|
【ブラディ・サンデー】 BLOODY SUNDAY イギリス・アイルランド 2002 (未)
監督・脚本 ポール・グリーングラス 原作 ドン・マラン 製作総指揮 ジム・シェリダン ほか 出演 ジェームズ・ネスビット / ティム・ピゴット=スミス / ニコラス・ファレル / ジェラルド・マクソーリー 2002ベルリン国際映画祭 金熊賞受賞 (「千と千尋の神隠し」 との同時受賞) 2002サンダンス映画祭 観客賞受賞 今週末新作が公開されるポール・グリーングラス監督なんですが。 こちらの作品は、この監督の名を一躍世界に知らしめたセミドキュメント・タッチの社会派映画でございます。 この作品を撮った後、ハリウッドで 『ボーン・スプレマシー』 ('04) 、『ユナイテッド93』 ('06) と、映画監督としての実力を発揮して成功を収めていますね。 1972年1月30日の日曜日、北アイルランドの街デリーで行なわれたカトリック系住民たちの公民権実現のための差別撤廃デモ。 その警備に当たっていた英軍兵士らの発砲によって、デモに参加した一般市民14名の命が奪われた "血の日曜日事件" の一部始終を追った作品です。 イギリス陸軍パラシュート連隊第1大隊の発砲によるものなんですが、なんと言っても相手は非武装の一般市民なんですよね。 撃たれた方の中には背後からの射撃も多数あったようなのです。 北アイルランド問題の範疇を超えて、この事件は未だにイギリス国民の心の中に暗い影を落とす出来事なんでしょうねぇ。 監督はイギリス人、製作者のジム・シェリダンはアイルランド人、というタッグを見ても両国民が抱える問題意識の強さが伺えます。 あのU2が1983年にリリースしたアルバムの中にも、この事件を歌った "Sunday Bloody Sunday" というのがありましたね。 手持ちカメラで照明は使用せず自然の光で撮ったそうですが、やはりこういう映画には臨場感と言うものが感じられます。 観る側も、デモに参加する一般市民の中に入り込んでる感覚を感じとるのがリアルですよね。 このデモの先導をとるクーパー議員 (ジェームズ・ネスビット) は、もちろん実在の人物。 プロテスタントでありながら、長年に渡って迫害や差別を受けてきたカトリック系住民のために立ち上がるワケなんですが、そのクーパー議員の恋人がカトリック系の議会スタッフ。 愛し合いながらでも大手を振って街を歩けないと言う仲が切ない。 それより何が恐いかと言うと、最初からアドレナリン出まくりのイギリス軍兵士たち。 違法デモと決め付け、何かあったら即 交戦状態に入ろうとしてる構えが恐い。 ゴム弾と放水車で対応するはずだったのに、なぜ実弾使用に至ったか? このあたりのイギリス軍及び政府側の事件の総括にも疑問が残る事を映画は提示してますね。 そして、この事件以後 IRA暫定派の組織も活動も活発化したことを教えてくれます。 エキストラに加わった人々も当時のデモに参加した人が多数という事です。 原作者本人も当時デモに加わった人。 政治的な映画のように見えても、実は癒しを与える作品だと感じます。 |

>
- エンターテインメント
>
- 映画
>
- その他映画



