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【デザート・フラワー】 DESERT FLOWER ドイツ・オーストリア・フランス 2009
監督・脚本:シェリー・ホーマン 原作:ワリス・ディリー 『砂漠の女ディリー』 出演:リヤ・ケベデ / サリー・ホーキンス / ティモシー・スポール / ジュリエット・スティーヴンソン 他 一年ぐらい前に単館上映されてた時に気になってた作品だったのですよね、これは。 世界的トップモデルであるワリス・ディリーの自伝本 『砂漠の女ディリー』 の映画化作品ですね。 ソマリアの貧しい遊牧民一家に生まれた少女ディリーがロンドンで成功を収め、見事モデルとして成り立つまでの過程を描いた作品なんです。・・・が、この話の核心はいまだアフリカなどの一部地域に深く根付いてる儀式 "女性性器切除" を訴えた一作でした。 【FGM】 と呼ばれ、"女性 (子供) への虐待" として世界的に問題視されてる割礼儀式。 自分も何度かTVや雑誌の報道で知ってたのですが、それもこれもこの問題を広く世間に知らしめたのが、この原作者ワリス・ディリーだったんですね。 映画の最後で、トップモデルとして名を知らしめたワリス・ディリーが国連演説に臨むシーンがありますが、それこそが始めて公の場でこの問題を訴えた始まりであるそうです。 幼い子供の陰核を切り取り、小陰唇と大陰唇の一部も切り取り、そこを縫い付けると言うとんでもない儀式。 伝統と言うにはあまりにも残酷な儀式です。 映画の中盤、ロンドンへ渡ったワリスが意を決して病院で診察を受けるシーンがあります。 その場に居合わせた同郷ソマリアの青年医師から罵倒され非難されるシーンがあるんですが、このエピソードひとつを見ても分るように、この儀式は男性優位主義の産物なんですよね。 要は、「感じることが罪悪」と言う男の身勝手な考え。 それに逆らいも出来ず、ただ従うしかない女性たちの悲哀が強烈に伝わってきます。 ワリスがロンドンで知り合った友達マリリン (サリー・ホーキンス) に、初めて過去を打ち明け、自分の性器を見せるシーンはマリリン本人にすれば衝撃でしょう。 ワリスを取材する女性ジャーナリストは、ただ涙にくれる。 単なるカルチャーショックどころの騒ぎじゃないのは男である自分でも容易に理解できます。 ソマリアの遊牧民族の少女がトップモデルとして有名になるという、単なるシンデレラストーリーでは済まされない話であります。 この映画を観終わった後に、それぞれが何らかのアクションを起こさなければならない、と言う期待も込めて製作された一作であると言う気もします。 ワリス・ディリーを演じる女優のリヤ・ケベデは、自身もトップモデルとして活躍中の方だそうです。 |

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