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【11・25自決の日 三島由紀夫と若者たち】 日本 2011
監督・製作・脚本:若松孝二 脚本:掛川正幸 出演:井浦新 / 満島真之介 / 小倉一郎 / 篠原勝之 / 寺島しのぶ 他
幼少の頃とは言え、この事件が起こった時の記憶はハッキリ覚えている自分です。
家のTVにはまさにこの映像↑ が映し出され、ただならぬ雰囲気を感じたものです。
1970年 (昭和45年) 11月25日、作家の三島由紀夫 (盾の会メンバー4人と共に) が新宿区市ケ谷本村町の陸上自衛隊東部方面総監部の総監室において、益田総監を人質に取り立てこもり、その後に割腹自決を遂げた事件ですね。
この時、三島由紀夫と行動を共にした "盾の会" メンバーの森田必勝も自決を遂げています。
残りのメンバーは介錯と遺体の後始末をして、おとなしく逮捕されたと言うこと。
そこに至るまでの軌跡、三島由紀夫と若者らの出会いから描いた実録映画ですね。
監督は若松孝二。
この時代を切り取る事にかけてはもの凄い熱意があった方ですよね。
三島由紀夫を演じるのは井浦新。
この作品から、"ARATA" 改め "井浦新" に改名したそうですね。
個人的に、井浦新が三島を演じると言うのはイメージ的にちょっと違和感があったワケですが、やっぱり熱演でしたね。 でも最後までその違和感が残ったのも事実。 三島由紀夫役にはもう少し・・・、まぁ個人的にですが。
『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程(みち)』 では、この三島由紀夫と真逆の "左" を描いた若松監督だったけど、純粋な思想 (国を憂う様) を映し出した点では、あの連合赤軍と同じ土俵に立った作風だったと思います。
自分自身、三島由紀夫については通り一遍の知識しか持たず、彼の小説、思想に傾倒してる訳でもなく。
だから映画を観て、その中で描かれてる三島への疑問も素直に出てくるワケですね。
疑問と言うのは語弊があると思うけど、いわゆる彼の人と成りをどこまで追求してるのか、と言うコトです。
今の時代は三島由紀夫についての資料は探せばゴマンと出てくるワケで。
事件の映像や割腹自決直後の遺体。 首が飛んでる写真なども探せば見れます。
そして三島由紀夫へのインタビュー映像などから垣間見れた "三島由紀夫像" と言うのは、本作で描かれてる三島とは何かが足りないと思うわけです。(あくまで個人的な解釈です)
しかし事実は事実。
この時代は特に、日本と言う国がある意味 "元気" だった時代です。
高度経済成長の時代、安保闘争、学生運動。
本作でも、三島の作った民兵組織 "盾の会" のほとんどが若者たちです。
今とは違い、若者らは自分の意見を声高々に叫んで闘ってましたよね。
そして三島由紀夫も自衛隊員を前に檄を飛ばし、決起する事を叫び、そして果てます。
その時代の様子はよく分る、でも三島由紀夫の何かが足りない感じ。
映画的には 『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程(みち)』 と比べると、ちょっとツラいですね。
もたつく感じ、と言うか描写不足な感じがしないでもなかったけど。 でも観て良かった。
これは特に今の時代の、三島由紀夫の存在をよく知らない若者らに観て欲しいですね。
現代の若者らが、この "時代" と言うものをどう捉えるか?
監督自身もそれも映画製作のひとつの理由じゃないだろうかなぁ。
盾の会メンバー、森田必勝を演じた満島真之介 (↓画像中央) は凄く良かったですよ。
エキセントリックな一途さが迫力を感じさせてくれた演技でした。
彼、あの満島ひかりの弟さんなんですってね。
これから注目して行きたいと思う役者さんでした。
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