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2000人の狂人

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血糊のゴッドファーザー、H.G.ルイスの怪作  『2000人の狂人』 1964

【2000人の狂人】 TWO THOUSAND MANIACS ! 1964 (ソフト発売タイトル:「マニアック2000」

監督・脚本・撮影 ハーシェル・ゴードン・ルイス   製作 デヴィッド・F・フリードマン
出演  コニー・メイソン / トーマス・ウッド / ジェフリー・アレン / シェルビー・リビングストン
     ゲイリー・ベイクマン / ボン・ムーアー 他

もうかなり昔の事になりますが ビデオレンタルが始まった当初、それまで観たくても観れなかった "噂の映画" と言うのが続々とビデオリリースされるようになったんですよ。 日本未公開の作品とか、昔の名画とか。

こちらはそう言う "噂の映画" でして、当時 初めて観た時には結構な衝撃を受けた一作でございます。

これを作ったのは ハーシェル・ゴードン・ルイスと言う方でして、マニアの間では有名な人。

元祖スプラッター映画 (1963年製作 「血の祝祭日」) の製作者として知られた人でして、当時はそれ故に映画会社やらに総スカンを喰らい、主にドライブイン・シアター上映などでカルト的人気を誇っていました。

そのH.G.ルイスの怪作を、久ぁ〜しぶりにDVDにて再見いたしました。



       https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_62122206_22?1256963807


アメリカ南部、プレザント・ヴァレーという街で行なわれようとする "100年祭"。
街の住民は、通りすがりの北部からやってきた男女6人を主賓として強引に招待。
何の祭りかも判らない6人は、やがてそれが殺戮のための祭りだと知る事になるんですが・・・。

まぁ〜 当時観た時に何に衝撃を受けたか? と言いますと、この脳天気なまでの殺戮の様子なんですね。

あくまで、とことんご陽気
ワイワイと楽しそうに騒ぎながら、腕を斧で切断しちゃったりして殺戮を楽しんでるんですよね〜。

次々と あらゆる手段で殺されてイっちゃう男女4人。
残るカップルは逃走を試みるんですがァ〜〜、その祭りの意味を知って愕然、呆然。
・・・この街は南北戦争時代に、北部のヤツらによって虐殺を受けた過去があるんですよ〜。

その虐殺からちょうど100年目にあたる年。
コイツら、この街の住民の正体は? ・・・ ってな感じなんですがね。

まっ、現在じゃスプラッター映画も進化 (?) してるので、この程度の描写は大したこと無いと思うんですが、やっぱ当時はキモを冷しましたね〜。 スプラッター云々と言うより、この街の住民の陽気さが不気味だった。

こんな映画を作るヤツの頭の構造は、いったいドーなんよ!?  ・・・そんな衝撃でしたね〜。

現在リリースされてるDVDはデジタルリマスターされて当時のビデオより画像は鮮明です。
スプラッター・ホラーに興味がある方だったら、観ておいても良いのではないかと思うクラシックです〜。



       https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_62122206_23?1256963807


★ タイトルは当時の邦題にしました。 現在リリースされてるソフトの邦題は 『マニアック2000』 です。

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PVC-1 余命85分

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85分ワンカット撮影  『PVC-1 余命85分』 2007

【PVC-1 余命85分】 P.V.C-1 コロンビア 2007 (DVDタイトル・85ミニッツ [PVC-1 余命85分]

監督・製作・脚本・撮影 スピロス・スタソロプロス   脚本 ドワイト・イスタンブリアン
出演  メリダ・ウルキーア / ダニエル・パエス / アルベルト・ソルノーサ / ウーゴ・ペレイラ 他

2007 カンヌ国際映画祭 監督週間上映 ローマ市賞受賞
2007 テッサロニキ国際映画祭 審査員特別賞・観客賞・最優秀男優賞・国際映画批評連盟賞
2008 バンコク国際映画祭 最優秀作品賞

2000年、南米コロンビアにおいて実際に起きた事件を基に製作された一作になるそうですね、これ。

この作品が長編監督デビューとなる、コロンビア在住でテッサロニキ生まれの新鋭スピロス・スタソロプロス
監督自らが手持ちカメラで撮影した意欲作です。

ある家庭に浸入した5人の武装集団。 銃を手に 法外な金を要求します。
"そんな金は無い" と、要求を拒む母親の首に巻かれたドーナツ型のチューブ製時限爆弾装置。

犯人たちは家から退去しますが、リモコン装置の存在を盾に金の工面を要求し続けます。





ワンカット撮影と言うと近年では アレクサンドル・ソクーロフ監督による 『エルミタージュ 幻想』 ('02) や、この間 感想を書いた 『ホテル・ワルツ』 などでボチボチ観られるようになってますが、どの映画にも言えることは、役者も含め 製作陣の技術が相当以上に必要とされる事だと思います。

そういう技術面で言えば、こちらの映画 かなり面白いものを見せてくれました。

ステディカム撮影と言うのに 特有の手ブレが少ないんですよね。
時には役者さんたちの先を走り、また後戻りもするし、時には視線感覚で役者の演技に肉薄なんですね〜。

そのカメラワークが緊迫感を高め、また言い知れぬ不安さを醸し出してるように思います。





コロンビアといえば1990年代は犯罪事件が発生する国としては世界一として知られ、現在でも誘拐事件などの犯罪は後を絶たないとも聞いてます。 そのコロンビアで起こった凶悪な事件を基にしているだけに、これは凄い理不尽な凶悪犯罪なんですよね〜。

首に時限爆弾を仕掛けられた母親は夫と娘に連れ添われ、爆弾処理者が待つポイントへとひた走ります。

よく考えれば、この犯人たちも何を考えてるんだか? とも思います。
爆弾を作る これだけの技術が有るのに、見張りも付けず リモコン装置を持ち逃走。
後になって携帯電話で金を要求するだけ。 そのあたりが雑と言えば雑なんだけど、その凶悪さが恐い。

そして爆発物処理にやって来た 国家警察の中尉。
この中尉、処理にやってきたのに防護スーツも着てなければ、道具も持ってきてない。
おまけに車の中で居るのは自分の妻と子供。

こういう描写もナニゲにコロンビアという国の恐さを感じさせてくれます。

夫婦・娘は中尉と合流するために、山の中をひた走るシーンがあるんですが、そこで登場するのが線路の上を走らせる手押しトロッコの青年たち。 この青年のひとりは片腕がありません。

コロンビアの郊外ではそんな現状もあるのか? そんな社会背景も見せてくれましたねぇ。

そして、いざ爆発処理 ・・・ 錯乱する母親、ナイフでパイプを切り裂こうとする中尉。
原始的な爆弾処理に唖然。 けど このリアルな緊張感は見どころになるでしょうなァ〜。

結末も含め、この理不尽な物語に戦慄を覚えます。
まさに手作りによる一作とも言えるかな〜、これは。 ノンストップで観れました。


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SEXという名の希望

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いろんな形の症候群  『SEXという名の希望』 SINDROME 2004

【SEXという名の希望】 SINDROME スペイン 2004 (未)

監督・脚本 リベルト・ラバル     製作 アントニオ・サウラ / ナターシャ・クシック 
脚本 アドリアーナ・ダビドーバ    撮影 リベルト・ラバル
出演 ハビエル・アルバラ / アドリアーナ・ダビドーバ / ウィリアム・ミラー ほか

正直言いますと、邦題からしてエロチィックな内容を期待して鑑賞いたしました。(スケベーですから)

こちら原題は "SINDROME" ・・・ "シンドローム=症候群" のことですね。
映画の中には色んな症候群が登場します。
それが薬物依存であったり、ストックホルム症候群であったり。

ガンで余命幾ばくも無いと診断された男ビクトル。
ドラッグ漬けで廃人同様の生活を続けている美容師の女アナ。

ある日、ビクトルはアナを誘拐 そして監禁。 首輪を付けてサディスティックな行為を行なうようになります。
・・・何故、ビクトルはアナを?
ガン宣告で余命わずかなビクトルは、アナを真っ当な道に更生させることが狙いだったのですが。


もちろん官能的な描写もあるんですが、それ以上に人間ドラマ的なメッセージが印象的な一作でした。
撮影スタイルや編集にも個性を打ち出した感覚が観て取れて、そこそこの秀作だと思います。
ジャンルとしてはエロティックなドラマとして扱われそうですが、哲学的な部分もあって良い感じ。

このアナと言う女性はドラッグにドップリ浸り、実の兄とまるで恋人同士のような関係を持ってるアブない状態なんですよね〜。 その彼女の更生ドラマと言っても良い物語なんです。

先にストックホルム・シンドロームと書きましたが、それはもちろん この誘拐監禁犯のビクトルとの関係を現しています。 ・・・でもでも、ちょっと異論があるのは そこ!

ストックホルム症候群と言うのは、見ず知らずの犯人 (面識のなかった間柄) に対する感情だと思うんです。
じつは、このドラマで誘拐犯ビクトルはアナの元彼なんですよね〜。

そんな状態のアナの身を案じて、元彼のビクトルが強制的な手段で 元彼女アナの更生を願う訳なんです。

このあたりがちょっと原題の意味を間違って使ってる気もしますが、なかなか官能と愛憎のドラマとしては興味を持って観れました。 でも もっともっと官能シーンも入れても良かったように思いますが〜!(笑)

監督は スペインの名優フランシスコ・ラバルの孫にあたる、リベルト・ラバル


HOTEL ホテル

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マルコヴィッチはどうなった!?  『HOTEL ホテル』 2001

【HOTEL ホテル】 HOTEL イギリス・イタリア 2001

監督・製作・脚本・撮影・音楽 マイク・フィギス 製作 アニー・スチュワート / エッチ・ストロー
出演 ジョン・マルコヴィッチ / サルマ・ハエック / リス・エヴァンス / デヴィッド・シュワイマー
     バート・レイノルズ / キアラ・マストロヤンニ / ジュリアン・サンズ / ルーシー・リュー 他


『リービング・ラスベガス』 ('95) のマイク・フィギス監督による一作。

これだけの蒼々たるキャストを集めて、ヴェニスのホテルを舞台にそれぞれの思惑が交錯するドラマをミステリータッチで描き出した、いわゆるブラック・コメディーの範疇に入る一作なんですが・・・。

ヴェニスのリド島にあるホテル・ウンガリアを舞台に、劇作家ジョン・ウェブスターの 『マルフィ公爵夫人』 の映画化撮影にヴェニスを訪れたクルー&キャスト。 しかし監督のオマー (ジョン・マルコヴィッチ) が姿を消してしまいます。

急遽 監督の代行を引き受けたトレント (リス・エヴァンス) は撮影を進めますが、一向にはかどらない。
そんな時、トレントは殺し屋によって銃撃を受けてしまいます・・・。


新開発の手持ちデジタルカメラで全編撮りきっています。
4分割画面、2分割画面、暗闇で暗視カメラによる撮影も入れつつ、まさに "実験的映画" と言ってよい作品になっておりました。

なんでも監督のマイク・フィギスはキャストを呼び寄せたのはイイんですが、映画の脚本など用意してなかったそうなんですよね〜。 キャストにはアドリブOKという事で撮影を進めて行ったそうなんですが。

脚本が無いから その時その時でキャスト同士による話し合いで演技を進めて行ったそうです。
だから完成したこの作品、もう筋があって無いような仕上がりになっております。
編集で繋ぎ合わせたフィルムから感じるのは、もう前衛アート映画ですね。

これをどう観て取るか・・・?

前衛アートだったら 理解をできるのは作った本人その方だけでしょうね、きっと。
でも不思議と惹き付けられたんですよね〜〜、個人的には。
自分はブラック・コメディとして観れた方なんですが ・・・ でも理解されない作品なのは間違いないです。(笑)

ナニゲに爆笑できたのが アドリブ演技による、サルマ・ハエックとルーシー・リューのバトル。(笑)
でもこの監督、面白い遊び心を持ってるんですね〜。


LOOK

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あんな所にも、こんな所にも監視カメラ  『LOOK』 2007

監視カメラの映像を使ったフェイク・ドキュメンタリーチックな一作。

監視カメラとは言っても、映画用に撮ってる映像なので もちろん演出や演技が入っています。
その映像とその角度はどう観ても映画用カメラだろ〜、という箇所もチラホラ見受けられますが、まずアイデアが面白いですね〜。 あくまでも "監視カメラを模した映像" ではありますが。

登場人物のストーリーも 群像劇的に綴られてゆくワケなんですよ、これまた。

赤裸々と言って良いぐらいプライベートを捉えたショットが満載なんですが、その取り上げてる題材が これまた人間クサいですね〜、いかにも。 セクハラ淫行シリアル・キラー社内イジメ誘拐 ・・・ そのどれもが有り得る話なのであります〜。

なんでも防犯の為に 全米には3000万台もの監視カメラが備え付けられてるらしく、毎週40億時間の映像が記録され続けてるとか。 ここまで来ればプライバシーもヘッタクレもありませんよね。

しかし71%の人が監視カメラの設置に賛同してる現実があり、トイレや試着室までに設置されてる所もあるそうです。 この映画の冒頭でもそのシーンは出てきますが、そのカメラの存在に気が付いてないというところが恐い事ですよね〜。

この作品の監督のアイデアは充分買えると思います。
それと言うのもやはり、9・11以後 防犯とテロの危険という強迫観念に駆られた人たちの増加なんでしょう。
プライバシーを犠牲にしても身の危険は回避したいという訳なんでしょうね〜。

ともかく、これは映画なのでセリフも鮮明です。
望遠から撮ってる監視カメラに そこまで言葉がハッキリ記録されるわけ無いしね〜。

でもここまでプライベートが記録される (ある意味、これは盗撮) 現代社会というのは、もうそれだけで異常ですよねぇ、まったく。 その点を暴き出したと言う意味では、この映画の意義も大いに有り。

4〜5組の登場人物の、綴られてゆく実態と衝撃的なストーリーはサスペンスフルであり、またユニーク。



原題 LOOK アメリカ 2007
監督 アダム・リフキン
脚本 アダム・リフキン
撮影 ロン・フォーサイス
出演 ジェイミー・マクシェーン / スペンサー・レッドフォード / ヘイズ・マッカーサー ほか

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