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 【ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女】
  スウェーデン・デンマーク・ドイツ 2009
  MAN SOM HATAR KVINNOR

 監督 ニールス・アルデン・オプレヴ
 原作 スティーグ・ラーソン
 脚本 ニコライ・アーセル 他
 出演 ミカエル・ニクヴィスト
     ノオミ・ラパス 他



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リメイク公開までに観ておこうと思ってたけど、意外と早く (?) 観てしまいました。

全世界で1500万部を売り上げたスティーグ・ラーソン原作の 『ミレニアム』 3部作の第一弾と言うことですが。
原作も未読のまま映画鑑賞と相成りましたが・・・。

スウェーデン映画にしては欧州映画特有の堅さが感じられず、良い意味でハリウッド映画ミステリーでも観てるかの如くですね。 過去を持つ天才肌のハッカー、リスベットを演じるノオミ・ラパスはお初でしたが、とりあえずこのキャラクターが大成功ってところでしょうか。

パンクファッションに鼻ピアス、背中一面のドラゴンタトゥー。
少女時代、実の父親に火を放ち殺そうとした過去を持ち、保護観察を受けながらある会社の調査員として生計を立てる彼女。 エキセントリックでキレやすい性格のリスベットの興味を惹いたのが、ミレニアム出版のジャーナリストのミカエルの法廷沙汰となった一件。

ある依頼者からミカエルを調査するリスベットだったけど、調査が終っても彼をハッキング。
それが元でミカエルとリスベットは、ある財閥一族の過去の失踪事件を扱うことになります。

知ってる役者と言えば、このミカエル演じるミカエル・ニクヴィスト (『歓びを歌にのせて』) ぐらいだけど、この中年男とエキセントリック姉ちゃんのコンビも意外性があって面白かった。

リスベットの嗅覚と天才的な頭脳で事件を紐解いていく過程は時間を忘れて観れますね。
2時間30分と言う尺の長さも気になりません。
原作はけっこう膨大な長さと聞きますが、この程度の時間に収められたのはスタッフの仕事を褒めるべき。

ミステリー映画としては過去の色んな作品とオーバーラップするところがあり、新鮮味と言う点では低いのですが、やはりリスベットのキャラクターが存在感大。

後見人の悪徳弁護士をやり込めるところや、実の父親を焼殺するところや・・・なんだかんだ言って、この映画の "男" はワルで情けない男が多数。 身体を張ってそんな男連中に向かうリスベットの姿には女性の支持が大でしょうねぇ。

バイセクシャルを示すシーンではリスベット演じるノオミ・ラパスの鍛え上げられた身体も見所。
ボクシングと筋トレで独自のリスベット像を演じることに成功しておるところでしょう。

リスベットの明かされない過去が2作目、3作目へと引っ張るだけの興味を持たせると言うことで、この第1作目は大成功。 そのうち続編も観なくては。



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 【ずっとあなたを愛してる】 フランス 2008
   IL Y A LONGTEMPS QUE JE T'AIME

 監督 フィリップ・クローデル
 製作 イヴ・マルミオン
 脚本 フィリップ・クローデル
 出演 クリスティン・スコット・トーマス
     エルザ・ジルベルスタイン 他




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人気小説家のフィリップ・クローデルが初監督を務め、2008年度の各映画賞でも話題を集めた一作でしたね。

ある理由でわが息子の命を奪い、15年の刑期を終え出所したジュリエット (クリスティン・スコット・トーマス) が、身を寄せる妹レア (エルザ・ジルベルスタイン) の一家やその友人らと織り成すヒューマンドラマ。

殻に閉じこもり頑ななジュリエットの態度が、周りの人々との触れ合いによってホンの少しずつ解れて行く様を実に丁寧に描きあげた一作でした。

展開に派手さは無く、何故わが息子を手にかけたのか? と言う疑問も、映画の中盤になれば ほぼ見えます。
元女医で医学研究者だったジュリエットなので、その顛末も予想を裏切らないベタとも言える展開。

だからこの作品はミステリアスさを味わうのでは無く、まさにヒューマンドラマを噛み締める一作でしょうね。

姉ジュリエットを演じるクリスティン・スコット・トーマスと、妹レアを演じるエルザ・ジルベルスタインの演技が、まさに「命」。 ギクシャクした関係から、真に分かり合える姉妹へと移行する過程がドラマならではの味わいでした。

会話や主張、人間模様やそれぞれ人には明かせない事情を持ってる人生など、観れば観るほど深いテーマ性も持ってるかと感じます。 フランスと言うお国柄らしく、姉のセックス話をサラッと受け流す妹との会話などは如何にもと言う感覚です。

ドフトエフスキーを否定してみたり、小説家の監督らしい主張(?)も微笑するところ・・・かな。
ジュリエットの保護監察官だった刑事の一件は、まさに「人生様々」と言う厳しいモノを見せて軽い衝撃だった。

良質な映画ですよね。



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『ダウン』 Down

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  【ダウン】 DOWN 2001
  オランダ / アメリカ

監督 ディック・マース
製作 ディック・マース / ローレンス・ギールス
脚本 ディック・マース
出演 ジェームズ・マーシャル / ナオミ・ワッツ
    エリック・タール / ロン・パールマン
    マイケル・アイアンサイド / ダン・ヘダヤ



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1983年製作のオランダ映画 『悪魔の密室』 のネタを基にしたハリウッド映画の一作。
この映画の評判は聞いてて、まぁ今までスルーしてたワケですが、やっとのことで鑑賞。

オリジナルはアヴォリアッツ国際ファンタスティック映画祭でグランプリ獲得のホラー。
でも、そこまで面白いホラーだったと言う記憶がないのですが・・・。

で、いまさら (製作当時の2001年) これをリメイクするそのワケが知りたい。
オリジナルは誰もが知ってるヒット作という訳でもないし、話題性にも乏しい。

意思を持ったエレベーターが人を襲う、と言うプロット自体はまぁ良いと思うけど、またまたハリウッド風味の後付けが宜しくない。 ナオミ・ワッツも何でも出りゃイイって言うもんじゃないでしょ。(笑)

めちゃくちゃ気になるのは、この映画では多発する高層ビルのエレベーター事故を "テロリスト" の仕業だと表現する件があるんですよね。

製作年は2001年。 あの同時多発テロの年です。
この映画はそれ以前に撮られたのか? それとも真っ最中だったのか? それとも以後?

何はともあれ、微妙な年に作られたもんです。
あのテロ直後に作ったと言うのなら、ちょっと疑問符が付く感じなんですが。

まぁ、作品自体も疑問符以前に残念な出来でしたが・・・。



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 【パイレーツ・ロック】
 THE BOAT THAT ROCKED 2009
 イギリス / ドイツ

監督 リチャード・カーティス
脚本 リチャード・カーティス
出演 フィリップ・シーモア・ホフマン
    ビル・ナイ / ケネス・ブラナー
    トム・スターリッジ / リス・エヴァンス



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1960年代、国営のBBCラジオが幅を効かすイギリスでは民放のラジオ局が存在しない時代。
流す音楽は当たり障りの無いポピュラー音楽、それも一日45分間と言う。

そんな現状に業を煮やした者たちは、政府の法律が及ばない領海外の北海において、24時間ロックを流し続けるという海賊ラジオ局 "ラジオ・ロック" で対抗する。 まさに反骨のラジオ局。

自由を求めてその船に集うヤツらの人間模様と、どうにかして非合法に仕立てようと画策する政府側との攻防を軸にした群像劇でもあります。

監督は 『ラブ・アクチュアリー』 のリチャード・カーティス
本作でもそのテイストが生きて、多人数のエピソードを巧くまとめあげております。
登場人物の個性も、みな際立ち。

深夜ラジオで育った世代の方には懐かしくもあり、全編を彩る言わずと知れたロックの名曲が嬉しいところ。

なにより この映画の本当の主役は海賊船。 これはユートピアに集う者たちの青春群像物語。
ラブ&ピースの精神と反骨魂がミックスされた、イカした野郎たちの実話ベースな一作ですね。

F・シーモア・ホフマンリス・エヴァンスらのDJ役も惹かれる役作りです。
政府側の役人としてケネス・ブラナーが登場するが、あのカメレオンぶりも見事。
なにより、そのカッコよさに驚いたのが、ビル・ナイ演じる海賊ラジオのオーナー役。

予定調和な締めくくりになっちゃった感じもするけど、そうでなけりゃ面白くない物語・・・ですかね。
色んな意味で心憎い一作でした。


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  【そして、私たちは愛に帰る】
    2007 ドイツ/トルコ
  AUF DER ANDEREN SEITE


 監督 ファティ・アキン
 脚本 ファティ・アキン
 出演 バーキ・ダヴラク/ハンナ・シグラ
     トゥンジェル・クルティズ ほか



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EU加盟申請中のトルコの社会背景や、ドイツ〜トルコ間の人種交流など、知ってそうで知らなかった事柄を背景に描いた、ファティ・アキン監督のヒューマン・ドラマ。

この作品の中に盛り込まれてる要素は多いですね。

親と子の愛憎、別れ、出会い、死別、人種問題 (移民)、宗教・・・、3組の親子をメインに、タイトルに有るように "愛に帰る" 人たちの人間模様を、(ファティ・アキン監督すれば) わりと淡々と綴った作風が胸を打つ。

お互い見知らぬ人たちだった 主要6人の登場人物が、物語の中で時間差をとって 交差しそうでしない、と言う構成も見事な脚本。 こういうタッチは個人的に好きです。

後半、娘ロッテ (パトリシア・ジオクロースカ) を亡くした母親スザンヌ (ハンナ・シグラ) が、ネジャド (バーキ・ダヴラク) と窓辺で語るシーンがある。 キリスト教徒とイスラム教徒が、その聖典から引用した物語で、親子の絆を確かめるシーン。

スザンヌから問いかけられたネジャッドは、誤まって殺人を犯してしまった父親を赦す心が芽生える。
刑期を終えて故郷トルコの地でひっそり暮らす父親、今は疎遠になってしまった父親。

そしてスザンヌが、娘ロッテの死に関わったアイテン (ヌルギュル・イェシルチャイ) を赦す心。
トルコで反体制の過激派として活動していた女性アイテン。
このアイテンは、ネジャッドの父親が誤まって死なせてしまった女イェテル (ヌルセル・キョセ) の娘。

一見、複雑そうな人間関係に見えるが、じつはシンプル。
奇跡的な出会いと別れを、リアルで詩情的な筆致で綴った赦しの物語でありました。

唐突なラストは、それだけで行く末に思いを馳せてしまう絶妙さも有るかのよう。

個人的には、スザンヌを演じた名女優ハンナ・シグラ (「マリア・ブラウンの結婚」 '79 他) が観れただけでも満足でした。


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