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【アーティスト】 THE ARTIST フランス 2011
監督・脚本・編集:ミシェル・アザナヴィシウス 製作:トマ・ラングマン 音楽:ルドヴィック・ブールス 出演:ジョン・デュジャルダン / ベレニス・ベジョ / ジョン・グッドマン / ジェームズ・クロムウェル ペネロープ・アン・ミラー / マルコム・マクダウェル / エド・ローター 他 『OSS 117 私を愛したカフェオーレ』 のユダヤ系フランス人監督ミシェル・アザナヴィシウスが、同作品でタッグを組んだ俳優のジョン・デュジャルダンとベレニス・ベジョ (監督の奥さん) を再起用して描いたサイレント映画の一作。 正確に言えば、全編に音楽、中盤に効果音、最後のシーンではセリフが入るので、現代におけるサイレント映画という言い方が良いですね。 ・・・と、まぁわざわざここまで書かなくても、アカデミー賞5部門獲得の作品だからほぼ周知の事と思われます。 と言うコトで、ストーリーの説明は省かせてもらって、映画の感想をば。 ミシェル・アザナヴィシウス監督作品はこれが3作目になるんですよね。 前作の 『OSS 117〜』 もそうなんですが、この監督は観客に映画を再認識させる作品を作りたがってるなぁ〜、と言うのを率直に感じた次第です。 それが本作では "映像表現においての原点回帰" と言う事になると思います。 ハリウッドを舞台にモノクロのサイレント映画を無名のフランス人監督が撮ること自体、それだけでも冒険であり無謀なことなんですが、その野心とアイデアがハリウッド映画人の心を捉えたと言う事ですね。 たぶんこの監督は本作を、サイレント映画を知らない若い世代に観て欲しいでしょうね。 と言っても、どの世代もサイレント期を体験したと言う人はほとんど居ないでしょう。 リバイバル上映やビデオ、DVDで馴染みの方も多いと思いますが、10代の若者なんかにとっては未知の世界に等しいかと思います。 3D映画という新しい世界に突入した映画だけど、この原点回帰の映像表現も新しい感覚に感じさせる。 そういうアプローチで挑んだミシェル・アザナヴィシウス監督の熱意の勝利だと思います。 サイレント期ならではの音楽、演技、シンプルなストーリー。 字幕で出る言葉以外に、「あれは何と喋ってるんだろう?」 という想像力を膨らませる手法。 どれをとっても、映画そのものに興味を傾けざる得ない持ち味があるんですよね、サイレントには。 それに増して本作は演技陣が良いですね。 サイレント映画の大スター、ジョージ・ヴァレンティンを演じるジョン・デュジャルダンのカリスマ的な演技。 新進女優でトーキー映画の華となるペピー・ミラーを演じるベレニス・ベジョの快活さ。 ジョージのお抱え運転手役のジェームズ・クロムウェルや、映画会社重役のジョン・グッドマンというハリウッド俳優を脇に据えて良いアクセントも持ち合わせてました。 ジョージの妻役ドリスには、あのペネロープ・アン・ミラー。 長らく作品に恵まれず低迷を続けてましたが、・・・彼女も変わったね。(メイクのせいか?) 『時計じかけのオレンジ』 で有名なマルコム・マクダウェルはどこに出てた?(笑) ・・・あ、あのシーンやね。 お抱え運転手役のアメリカ人俳優ジェームズ・クロムウェルが、フランス人俳優デュジャルダンに向かって 『誇りをお捨てなさい』 と諭すシーンが面白いですよね。 プライドは人一倍高いフランス人、そう易々とアーティストとしての誇りを捨てられないのを分ってて。(笑) ともあれ個人的には満足しました。 この映画のアプローチはアカデミー作品賞に値する仕事だと思います。 あ、俳優犬賞を受賞したアギーの演技も、もちろん映画の重要な持ち味ですね。 |

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