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アメリカン・ニューシネマ期の絶品 『グライド・イン・ブルー』

【グライド・イン・ブルー】 ELECTRA GLIDE IN BLUE 1973

監督・製作・音楽・原作 ジェームズ・ウィリアム・ガルシオ   原作・脚本 ロバート・ボリス
撮影 コンラッド・L・ホール     編集 ジェラルド・B・グリーンバーグ
出演 ロバート・ブレイク / ローヤル・ダーノ / ビリー・グリーン・ブッシュ / ミッチェル・ライアン
    ジャニーン・ライリー / ピーター・セテラ / マデュラ ほか

ここ最近、昔にビデオで観て それ以来ずっと再見してなかった作品を見直してるんですよ〜。
それと言うのも やはりDVD化になったことが大きいですね〜、この作品もそんな1本です。

こちらの映画、あのアメリカのバンド "シカゴ" の音楽プロデューサーで大成功を収めたジェームズ・ウィリアム・ガルシオが残した唯一の監督作品。 アメリカン・ニューシネマ全盛時代に作られた 伝説の一作と言われる映画です。



アリゾナの片田舎の白バイ警官ジョンは殺人課の刑事になる事を夢見る男。
ある日、遭遇した殺人事件で 念願の刑事課に転属を果たすのですが、そこには病めるアメリカの現実が待ち受けていました・・・。

監督初作品と言うだけあって演出面に難がある感じなんですが、冒頭の連続クローズアップシーンやモニュメントヴァレーの雄大な風景をロングショットで捉えるシーンなど、その画はクールです。

シカゴのファンの方や、この時代の音楽ファンの方だったら もう喜びそうなサウンドやシーンも取り入れ、病んだアメリカを いかにもニューシネマらしい描写で映し出していますね〜。 人間なんてこんなモンさ、っていう虚無感が出ていますね〜。

まぁ面白いのは 主人公が白バイ警官。
いわゆるアメリカン・ニューシネマ的に言えば "体制側" の人間だっていう事ですね〜。

この主人公ジョンを演じるのが、『冷血』、『破壊!』、『夕日に向かって走れ』 のロバート・ブレイク
クセのある主人公ジョンを 個性ある持ち味で巧く演じています。

しかし何より 私的ですが、この "印象に残るラストシーン" でベストな作品なんですよ、これ。

アリゾナの雄大な荒涼とした風景をバックに、ハイウェイのど真ん中で主人公ジョンを捉えたカメラが ずぅ〜〜っと引いて行くんですね〜〜。 もう超ロングショット! これは名ラストシーンです。(・ω・)bグッ




原題にある "ELECTRA GLIDE" と言うのは、この映画で使用される白バイ。
ハーレー・ダヴィッドソンの最高級モデルの名前です。

バイク好きな方、音楽好きな方、それぞれ楽しめる要素がある一作ですが、もちろん映画が好きな方なら このアメリカン・ニューシネマの一作は観て損は無いと思います。

劇中、主人公ジョンがウェスタン調のスーツでカッコよくキメるシーンがあるんですが、下はパンツ一枚だったというシーンがあります。 このシーン、あの松田優作のTVドラマ 『探偵物語』 のタイトルバックとカブりますよ〜。きっとこの映画から拝借したんでは?

この時期のニューシネマというのは けっこう影響を与えてるんですよね〜〜。


ゲバラ!

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オマー・シャリフの "チェ・ゲバラ" 『ゲバラ!』

【ゲバラ!】 CHE! 1969

監督 リチャード・フライシャー  原作・脚本 マイケル・ウィルソン / サイ・バートレット
出演 オマー・シャリフ / ジャック・パランス / ロバート・ロジア / ウディ・ストロード ほか

演じる俳優たちが当時の関係者に扮し カメラの前で証言方式で語り、それになぞって物語が進んで行くという構成で描かれる 実録 "革命家チェ・ゲバラ" ストーリーです。

ここで描かれるのは、1956年 フィデル・カストロ反乱軍に加わり バティスタ政権打倒を目指しキューバ上陸をしたところから。 この時、ゲバラ28歳。 そして "キューバ革命" を成し遂げた、1959年1月1日

その後、ソビエトとの確執、カストロとの意見の食い違いのためキューバを離れ、中南米における革命達成のためボリビアに活動の場を移す1966年。 その一年後、このボリビアがゲバラにとって最後の地になります。


           http://www.geocities.jp/jkz203/blog12/che.jpg


ゲバラの活動を分かりやすく描いた一作です。
前半はキューバ革命。 後半はボリビアでの最期までを。

表面上をなぞっただけと言う感覚は否めないところですが、90分と言う時間の中で ゲバラの人と成りを描いた作品としては 誰が観ても理解しやすいように作られてると思います。

というより、このオマー・シャリフが絶妙のゲバラ役なんですよね〜。

そして、カストロを演じるのが あのジャック・パランス
『シェーン』 ('53) の悪役ウィルソンで強烈な印象を残しましたし、1991年の 『シティ・スリッカーズ』 でアカデミー助演賞を受賞したのも記憶に残ります。

カストロとゲバラ、このキューバ革命での主役2人の関係も興味深く描かれています。
医師免許を持っていたため、最初は軍医としてキューバ上陸に加わったゲバラですが、徐々に才覚を現し、カストロにとっては無くてはならない存在になって行くのが興味深いですね〜。

独自のマルクス主義における "革命理論" を達成しようとする強い意志。
寡黙で実直な人柄。 そのゲバラの人となりは描かれてる方だと思います。

アメリカとのキューバ危機でのエピソード。
ソビエトに接近するよう、カストロに進言するあたりも興味深いところです。
しかし、ソビエトの属国になる事を嫌い、カストロを非難する件。

ゲバラは帝国主義を非難し続け、人民による革命主義を突き進んだ男でした。
しかしボリビアで彼の理想は挫折、そしてその最期。

監督が 『ミクロの決死圏』、『トラ!トラ!トラ!』 のリチャード・フライシャーというのも面白いですな〜。


先にも書きましたが、表面上をなぞったゲバラの半生です。
イルダ・ガデアとの出会いや、キューバ以前の事には触れてません。

そしてキューバでの閣僚時代、アルジェリアでの演説でソ連を 『帝国主義的搾取の共犯者』 と批判したエピソードやら、ボリビアへ渡る前のコンゴでの活動にも触れていません。 (ちなみにキューバ閣僚時代、一度だけ来日もしています)

スティーブン・ソダーバーグの新作では もっと詳しく描かれている事と思いますが、なによりこの映画が製作されたのが ゲバラの死後すぐだったと言うところに彼のカリスマ性が見てとれます。 それは現在も変わらず、後の世代にも影響を与えてるところですね〜。



 ★ → ゲバラ関連の過去ログ

クリミナル

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最後に騙されるのは・・・この人 『クリミナル』 2004

いつも思うんですが、ジョン・C・ライリーって 貴重なキャラクターを持ってますよね〜。
シリアスでも良し、コミカルでも良し。 ついでに この方の顔だったらホラー系もOKだと思いますが。

こちらはいわゆる "コン・ムービー"。
オリジナルは2000年製作のアルゼンチン映画、『NINE QUEENS 華麗なる詐欺師たち』 で、これはそのリメイク作品という事です。

製作には、スティーヴン・ソダーバーグジョージ・クルーニーという仲良しコンビ。
監督には 同じく製作者として彼らとチームを組んでやってきたグレゴリー・ジェイコブズが担当しています。
グレゴリー・ジェイコブズは これが初監督作になるんじゃないかなァ。

プロの詐欺師リチャード (J・C・ライリー) は、ロスのバーで釣銭詐欺をしてる青年ロドリゴ (ディエゴ・ルナ) に目を付け、一日だけパートナーとして組み 仕事をしようと持ちかけます。 っていうか、このリチャードの詐欺も結構セコいんですよねぇ〜、それも笑えますが。(^o^;

そんな時、リチャードの妹ヴァレリー (マギー・ギレンホール) を通じて、ある大富豪への証券詐欺という大仕事が舞い込みますが・・・。

約90分というコンパクトな時間もあって、なかなか面白く観れた一作でした〜。
オリジナルは未見なので どういう仕上がりか知りませんが、これはこれで巧く仕上げてますかねぇ〜。

こういうコン・ゲームの作品は 絶対ドンデン返しがあるので、劇中にも伏線が張り巡らされてるだろうと思いながら鑑賞してましたが、最後は 『おぉ〜〜、そこまで大掛かりにやるか!?』 ってな感じでしたねぇ〜。

マフィアに借金をした父親を助けようと ロドリゴは素人詐欺をするんですが、その青っぽさが なかなか効果的だったかなぁ〜〜。 ディエゴ・ルナには うってつけのハマリ役かな。

とは言っても、先に書いたようにジョン・C・ライリーのクセモノっぽさが良い感じでした。
結局、騙されるのは誰か? という事なんですが・・・まぁそれを書いたらアウトですな〜。

しかし、マギー・ギレンホールって、なんであんなにセクスィーな物腰なんでしょうか。( ̄∀ ̄*)



原題 Criminal 2004 (未)
監督 グレゴリー・ジェイコブズ
製作 グレゴリー・ジェイコブズ / スティーヴン・ソダーバーグ / ジョージ・クルーニー
脚本 グレゴリー・ジェイコブズ / サム・ロウリー
出演 ジョン・C・ライリー / ディエゴ・ルナ / マギー・ギレンホール / ピーター・ミュラン 他

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コレクター

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名匠ウィリアム・ワイラー監督のサイコドラマ  『コレクター』

【コレクター】 THE COLLECTOR 1965

監督 ウィリアム・ワイラー   脚本 スタンリー・マン / ジョン・コーン
原作 ジョン・ファウルズ    音楽 モーリス・ジャール
出演 テレンス・スタンプ / サマンサ・エッガー / モーリス・ダリモア / モナ・ウォッシュボーン 他

いやぁ〜、もう約20数年ぶりの再見となりました〜。

『ローマの休日』、『ベン・ハー』 などの名作でお馴染みのウィリアム・ワイラー監督が、舞台劇の原作を映画化した異常心理サスペンスなんですが ・・・ やはりこの映画と言えば、主役の青年フレディを演じたテレンス・スタンプですよね〜。 この時は20歳半ばですね、彼。

蝶の収集が趣味の銀行員の青年フレディ。
フットボールの賭け試合で大金をつかみ、郊外の一軒家を購入します。

その家を購入したフレディの目的は、教養ある女性ミランダ (サマンサ・エッガー) を拉致して監禁すること。
彼は監禁したミランダに何をするわけでもなく、ただ側に置いておきたいだけ・・・。




まぁ、今現在となってはこの手の映画としては古典の域になってしまってる観もありますが。

なんのどうして、やはり面白い。 
このテーマを「面白い」と言うと語弊があるようですが、映画的に観ても やはり面白く興味深い作品ですね。

全編、密室劇とも言えそうな感覚ですが、この2人のやり取りがスリリングで緊張感を味あわせてくれます。

自分の気に入った女性を "収集" するが如く、部屋に閉じ込め世話を焼くフレディ。
しかし、その異常で複雑すぎる心理状態は "恐い" のひと言です。

そして、何が何でも逃げ出したいミランダ。
逃げ切れる事が出来ないと悟った彼女はフレディに対して下手に出ます。(媚を売る、とも言える)

教養もあって美貌もあるミランダ。
フレディにとっては高嶺の花の女性が、自分に対してプライドを捨てた状態になる。

フレディはそれが許せない訳なんですね〜。
毅然と屈しない態度で接して欲しい・・・ミランダが "普通の女性" に成り下がるのが許せない訳です。
しかしフレディのやってることは、自分に対して "服従" を強要してるも同じ。

やはり見ものは この複雑な心理状態を、見事なまでのハマり具合で演じるテレンス・スタンプでしょうね。
彼の "目の演技" が見事にサイコチックです。(・ω・)bグッ
ちなみにこの年のカンヌ映画祭では、この主役2人は演技賞を受賞しています。

内容はとんでもない話ですが、サイコチックなサスペンスドラマとしては上出来。
さすがウィリアム・ワイラー監督の演出ですね〜。

ラストの "懲りない様" もゾッと来ます。


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ハンガリー動乱とメルボルンオリンピックの流血戦

【君の涙 ドナウに流れ ハンガリー1956】 SZABADSAG, SZERELEM / CHILDREN OF GLORY

監督 クリスティナ・ゴダ  脚本 ジョー・エスターハス / エーヴァ・ガールドシュ ほか
出演 イヴァーン・フェニェー / カタ・ドボー / シャーンドル・チャーニ / カーロイ・ゲステシ ほか
製作国 ハンガリー 2006


1956年、支配下にあった旧ソ連の独裁的な共産主義政権からの抑圧解放と、自由への脱却のデモに端を発した "ハンガリー動乱"。 

そして、その数週間後に行なわれたメルボルンオリンピックの水球競技で起きた流血事件。
この史実を基に、自由を求めた若者たちの愛と戦いを描いた物語です。




主人公は、ハンガリー水球競技代表選手カルチ (イヴァーン・フェニェー) と、学生革命委員会の女性闘士ヴィキ (カタ・ドボー) の二人。

メルボルン・オリンピック出場の準備と練習に余念がないカルチは、ある日ブタペストの大学で学生同士の連帯を呼びかけるヴィキと出会い心を惹かれます。

デモの日、町でヴィキを見かけたカルチは彼女の後を追います。
しかし、デモがやがてソ連軍の抵抗に遭い銃撃戦へとエスカレート。
カルチはヴィキの手をとり、命からがら、その銃撃から脱出。

オリンピック出場だけを念頭に置いていたカルチですが、自由のために戦うヴィキを知って、もはや傍観者で居られなくなります・・・。




ハンガリーといえば冷戦当時は、いわゆる東側 (共産圏) として有りました。

しかしその冷戦末期の1989年に起こった民主化への脱却は、ソ連の衛星国としてはいち早く実現にこぎつけた国でもあります。 そしてオーストリアとの国境を開放して、東ドイツから西ドイツへ亡命する者たちの手助けをした事実は有名ですね。

この、いわゆる "汎ヨーロッパ・ピクニック" という政治的運動は、後の "ベルリンの壁崩壊" にも強い影響力を引き起こしたところでありました。

15世紀ぐらいからの歴史からみても、ハンガリーという国はいつも大国の支配下で苦しんできた国です。
地形的にもヨーロッパの "要所" というのがひとつの要因でもありますが、第二次大戦後はソ連の支配下。

共産主義政権の圧制に抵抗する人々の声は日増しに高くなってきた1956年

一度は駐留軍部隊を撤退したかに見えたソビエト軍でしたが、2週間後に部隊を増強させて舞い戻ってきます。
そして "ハンガリー動乱" という歴史的事件が起こるわけですが。

その史実をベースに、若者の悲劇と自由への戦いを克明に、手堅い説得力で見せてくれます。

このハンガリー動乱はもちろん知っていましたが、当時のメルボリンオリンピックでの流血事件は知りませんでした。 水球競技の準決勝でハンガリーとソ連代表が対戦してたんですねぇ・・・それもハンガリー動乱の数週間後と言うから、これはもう因縁と怨念が入り混じった一戦だったでしょう。

フェアプレイに徹するハンガリーに対して、ソ連のラフプレイ。
これに並行して描かれる、動乱後のハンガリー国内でデモに加わったものたちへ容赦ない逮捕劇。

ヴィキは一貫して自由の戦士として活動したために逮捕。 そして・・・。

カルチたち水球選手はハンガリー代表として堂々とプレイ・・・そのプライド。
ハンガリーの人たちが、より強く自由を渇望して戦っていたのかが納得出来る秀作でした。


このハンガリー動乱では、西側の国 (特にアメリカ) は、関与する事をしませんでした。
アメリカはハンガリーの人たちには 「ソ連から守る」 と裏で約束した経緯もあると聞きます。
しかし、実際はハンガリーと言う国を見放しました。

ハンガリーは、時の国際政治のパワーゲームの駆け引きに翻弄されてきた国でもあります。
歴史的にみても自由を欲する叫びも強くなるのが納得できるでるところですよね。


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