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【サベイランス】 SURVEILLANCE カナダ 2008
監督・脚本:ジェニファー・リンチ 製作総指揮:デヴィッド・リンチ 脚本:ケント・ハーパー 出演:ジュリア・オーモンド / ビル・プルマン / フレンチ・スチュワート / ペル・ジェームズ ライアン・シンプキンス / マイケル・アイアンサイド / ギル・ゲイル 他 前作の 『ボクシング・ヘレナ』 ('93) から15年もの間 劇場映画を撮ってなかったんですよね、この人。 ご存知、デヴィッド・リンチの愛娘ジェニファー・リンチ監督の2作目でございます。 でもなんでこれだけ間隔を開けてたんやろ? 『ボクシング・ヘレナ』 の酷評が堪えてたんかな〜? ラジー賞の監督賞も獲ちゃったもんね、前作は。 個人的には 『ボクシング・ヘレナ』 のようなカルトチックな題材は好きなほうなんやけどね。 サンタ・フェの田舎町で起こっている猟奇連続殺人事件。 その捜査に乗り出したFBI捜査官エリザベスとサム (ジュリア・オーモンド & ビル・プルマン ) は、地方警察で保護されている 殺人現場に居合わせた3人の目撃者に事情聴取を開始。 同僚を目の前で殺され、自らも傷を負った警官のジャック (ケント・ハーパー)。 彼氏を殺された麻薬中毒の女ボビー (ペル・ジェームズ)。 そして家族を目の前で惨殺された9歳の少女ステファニー (ライアン・シンプキンス)。 ビデオカメラで監視されながら進められる取り調べでは、3人の証言が微妙に食い違う。 極限の恐怖を体験した3人は、誰が何のために嘘をついているのか? 取り調べが進むにつれ、全く想像もしなかった犯人像が浮かび上がり出していきます・・・。 この目撃者3人の証言で構成させるフラッシュバックは、黒澤明監督の 『羅生門』 をジェニファー・リンチ流にアレンジを効かせたそうな・・・。 父親譲りの不条理ワールドは やっぱこの娘にも受け継がれてる訳なんですが、こちらは難解と言う訳じゃない。 もち連続殺人と言う、ある種 不条理な特異性を持つ題材を扱ってる訳だから、おのずと不条理な描きでもOKなんですがね。 それに反して映画自体はサスペンス・スリラー風で普通に観れます。 田舎町の警察署内での取調室がほとんどの舞台なので密室劇とも言えそうなんですが、回想シーンが半分以上を占めるので、その点で閉塞感は感じさせません。 また、証言をする3名の人物のキャラ設定も興味をかき立てますし。 人間は自分にとって都合の良い証言をするものだと言う前提に立てば、この食い違う証言も当たり前のように感じるかもしれないし。 そんな証言から、どうやって犯人探しをするのか? ・・・取調べを行なうFBI捜査官を演じるジュリア・オーモンドとビル・プルマンの存在がキーなのは確かなところでした・・・が。(笑) ともかくこの映画は、犯人探しが目的ではなく、ましてや犯人の特異性を突き止める目的でも無いと思って観た方が良いかと思います。 "狂気" そのものがテーマという事でOKじゃないでしょうか。 "生まれながらの殺人鬼" と言うような映画もありましたが、こちらもソレ系。 終盤、正体が明らかになった犯人が "3P殺人プレイ" 的な凶行を見せますが、あれはまさに狂気と言うしかないですよ。 まさに "楽しむ殺人"。 こういう輩に出会ったが最期・・・ですな。 監督の力量としては最後まで見せる力は持ち合わせてる作品だと思うので、好み次第な映画なのでは。 ライアン・シンプキンスちゃんが演じる、9歳の少女ステファニーの天才的な観察眼に驚き。 |

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