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【パーク アンド ラブホテル】 日本 2007


監督・脚本:熊坂出   製作:矢内廣 ほか   プロデューサー:天野真弓   撮影:袴田竜太郎
出演:りりィ / 梶原ひかり / ちはる / 神農幸 / 越智星斗 / 光石研 ほか

2008年ベルリン国際映画祭 新人監督賞 (熊坂出)

  https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_37059777_35?1309459324


ピア フィルム フェスティバル (PPF) で応募した短編が3賞を受賞。
そのスカラシップ作品として生まれた本作ですが、デビュー作でいきなりベルリン国際映画祭の新人監督賞を受賞した熊坂出監督による一作。

新宿で古びたラブホテルを経営する艶子 (りりィ) と、ワケありな3人の女性との交流を描いた作品。

このホテルの屋上には何故か公園があって、そこに束の間の休息を求めて訪れる近所の子供や老人たち。
初老 (59歳) の艶子はどちらかと言えばぶっきらぼうな性格。

そんな彼女が何故に無償で屋上の公園を提供してるんだろうか? と言う疑問から鑑賞に入りました。

まず、艶子を演じるりりィ目当てに観たと言っても過言じゃないんですが。
クローズアップを多用して、ドキュメントチックでリアルな空気感を持たせた雰囲気が印象的です。

私は泣いてます』 を歌っていたシンガーソングライター "りりィ" が、これほどのありのままのクローズアップで登場するなんて、それだけである意味衝撃的でした。 彼女は女優としてもチラホラ映画に出てるんですね。


映画は先に書いたように、リアルな空気感とシュールな設定 (ラブホテルの屋上の公園) が、どこかヨーロッパ映画にあるような雰囲気を醸し出しています。 りりィの個性も役に嵌ってるので、それだけでもまず成功と言いたいですね。

14歳の少女と30代後半の主婦に艶子が関わるエピソードは、その彼女たちの生き方に影響を与える。
3人目の女性は個性が強烈。精子を入れた試験管をスーツケースに入れて、いつも持ち歩いてる不妊症の女。

艶子とぶつかり合う間柄なんだけど、その女はひそかに艶子に興味を持っている。
これはひょっとしてビアン? などと思わせるようなところですね。

この女性との関わりによって、艶子自身もその生き方を思い直すようなオチになっています。

でもオチと言ったって、明確な説明が無いのがこの映画。
ラストを迎えて、その行く末をいろいろ考えさせてくれる描きなのが良いですね。

間を充分に取ったカメラショットなど、この監督らしさを堪能するには良いと思います。
今後も期待できますね、この監督。


   https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_37059777_36?1309459324

ユダ

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【ユダ】 日本 2004

監督・脚本:瀬々敬久   脚本:佐藤有記   撮影:斉藤幸一   音楽:安川午朗
出演:岡元夕紀子 / 光石研 / 本多一麻 / 三浦誠己 / 下元史朗 他


日本映を背負って立つ監督と新人気鋭の監督が、デジタルカメラに同一予算 そしてエンタメ映画を条件に競い合う "映画番長" というプロジェクトの第2弾となる、"エロス番長" シリーズの一作。

瀬々敬久監督が描くのは、性同一性障害の青年ユダ (本多一麻)と、心と身体に深い傷をもつ女 (岡元夕紀子) の数奇な運命。

と、まぁ一口で説明がつかないような内容なんですが、これ面白かったですよ。
こういうインディペンデント作品はもろ好みですね。

そのユダと呼ばれる青年なんですが、早い話ニューハーフと言っていいんでしょうね。
ユダの裸のシーンが数度出てきますが、胸が少し膨らみかけてて 説明では男性器は切り取ってるそうな。
ユダを演じる本多一麻については詳しい事は分かりませんが、たぶん素人さんなのかな。

そのユダが、現代社会をルポするジャーナリスト (光石研) のカメラを盗んで、ある目的のために岡本夕紀子が演じる女と一緒に旅をする、一種のロードムービーでもあるんですが、その内容は回想で語られる構成です。

その女と言うのも脚に障害を持ち 夫からDVを受けてる女性でして、ある日ユダと知り合い 一緒に目的の旅に出ることになるんですよね。

まぁ、その内容と言うのが結構観念的でもありまして。

若者 (未成年) の犯罪、性同一性障害、DVなど、あらゆる重いテーマを含んだ構成を監督独自の切り口で、まさにルポタージュな一面も持ち合わせた作品だと思います。

「繋がり」という単語が数多く語られ、人々の孤独や疎外感を強調した主人公たち。
欲を言うなら、商業映画では踏み込めない、ある部分がもっと欲しかったかな。

重い題材で個人の好みによりますが、こういう作品は好きですね。
この監督の作品をもっと観たくなりましたよ。

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【人が人を愛することのどうしようもなさ】 日本 2007

監督・脚本:石井隆   撮影:佐々木原保志   音楽:安川午朗
出演:喜多嶋舞 / 津田寛治 / 永島敏行 / 美景 / 竹中直人 他

   https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_37059777_18?1308080297


ヌードの夜』 ('93)、最近では 『花と蛇』 シリーズの石井隆監督が喜多嶋舞を起用したエロチック・ドラマなんですが、・・・これサスペンスと言ってもイイですね。 でも先の記事で書いたように、これがアダルト扱いなのは仕方ないでしょう。(笑)

まぁ 喜多嶋舞がここまでヤッてるなんてビックリしましたが・・・、やっぱ嬉しいね〜。(?)


その喜多嶋舞が演じるのは、女優として活躍する土屋名美役。
名美の夫は同じ俳優の洋介。 永島敏行が演じております。

しかしこの夫である洋介は落ち目の俳優。
しかも若手の女優 (美景) と浮気に走り、夫婦仲も冷えきった状態であります。

そんなところに、この3者が共演する劇映画撮影の仕事が入ってしまうんですね〜。
しかも、それは名美が夫を愛するがために実現した映画撮影。

そんな映画の裏話をインタビューしようとやってきた 葛城 (竹中直人)。

名美へのインタビューで、彼女はその映画撮影の回想を語り始めますが・・・。



喜多嶋舞、脱ぎまくり、ヤリまくり、お股おっぴろげまくり。
いや〜、つい 「股間は大事にしましょうね」 と言いたくなるほど頑張っております。

身体を張った演技なのは言うまでもないんですが、・・・その、30代の熟れきったボディがリアルでセクシーすぎますね。 ホンの少し くたびれかけたラインも、これまた奮い立たせるぐらいの挑発的ボディであります。

電車の中でお股おっぴろげーには、思わず一緒になっておっぴろげてしまいそうになりましたよ、えぇ。

その喜多嶋舞を満喫するには良いエロチックドラマだと思いますが・・・。

やはり何と言うんでしょうか〜、日本映画って、この手の映画は安っぽくなりますね。
格調高いという言い方はヘンですが、どうしてもっと格のある作品に仕上がらないんでしょうかねぇ。

話自体は面白いと思うんですよ、そのストーリー展開はね。
ちょっとサイコチックな展開も入ってる話だし。

でも主演女優の「裸目的」以外に取り上げるコトが無いというのも悲しいコトじゃないんでしょうか。
永島敏行も存在感が無いし。 印象に残らない役どころを演じてるだけだったかもしれない。

『花と蛇』 も杉本彩の体当たり演技を除けば、ただ単なるエロ映画になってしまってたし。

有名女優がここまでやるかっ、と言うこのジャンルは今後の日本映画の課題ですなっ。


   https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_37059777_19?1308080297

おそいひと

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【おそいひと】 日本 2004

監督:柴田剛    原案:仲悟志    撮影:高倉雅昭 / 竹内敦
出演:住田雅清 / とりいまり / 堀田直蔵 / 白井純子 / 福永年久 / 有田アリコ


   https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_37059777_10?1307686033


海外14ヶ国、17の映画祭で上映され賛否両論の物議を醸し出した日本映画 (自主制作) の一作。

脳性マヒの身障者・住田 (本人役で登場) が連続殺人に手を染めていくと言う、かなりインパクトが大きいストーリーなんですよね。

こういう題材だけに国内では配給する会社が見つからず お蔵入りだったようですが、海外での反響に後押しされて逆輸入みたいな形でやっと公開が実現した作品だと言う事です。

この住田氏、兵庫県の西宮在住で (映画の舞台も西宮)、今も現地のNPO法人などに所属。
そんな演技に素人な彼が本人役名で主演したって言うんだから。
撮影も住田氏本人の家で行われたと言うこと。

介護師相手や普段の生活ではボイスマシーンを使ってコミニュケーションを取りながら、次第に殺意を持ちえていく様子が圧巻の演技です。 そしてその凶行シーンの素晴らしいこと。

これは演出やカメラワーク、クローズアップ多用の映画作りによるものなんですが、スローモーションで見せる飛び散る血しぶき、カット編集になどによって、モノクロ映像ながらじつに見事な技を見せていました。

どこかあの塚本晋也監督を思い起こさせるような部分も垣間見れ、自主制作でここまで力量のあるところを見せられたんじゃ、もうアッパレとしか言いようが無かったですね。

身障者だからどうだと言うのではなく、健常者と同等に扱うそのテーマ性が価値有るところだと感じます。
なにより、住田氏の演技あっての作品であると言うことは忘れてはならないところですね。
殺意を滲ませたあの狂気の表情にはゾッとさせられましたよ。

身障者を取り上げた綺麗ごと映画、お涙頂戴もの映画とは真逆のテーマ性ですよ。
インパクトも十二分です。

この監督の作品も注目していかなければ。


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ラストシーン

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【ラストシーン】 日本 2001

監督:中田秀夫  原案・プロデューサー:一瀬隆重    脚本:中村義洋 / 鈴木謙一
出演:西島秀俊 / 麻生久美子 / 若村麻由美 / 麻生祐未 / ジョニー吉長 / 大杉漣 / 竹中直人    笹野高史 / 柳ユーレイ / 生瀬勝久 / 小日向文世 / 小橋賢児 / 根岸季衣 他


中田秀夫と言えば、『女優霊』 ('95)、『リング』 ('98)、『仄暗い水の底から』 ('01) などのホラー映画で知られた監督。 最新作の 『Chatroom / チャットルーム』 ('10) ではイギリス映画にも進出し目覚しいものがございます。

その中田秀夫監督の "ホラーじゃない作品" を観たくなったので、こちら鑑賞いたしました。
監督が、日活撮影所で助監督をやっていた頃を回顧してのドラマ。

かつて日本映画界の黄金期 1960年代の撮影所時代からドラマは始まります。
この頃 (1965年) は、東京オリンピック開催に合わせて普及し始めたテレビと言うメディアによって映画産業が衰退しはじめた時期なんですよね。


     https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_54978403_17?1303828953



売り出し中のスター俳優、三原健 (西島秀俊) はコンビを組んでた女優の引退によって、その人気に陰りが出始めます。 次回作も若手俳優に奪われ、三原は酒に溺れ、浮気や八つ当たりを繰り返す毎日。

かつて大部屋女優の一人だった三原の妻の千鶴 (若村麻由美) は、そんな夫に優しく接します。
千鶴が撮影所に尋ねてきたある日、帰りの車が事故に遇い 千鶴は帰らぬ人に。

それから35年経った2000年。
あるTVドラマの映画化作品の撮影所にひとりの老人が脇役として参加します。

小道具係りのミオは、その老人がかつての人気スターの三原だった事を知り、次第の心を通わせるようになりますが・・・。


かつての日本映画界は、映画会社が独自の撮影所で俳優や監督を雇い、その撮影所システムで映画作りを行ってのはご存知だと思います。 そのシステムが崩壊し始めた頃に日活で助監督として入社した中田秀夫監督ならではのオマージュ的一作になると思います。

この映画では往年のスター俳優の三原がなぜ撮影所に戻ってきたのか? と言うところに大きなテーマがある訳なんですが、その理由も人と人の繋がりや、ノスタルジックな望郷的な想い、なにより愛を懐かしむ男の痛恨が隠されてる訳でございます。

映画の中での映画作り。
このテーマだけでも、かつての日本映画への映画愛が見て取れる訳でありますね。
昔の日本映画ファンなら、もう涙もので嬉しい想いになるかと思いました・・・が。

やっぱ違和感を感じるのは、「陳腐」な感じがしてならないんですよね。
細かく言ってたらキリがないから あえて書きませんが。
監督の言う "リアルさ" とはこう言うものか? って気になったし。

そういう点を除けば、けっこう見入ってしまった作品でもあります。
2000年の三原を演じるジョニー吉長さんの個性も好きですねぇ。
この方ミュージシャンでドラマーやってる方なんですね。

脇の出演者も有名俳優をそろえてナニゲに豪華でもあります。
ノスタルジックな感覚に浸りたい時には良い作品でしょうか。

冒頭、やっぱりホラー映画やないかっ! と思わせるけど実は正統派ドラマです。
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