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これの前の記事で、「金曜日は魚料理の日」というカトリックの風習の事を書いたけれど(タラの煮込みスープのくだり)、実はその時、社長から近年のクロアチアにおける興味深いカトリック事情を耳にしたので、この場でご披露したいと思う(どうしてこの話題を別記事にしたかというと、単に前の記事が字数オーバーしてしまったからです)。 クロアチアはカトリックの国。カトリックにおいて、家庭や家族と過ごす時間というものは、とても大切にされるそうだ。「日曜日は家族と過ごす日。家族で教会のミサに行って、それから家で皆で食事して…。だからこの日は働いちゃダメ!」という事が、法律で(!)決まっているそうなのだ。だから、個人商店であっても、日曜日の休業は法律によって定められて…いたそうなのだけど、実は数年前から少々事情が変わってきたらしい。 数年前にある経営者が、「私は独身者で一緒に過ごす家族もいないのに、なぜ仕事しちゃダメなんだ!」と起こした訴えが通り、以来、日曜日の営業が部分的に認められるようになっているという。 確か4年前に来た時、日曜日のザグレブは、土産物屋も含めてあらかた店が閉まっていたという印象が強かったのだが、今回日曜日に街を歩いてみると、15時ぐらいまで営業している店が結構あったりして、「あれ、前もこんなだったかなぁ?」という気が確かにしていたところだ。 現在日曜日の営業が認められている商店は、主に観光地の土産物屋が中心という事だけれど、ザグレブもそれに準ずる扱いになっているらしい(いわゆる観光地ではないが、首都であり、通過・滞在するツーリストも多いため)。 とは言え、社長の話によれば、近年クロアチアにおいて、カトリックの精神は重んじられる傾向にあるという。結婚して家庭を築くのが当たり前、それをしないと、年々周りからの視線が厳しくなり、何だかんだと言われるようになるらしい。そういう古くからの考え方や物の見方が、なぜか時代と逆行するように復活してきているそうである。 日本でも、少し前まではそういう風潮があったと思うけれど(宗教的背景からではないが)…。 今では男女ともに初婚年齢も上がって、結婚するもしないも、家庭を持つのも持たないのも、その人の自由、みたいな考え方の人が増えていると思う。一生独身、という人も増えているみたいだし。 かと思えば、「結婚→専業主婦」という人生を望む一流大学卒の女性が少なからずいる、みたいな報道を目にしたりもして、まあ、それも含めて、「自由に人生を選べばいいんじゃないですか?」という雰囲気があるかな、という気がする。今の日本は。 少なくとも、独身者に対する風当たりは、昔に比べたら緩くなっていると思う(でも税金では痛い目みてるよ!)。ついでに、「男は家一軒建てて一人前」という言葉にも耳をふさぎますよ。あー!あー!何にも聞こえない聞こえない! |
クロアチア
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お久しぶりです。
クロアチアがカトリック国というのは知ってましたが、働いてはいけないという法律は初耳です。面白いですね。
政教混同とまではいかないまでも宗教によって法律が出来たりするのは意外でした。よい勉強になりました。
2010/12/31(金) 午後 11:23 [ Ivan ]
Ivan様
新年おめでとうございます。
長期間のご無沙汰、本当に申し訳ありません!
忙しさに負けて記事のアップも滞っており、心苦しい限りです。
こんな状況にもかかわらずまた覗いて下さって、大変恐縮です。どうもありがとうございます!
この「休業が法律で決められている」という話は、私も今回初めて知りました。
キリスト教が人々の生活や習慣に深く根付いている事は、クロアチアにいると、少しずつ、肌で感じるようになってくるのですが、このように「キリスト教(つまり宗教)の教えや風習を元にして法律が作られる」という現実は、現代の日本人にとっては、理解するのがなかなか難しい感覚ですよね。
2011/1/1(土) 午後 9:38 [ Hide ]
ご多忙の中、ご返答ありがとうございます。
新年おめでとうございます。
今年もどうかよろしくお願いします。
そんなことしたら日本じゃ憲法違反ですからねぇ...
2011/1/1(土) 午後 10:02 [ Ivan ]
Ivan様
こちらこそ、今年もよろしくお願いしますね。
意外な事に、お隣のスロヴェニアでは完全な政教分離体制を取っているそうです。しかし、精神面・文化面では、勿論カトリックの強い影響があり、そのような土壌は日本とは全く違いますね。
つまるところ「政教分離」とは、宗教が政治的権力を持ったり国家が宗教を利用したりする事を防ぐため、それと、特定の宗教を優遇せず、信教の自由を保障するためにあるのかな…と思います。
2011/1/3(月) 午前 8:08 [ Hide ]