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【スノータウン】 SNOWTOWN オーストラリア 2011 (未)
(カンヌ国際映画祭 批評家週間特別審査委員賞受賞)
監督:ジャスティン・カーゼル 脚本:ショーン・グラント 出演:ルーカス・ピッタウェイ / ダニエル・ヘンシュオール / ルイーズ・ハリス
1990年代、オーストラリアにおいて実際に起きた "スノータウン男女12人猟奇殺人事件"。
その事件について書籍化された2冊の原作を基に映画化した、日本劇場未公開の一作です。
舞台はオーストラリア南部のアデレード郊外。
自堕落な母親と障害ある幼い2人の弟を持つ16歳の少年ジェイミー (ルーカス・ピッタウェイ)。
彼ら一家はけっして裕福と言えない家庭なんですね。
そしてジェイミー自身は隣人の中年男から性的虐待を受けたりしますが、どこにもその鬱積した不満をぶつける場所がない。 そのせいなんだろけど、この映画のジェイミーは常に暗い顔で、感情表現が少ないんですよね。
信じられない事にジェイミーは、実の兄にオカマ掘られたりする虐待を屈辱を感じながらも受け止めています。
でも、その感情は "ある男" が家にやって来て変わって行くんですけどね。
その男ジョン (ダニエル・ヘンシュオール) は、母親の新しい恋人として家に住み着きます。
このジョンは明るく快活で、その人柄を慕いジェイミーも彼に馴染んでいきます。
が、ジョンの本性はとんでもなくアブない男。
近隣の性癖異常者たちを抹殺すべく殺人をするような男なんですねぇ。
ジェイミーが彼の本性を知った時、もう事態は遅すぎ。
徐々にジョンの殺人に加担するようになって行くんですよね。
とまぁ、こういう物語を映画は "生々しい" 雰囲気を漂わせながらリアルに描写してました。
生々しいと言うのは個人的な受け止め方で、地味ながら現実感が伝わってくるような作りなんですよね。
役どころも等身大だし、シンプルながらストレートな題材だし。
この一家はいわゆる社会的弱者なんですね。
性的虐待を受けても黙って耐えるしかないジェイミーは、まさに弱者を具現化したキャラクターですよ。
そこに現れたジョンは、当初ジェイミーにとっては正義の味方にも見えたことでしょう。
しかし、抗いつつも殺人に深入りするようになって行くジェイミーの姿が辛く、そして強烈でした。
ジェイミーに他の選択肢はなかったんだろうか?
そんな想いが残りますが、このドラマは社会性をも含めて観る価値があったと感じた次第です。
ちなみに、映画の終わりに事件に関わった者のその後がクレジットされます。
このジェイミーは現在仮釈放中だと言うコトですよ。 もちろんジョンは終身刑に。
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