ここから本文です

書庫A〜Z・数字

記事検索
検索

SWEET SIXTEEN

イメージ 1



【SWEET SIXTEEN】 Sweet Sixteen イギリス・ドイツ・スペイン 2002

監督 ケン・ローチ   製作 レベッカ・オブライエン   脚本 ポール・ラヴァーティ
出演 マーティン・コムストン / ウィリアム・ルアン / アンマリー・フルトン / ミッシェル・クルター 他

2002年 カンヌ国際映画祭脚本賞受賞 (ポール・ラヴァーティ)

    https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_59280818_44?1274811112


ケン・ローチ監督の作品には、移民や労働者階級の人々のドラマを描いてることが多々ありますが、どれも「真摯な眼差しで見つめた・・・」と言う社会派が特徴ですよね。 言い換えれば、ちょっと真面目すぎるきらいもあるんですが。

こちらは、スコットランドの片田舎に暮らす15歳の少年の想いや叫びを描いた一作。
主役の少年リアムを演じるのは、これがデビュー作となったマーティン・コムストン
この後、『明日へのチケット』 ('05) でもジェムジー役で出演してましたね。

この15歳の少年リアムの置かれた環境が過酷といえば過酷。

母親ジーン (ミッシェル・クルター) は、ヤクの売人である恋人スタン (ゲイリー・マコーマック) のせいで服役中。
少年リアムは友人のピンボール (ウィリアム・ルアン) と共に学校へも通わず、闇煙草を売りさばいて好き勝手に過ごしてるんですね〜。

一緒に暮らす実の祖父も、母の恋人スタンとつるんでヤクを売りさばき リアムにツラく当たる毎日。

スタンたちと仲違いしたリアムは家を飛び出し、姉シャンテル (アンマリー・フルトン) の元で世話になるんですが、この姉は母親ジーンを嫌って独立したシングル・マザー。 弟リアムの無茶な行動に釘を刺す役目を担ってますが・・・。

リアムの想いは、またその行動は一貫して、"母親と共に、一家揃ってひとつ屋根の下で暮らしたい" という気持ちなんですね。 15歳と言えば、思春期と言えど まだまだ甘えたい年頃。 母親の愛情を求める年齢ですよね。

そんなリアムは、母親が出所したら共に暮らす一軒家の購入を思い立ち、もっと金を稼ぐためヤクの売買に手を染めます。 このあたりが直情的と言うか何と言うか・・・しかしこういう環境で育てば、その道に行くのが通常の事かも知れない。

でも賢い姉のシャンテルは違うんですよ。
母親ジーンの本性を理解してる故に家を飛び出し、シングル・マザーとして子供を立派に育てようとしてます。
そして弟リアムの行動に危惧を抱くわけなんですが、やがて姉の危惧は現実のものとなるのです。

どこの世界でもヤクに手を染めたら半分人生は終わったも同然。
リアムは、母親ジーンと恋人スタンを反面教師として見るだけの余裕も無かった。
ただ普通の少年と同じで親の愛情を求める気持ちだけだった。 リアムの場合はその想いが強すぎたんですね。

機転が利くリアムに嫉妬して、自分を哀れむだけでしか居られない友人のピンボール。
バカで哀れなピンボール。 こういうヤツも居るんですよ、実際。 でもその友情関係も判る。

ここに描かれてることは全部、リアムの行動や気持ちは理解できるだけにイタい。
胸が張り裂けそうになると言っても大げさじゃなかったドラマでした。

姉のシャンテルがリアムにいう言葉、『もっと自分を大切にしなさい
これよく聞く言葉ですが、言い換えれば 『自分を愛しなさい』 と云う事なんですよ。

自分のことを愛していれば、無茶したり 自分を哀れんでいる暇なんかありません。
より良い人生を送ろうと、思考もおのずとプラス方向に行く。

そんな無軌道な若者へ向けたケン・ローチ監督のメッセージが含まれた作品だと思います。

ホンの、ホンの僅かに残る "希望" が垣間見れるラスト。
その日がリアムの16歳の誕生日と言うのが、なんともツラいものがありますが・・・。


   https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_59280818_45?1274811112

CQ

イメージ 1



【CQ】 CQ アメリカ 2001

監督・脚本 ロマン・コッポラ 製作 ゲイリー・マーカス 製作総指揮 フランシス・フォード・コッポラ 他
出演 ジェレミー・デイヴィス / アンジェラ・リンドヴァル / エロディ・ブシェーズ / ビリー・ゼイン
    ジェラール・ドパルデュー / ジェイソン・シュワルツマン / ジョン・フィリップ・ロー
    ディーン・ストックウェル / ジャンカルロ・ジャンニーニ / ソフィア・コッポラ 他

       https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_53345273_45?1274075190


お気に入りのインディペンデントの一作なんですが、監督の名前を見て分かるように こちらはフランシス・フォード・コッポラ監督の息子ロマン・コッポラの初監督作品なんですね〜。 出演者にもコッポラ・ファミリーのジェイソン・シュワルツマンソフィア・コッポラが名を連ねてます。

舞台は1969年のパリ。 映画監督アンドレイ (ジェラール・ドパルデュー) の元で編集の仕事に携わるアメリカ人青年ポール (ジェレミー・デイヴィス)。 ポールは自主制作の映画作りに余念が無く、同棲してる恋人との仲も危うい状態。

そんな時、映画のエンディングを巡って監督と製作者の意見の相違から、このアンドレイ監督は解雇。
そのエンディングを編集者のポールが撮ることになってしまうのです。


この劇中映画は、2001年の未来を舞台にしたSF映画の 『ドランゴンフライ』。
凄腕の女スパイ・ドランゴンフライを主役に描いた、なんともキッチュなレトロSF映画なんですね。
そのドラゴンフライを演じるのは女子大生俳優ヴァレンタイン (アンジェラ・リンドヴァル)。

ポールは、このドランゴンフライ = ヴァレンタインに次第に惹かれて行くわけなんですが。
映画自体は、この劇中SF映画制作と並行して 青年ポールの人生の模索を綴っています。

このSF映画、『バーバレラ』 と 『黄金の眼』 ('67) をオマージュした劇中映画だと監督は語っています。
ロマン・コッポラ監督が幼い時に受けた感覚をそのまま描いて再現してるんですね。
あのレトロでサイケなポップ感とでも言いましょうか。
青年ポールの人生模索も、このロマン・コッポラ監督の想いをダブらせる感じです。

脇のキャストもシブいところでして、『バーバレラ』、『黄金の眼』 に出演したジョン・フィリップ・ローを始め、ジェラール・ドパルデュージャンカルロ・ジャンニーニ、『タイタニック』 のビリー・ゼイン、そしてディーン・ストックウェルと言った国際色豊かな顔ぶれ。

監督の従兄弟にあたるジェイソン・シュワルツマンはイカれた映画監督役。
妹のソフィア・コッポラはチラッとワンシーンだけ出演しております。

昔のSF映画がそうであったように、CGや特撮に頼らない手法とでも言いましょうか。
ミニチュアモデルをカメラワークでそれらしく映し出すレトロ感覚がこの映画でも使われています。
また青年ポールの成長物語としても見れるよう、個性的なドラマに仕上がってると思います。

現在のところ ロマン・コッポラの監督作品はこれ一作のようですが、ちょっとイイ感じで才能を秘めた人物のようなので、また監督としての次回作を期待したいところです。(・ω・)bグッ



REC / レック

イメージ 1

撮り続けるその根性に拍手〜〜  『REC / レック』 2007

【REC / レック】 [REC] スペイン 2007

監督・脚本  ジャウマ・バラゲロ / パコ・プラサ  製作 フリオ・フェルナンデス
脚本 ルイス・A・ベルデホ               撮影 パブロ・ロッソ
出演 マヌエラ・ベラスコ / フェラン・テラッサ / ホルヘ・ヤマン・セラーノ / カルロス・ラサルテ 他



消防署を密着ドキュメント取材に訪れていた女性TVリポーターとカメラマン。
同行取材で あるアパートに来てみたら、そこには謎のウィルスに感染したゾンビ老婆が居た〜!

謎のウィルスの感染拡大を前もって察知していた警察に封鎖され完全隔離状態になったアパートの住人。
でもジャーナリズム根性旺盛な女性リポーターはカメラマンに対して、このアパートで起こっている出来事を完全に録画せよと命じるのですね〜。

『ブレアウィッチ・プロジェクト』 や 『クローバー・フィールド』 と同じ "P.O.V. (主観撮影)" よるパニック・ホラー作品なんですが、低予算で撮ったことが良い意味で成功してる作品だと思いましたよ〜。

なまじ金を掛けたこの手の映画は、ある意味で計算された構成が目に付きますが、こちらはまさに荒削りの その場しのぎで撮りましたって言う感じが良く出てると思います。(ホントは計算されてるんだけど)

映画の大半はアパートの中での映像だから、その息苦しさは満点ですよね〜。
もう皆 ギャーギャー騒いでパニクってるし、逃げろ逃げろ、でも外へは出られない、さぁーどーする!?
次々とゾンビ感染を起こし、住人たちが凶暴になって行くわけだから、そりゃもう大変。

ある意味、その場で居るかのような臨場感は抜群でしょうね。
今回はDVD鑑賞だったけど、これ劇場で観てたら その臨場感だけで言えば、あの大金を掛けた3D映画の 『アバター』 より数段上っしょ。(´▽`*)アハハ

え? こんな恐い臨場感は要らんって?(´▽`*)アハハ

まぁ、これもアイデア勝負のパニック・ホラーですよね。
金を掛けてない分、こういう発想での映画製作は それだけで好きになりそうです。(笑)



開くトラックバック(2)

BOY A

イメージ 1

赦されざる者・少年A  『BOY A』 2007

【BOY A】 BOY A イギリス 2007

監督 ジョン・クローリー 製作 リン・ホースフォード 原作 ジョナサン・トリゲル 脚本 マーク・オロウ
出演  アンドリュー・ガーフィールド / ピーター・ミュラン / ケイティ・ライオンズ / ショーン・エヴァンス

2008 BAFTA 最優秀男優賞、監督賞、編集賞、撮影賞受賞
2008 ベルリン国際映画祭 パノラマ部門エキュメニック審査員賞受賞

          https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_61663030_12?1261369146


以前から観よう観ようと思いつつ、つい後回しにしておりましたが やっと鑑賞しました。
いやぁ〜ブリティッシュ・インディーズの秀作ですね〜、これ。

"ジャック" と言う新しい名前を手にした ひとりの青年 (アンドリュー・ガーフィールド)。
保釈となった24歳の彼は、ケースワーカーのテリー (ピーター・ミュラン) に連れられ 新しい町で人生をやり直す事になります。

その町で仕事に就き、クリスと言う友人もできて、そしてミシェルという恋人も得ます。
でもジャックの心うちは苦しい。 皆に本来の自分を告げられない事が重荷となってるんですねェ。

ケースワーカーであり後見人でもあるテリーからは、「ホントの事は言ってはならない」と釘を刺されます。
その訳は、ジャックが少年の時に犯した罪を許さない人々の存在があります。


ジャックと言う ひとりの青年の希望、そして葛藤と孤独な魂。
罪を隠しながら新しい自分、大人の男に生まれ変われるのか?

映画は少年時代のジャックを交錯させながら、その "罪" を次第に明かして行く構成でした。

この物語の設定を見ると、ジャックに同情せざる得ない思いなんですが、それ以上に "世間の非情さ" が身に沁みてキマすよねぇ。 "本当の僕を見て欲しい" と言うジャックの切なる願いもヒシヒシ感じられる訳ですが、それも そのジャックを演じるアンドリュー・ガーフィールドの無垢な演技に寄るところが大きい。

少年のように喜び、そして苦悩するジャックを演じるアンドリュー・ガーフィードの表現力は、やはりこの映画の最大の魅力でしょうねぇ。 『大いなる陰謀』 でもロバート・レッドフォード相手に印象的な学生役を演じてましたね。

ケースワーカーのテリーを演じるピーター・ミュランのシブい演技も良かった。
親心にも似た感情を持ってジャックの更生を手助けするテリーなんですが・・・。

ラスト間際、ジャックが見る恋人ミシェルの面影。
24歳の若者、赦しを受けたかったジャックの胸をえぐるような想いが切なすぎます。
こういう ジックリと人間を描き出すドラマは胸にズシリと来ますね。

事故現場でジャックが助けた少女からの手紙が "唯一の赦し" だったように思います。


   https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_61663030_11?1261369146

イメージ 1

何がなんでも動きたいのに動けない、スティーヴン・レイ残酷物語

【THE CLASH ザ・クラッシュ】 STUCK カナダ・アメリカ・イギリス 2007 (未)

監督・製作・原案 スチュアート・ゴードン   脚本 ジョン・ストライシク
出演 ミーナ・スヴァーリ / スティーヴン・レイ / ラッセル・ホーンズビー 他

このインパクトあるシーンだけで観る気マンマンになっちゃった一作です。

リストラされ、ホームレスとなっちゃった男 (スティーヴン・レイ)。
かたや 介護施設で働き昇進間近な女ブランディ (ミーナ・スヴァーリ)。

深夜 クラブからの帰り道、携帯に気を取られながら運転していたブランディは道路を横断していた男を轢いてしまいます。 しかもフロントガラスに突っ込んで血まみれになってる男。

これ実際に起こった事件をベースに、事故を隠蔽しようとする女ブランディと 被害者の男との血みどろのバトルを描いたサスペンス ・・・ っていうか 最後はもうホラーです。(笑)




真面目に介護施設で働いてるブランディなんですがね〜、昇進話でハリキリ度もアップで 真っ正直な女性だと思いきや、ドラッグディーラーの恋人を持ち ナニゲにドラッグ依存症でもあります。

男はリストラの憂き目に遭い、一文無しでホテル暮らしを続けながら仕事の面接に通う中年。
仕事も見つからないままホテルも追い出され、とうとうホームレスになった その晩、ブランディの運転する車に轢かれちゃいます。

いや〜、フロントガラスに突っ込み顔面血だらけ、足も骨折して、わき腹にも深い傷。
しかも、この状態で朝まで。(笑)  普通なら出血多量でオダブツやろっ

女ブランディは一度は救急病院に駆け込もうとするんですが、動転&自己保身で 男をその状態のままにして自宅ガレージに放置。 しかも 恋人とエッチまでしちゃってる有り様。

事故を隠蔽しようと必死のブランディ。 何とかフロントガラスから抜けて脱出したい男。
これ どういう結末になるんだろうなぁ〜〜、と思いながら面白く観れました。

観る前はブラック・コメディっぽい作品? って言う感じだったんだけど・・・。
これは立派なホラーですね。(笑)

そう思いながら 監督の名前を確認したら、スチュアート・ゴードンだった。(笑)
死霊のしたたり / ゾンバイオ』 ('85) の監督ですやん〜〜。

フロム・ビヨンド』 ('86) とか 『ドールズ』 ('86) なんかのホラーを得意としてた方ですね。
・・・納得です。(´▽`*)アハハ

いやいや〜、しかし 『有り得んだろ、普通!』 と思いながらでも面白く観れましたよ〜!
でも案外有り得る話かもしれないし〜、被害者、加害者の心理面を読み取るだけでも興味深い一作でした。


Kaz.Log
Kaz.Log
非公開 / 非公開
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

スマートフォンで見る

モバイル版Yahoo!ブログにアクセス!

スマートフォン版Yahoo!ブログにアクセス!

よしもとブログランキング

もっと見る
本文はここまでですこのページの先頭へ

[PR]お得情報

ふるさと納税サイト『さとふる』
11/30まで5周年記念キャンペーン中!
Amazonギフト券1000円分当たる!

その他のキャンペーン

みんなの更新記事