ここから本文です

書庫CINETIC レヴュー

記事検索
検索

全11ページ

[10] [11]

[ 前のページ ]

『蛇イチゴ』

イメージ 1
  【蛇イチゴ】 2003 日本

  監督 西川美和
  製作 是枝裕和
  脚本 西川美和 撮影 山本英夫
  出演 宮迫博之・つみきみほ・大谷直子
      平泉成・笑福亭松之助・手塚とおる 他



                        https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_56445124_23?1268842288


印象的なシーンがあります。

長年に渡り義父・京蔵 (笑福亭松之助) の介護を努めてきた嫁の章子 (大谷直子) が部屋の掃除中、向こうの部屋で義父が倒れたことを察知。 しかし章子は掃除を続ける。 義父が倒れたことに気づかなかった振りで・・・。
しかし、それを堪えてる顔が印象的。

認知症の義父、リストラされ、それを隠し続け借金まみれになった夫、口八丁手八丁で家出の放蕩息子。
一見穏やかに見えていた家族が義父の死をキッカケに、隠し続けてきた "嘘・本性" を露わにさせる。

題材は辛辣ですが、根にあるものは愛情でしょうね、やはり。
市井に暮らす家族の "些細な" ドラマなんだけど、ともかくこの西川監督は観察能力が凄いと思う。 それを掘り下げるように、また丁寧に描写する。 これはそのまま演出力にも繋がって、何とも言えない真実味を持って観る側に問いかける。

兄・周治 (宮迫博之) を信じられなくなった妹・倫子 (つみきみほ) が仕掛ける "罠"。
ラストに余韻を残し幕を下ろす描きが、並みの映像作家じゃないと感じる次第でありました。


                        https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_53469829_14?1271331692
イメージ 1  【7つの贈り物】 2008 アメリカ
   SEVEN POUNDS

  監督 ガブリエレ・ムッチーノ
  脚本 グラント・ニーポート
  出演 ウィル・スミス
       ロザリオ・ドーソン
       ウディ・ハレルソン
       バリー・ペッパー ほか


                        https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_56445124_23?1268842288


「神は7日で世界を作り、俺は7秒で人生を壊した。」 その冒頭のセリフと本作のタイトルに付いた "7" が、あきらかに宗教的な意味合いを持ってるのは明白なので、ちょっと興味深い物語のはずだったんですが。

まず、このウィル・スミス演じる主人公ベン・トーマスの行動の根本的な真意は、世を去るという事であって、自己犠牲は後から付いてきたものなんでしょう。 ここが難しいところであって、宗教的な観点で言えば 自ら命を絶つのは許されざる事ではないんでしょうか。 でも、これが自己犠牲なら崇高な行いに転化する。 (物語的に)

その点を感動的に描こうとすること自体、どうしても納得の行かない部分がある。
物語上、都合の悪い説明は省いちゃってる部分が大いにありますし。

様々な伏線を張って、中盤まで (ホントはラストで全容が明らかになるけど) その意図を隠して描く作りは興味をそそり、最後まで見入らせる物語だとも思いますが。

ロザリオ・ドーソン演じる心臓疾患を抱えた女性とのロマンスも必要不可欠なエピーソードだってのは分かるが、そこがメインになりすぎて 後の "贈り物" がサラッと流しすぎたきらいもあるところですね。

こういう行いをされる方がホントに存在するんだと思いますが、どうせ描くならもう少しストレートに描いた方が素直に観れた感じでしょうか ・・・ 個人的には。

主役2人の演技は良かったと思います。 特にロザリオ・ドーソンが。



                     https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_53469829_6?1271095107
イメージ 1  【題名のない子守唄】 2006 イタリア
  LA SCONOSCIUTA
  監督 ジュゼッペ・トルナトーレ
  脚本 ジュゼッペ・トルナトーレ
       マッシモ・デ・リタ
  音楽 エンニオ・モリコーネ
  出演 クセニア・ラパポルト
       クラウディア・ジェリーニ
       ピエラ・デッリ・エスポスティ ほか


                        https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_56445124_23?1268842288


『ニュー・シネマ・パラダイス』、『海の上のピアニスト』、『マレーナ』 などのイメージを持って観たら、かなり見当外れな題材のように思えたんですが、そこはさすがジュゼッペ・トルナトーレ監督

最後には、「なるほど、やはりジュゼッペ節」と納得。

"見知らぬ女" イレーナ役を演じるクセニア・ラパポルトの演技の素晴らしさに加え、ミステリアスな謎解きを映画が進行するにしたがって解き描いて行くスタイルも目新しいと言わないが非常に効果的でした。

ヨーロッパの社会の裏を見る、ひとつの社会派ドラマとして観るも良し。
執着とも言える ひとりの女の哀しいドラマとして観るも良し。
ミステリアスで観るも良し。
観る側によっては、こういう多様な角度から見れる作品とも言えるし。

イレーナの尋常じゃない執念が どのようにして生まれたのか。
細切れで見せて行きながら、やがて母性に行き着く構成が哀しくもあり、また納得させられるところでもあり。

現在のシーンが過去のイレーナの体験にオーバーラップして映し出され 切り替わるところなどは巧さとあざとさをも一緒に感じさせるところなんですが、イレーナの過去の体験がトラウマ的な繋がりを持たせてるとして考えれば、やはり "巧さ" と言うべきでしょうか。

ホンのちょっとばかし「有り得なさ」を感じましたが、全体的に非常に面白く観れました。
素晴らしい作品ですね。


                     https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_59280818_28?1270722808
イメージ 1  【潜水服は蝶の夢を見る】 仏・米 2007
  LE SCAPHANDRE ET LE PAPILLON

  監督 ジュリアン・シュナーベル
  原作 ジャン=ドミニク・ボビー
  脚本 ロナルド・ハーウッド
  出演 マチュー・アマルリック
       エマニュエル・セニエ
      マックス・フォン・シドー ほか


                        https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_56445124_23?1268842288


書きそびれちゃってる映画特集でやってます、このミニ・ブログレヴュー。 第2弾はこちら。

突然の脳出血で倒れ、ロックト・イン・シンドローム (閉じ込め症候群) という難病に身体の自由を奪われた、ファッション雑誌 『ELLE』 の編集長ジャン=ドミニック・ボビー氏。 唯一、自由が利く左目のまばたきで「執筆」した著書を映画化した一作。 

43歳と言う働き盛りの年齢だったようですが、病魔というヤツは残酷なものですね。

その救いようが無い現実を後ろ向きには感じさせず、"生" への賛歌としてアーティスティックに仕上げたジュリアン・シュナーベル監督の腕が冴えた一作だった。

ボビー氏の持つシニカルな性格が映画にユーモラスさを与え、時折 その思い描く幻想を映像化して挿入すると言う技はこの監督の個性ならではでしょうね。 『バスキア』、『夜になるまえに』 で見せた作家性がさらに増した感覚です。

ボビー氏の左目視点でのカメラワークも斬新で、そこそこ効果的に使われてるのも良い。
多くの大作、話題作を手掛けてきたヤヌス・カミンスキーのカメラ撮影も流石。

なによりこういう状態に陥った人間が 我を失わずに居られるのも、"想像力" と言う人間ならではの本質的な知能のおかげなのだという事に感銘を受けた次第であります。

ボビー氏を演じたマチュー・アマルリック
個人的には 『ミュンヘン』 で観て以来、なぜか印象に強かった役者だった。 見事な演技でした。


                     https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_59280818_5?1269715722

『レスラー』 THE WRESTLER

イメージ 1  【レスラー】 アメリカ 2008 
   THE WRESTLER

  監督・製作 ダーレン・アロノフスキー
  脚本 ロバート・シーゲル
  出演 ミッキー・ローク
       マリサ・トメイ
      エヴァン・レイチェル・ウッド


                        https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_56445124_23?1268842288


ダーレン・アロノフスキー監督にしたら、奇をてらわず愚直なまでストレートに描いた作品。

という事で、CINETICレヴューの一発目はこちら。 じつは遅れて観ちゃってたんで書かなかったんですよ。

主人公ラムを演じる役者にミッキー・ロークの起用を貫いた監督の熱意。
そのミッキー・ロークの持つ背景とが、それぞれ見事にスクリーン上で昇華した類稀な映画だと思います。

映画と言うものには、「そういう経緯が有ってこそ、この映画がある」 と言う作品が存在するのも確か。
この 『レスラー』 も、その中の一本だと確信できます。

盛りを過ぎたレスラーのラムが好意を寄せるストリッパーのキャシディ (マリサ・トメイ)。
彼女もまた立場は違えど同じく体を張って生きてる女性。
客に年齢をかれかわれながら、盛りを過ぎた自分に焦り、しかし必死で生き抜こうとしてる女性。

ある程度人生を経て 経験を積んだ者だったら、このラムとキャシディの儚いロマンスも理解できるはず。
この年代の男女の関係はややこしいく、また難しい。
生き抜いて行くことが容易じゃないと分かってる世代。

不器用と言ってしまえばそれまでだが、レスラーとして自分の人生に落とし前をつける道を選んだラム。

多くを語らずとも理屈抜きで観れる映画がある。 この映画はそういう一本。
斜に構えて観ることなんて到底出来ない映画である。


                             10点満点方式です ↓
                         https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_56445124_27?1268851615

全11ページ

[10] [11]

[ 前のページ ]

Kaz.Log
Kaz.Log
非公開 / 非公開
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

スマートフォンで見る

モバイル版Yahoo!ブログにアクセス!

スマートフォン版Yahoo!ブログにアクセス!

よしもとブログランキング

もっと見る
本文はここまでですこのページの先頭へ

[PR]お得情報

ふるさと納税サイト『さとふる』
11/30まで5周年記念キャンペーン中!
Amazonギフト券1000円分当たる!

その他のキャンペーン

みんなの更新記事