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アラウンド・ザ・ワールド ! 映画で世界一周 〜 オーストリア

またまた、お久しぶりでございます。
前回から約3ヶ月以上のブランクがありましたが、まだまだ続いてるんですよ。

今回は、2001年のカンヌ映画祭において 『ピアニスト』 でグランプリを獲得したミヒャエル・ハネケ監督の1997年の作品。 かなり不条理な暴力を描き、各地で物議を醸し出した衝撃の問題作です。


【ファニーゲーム】 FUNNY GAMES (1997) 製作国 オーストリア

監督・脚本 ミヒャエル・ハネケ    製作 ファイト・ハイドゥシュカ
出演 スザンヌ・ロタール / ウルリッヒ・ミューエ / アルノ・フリッシュ / フランク・ギーリング 他  

【簡単ストーリー】 バカンスのため湖のほとりの別荘へとやって来たショーバー一家を襲う、青年二人組みの不条理な暴力を描く。 




もう確信犯的なこの映画作り。 これほどまでに観る側を挑発し不快にさせる映画も、また貴重なもの。

映画冒頭、バカンスに出かける一家3人(父、母、子供) の車中での、爽やかで睦まじい場面から始まります。
ここから、この後の展開を誰が予想できるでしょうか。
しかしこの暗示めいた物語の始まりは、やはり不気味といえば、不気味。

別荘に着いた家族を訪ねてくる青年二人組。 ここから、この二人による、動機も意味も無い理不尽な暴力が始まります。 と言っても、この映画は "見えない暴力" なんです。
そりゃ、ある程度の暴力シーンはありますが、今の時代この程度は、たかが知れた描写。

では何が? と言ったら、やはり映画の演出法なんですね。
まず一番頭にくるのが、いわれなき暴力 ということ。
訳の分からない不条理さを伴った暴力と言うのは、ホントに腹立たしいですよね。
それを淡々とゲーム感覚で一家をいたぶる青年二人。

そして、カメラ目線で話しかけてくる作り。 ラスト近く、ビデオテープの巻き戻しでリスタートするストーリ。
後半の長回し撮影。 これらの演出が挑発的で、まさにこの監督の思うツボにハマると言った具合でしょう。

しかし、この奥さんを演じるスザンヌ・ロタールの演技は凄いです。 これぞ本物か!というほどの堕ち具合。
・・・リアルすぎる演技です。 映画を観てから、この女優さんが気になりだし始めました。( ̄∀ ̄*)


この監督が、暴力は非常に不快なものであるという事を認識して欲しいがために作った映画だと聞きます。
それもかなり効果的過ぎる一作です。 後味は悪く、不快な気持ちにさせる映画です。
もし観る方がいられるなら、そのおつもりで・・・。しかし、この映画には惹き付けられる何かがある。

最後にハネケ監督の言葉を・・・

「衝撃的な映像にマヒしている観客に、暴力をどう見せるかは問題ではない。 問題は観客に、その暴力が自分とは無関係ではないことをいかに自覚させるかだ」

次は・・・まだまだヨーロッパを彷徨います!

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アラウンド・ザ・ワールド ! 映画で世界一周 〜 ベルギー

お久しぶりでございます。 前回の 『コルチャック先生』(ポーランド)から、約3ヶ月のブランクがありましたが、まだやってるんですよ。(^o^;

今回のベルギー産のこの映画。 どこをとっても昨今のバイオレンス映画とは一線を画する、ある意味非常に面白い一作でございます。

【ありふれた事件】 C'EST ARRIVE PRES DE CHEZ VOUS (1992) 製作国 ベルギー

監督 レミー・ベルヴォー / アンドレ・ボンゼル / ブノワ・ポールヴールド
出演 レミー・ベルヴォー / アンドレ・ボンゼル / ブノワ・ポールヴールド

【簡単ストーリー】 連続殺人犯の素顔とその犯行の様子をドキュメンタリー映画の撮影クルーがフィルムに収めてゆく、と言う設定で作った映画。 本物の殺人が行なわれている錯覚を起こさせる一作。


レ・アルティスト・アノニム (無名芸術家) を名乗る、レミー・ベルヴォーアンドレ・ボンゼルブノワ・ポールヴールドの若者3人が映画学校の卒業制作の短編映画を使い、共同で監督・製作・脚本・出演を手がけて作った、異色の犯罪映画。

生活のため平然と殺人・強盗・強姦を行なう男ベンの日常をドキュメンタリー映画の撮影クルーが追うという設定。
インディーズ映画にふさわしく、全編モノクロフィルムを使っていますが、このモノクロの質感が余計にリアルさを増して本当に犯罪が行なわれてるのかと錯覚します。

主人公の殺人犯ベン(ブノワ・ポールヴールド)のキャラクターがこれまた愉快。
…と言ったら語弊があるけど、この殺人犯ベン、インテリジェンスあふれるようで、実はおバカな極悪非道人。

しかし、平然と笑いながら殺人をやってのけ、結構笑わせてくれるキャラクターの主人公に親近感する湧いて来るから、これまた不思議。 老人、黒人、子供など、もう全てにおいてブラックの極致とも言えるを吐き続ける、この主人公のキャラクターは今までの犯罪映画に登場するキャラの中でも秀逸。

製作した3人の、若さゆえに作りあげられた作品ですが、ある意味スゴいインパクトを持った一作です。
こんなの観たら真似するヤツが出てきそうで、実にアブない映画ですが、このセンスは買えます。http://www3.tcn.ne.jp/~kz344/blog2/nika.jpg

・・・っていうか、どこが「ありふれた事件」やねん! ┌(`Д´)ノ)゚∀゚ )ピシッ

・・・お次もまだまだヨーロッパだよ〜〜。

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アラウンド・ザ・ワールド ! 映画で世界一周 〜 ポーランド

前回のチェコから久しぶりですが、まだまだ先は長いんです。
今回はポーランドへ。 東欧を巡っています。

選んだのは、『地下水道』 ('56)、『灰とダイヤモンド』 ('57) の、かのアンジェ・ワイダ監督が描いた、ポーランドの伝説の人 "コルチャック先生" です。

コルチャック先生 / KORCZAK (1990)

製作国 : ポーランド / ドイツ 

監督:アンジェ・ワイダ 出演:ヴォイチェフ・プショニャック / エヴァ・ダルコウスカ / ピョートル・コズロウスキ

簡単ストーリー:実在したユダヤ系ポーランド人医師であり教育者であったヤヌシュ・コルチャック(本名 ヘンルイック・ゴールドシュミット)。ナチスによるユダヤ人迫害の中、200人の孤児を守る事に命をかけた事実の物語。




聞いたところによれば、この映画を観てスティーブン・スピルバーグ監督が、長年構想していた『シンドラーのリスト』 を作るキッカケになったといいます。

物語はワルシャワのゲットー(ユダヤ人居住区)へ強制移住される前から始まります。
全編を通して淡々とした語りですが、ゲットーでの日々をリアルに映し出し、感傷的にならずコルチャックの人間像を事実のままに描いています。

教育者として、孤児院の院長として、200人の子供を守る事にだけに命を懸けたコルチャック。
映画の中でユダヤ人レジスタンスのメンバーから、「(ユダヤ人としての)誇りはあるのか?」と問いかけられるシーンがあります。それに対するコルチャックの答えは、「ない。 私には200人の子供が居るだけだ。」

この言葉は、飢えた子供に食料を調達するにあたり、裕福なユダヤ人密輸業者に献金を頼んだところをレジスタンスメンバーに見つかった時の言葉です。

誇り高きコルチャックは最後までユダヤの腕章を付けることを拒み続けます。
その事によって投獄さえ経験しますが、ただひたすらに子供たちを救うため奔走し続けます。
あの 『戦場のピアニスト』ウワディスワフ・シュピルマン氏が語ったところによると、「今まであった人の中で一番立派な人物だ。」と言ったそうです。

ラストで、トレブリンカ収容所に連行される子供たちを見捨てず、一緒になって行ったコルチャック。
自分は助かろうと思えば助かる状況だったにもかかわらず、最期まで子供たちと離れなかったと言います。

多く語るより、この映画は人それぞれに観て感じるものだと思います。
コルチャックという "立派な理想主義者" の言葉は、あらゆる意味で非常に重く、得がたいと感じます。

ヤヌシュ・コルチャック(ヘンルイック・ゴールドシュミット)Janusz Korczak

                      http://www3.tcn.ne.jp/~kz344/blog2/korcack2.jpg

1878年7月22日 - 1942年8月

ポーランドの小児科医、孤児院院長で児童文学作家。ワルシャワ大学医学部を卒業。
それに先立つ1896年に作家としてデビュー。
ロンドン、パリ、ベルリンで研修をし、特にベルリンで障害児教育の現場に触れ、小児科医としての決意を固める。

ポーランド帰国後、既に学生時代の1904年から夏のキャンプのボランティアとして関係のあったワルシャワ慈善教会との係わりを深め、ナチス・ドイツの統治下のワルシャワゲットーで、ユダヤ人孤児の孤児院を運営することになる。

1942年8月ナチスの「ユダヤ問題最終解決」の名の下に孤児院の200人の子どもたちと共にトレブリンカ絶滅収容所に移送された。
コルチャックは、子どもたちを見捨てて自分だけが助かることを拒否し、子どもたちと共に移動。
そして1942年8月ナチスにより、子どもたちと共にガス室で殺害される。

次の国は、おそらくハンガリー!

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アラウンド・ザ・ワールド ! 映画で世界一周 〜 チェコ

今年もこの企画まだ続けるんですよぉ〜。( ̄∀ ̄*) 
えぇ〜っと、前回のドイツから今度はフランスへ行こうと思いましたが、ちょっと今回はチェコへ。

この映画は以前から記憶に残ってる、自分的には、ちょっといい映画です。1996年度のアカデミー外国語映画賞も受賞している作品。

コーリャ愛のプラハ / KOLYA (1996)

製作国 : チェコ イギリス フランス 

監督:ヤン・スヴェラーク 主演:ズディニェク・スヴェラーク アンドレイ・ハリモン リブシェ・シャフラーンコヴァ

簡単ストーリー:冷戦末期のプラハ。ぐうたらなチェロ奏者ロウカは車を買うお金を捻出するため、チェコ国籍を欲しがるロシア女性と偽装結婚することにした。ところが彼女は五歳になる息子コーリャを残し、恋人が待つ西ドイツへ逃亡してしまう・・・。

            http://www.geocities.jp/jkz203/blog7/kolya.jpg

物語の背景は1990年代初頭、冷戦構造終結に伴い、東欧に押し寄せる民主化の波がそこまで来てる時代の話。まだ "チェコスロバキア" 時代の事です。

お金の誘惑に負けて、ロシア人女性の偽装結婚の相手をする事になった、チェロ奏者ロウカ。彼は55歳になった今でも独身を貫き通す、言うなれば "気ままな男"。
偽装結婚だから、一緒に住まなくてよいという約束で結婚しますが、相手の女性が早々と5歳になる子どもを置いて西ドイツへ逃亡してしまいます。

その子どもの面倒を見ていた大叔母も急死してしまい、ロウカは、いやいや一時的に子どもを引き取ります。
人見知りの激しい子どもであるコーリャ。 始めはロウカを恐がり懐こうとしませんが、やがてはお互いに愛情を感じ始めてゆきます。

観客が少ないため、上映中止の映画館で5人分の切符を買ってコーリャのために映画を上映させるシーンなんかは思わずホロッ。 気ままな、ぐうたら中年男が、苦手な子ども相手に心を打ち解けてゆく過程が、嫌味なく描かれた秀作だと思います。 ラストも時代背景を取り入れた上手い作りです。

お次の国は・・・まだ決まってません! (*`◇´*)/

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アラウンド・ザ・ワールド ! 映画で世界一周 〜 ドイツ

ワールドカップ ドイツ大会がもう半年後には開催ですね〜。今回のドイツ映画はそういう理由もあって、この映画を選んでみました。

この映画は、Yukiさん が記事に書いていたのを読んで興味が湧いた映画です。父と息子の心の触れ合いを、ワールドカップでドイツが奇跡的とも言われた優勝の出来事を重ね合わせた、ちょっといい映画です。

ベルンの奇蹟 / DAS WUNDER VON BERN (2003)

製作国 : ドイツ 

監督:ゼーンケ・ヴォルトマン 主演:ルーイ・クラムロート ペーター・ローマイヤー サーシャ・ゲーペル ペーター・フランケ、他

簡単ストーリー:戦後ドイツの国民に希望と勇気を与えた54年のワールドカップ優勝の出来事をモチーフに、父と子の絆の再生を綴った感動の物語。


戦後ドイツの歴史のなかで、人々が今もいつ、どこでそれがあったのかを正確に覚えている出来事が二つある。一つは1989年のベルリンの壁の崩壊であり、もう一つは1954年7月4日、サッカー・ワールド・カップでのドイツの劇的な勝利。それは"ベルンの奇蹟"としてよく知られている。

こう監督自身が語るように、敗戦後のドイツでは、この "ベルンの奇蹟" は単にサッカーの試合での勝利というだけでなく、第三帝国の暗い影から国民が立ち直るきっかけとなった、ある種国民的な幸福。

戦後、ソ連に抑留され11年ぶりに帰ってきた父親を向かい入れる家族。すっかり自信と誇りを失ってしまった父親の苦悩と、父親を受け入れる家族のためらいを映画は描いています。

新しい価値観を受け入れる事が出来ない父親は、伝統的な厳格さを家族にも求めます。
サッカーの大好きな11歳のマチアスの情熱を認めようとしない父。そんなマチアスが父のように慕っていたラーンはドイツ代表に選ばれワールドカップに臨みます。

奇跡的に決勝まで進んだドイツチーム。その決勝の日、父はマチアスに決勝の地 "ベルン" へ行こうと言います・・・。

敗戦国ドイツの戦後復興の大きな一因となった "ベルンの奇蹟" 。 そしてその優勝を背景に、父と子の絆の再生を描いた、ちょっといい映画でした。
決勝の試合の再現シーンなども見応えがあります。 サッカーに興味ない方でも、この試合のシーンは結構な見せ場ですので楽しめると思います。また親子のドラマとしても価値のある一作でした。

次は、おそらくフランス!

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