヌ映画祭での受賞結果です。

パルムドール 【Das Weisse Band】 ミヒャエル・ハネケ監督
グランプリ   【Un Prophete】 ジャック・オーディアール監督
監督賞     ブリラント・メンドーザ監督 【Kinatay】
男優賞     クリストフ・ワルツ 【イングロリアス・バスターズ】
女優賞     シャルロット・ゲンズブール 【Antichrist】
審査員賞   【Fish Tank】 アンドレア・アーノルド監督・ 【Thirst】 パク・チャヌク監督
審査員特別賞  アラン・レネ監督
脚本賞       メイ・フェン 【Spring Fever】
カメラドール   【amson and Delilah】 Warwick Thornton監督
短編パルムドール 【Arena】

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『Das weise Band ・ 英題 The White Ribbon』 批評家連盟賞 受賞

現地時間の今日、コンペ部門の結果が出るようですが、一足先に各賞の発表があったようですね。

さてさて、お久しぶりに登場のハネケ先生です。(・ω・)bグッ

個人的に注目していたミヒャエル・ハネケ監督の 『ザ・ホワイト・リボン』 は批評家連盟賞を受賞。
そのほかの受賞結果は、こちらで。




ミヒャエル・ハネケ監督はカンヌとの相性も良いようで、その受賞歴をみると・・・。

コード:アンノウン』 ('00) ではエキュメリック賞を受賞。
ピアニスト』 ('01) では審査員特別賞
隠された記憶』 ('05) では監督賞&批評家連盟賞を受賞しております。

今回のカンヌ国際映画祭は、『ピアニスト』 で主演したイザベル・ユペールが審査委員長だという事で そのあたりも興味持って結果を待っていたところなんですよね。

この 『ザ・ホワイト・リボン』 という作品は、舞台が1913年、第一次世界大戦前夜のドイツ北部。
学校の聖歌隊で起こった奇妙な事件を描いてるという事のようです。
ハネケ作品ではめずらしく 少し政治的なテーマも含んでいるとか聞きますが・・・。
たぶん、舞台が舞台だけにファシズムが絡んでくるんでしょうね〜。

この批評家連盟賞は審査員の投票で決めるものではなく、ジャーナリストらの投票で決めるという事です。
それだけに、ハネケ作品の受けが一般的にも浸透しているという事にもなるのかな〜。
ともかく、この勢いで初のパルムドールにも手が届くかな!?

とりあえずコンペティション部門の結果が楽しみですな。


☆ 訂 ジャーナリストらの投票で決めるのは 『批評家週間』 です。
     この「批評家連盟賞」も、そうだと思いますが、さぁどうでしょ?(えぇ加減で申し訳ない)

ファニーゲーム U.S.A.

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やっぱりファニーな気分にはなれないけどぉ〜 『ファニーゲーム U.S.A.』

【ファニーゲーム U.S.A.】 FUNNY GAMES U.S. 2007

監督・脚本 ミヒャエル・ハネケ  製作 ヘンガメ・パナヒ / クリス・コーエン / ナオミ・ワッツ ほか
出演 ナオミ・ワッツ / ティム・ロス / マイケル・ピット / ブラディ・コーベット / デヴォン・ギアハート

 2007年サンダンス映画祭プレミア上映作品

大いに物議を醸したミヒャエル・ハネケ監督作による 『ファニーゲーム』 のセルフ・リメイク。
しかも今回はアメリカでの製作だから、こりゃかなり面白い試みですね〜。
主演のナオミ・ワッツも製作に名を連ねてるところを見ると、彼女の希望でもあったんでしょう。

詳しいストーリーは過去記事の オリジナル 『ファニーゲーム』 で記してあるので省きます。



全編、オリジナルとまったく同じ作りです。

だいぶん前に このセルフ・リメイクをアメリカ映画として撮ると言うニュースを聞いた時、正直ビックリもしましたが、映画的な意味で言えば これだけのセンセーショナルな作品を放って置く手は無いのも当たり前と言えば 当たり前か。

ミヒャエル・ハネケ監督は ひと言で言えば "いじわる" な作り手でもあります。
他の作品を観てもそれは明らかですが、観る側に "考えるアイテム" を提供すると言う点では 飛びきり抜きん出たアーティストであるとも思うところでありますが。

別荘にバカンスで訪れた平和な家族を襲う 不条理極まりない暴力。
その暴力ゲームを仕掛ける青年2人を、マイケル・ピットブラディ・コーベットが演じます。

オリジナルでも描かれた、挑発的な観客へのカメラ目線の問いかけ
マイケル・ピットがハマりにハマった役を見せてくれます。




この作品で描かれるのは やはり "ハネケ流挑発" 。
アプローチがどうであれ、不快に感じる方が居ても、そこは表現の自由。
これをそっくりそのままアメリカでセルフ・リメイクするハネケの高笑いが聞こえてきそうな作品。

とは言っても、昨今のハリウッド映画などの暴力表現はこの映画の比じゃないぐらいグロテスクです。
この作品では 直接的な暴力描写は無きに等しいぐらいですから。
でも不快さは他の映画の比じゃないぐらいに 深い。(あっ、シャレです) ( ̄∀ ̄*)

ここでは 全てが犯人側の思い通りのストーリー進行。
あのビデオテープの巻き戻しにしたって、観客側の思うような結末にはさせませんよ、と言う意味合い。
観客側はカメラ目線で平然と問いかけられて、暴力を黙認する気分にさせられるから めっちゃ不快。

全てが 巷で氾濫する暴力映画とは異なるストーリー進行なんですよね。
そこに生々しさが付きまとうから、もう観る側は気分のイイもんじゃない。

劇中、ラスト近くにマイケル・ピットが ヨット上で雑談しながら、縛り上げたナオミ・ワッツにタイムオーバーを告げ 平然と事も無げに始末するシーンが出てきます。

その雑談の中で、『映画という虚構の中の生々しい現実・・・云々』 と言ったセリフがあります。

この言葉が この映画のなんでしょう。
計算されたハネケ監督の映画作りには、ある意味においては賞賛を送りたい気分になりました。
でも やっぱファニーな気分にはなれないけどね。( ̄∀ ̄*)

出演者も有名どころなので、オリジナルを観た時のインパクトにはどうしても勝てませんが、このアメリカ映画の 『ファニーゲーム』 もオリジナル同様にセンセーショナルなのは間違いないですね。


・・・「シアター鑑賞」ですが、とりあえず書庫はこちらの「ハネケ祭り」に入れておきます〜。
自分は好きです、この映画。(・ω・)bグッ

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ナオミ・ワッツ主演、リメイク版 『ファニーゲーム U.S.A』

とうとう出ましたね、ミヒャエル・ハネケ先生の大問題作のリメイクが。(・ω・)bグッ

しかも今回のリメイクは、ハネケ監督自ら英語でリメイクしたそうな。
この 『ファニーゲーム』 というタイトルとは裏腹に、絶対ファニー気分になれない映画ですがね〜。
      
このリメイクにナオミ・ワッツが主演すると言う話しはだいぶん前から聞いていたのですが、やっぱり出ましたね。 共演は夫役にティム・ロスが登場してます。

夫、妻、息子の一家3人がバカンス先で青年2人にいわれの無い理不尽な暴力を受けるストーリーなんですが、このハネケ監督のオリジナルの 『ファニーゲーム』 は、当時 (1997年) のカンヌ映画祭でその挑発的で暴力的な内容により相当な物議を醸した一作であります。
        
この青年2人を演じるのが、『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』、『完全犯罪クラブ』 のマイケル・ピッドと新鋭のベラディ・コーベット。 マイケル・ピッドのエキセントリックな雰囲気から言えばこの役は適役ではないでしょうかねぇ〜〜。


さてさて、ハネケ自らリメイクする問題作はアメリカでは来年公開予定となっております。
日本でもたぶん公開されるでしょう〜。


こちらがリメイク版のトレーラー。↓

    


こちらオリジナル版。↓

    

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この作品は、2001年製作の『ピアニスト』 の後の2003年に製作された一作ですが、もとは 『ピアニスト』 の前に製作を予定していた一作だという事です。 資金難のため製作を断念していた作品ですが、『ピアニスト』 のヒットによりその機会が巡ってきた一作です。

主演には 『ピアニスト』 のヒロイン、イザベル・ユペールが引き続き出演しています。
そしてあの 『ベティ・ブルー』ベアトリス・ダルも出演。 彼女を観るのはかなり久しぶりのような感じ。


【タイム・オブ・ザ・ウルフ】 LE TEMPS DU LOUP 2003 フランス / オーストリア

監督・脚本 ミヒャエル・ハネケ    製作 ファイト・ハイドゥシュカ ほか
撮影 ユルゲン・ユルゲス       製作総指揮 ミヒャエル・カッツ
出演 イザベル・ユペール / ベアトリス・ダル / パトリス・シェロー / モーリス・ベニシュー ほか




映画冒頭、ジョルジュとアンナの夫婦は2人の子供を連れ田舎の別荘へとやってきます。 しかしそこには勝手に入り込んだ者が銃を構えて居ました。 夫ジョルジュを殺害され、子供を連れて逃げ出すアンナ。
村の警察官に訴えても行動を起こそうとしません。 その時点で観ている側はこの尋常じゃない状況を理解します。 ・・・危機的災害が起き、食料と水の不足が深刻なヨーロッパが舞台となる話です。 ここからアンナと子供2人は、食料を求めて人々が暮らす一種のコミュニティに入り込んで行きます。

インタビューで語るハネケ曰く、「安心できる場所で映画を観る人たちに、この終末をどう感じるか考えて欲しい。」という趣旨の発言がありました。 もちろん映画の解説など語りません。 あくまで観る側が感じたように受け取って欲しい、という事です。

文明社会はもう自分たちを守ってくれない・・・ならばどうする?
崩壊した通念など反映されない事態に陥って、人は秩序を保てるのか?

観る側は誰しも「NO」と考えるでしょうが、ここで描かれる人は混乱しながらでも群れをなし、そこで "秩序" を保とうとルールが生まれます。 この理不尽な状況で生まれる人の意識が興味深い。

ある者は群れからはぐれ単独行動に、ある者は異種の排除に・・・。
ラストになってアンナの息子ベニーが人間の愚かさに絶望して裸になって焚き火の中へ身を投げようとします。 それを必死になって止めようとする男はベニーを抱きしめ一縷の希望を語ります。・・・ちなみにこの映画では "焚き火" が印象深く、劇中で何度も使われています。

ここでもハネケの語った言葉が鮮やかに思い出されます。 「私の映画は全部ヒューマンなものだ。」
陰惨で暗いイメージを持たれがちな作品を撮る監督ですが、この映画に至っては初めてヒューマニズムに満ちたテーマだと感じ取りました。・・・ヒューマニズムに満ちたラストシーンとも言えるかもしれません。

「行き延びる為にアナタはどう行動する?」、「人間本来の性 (さが) とはこういうものだ。」
・・・人間の愚かさを慈しむかのように、そしてそのテーマを提示するハネケの視点は崇高さを持って観る側に問いかけてきます。 ちょっとイジワルな設問ですが、この作品にそういうヒューマニズムの極みを感じました。
・・・恐れ入った。


という事で、いちおう現在までのハネケ映画は全作制覇したという事で、これでこのシリーズは終了です〜。
また新作が出たら必ずこの監督作品はチェックします、その時またジミィ〜に復活!

勝手に始めたシリーズですが、付き合ってくださった方にご感謝いたします。
とりあえず締めの言葉はやはり、『恐るべし、ハネケ!』 ・・・ですね。(・ω・)bグッ

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