ここから本文です

書庫シアター鑑賞

記事検索
検索

キッズ・オールライト

イメージ 1



【キッズ・オールライト】 THE KIDS ARE ALL RIGHT 2010

監督・脚本:リサ・チョロデンコ  製作:ゲイリー・ギルバート 他  脚本:スチュアート・ブルムバーグ
出演:アネット・ベニング / ジュリアン・ムーアー / マーク・ラファロ / ミア・ワシコウスカ
    ジョシュ・ハッチャーソン / ヤヤ・ダコスタ 他

2010 インディペンデント・スピリット賞 :脚本賞 (スチュアート・ブルムバーグ)
2010 ゴールデングローブ :作品賞、女優賞 (コメディ/ミュージカル)


   https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_55183809_0?1305307315


本作の女流監督であるリサ・チョロデンコさんは初見なんですが、ちょっと調べてみたら映画も数作撮ってるんですよね。 2002年製作の 『しあわせの法則』 ってのは、クリスチャン・ベイルにフランシス・マクドーマンド&ケイト・ベッキンセイル出演のヒューマンドラマって言うから、これまた観たくなっちゃいました。

そのリサ監督が撮った本作、昨年度の賞レースを賑わせたのも記憶に新しいところですね。


   https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_55183809_1?1305307315


アネット・ベニングジュリアン・ムーアが演じるのは現代的なレズビアン・カップル。
過去に匿名で提供してもらった精子で、それぞれが妊娠して出産。

姉ジョニ (ミア・ワシコウスカ) と弟レイザー (ジョシュ・ハッチャーソン)、そして親のニック (アネット・ベニング) と ジュールス (ジュリアン・ムーアー) の家族4人で暮らしております。

弟レイザーは15歳と言う思春期真っ只中。 近頃気になるのは自分たちの "父親" の存在。
姉のジョニは、そんなこと親が喜ぶはずないと思い 父親探しに消極的ですが、やがてその父親が判明。

自家栽培の有機野菜を使ったレストランのオーナーであるポール (マーク・ラファロ) が、その父親。

気楽な独身生活を送るポールは、その姉弟と会う事をすんなり承知。
気さくなポールの人柄に姉弟は好印象を持つんですが・・・。


   https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_55183809_2?1305307315


特殊な家族なんだけど、普通の家族同様にその絆は温かいものです。
そこに "放り込まれる" のが生物学的父親であるポール。

レズビアンの母親二人はタダの精子提供者の男と会うことに警戒心と不快感が露わ。(特にニックの場合)
このニックを演じるアネット・ベニングがいわゆる "タチ" ですね。
医師として家族を養ってる立派な社会人。

"ネコ" がジュリアン・ムーアー演じるジュールス。
ガーディナーとして働く計画を立ててるけど、それを快く思わないニック。
そんな特殊な家族なんだけど、いわゆる普通の家族となんら変わりは無い一家であります。

そこに絡んでくるポールの "微妙な立ち位置" が話を面白くしてるんですが、これがホントに微妙。(笑)

生物学的には父親であって丸っきりの赤の他人と言えないし。
かと言って、家族に一員とは言えない訳だし。
そんでもって、そのポールと母親ジュールスとの関係が・・・。

こういう微妙な距離感を持つそれぞれが絡み、トンデモ親子5人の狂想曲にも似た話が綴られる訳なんやけど。

まず精子バンクの提供者と連絡を取り合うことすら考えられないのですが、子供にとっちゃ出生の経緯は大事な事ですよね。 それを表面上でも理解する母親二人も、また滑稽で面白いと言うか。

でも観た人は一様に感じ取る事だと思うけど、この父親ポールの扱いはちょっとショッキングだと思いませんか?
これは自分が男性だからそう思うんでしょうか?

"家族" の絆を強調する話だけど、こういう持って行き方は結構ショッキングでしたよ。(笑)
でも、それだから面白味もあるところなんですが。

話のテンポやその会話、舞台設定なんかも、インディーズの快作っぽい雰囲気で心地よく観れました。
この感覚は、同じインディーズ作の 『サイドウェイ』 に似てるところを感じましたね〜。

息子に、『ゲイじゃないのに繊細なのね』 って投げかける母親もどうかと思うけど。(笑)

そういう特殊な家族だけど、思うところは普通の家族となんら変わりは無い。
母親二人の身勝手さや傲慢なところなんかも、やっぱり一般家庭と変わりないのですね。

それを思えば、この結末はこれはこれでOKかもね。(笑)

エンドクレジットで、『…と…に捧げる』 と出てきますが、これは監督の身近にあった話なんだろうか?

個人的にはポールのセフレ (?) を演じたヤヤ・ダコスタ (↓) の、イカしたスタイルにヤラれました〜。
すんごい頭してるけどね。(笑)

もちろんジュリアン・ムーアーアネット・ベニングのLOVE演技も良かったですよ。


   https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_55183809_3?1305307315

ブラック・スワン

イメージ 1



【ブラック・スワン】 BLACK SWAN 2010

監督:ダーレン・アロノフスキー  原案:アンドレス・ハインツ  製作:マイク・メダヴォイ 他
脚本:マーク・ヘイマン / アンドレス・ハインツ / ジョン・マクラフリン  振付:バンジャマン・ミルピエ
出演:ナタリー・ポートマン / ヴァンサン・カッセル / ミラ・クニス / バーバラ・ハーシー / ウィノナ・ライダー

2010 インディペンデント・スピリット賞:作品賞、監督賞、主演女優賞、撮影賞
2010 ゴールデン・グローブ 主演女優賞 (ドラマ部門)
2010 ヴェネチア国際映画祭 マルチェロ・マストロヤンニ賞 (新人俳優賞・ミラ・クニス)
2010 アカデミー賞 主演女優賞
   他 

   https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_55096177_19?1305268882


デビュー作の 『π』 から始まり、『レクイエム・フォー・ドリーム』、そして前作の 『レスラー』。
監督のダーレン・アロノフスキーの才能がほとばしる過程はかなり鮮烈で驚愕の一言でございます。

この作品のテーマ性や内容、そして監督の演出に従うように、バレリーナのニナを演じる主演のナタリー・ポートマンの技量が強烈な個性を伴って披露された一作でありました。

元バレリーナの母エリカ (バーバラ・ハーシー) と共に、人生のすべてをバレエに注ぎ込むように生きているニナ。
内気で小心な彼女に巡ってきた「白鳥の湖」のプリマドンナを演じるチャンス。

そんなある日、新人ダンサーのリリー (ミラ・クニス) の出現により、ニナは自分の心の闇に飲み込まれて行くようになります。


https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_55096177_22?1305268882


ナタリー・ポートマンは幼少の頃から少女時代までバレエ経験があると言う事なので、その点では安心してダンスの演技も観れました。 彼女の吹き替えを演じたダンサーがその大部分を演じたと言う異論を訴えてるようですが、まずそういう事は抜きで鑑賞できますね。

そしてバレエに詳しくない自分のような一般人でも 『白鳥の湖』 は馴染みがあるので、その点でも理屈も抜きで観れますし。 薀蓄垂れる必要が無い映画って、ホント楽しんで観れます。


こちら心理スリラーと言う触れ込みの作品ですが、人が持ってる二面性を露わに暴いたテーマゆえに ホラータッチの作風がぴったりハマッた感じでしょうか。 その上でドラマ性も劇中の演目に合わせ悲劇なので、そういう普遍性が観る側に強烈なインパクトを残す作品でもあります。


バレエ団のフランス人舞台監督ルロイ (ヴァンサン・カッセル) が引き出そうとしてるのは、ニナの官能性と大胆不敵さ。 「白鳥だけを演じるのなら、迷わず君を選ぶ」、黒鳥を演じる技量が欠けてるニナは不安と焦りで自分を見失いかけます。

新たに入団してきたリリーが持つ "魔性" がニナには無い。
ニナからそれを引き出すのは "性の衝動" だとルロイがハッパをかけます。

個人的にはこのあたりも面白いところでした。
自分の中に潜む "魔性 = エネルギー" を開花させるのも、やっぱり性的なスイッチが必要なんですよね。

そして母親エリカのイビツな愛情に阻まれ、本来の自分を解き放つ事を迷うニナ。

フロイトあたりの心理学に精通してる方なら、"人間の行動は全て性的なモノ" と言う学説が信憑性を帯びて興味津々なところでしょうか。 でも本作の "性衝動" のシーンは同性が対象になってるところが面白い。

レズシーンや自慰シーン、やっぱりR-15な映画だけあります。(笑)


バレエと言う身体芸術を題材にしているように、この映画では五感を刺激する作りが際立っておりました。

アブないぐらい イヤらしくニナの身体を這う指先の触覚感。
不安を抱えながら必死に踊り、その荒い息遣いから漂い立つようなニナ (ナタリー) の匂い。
ある意味、最強のフェロモン映画とも言えそう。

そしてアレンジを替えつつ、全編に流れ続ける「白鳥の湖」 の音色。
クローズアップで迫り、ダンスするように舞うカメラワークの視覚。

これらが遇い合わさって、何とも言えない悪夢のドラマへと変貌を遂げてるかのようです。


しかし個人的には、「これは要らんやろ〜」って言う箇所もあった。
完璧な名作でも、どこかしらイチャモン付けたくなる箇所があるもんね。

CGを多用してる映画なだけに、そのCGを使ったシーンなんですが。
あのシーンは 『スプライス』 のドレンちゃんを思い起こしちゃいましたよ。(笑)

しかし、そんなイチャモン以上に凄い感性で迫ってくるヒートな作品でした。
絶対劇場で観るべき作品ですね、これは。

https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_55096177_23?1305269887


ダーレン監督の次回作は、ウィノナ・ライダー版 『レスラー』 で彼女の復帰作を撮るべきですよね。(笑)

ブルーバレンタイン

イメージ 1



【ブルーバレンタイン】 BLUE VALENTINE 2010

監督・脚本:デレク・シアンフランス 脚本:ジョーイ・カーティス / カミ・デラヴィン 撮影:アンドリー・パレーク
出演:ライアン・ゴズリング / ミシェル・ウィリアムズ / フェイス・ワディッカ / マイク・ヴォーゲル 他

   https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_55096177_10?1305052756


この作品に主演したライアン・ゴズリングミシェル・ウィリアムズの演技が昨年度の映画賞レースを賑わせたのも記憶に新しいところです。 この二人は作品の製作総指揮も兼ねてるんですよね。

監督はドキュメント出身のデレク・シアンフランスと言う方で、なんでも本作が長編映画第二作目とか。
作品の演出を観れば、これからもかなり期待できる新鋭監督かと存じます。

結婚7年目の夫婦であるディーン (ライアン・ゴズリング) とシンディ (ミシェル・ウィリアムズ) の愛の始まりと終わりを、切なく瑞々しいタッチで描いた一作でありました。

映画の始まりは夫婦となって7年目を迎えた二人から描き出し、その後は時系列を遡って 出会いの頃の二人を随所に交差させ描き出してます。

物語の作り方としては珍しいものじゃないけど、この映画の場合は交差させたエピソードが効果的でしたね。


   https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_55096177_12?1305052756


現在の彼らと比較するように、出会いの頃は その "想いの行動" のひとつひとつが新鮮でキュートです。
もちろんセックスにも その溢れるような想いが表れてますし、若さゆえの痛さも共感を起こします。

学歴は高くないけど、その未来への可能性を秘めた若者であったディーン。
看護師として約束された未来への扉を見つめていたシンディ。

そのシンディが付き合ってた男の子供を宿した時、運命はディーンに出会いの場を与えてしまいます。


いわゆる、"どこにでもあるようなカップルの物語" ですが、その出会いから終焉をドキュメント出身の監督らしく淡々と、それでいて繊細なタッチで綴ってるから、ひとつひとつの表現に配慮が行き届いてるんですよねぇ。

しかし結婚生活の7年間は描いてないから、その生活の過程に観る側の誰しもが色んな想いを当てはめれる訳でございます。

付き合ってる当時の二人はお互いだけを見つめ合えば それで良し。
でも結婚生活となれば、それはそれで違う面を見つめなければならない。

ディーンは変わらずシンディを愛してるけど、シンディにとってディーンのどこが疎ましくなったのだろか?

女性 = 妻は、一旦そう疎ましくなれば、旦那の仕草や言葉ひとつひとつが癇に障る。
"醒めた女ほど薄情なものは無いっ" と言うのが個人的な経験で充分承知してるところなんですが。(笑)

このシンディの場合は、子供の存在が大きく関わってたのかな?
ディーンは "その子供" に変わらない愛情で接してるけど、シンディにとってはそれが負い目だったのでは?

結婚を決めた時のシンディにとって、ディーンの存在は "渡りに船" のような出会いだった。
しかし、その可能性を秘めたディーンの将来を掴み取ってしまった・・・、そういう負い目がどこかにあったのかもしれないし。

でもそれを "良い悪い" と言う気はサラサラ無いけどね。
その出会いをポジティブに進んで行ければ、それで良し。

この物語は、それが叶わなかった男と女の物語。
どこにでもある話です。

この映画はタイトルにもあるようにブルーになっちゃう切ない話であります。

でもその演出のタッチと言うか、どこか希望的なフィーリングを漂わせる物語にも感じました。
ラストの結末さえ、またここからお互いの前途は広がって行くようにも感じたしね。

ともあれ、この主演の二人の演技は絶賛されて然るべきなのが納得できました。

欲を言えばこの監督の演出にも、もっと評価を与えても良いと思います。


   https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_55096177_9?1305052756

イメージ 1



【ザ・ホークス ハワード・ヒューズを売った男】 The Hoax 2006

監督:ラッセ・ハルストレム   原作:クリフォード・アーヴィング  脚本:ウィリアム・ウィーラー
出演:リチャード・ギア / アルフレッド・モリナ / マーシャ・ゲイ・ハーデン / ホープ・デイヴィス
    ジュリー・デルピー / スタンリー・トゥッチ / イーライ・ウォラック / デヴィッド・アーロン・ベイカー 他


アメリカでは2007年に公開だったラッセ・ハルストレム監督の一作。
同監督作の 『HACHI 約束の犬』 ('08) より前の作品となりますが、主演は同じくリチャ−ド・ギア

あのハワード・ヒューズの自伝を捏造しちゃい、TIME誌などの有名出版社を自由手玉に取った詐欺師 (本職は作家だったんでしょう) のクリフォード・アーヴィングの回顧録を基に映画化した作品なんですね。

そのクリフォード・アーヴィングを演じるのがリチャード・ギア
アーヴィングの友人で捏造の共犯者ディックを演じるのが、これまたハマッたアルフレッド・モリナ
アーヴィングの妻エディスを演じるのがマーシャ・ゲイ・ハーデン

リチャード・ギアもマーシャも見事な若返りを見せてます。(笑)


   https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_55096177_7?1305002677


原題の 【HAOX】 とは、でっちあげとか悪ふざけと言う意味があるそうで・・・。

時代は1971年。

売れない作家のクリフォード・アーヴィングは出版社へのハッタリで、あの大富豪ハワード・ヒューズから自伝執筆を依頼され契約を取り付けたとカマシます。 タダでさえ謎に満ちた伝説の大富豪の自伝となれば、もうメディアや出版社が血眼になるのは当たり前。

それを逆手にとって口八丁手八丁で手玉にとって行くアーヴィングの詐欺師ぶりは痛快とも言えますねぇ。

ハワード・ヒューズに関する資料を得るためペンタゴンに進入して書類を盗み出すところなんぞ、そんな手に汗握るシーンがこの映画には満載なんですよね。

映画の冒頭には、ヘリコプターに乗ったハワード・ヒューズが「まさかの登場!?」 ってな具合で。

ラッセ監督らしいユーモアが全編に漂ってますが、こちらはシニカルでブラックなユーモア。
そこに、綱渡りとも言えるアーヴィングの騙しの手口がスリリングに展開していくんですね〜。

中盤からはH・ヒューズと自分 (アーヴィング) の境界線が曖昧になり、妄想じみた展開を見せて行くんですが、ここが脚本の上手い所だったのではないのかな。

アーヴィング自身が書いた原作の回顧録に、多分に脚色を加え、観る側にもその境界線を判り辛くさせる狙いだったんでしょう。 ヒューズと当時のニクソン政権の "闇の関係" を加味して、あの世紀の大統領の犯罪に繋げるとは、これまた大胆不敵と言うか。(笑)

アーヴィング自身も知らぬ間に陰謀の一端を担ってたと言う展開は、これまた面白い仮説。(笑)

虚構に満ちた詐欺師人生なんだから、映画のストーリーもそうあって然るべき。
個人的にはこういう見せ方は好きな方です。

ホープ・デイヴィスジュリー・デルピーと言う、ナニゲに好きな女優陣も嬉しいしね。
・・・髪の毛を増量したスタンリー・トゥッチも。(笑)

1970年代の時代を細かい所まで再現した美術やメイクもアッパレでございます。

劇中の音楽も、デイヴ・メイスンやジョージ・ハリスンなどの70年代音楽で満喫。
エンドロールで流れる "ニクソンの歌" は聴き逃してはならない一曲ですよ〜。


この映画の主人公クリフォード・アーヴィングは2年半の服役で出所して回顧録を執筆したと言うから、その "転んでもタダでは起きない" 人生哲学を持ってそうですが、最後の最後エンドクレジットの "一言" がそれを象徴しています。

あの "一言" でこの映画の魅力もアップでしたね。(笑)

かなり遅れた公開になっちゃった一作だけど 劇場で観れて良かった一作でした。


   https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_55096177_8?1305002677

開くトラックバック(1)

アンチクライスト

イメージ 1



【アンチクライスト】 ANTICHRIST デンマーク・フランス・ドイツ他 2009

監督・脚本:ラース・フォン・トリアー 製作:ミタ・ルイーズ・フォルデイガー 撮影:アンソニー・ドッド・マントル
出演:シャルロット・ゲンズブール / ウィレム・デフォー / ストルム・アヘシェ・サルストロ

2009年カンヌ国際映画祭主演女優賞 (シャルロット・ゲンズブール)

   https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_48530176_29?1300991537

   https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_48530176_30?1301027942


ラース・フォン・トリアー監督のこれまでのキャリアにおいても特異な位置付けになるに違いない本作。
噂に違わず、その作家性という意味でも面白い作品でございました。

"過激な描写" という触れ込みだったから、その映像的な方にばかり気を取られがちですが、忘れちゃならないのが人間 (ここでは女性) の本質に踏み込んだテーマ性ですよね。 「反 (アンチ) キリスト」 というタイトルだけに、宗教色の強い思想的なイメージも多く出てくるし。

鹿や狐や鳥、三人の乞食、・・・特にシニカルだったのはウィレム・デフォーシャルロット・ゲンズブール演じる主人公夫婦が赴くエデンという名の森。 ”悪魔の教会” とされる自然の中でS・ゲンズブールが精神を蝕まれていく様は十二分にアンチであります。

女性が持つ母性を蝕むのは、女性が持つ性行動への欲求。
その「性」は悪魔性をも持ち帯びてるモノでもあるんだ、と言う作り手の挑発的なメッセージ。

ハイクオリティーなモノトーンで描かれるプロローグでは、夫婦の営みの最中にわが息子を見殺しにした母親としての苦悩への序章。 ハイスピード撮影で撮られたと思われるこのプロローグは絶品の美しさ。

物語は章ごとに区切られ、その章が森の山小屋のシーンになると急展開を見せる構成。
前半の苦悩的なヒューマンな展開がいきなり姿を変えてサイコホラーに。

逃げ場のない劇場鑑賞でこれだけのホラーを見せ付けられると、もうどうしようもない。

この感覚はメル・ギブソン監督作の 『パッション』 を超えた〜。(笑)
でもこれを劇場で観れたのはマジで良かったのです。 あの緊張は劇場ならでは、だから。

奇跡の海』 や 『ダンサー・イン・ザ・ダーク』 などでも トリアー監督の女性へのしごきぶり (?) は慣れてるつもりでしたが、本作はまた違った意味で強烈。 切除シーンや自慰シーン、首を絞められもがくシーン、・・・シャルロット・ゲンズブールへの虐待かっ、とも思わせるような強烈さがありますが、それを演じきった彼女が一番強烈。

また映像アート的な側面で言っても、この作品はトリアー監督作の中でも特異。
無数の手が生えてくる樹の下での行為、自然の緑に溶け込むゲンズブール、そしてプロローグとエピローグのモノトーンの美しさ。 どれをとってもイメージも映像も一級品でございます。

ドグマ撮影ばかりが俺じゃないよ、と言われたみたいに感じますよ〜。(笑)
この監督のオリジナルな感性を強く感じざる得ないところですね。

それだけに感性の強い方が観たら、かなり後を引くインパクトがあるでしょう。
個人的には凄く興味深く、また面白く観れました。

・・・ハサミの 「シャキーッン」 って効果音が耳に着いて離れないけど。


   https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_48530176_28?1300991537

   https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_48530176_26?1300991537
Kaz.Log
Kaz.Log
非公開 / 非公開
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

スマートフォンで見る

モバイル版Yahoo!ブログにアクセス!

スマートフォン版Yahoo!ブログにアクセス!

よしもとブログランキング

もっと見る
本文はここまでですこのページの先頭へ

[PR]お得情報

ふるさと納税サイト『さとふる』
実質2000円で特産品がお手元に
11/30までキャンペーン実施中!

その他のキャンペーン

みんなの更新記事