明日は明日のクロアチア

「買っても買ってもどこかに行ってなくなってしまう物、な〜んだ?」「リップクリーム」(私の場合)

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馬を見た

11月13日(土)

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イェラチッチ広場を中心としたザグレブの新市街。そこからさらに南、サヴァ川を越えた所に、ザグレブの競馬場がある…という事を知ったのは割と最近の事だった。

私は競馬が好きだ。馬券を買った事は数えるほどしかないのだけど、とにかく馬を見るのが好きで、昔はよく競馬場にも行っていた。
しかしそれも、もう10年ぐらい前の話だ。もうずっと競馬場とはご無沙汰していて、今はもっぱらテレビ観戦。しかも、最近は大きいレースしか見ていないので、今現役の競走馬についてはあまりよく分からなくなってしまっている。
しかしとにかく、今でも馬を見るのは好きである。

それで、ザグレブに競馬場があると聞いた時、是非クロアチアの競馬というものを見てみたいと思ったのだった。競馬場に行って、レース体系やレース当日の進行、競馬場の様子やお客さんの雰囲気、どんな人達が来ているのか等、日本の競馬と比べてみたいと思った。

ところが、周りの人達に聞いたりインターネットで調べたりしてすぐに分かってきたのだが、残念ながらクロアチアでは、競馬が全くメジャーな存在ではないらしいのだ。「今まで注意したことがない」「全然知らない」「競馬場の脇を車で通っても、何かやっているのを見た事がない」など、さっぱり情報が入ってこないし、ザグレブ競馬場のWebサイトを見ても、レースプログラムが掲載されておらず、いつレースが行われているのか皆目分からない。
ただ、ザグレブ競馬場は競馬のみならず馬を使ったスポーツの総合的な施設で、馬術大会や乗馬教室も行われているという事が分かった(ポロは無いようだが)。

とりあえず、レースを見るのは無理でも、ここへ行けば馬を見る事はできそうだ。
当初の目的とは少々離れてしまったが、ひとまず「競馬場」を見るだけでも経験だ。そんなわけで、よく晴れた土曜日のこの日、トラムに乗ってサヴァ川の向こうの競馬場を目指してみたのだった。

「競馬場」というトラムの駅はなく、最寄駅もよく分からないので、地図とトラム路線図から見当を付けて降りてみた。降りた所は、競馬場の南に位置する通りである。地図を頼りにひたすら北へ歩いて行くと、どうやらそれらしい施設が見えてきた。

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なるほど、競馬場のレースコースだ。写真左手にスタンドも見える。

競馬場に沿った通りがあり、フェンスを隔てた向こう側にこのコースが広がっているのだ。私が歩いてきた道の突き当りの位置に、フェンスに入口が設置されていて、「チケット売り場」と書かれた簡易的な建物(窓口)もあったのだが、この時は誰もおらず、入口も閉鎖されていた。レース開催時にだけ使われるのかも知れない。

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レースは行われていないが、馬場内で馬に乗っている人達が遠目に確認できた。

南の入口は閉まっていたが、どこかに入れる場所があるんだろうと、競馬場の南側に沿った通りを、西の方向へ進んでみることに。
フェンス越しに中の様子を眺めながらしばらく歩いて行くと、道のすぐ脇、柵に囲まれたスペースに、2頭の馬が放牧されているのが見えてきた。本物の馬だ!確かに馬がいたぞ!

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1頭は白いポニー。

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もう1頭は鹿毛のサラブレッド(だと思うが、素人には品種の判別は難しい)。2頭並んで、仲良く草を食んでいた。

実物の馬を間近に見るのは久しぶりだったので、嬉しくなって写真を撮ったりじーっと眺めたりしながら、しばらくそこにいた。

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アヤシイ気配を感じ取ったのか、馬がこちらにやって来て私を見た。「ど、どうも。日本から来ました!」

またしばらく歩みを進めて行くうちに、別の馬を発見!

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こちらは1頭で寂しいのか、向こうを見ながら、柵に沿って行ったり来たり…そして時々いなないていた。

この場所がちょうど、競馬場の南西端に当たる。道はぐるりと右にカーブして、今度は競馬場の敷地の西側に沿って歩いていく。フェンスの向こうには人の姿がたくさん見えており、そろそろ入口があってもよさそうな雰囲気なのだが…。

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日当たりのいい通りの隅っこで、にこ毛に包まれた猫が日向ぼっこ&お昼寝中。

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ほどなくして、ようやく入口を発見!トラムを降りてから、結構歩きましたー!

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場内地図。東側がレースコース、西側には乗馬用施設やカフェなどがあるらしい。

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晴天の土曜日とあってか、家族連れの姿も多い。

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確かに、広々として緑の芝生が目に心地よく、ゆったりできそうな場所である。

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ここは乗馬教室の馬たちの厩舎と思われる。

馬達は厩舎の外で、尻尾やたてがみをブラッシングしてもらったり、蹄鉄に付いた土やワラを落としてもらったりしていた。世話をする若者たちに身を任せ切っていて、気持ちよさそうに体をきれいにしてもらっている。

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御されているとは言え、大きな馬体がすぐ近くをすれ違っていくのは、かなりの迫力である。

尚、馬は大変に繊細で敏感(とくに音と閃光に対して)な生き物であるため、フラッシュを使っての撮影は厳禁である。間違っても発光されないように、カメラはしっかりと「発光禁止」に固定しておいた。

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犬の散歩っぽい姿勢だが、綱の先につながれた動物の大きさがあまりにも違う。

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ポニーに乗る子供たち。係員に引かれて、競馬場の西側エリアを一周する。大人気で、常に6〜7人待ちの状態。

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子供連れ、犬連れ…人々は自由に、のんびりとくつろいでいる。写真向かって右、スタンドの前方には


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立入自由な広大な芝生のエリアが。こんな所で自由に遊べるのは、子供にとって確かに魅力的だ。

奥の方、東側エリアのレースコース内を馬で走っている人達も遠くに見える。
尚、この辺り一帯は、動物っぽい匂いとかは全然しない。むしろ、ここに立ち込めていたのは、肉の焼ける、たまらなく魅力的な匂いだった。
匂いに誘われて歩いていってみると、ハンバーガーやソーセージを焼いている軽食屋があった。朝食を食べずに出てきて、ここまで結構歩いていたので、迷わずここで食事を取る事に。いや、このジューシーな肉の焼ける匂いと煙には逆らえない!

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ハンバーガー、どーん!かなりデカイ!

注文してからその場で肉を焼き、パンをあぶってくれる。ファーストフードとは言えないような本格的なグリル。目の前でジュウジュウいいながら焼き上がっていく肉。もう待ち切れないっス!

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こんな気持ちのいい景色を見ながら昼食です。ワイルドにかぶりつこう!

このハンバーガーが想像以上の美味さだった。肉のプリプリした食感や、ちょっと甘味のあるタレの味が、つくねに似ている。すごくウマイ!パンもほどよくカリッと焼かれ、ちょうどいい噛みごたえで肉とマッチしている。「空腹」「できたて」という条件もあったにしろ、味もボリュームも申し分なく、非常に満足度の高い食事だった!

場内の散策を再開する。
手前の馬場では、乗馬の自由練習(?)が行われており、乗馬服姿の人達が、馬場内で自由に馬を走らせている。

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ポニーにまたがった子供の姿も。子供とはいえ手綱捌きは大したもので、見事にトロット(速足)をこなしていた。

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馬場の出入口近くにも厩舎がある。外につながれていた、綺麗な白馬。

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厩舎があるので、もちろん飼料庫もある。おこぼれを狙って、たくさんのスズメ達が群れている。

この付近も、多くの馬達が行き来している。こんなに間近にいていいんだろうか?と思えるほどに、馬が近い。

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騎乗しているのは子供だが、非常にしっかりとしている。馬を御しているという威厳と、馬との揺るぎないパートナーシップを感じさせる。堂に入ったものだ。

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奥の方の馬場にも、たくさんの人馬の姿がある。

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教官がついて、障害飛越の練習を行っているようだ。

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この建物の前と馬場との間を、多くの人馬が行き来しているようだが…?

入口の扉に張り出された紙を見てみると、どうやら今日はここで、障害馬術の大会が行われている模様。奥の馬場で飛越の練習をしていた人達は、この大会の出場者だったようだ。

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わずかに開かれた扉の隙間から、ちょっとだけ覗いてみた。

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出番を待つ出場者。競技前だという事が馬にも分かるのか、ハミをしっかりと受けた口元に白い泡を溜めていた。

この建物の角をぐるりと回れば、競馬場内の西側エリアを一周したことになる。
馬に乗った人、馬を引いた人達が、途切れる事なく辺りを闊歩している。

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かなりのご老体とお見受けした。しかしながら、ちらりと投げかけられた「何じゃ、若僧」とでも言いたげな視線に、思わず立ちすくんでしまった。

爽やかな秋の青空の下、ザグレブ競馬場には穏やかな時間が流れていた。
のんびりとした気分でくつろぐ事ができ、一方では久しぶりに馬を間近に見る事ができて、とても興奮した。
レースを見る事ができなかったのは確かに残念だけど、一応は「クロアチアの競馬場を見る」という経験を果たす事ができた。今回のところは、まあ、これでよしとしよう。

私と同じく馬好きの方に、馬の表情をまとめてプレゼントです。

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クルッと振り向いた顔も…

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なが〜い正面顔も…

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目元涼やかなお澄まし顔も…

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のんびり食事する顔も…どれも可愛くて、見飽きないですよね!

私個人としては十分に楽しませてもらったザグレブ競馬場だが、特別に「クロアチアならでは」という物が見られる場所でもないので、わざわざ貴重な時間を使って行くような観光スポットではない。

今後、もしクロアチアの競馬に関する情報を手に入れる事ができたら、また改めてご紹介させて頂きたいと思う。
また、競馬ではないが、クロアチアにも馬にまつわる独特の文化や伝統行事があり、観光客向けのアクティビティ(ホーストレッキングなど)が体験できる場所もある。
それらについては、また機会を改めてご紹介させて頂くつもりである。

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帰りはサヴァ川を歩いて渡り、別のトラム駅から帰ってきました。

すごいよ!技術博物館

11月12日(金)

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今日は技術博物館の見学記です。

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博物館外観。3、9、12番のトラム、Ljubljanica行きに乗り、Tehnički muzej駅下車。

農業、工業、科学など様々な技術の歴史を示す品々が、部門ごとに展示されている博物館。展示品には、昔実際に使われていた物、レプリカ、模型(細部まで作りこまれた物が多く、見ていて楽しい)等がある。また、クロアチア語と英語で書かれた解説パネルが設置されていて展示が見やすいのもポイントだ。

まずは「消防」部門。
昔の消防道具や消防服、そして色々な消火器等が展示されている。昔の消防隊や消防活動の様子を挿絵や写真付きで解説したパネル等もあり、興味深い。

しかし何と言っても、このコーナーの花形はコレだ。

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バーン!昔のはしご車!!

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ババーン!昔のポンプ車!!

いきなり(元)男の子のハートを鷲掴みにする消防車!カッコイイ!
はしご車の右にある白い装置は、ボタンを押すとはしご車のエンジン音やサイレンの音が再生される仕組み。この装置は随所に設置されていて、車、飛行機、機関車などのエンジン音、排気音、警笛などを聞く事ができ、気分が盛り上がる。

続いて、発電や熱機関を扱った「エネルギー変換」部門。

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思わず圧倒される巨大な水車。直径4mぐらいで天井スレスレ!

水車と粉挽き小屋の模型は木と石で組まれていて、湿った匂いがする。
奥へ進むと、タービンやピストン、エンジンなどのゴツイ奴らが、黒光りする硬質なボディをずらりと並べている。

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蒸気機関車の機関部分。この黒い鉄の塊の堂々たる存在感!

私はこういう技術や工学の知識は皆無に等しく、乗り物についてもよく知らない。だけど、ここに展示してある色々なエンジンなんて、好きな人にはたまらないんじゃないだろうか。あまり興味ないはずの私ですら食い付いてしまったぐらいだから。でっかいエンジンなんて、「何コレ!?ガンダムの一部?」とか思ったぐらいだ(ちなみにガンダムのこともよく知りません)。

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航空機のプロペラとエンジン。昔のプロペラのブレードは木製だった。

これらの展示物が並ぶ辺りは、かすかに古い金属と油の匂いがしていた。

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かつて病院勤めしていた者としては注目の物件。左がコバルト照射装置、右が人工呼吸器の一種、鉄の肺(人が首だけ外に出してタンクの中に入る)。

次の部門は「交通」。男の子必見のワクワクゾーンですよ!

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部屋に入ってイキナリこの展開!どうすりゃいいの?

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黄色いカラーが一際目を引く水上機!

うきゃーっ!!興奮のやり場がなく、心の中で奇声を発し続けながら、所狭しと展示された航空機の中を歩く。複葉機、ヘリコプター、戦闘機…何だかテンション上がり過ぎて、動悸がしてきた。
おもむろに上空を見上げると…

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「やあ!」

ちなみに、パラシュートと言えばレオナルド・ダ・ヴィンチの設計図が有名だが、この図面に独自の改良を加え、1617年にヴェネツィアで実験を成功させたシベニク出身のクロアチア人発明家、ファウスト・ヴランチッチがパラシュートの発明者と言われている。

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やっぱりイイなー、複葉機!

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19世紀のザグレブのトラムのレプリカ。

乗員は御者と車掌の2名。20名の乗客が乗れる車両を、1頭の馬が引いていた。そのスピードは時速7.5kmほど。このトラムがザグレブを走っていたのは、1891年から1911年までのこと。

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1930年から1960年までザグレブ−サモボル間を走っていた蒸気機関車。音も聞ける!

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昔使われていたポイント切替機。個人的にしびれる物件。

この重たいレバーをガッコンと動かして、ポイント切替というのを自分の手でやってみたいのだ(自分の人生の分岐点は、ことごとく間違っているような気がする)。

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昔のスポーツカー!

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シンプルで武骨な計器版が何とも男前だ。

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昔の自家用車。服の流行が繰り返すように、車のデザインもあと3、40年したら、一回りしてこれぐらいに戻るんじゃないか?

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もっと昔の自家用車。さすがにここまで戻るのは難しそう。

この当時車を持っていた人って相当の富豪だったはず。この車に乗っていた一家はどんな暮らしをしていたんだろう?休みの日に一家で郊外へドライブとかしてたのかな?

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充実していた船の模型。ディティールまで再現してあり、じっくり見ると面白い。これは大型客船だが、マストに灯りが点くようになっている。

船のコーナーには、この他に造船技術の紹介、潜水器具の展示などもあった。

この部門には、他にも古い時代の自転車、バイク、スノーモービルからタンク、潜水艦に至るまで展示されており、まるで巨大なおもちゃ箱の中に入り込んでしまったようだ。

博物館は2階へ続く。
「農業と養蜂」部門では、様々な農具などを展示。

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ミツバチの巣作りの様子がライブで分かる。

1階から吹き抜けの展示になっている「交通」部門の外側、つまり吊られた飛行機やパラシュートの周りをぐるりと囲むように配置されているのは、レトロな外観に思わず目を引かれる昔の家電や工具。古いミシン、冷蔵庫、電話機、テレビ、蓄音機など、昔どこかの家庭でその役目を果たしていた家電たちは、身近で温かみを感じさせる。

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何だか昔懐かしい足踏みミシン。アンティークの趣があって、お洒落だ。

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ミシンに郷愁を誘われて後ろを振り向いたらこんな光景。ちょっとした世紀末状態。

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これこれ!昔のテレビ!チャンネルはつまんでガチャガチャ回すんだよね。

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パソコンのご先祖様。

この辺りまで見終わった時点で、3時10分前。そこに博物館のおじさんがやって来て、「坑道見学ツアーが始まるんだけど、見ない!?」と声を掛けてくれた。
実は入館時、「3時から見学ツアーがあるので、時間になったらまたここに来るといい」という事を教えてもらっていたのだった。だから、そろそろ入口に戻ろうかと思っていた矢先だったのだが、どうやらツアーが早めに始まる事になったらしい。わざわざ声を掛けに来てくれるなんて、親切な事である。こういう所にも、この博物館の見学者に対する心配りを見たような思いがした。

係のおじさんに案内され、ちょうどツアーの始まった1階の「鉱業、採掘技術と石油」部門へ。
学芸員の説明を聞いているのは、学校からの見学らしい30人ほどの子供達。小学6年生ぐらいだろうか?ツアーに合流した私は、一瞬彼らから大注目を浴びてしまったのだが、大人しく後ろの方に片付いている事に。
学芸員は、パネルや展示物を指し示しながら、子供達に問いかける形で説明を進めていく。私のヒアリング能力では聞き取り不能な滑らかな解説だったが、示される資料と所々拾える言葉から、おぼろげに意味の分かる箇所もあった。

ツアーは、地下の坑道(を再現したスペース)へと向かう。天井に「SRETNO!(幸運を!)」と大書きされた、狭くて暗い階段を下りて行くと…

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この写真はフラッシュ撮影しているが、実際はかなり暗い。地下独特の冷えた重い感じの空気と相まって、探検気分に。

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明り取り用の電線と換気用のダクトも再現されている。作業員のマネキンの姿も…

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この辺りが最奥部。トロッコを運転するための合図用のベルがあり、鳴らす回数によって運転方法(上へ、下へ、止まる、ゆっくり等)が決められていた。

ツアーが終わって地上階へ戻り、この部門を少し見学しているうちに3時半となって、次の見学ツアーが始まった。
隣の部門、「ニコラ・テスラの実験室」である。

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夏目漱石ではないですよ。

ニコラ・テスラ(1856〜1943)は、クロアチアのスミリャン村出身の電気技師(ルーツ的には、父母共にセルビア人。テスラは生涯、セルビア人としてのルーツと故郷クロアチアへの愛を大切にしていたと言われる)。今日世界中で利用されている交流電流による送電システムなど、現代の文明に大きな影響を与える数多くの発明で知られ、磁束密度の単位やテスラコイルにその名を残す発明家でもある。

この「実験室」にはテスラコイルを初め、数々の実験装置が置かれている。
ここでも見学の子供達に交じって、階段状の座席の端っこに座って見学。

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「Nikola Tesla」のネオンサインがキャバレーみたいな配色に。

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芸が細かい事に、順路を示すサインが電流のマークになっていた。

先程とは別の学芸員が登場。やはり見学者に問いかけながら実験のデモンストレーションを行っていく。ユーモアのある語り口で、テンポがいい。
いくつかの実験では、「やってみたい人!」と参加者を募り、指名された子供達が前に出て、指導を受けながら、皆に見えるように実験を行う。
この博物館は学校からの見学によく利用されているのだと思う。いかにもそんな感じがした。生徒達は、時に笑い声、時に歓声を上げながら積極的に見学をしていた。

40分ほどのコースがあっという間に終わり、閉館時間まであと1時間を切った。
2階に戻って残りの展示を見て行く。昔のカメラや映写機、ステレオなどの音響・映像装置から、日常使用されていた工具や秤など、様々な物が並ぶ。

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昔の医療器具コーナーその2、レントゲン装置。ゾクゾクするような非日常感。

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昔の歯科設備。見ているだけで頭の中にドリルの音が響き、歯の神経が疼いてくる。拷問椅子ではないのか。

「宇宙工学」部門には、アポロ計画で有名なサターンV型ロケットや人工衛星「スプートニク1号」、宇宙ステーション「スカイラブ」などのモデルがあり、いかにも「宇宙時代の幕開け!」といった60〜70年代の雰囲気が匂う。
尚、ここにはプラネタリウムがあって、博物館の入館料とは別料金で見学が可能。現時点の情報では、プラネタリウムの上映は16時から、上映時間は約40分間との事。

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1965年にオープンした、定員70名のプラネタリウム。今回は入りませんでした。

この博物館、学芸員初めスタッフの方の熱意みたいなものが伝わってきて、とても好感が持てる。
機械好きでも乗り物好きでもない自分が、こんなに夢中になって楽しめるとは思わなかった。自分再発見だ。

入館料は15kn(約230円)(プラネタリウム見学にはさらに15knが必要)。
興味のある方は、是非!人によっては、鼻血が出るほど興奮しますよ!

お買い物♪お買い物♪

11月11日(木)

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ダルマチアな夜から一夜明け、午前中はゴロゴロしながら、昨日名刺を頂いたキャプテンの会社(クルーザーの会社)のホームページを見てみたり、自分用の資料を整理したりして過ごす。

シリアルとスープで遅めの昼食を済ませた後、散歩がてら、街まで出掛けてみた。

最近ザグレブは、気温高めの日が続いている。ヒートテックの長袖シャツの上にファー付きジャケット1枚だけで、夜でも大丈夫だ。一応ダウンのコートも持ってきてあるけど、まだ着る機会がない。12月になったら、もっと寒くなるかな?まあ、天気が良くてあったかい方が助かるし、嬉しいんだけど。ただでさえ出不精になりかかっているのに、これで雪でも降ってきたら、このままこっちで冬眠に入っちゃうんじゃないかと思う。

活気のある街の中心まで出てきて、オープンカフェや店の並ぶ通りを歩いているうちに、思い付いたことがあった。
「そうだ、CDを買おう!」
昨日のクラパを聞いたおかげで、自分の中のダルマチア愛に火が付いた…というのもあるが、とにかくこっちに来たら、何かCDを買おうと思っていたのだ。
クラパのCDとオリヴェルのCDは1枚ずつ持っているのだが、さらに別の物を買い足したい。
昨日歌ってもらった2曲は、両方とも私の持っているCDには入っていないので、とりあえずそれらの曲が入っているCDを探そう。

CDショップに入ってクロアチアの民族音楽やクロアチア人アーティストのCDを探したい時には、「Domaća glazba/ドマチャ・グラズバ」というコーナーを探せばよい。「国内音楽」という意味である。

結局2軒の店を見て、オリヴェルのCDを1枚と、クラパのCDを2枚買った。欲しい曲が入っているやつ。

最初の店で買い物を終えて店を出た時、後ろでレジの店員さんが同僚に「今、日本人が上手にクロアチア語を喋っていったわ!」って言ってるのが聞こえた。上手にと言ったって…挨拶の他には「これ下さい」と「細かいの(お金)あります」って言っただけなんだけど…(笑)
ザグレブには日本人が100人近く住んでいるし、中国人も多い。クロアチア語を流暢に(私とは比べ物にならないレベルで)話す東洋人も珍しくはないと思うんだけど。

早速今日から、パソコン作業のお供にこのCDを聞くことにしよう。
本当は、ちゃんと歌詞を聞き取って意味を調べながら聞くようにするといいのだけど。
この方法、ヤドランさんからアドバイスして頂いたのだ。私が「どうしてもヒアリングや会話が苦手で…」と言ったら、一番覚えられて早く上達する方法として、そのやり方を勧めて下さったのだった。
だから、できるだけ時間を見付けて、その方法を実践してみるつもりである。クラパの歌詞は素朴でシンプルな物が多いので、この練習方法には向いているかも知れない。やっぱりクロアチア語を耳になじませないと駄目だと思う。

「現地にいてクロアチア語ばっかり聞いていたら、自然に耳が慣れてくるでしょ?」と言われる。
確かに慣れてくる。ただ私の場合は、「聞き取れない状態」に慣れてしまうのだ。
人生を肯定する姿勢は評価されるべきかも知れないが、そんな所で「よし」としないでほしいと思う。状況や自分自身をあるがままに受け入れる生き方も、場合によっては考え物だ。

その後適当に街の中心をブラブラしてから帰ることにした。また30分歩いて、ホテルの方へ戻る。
食べ物とかトマトジュースとか買いたいので、近所のスーパーに寄ることにした。

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今日も魚売り場では尾頭付きの魚たちが絶好調!クロダイにスズキに…

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綺麗な色のマスもいる。珍しく切り身で出ているのは、ヨーロッパオオナマズ。

【参考画像】
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Photo by Sirius(画像元:http://www.mycity.rs/Lov-i-ribolov/Najveci-som.html)
確かにこんなのが丸ごと1匹、スーパーに横たわっていても困る(もっとも、食用に供されるのは幼魚らしいですが)。

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干し鱈(棒鱈?)。タラはこちらではクリスマスの食べ物だ。煮込んだりスープに入れたりして食べるらしい。

今日は私も、そんな魚売り場の一角で売られていたある物を買ってきた。
これだ。

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surimi−カニ風味の魚スティック−(と書いてある)

つまりアレだ。「かにかま」だ。
このスーパーでは冷凍食品のケースに入っていたが、たぶん、冷凍じゃない物を売っている店もあると思う。
以前、このブログにいつもコメントを寄せて下さるpronekoさんより、フランスではかにかまが「surimi」という名称で売られているという事を教えて頂いたのだが、クロアチアでも全く同じ状況だったのだ。
surimiはなかなか人気商品のようだ。冷凍ケースの手前の位置の商品はなくなっていたし、私の目の前でも、女性客が2パックを購入していった。

部屋に戻ったのち、surimiパッケージを常温の室内に放置する事しばし。めでたく解凍されたsurimiを早速食べてみることにした。

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中身を出してみると個別包装(両端が開いている)。色も形も大きさも、見た目は全く日本の「かにかま」と同じように見える。

念のため原材料を確認しようとパッケージを読んでみると、白身魚、卵、カニの香料、スターチ、植物油…などなど。間違いなく、私の知っている、あの「かにかま」ですわな。

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断面はこんな感じ。くるくる巻いてある。

肝心の味であるが、まあ、本家かにかまと同じである…と言ってもいいんじゃないかと思える。
私は日頃日本でそれほど頻繁にかにかまを食べているわけではないので、イマイチ判定に自信がない所ではあるのだが。何となく食感が違うようにも感じるが、日本で売られているかにかまでも、製造元によってたぶん若干の差はあると思う。
最近は、より「カニ感」を強調したゴージャスなバージョンのかにかまがあるとも聞くが、そうじゃない、普通の、庶民の味の方のかにかまである。surimiは分かりやすい美味しさである。一つ食べるともう一つ食べたくなってしまう…そんな、おやつ感覚で食べてしまいそうな味である。

夕食では、このsurimiを使って「料理」を作ることにした。

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トマトのクリームスープ surimi入り

いつも大変お世話になっているインスタントスープに、ちぎったsurimiをダイブさせた一品である。
surimiはそのまま食べてもうまいが、あったかいトマトスープの味がからんだ柔らかいsurimiは、とてもおいしかった。
かにかまとトマトはいい相性だ。それは、VIVAのシーフードスパゲティを食べた時から知っていたのだ。

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伸びた!これがまた、スープがよくからんでウマイ。

これはいいメニューを見付けてしまった。今度また、surimiとトマトのクリームスープを買い込んでくるつもりである。こういう簡単な組み合わせで自分の好きな味の物が出来上がると、すごく満足な気分だ。
今年の冬は、「トマトのクリームスープ surimi入り」が大流行(自分の中で)しそうな予感である。

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マネキンの足元にもクリスマスの使者がやって来る季節になりました。

ダルマチアン・ナイト

11月10日(水)

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今日のメインイベントがあった夜まで、時間を一気に進めます。

「せっかくこっちに来ているんだし、もう3分の1終わっちゃったし…」
何だか急にそんな気持ちが芽生えてきたため、前夜に続いて外食。3度目となる「Korkyla/コルキラ」へ。

店に着くと、オーナーが私を見付けて声を掛けに来てくれた。「元気!?クロアチアは楽しいかい?」と、私の肩を叩きながら尋ねてくれる。
レストランの雰囲気にも色々あるけど、ここは本当に温かくて寛げるお店だ。

オーナーのお名前を伺ってみた。「私はHideというんですけど…」と名乗って(Hideは本名の一部だが、社長やクロアチアの友人はこう呼ぶ)。
オーナーのお名前はアレクサンダーさんだった。
「Hide、お腹すいてる!?」と聞かれ、「はい…狼みたいに!」と答えたら豪快に笑ってくれた。

この日、レストランの一角には20人近くで来ている団体客が。その中の一人に、オーナーが私の事を紹介してくれた。「ここには何のために来たの?日本のどこから?今どこに泊まってるの?」なんて聞かれ、会話をする。
彼は私に名刺をくれた。クルーザーやボートの販売とチャーター、クルージングを行っている会社でキャプテン(船長)をしているという。
しまった!名刺入れ、今持ってきていない!
辛うじて財布の中に1枚だけあった名刺をお渡しさせて頂いた。
これからは名刺入れは常に携帯するようにしよう。出会いはいつどこで訪れるか分からない。

まずはパンと一緒に「お通し」的な前菜が運ばれてくる。今回はツナのペーストではなく、何やら別の物が登場してきましたよ。

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飲酒欲をあおる画像で申し訳ありません。

オリーブオイルの上に寝かされたやつをナイフで切って、まずはそのまま一口。うおっ、これは…!!!
塩辛っぽい!しょっぱい!そして旨い!生臭さは皆無。物凄い旨味。そして食欲をそそり、酒が進んでしまいそうな塩気。とにかく私の感想は「塩辛に似た味!」だった(塩辛は私の大好物の一つだ)。
オーナーに「これは何ですか?」と尋ねると、「それはインチュンって魚の塩漬けだ」と教えてくれた。インチュンというのはイワシの仲間。いわゆるアンチョビーの一種だ。
このアンチョビーの塩漬けには参った!そのまま食べてラキヤを飲んだり、オリーブオイルにひたしたパンに乗せて食べたりして、これがメチャクチャ美味かったのだが、この時私の中では「ああぁ、今!今ここに、白いご飯が欲しい!」という強烈な欲望が暴れ回っていた。全く、この時ほど自分の中に流れる日本人の血を実感し、恨んだ事はない。駄目だ。こんな物を食べたら白いご飯を求めてしまうのは、日本人の宿命だ。
もしも今ここに神様が現れて「一膳の白いご飯か世界平和のどちらかを与えよう」と仰ったなら、私は迷わず白いご飯を求めるであろう。

嘘である。世界平和を願うつもりである。

オーナーに、「これ、すごく美味しいですね!日本人はこの味が大好きですよ!」とお伝えしておいた。

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小エビのレッドソースパスタ!

パスタはほうれん草の練りこまれたグリーンのフェットチーネ。ソースはまろやかなトマトソースで、たっぷりの小エビの他、トマトそのものも入っている。
私は平べったい麺、フェットチーネやきしめんが大好きなのだが、「フェットチーネのアルデンテ」ってどんな状態を指すのかよく分からない。しかし、このパスタは「シコシコ」より若干柔らかめ、といった感じで、少なくとも「茹で過ぎ」の状態ではないと思う。勿論美味しかった!

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2人組がテーブルを回って歌い始めた。

この衣装、この歌声…懐かしいなぁ、「クラパ」だ!
クラパというのは、ダルマチア地方の伝統的な男声アカペラ合唱。通常5〜8人のグループで、無伴奏あるいはギターなどのシンプルな伴奏で歌われる。歌詞は人々の日常や愛を歌ったものが多く、素朴でハーモニーの美しい民族音楽だ。ドゥブロヴニクやスプリットの街中でこのパフォーマンスを見掛けた方も多いかも知れない。私もかつてシベニクに滞在していた時、このダルマチアの旋律に親しんでいたものだ。

クラパは若者から年配の方にまで、国中で愛され、親しまれている。
この時も2人の歌に合わせ、他の人達も一緒になって歌っていた。
何だかシベニクにいた時の事を思い出す光景だった。夜のオープンテラス。お酒が入っていい気分になったグループが歌い出す。周りの人々も歌に加わって、いつの間にか周り中で大合唱に…。
クラパの旋律を聞くと、あの夏の思い出が一瞬で蘇る。そして、たまらなく懐かしい気持ちになる。

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隣のテーブルの4人連れ。

このおじさん2人が歌っている様子が何だかすごく良くって、カメラを向けて「撮ってもいいですか?」と合図を送ったら、皆でこっちを向いてポーズを決めてくれたのだ。

この後、黒い服のおじさんがワインの瓶を持って私の席に来て、一杯奢って下さったのだった!しかも、「カメラを貸してごらん。ほら、あの2人と並んで!」と言って、クラパの2人組と並んだ私の写真を撮ってくれたりしたのである。何ていい人!!

クラパの2人は、私の所にも来てくれた。「こんばんは!何かリクエストは?」私はちょっとドキドキしながら、「Šibenska balada(シベニクのバラード)」はできますか?」と言ってみた。すると2人は手を打って「やあ、それはいいね!」と喜んでリクエストを受けてくれた。私のテーブルのすぐ脇で、2人が歌い始める…


遠く離れた故郷シベニクへの郷愁を歌った美しいバラード。「シベニクは私の全て。昔も今も…。渇きを癒し、全てを教えてくれた故郷。夜の灯となって私に道を示し、導いてほしい…静かで優しい、故郷シベニクの歌よ…」

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本当にすぐ横に立って歌ってくれた。「シベニクのバラード」を。私のために!

歌が始まった時、他の席の人達も「おおっ!」って感じでこっちを見た。

この歌が、本当に好きだった。今の私にとって、まさしくシベニクへの郷愁をかき立てる曲である。涙が出そうなほど懐かしい。あの街へ、あの夏へと帰りたくなる。

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しんみりと…奢って頂いた白ワインを飲みながら…

2回目のリクエストには、「何か、オリヴェルの曲を」とお願いした。
オリヴェル・ドラゴイェヴィッチ…1947年スプリット生まれ。ダルマチア方言で海や愛や人生をテーマに歌い続けるクロアチアの国民的歌手。
2人が歌ってくれたのは、「Kad mi dođeš ti(君が来てくれるなら)」…


「不安に満ちた夜、僕の隣に君はいない。心は凍え、唇に浮かぶのは君の名前。君が僕のもとへ来てくれる日、ただそれだけを待ってる…。君がここに来る時、僕は笑顔を取り戻し、痛みや苦しみは消えて行く…。眠れぬ夜、僕は君を呼んでる。ここに来て!そして、穏やかな生活を始めよう…皆と同じように…」

ああ〜感激してしまった!やっぱり生で聞くクラパは感動物!Bravo!!
心に響くダルマチアの旋律と歌声をありがとうございました!!

奢って頂いたワインを楽しんでいた私を、店の奥からオーナーが「Hide!」と呼び「カモン、カモン!」と手招き。何だろ?
急いで行ってみると、オーナーは厨房の手前にある大きな窯というのか炉というのか、そこを指して私に言った。「見てごらん!ほら、写真撮りな!」…と。たくさんの魚が炭火で焼かれ、網の上でモウモウと白い煙をあげていた!

興奮してパタパタと急いで席に戻り、カメラを取ってくる。炭が赤く燃え、炉の前はすごい熱気!オーナーはそこに立ち、2つのヘラを使って魚を裏返していく。

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焼かれている魚はマトウダイ。メジャーな食用魚。

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焦げ目がついてカリッとなった皮の下に、白身がふっくらと焼けている…のだろう。

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Photo by de:Benutzer:Kleines.Opossum
海の中でのマトウダイ。モヒカンみたいな背びれと、体の真ん中の斑点が特徴。

和名の「マトウダイ」の由来は、この斑点が弓の的に似ているためという「的鯛」説、そして、口が長く伸び、その顔が馬に似ているためという「馬頭鯛」説の2つがある。
クロアチア語では「コヴァッチュ」という。私をクロアチアと結びつけた「ER」のルカことDr.コヴァッチュの苗字と同じだが、「コヴァッチュ」はクロアチア語で「鍛冶屋」の意味だ(英語圏のスミスさんに相当?)。
この魚が「鍛冶屋」と名付けられた由来として、次のような伝説がある。

「ゼウスの馬が天から蹄鉄を落とし、海辺に降りて来たゼウスは蹄鉄を打ち直す術もなく途方に暮れる。海岸に腰を下ろしている所へ海から飛び上がってきた魚があり、ゼウスはこれを食べた。そして、残った骨格から様々な鍛冶道具を作り出して馬に蹄鉄を履かせる事ができた。それでその魚を『ゼウスの鍛冶屋』と名付けたが、海はポセイドンの領域である故に『ゼウスの』の部分は失われ『鍛冶屋』だけが残った」

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オーナー、アレクサンダーさん(45)。個人的には「親方!」とお呼びしたい風貌。

この後、オーナーの息子さん(23歳)とも会った。私の歳を聞かれて34と答えたら「34!?」と親子で声を揃えて驚かれてしまった(汗)「若く見えるね!」との事。
日本人って、こちらの人達には若く見えるらしいのだ。2、3年前、日本に来ていたクロアチア人に「15歳ぐらいに見える」と言われた事がある。こんな(髪の)毛の薄い15歳がいるかっ!(あるいは「まだ生え揃っていない」と思われてるのだろうか。ヒナ鳥みたいに)

オーナーは私に「Hide、何か飲むかい?」と聞いてくれた。私はもう既に飲んだ事を伝えた。ロガチュのラキヤがとても気に入ったので、それを飲みました、と。するとさらに、「じゃあ甘い物は?ケーキはどうだ?ロガチュのケーキっていうのがあるんだよ!」と勧めてくれて、私が思わず目を輝かせてしまうと、オーナーはすぐに、通りかかったウェイターさんに「Hideにロガチュのケーキを!」とか言ってくれてしまい、何とまたまた今回もご馳走になってしまったのだった!

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もう自分が何しにここに来ているのか忘れた。

ガトーショコラっぽい、しっとりとした口当たりのケーキ。ロガチュにはカルシウム、鉄分、食物繊維が豊富に含まれる。「体にいい上に美味しい」なんて、「美人な上に性格もいい」みたいな感じだ。そんな物は空想上の存在でしかないと思っていた。そういう人はこのケーキを食べてみれば、考えが変わるかも知れない。天が二物を与えたデザートがここにある。

結局2時間半以上コルキラにいた。
あーあ、何だか今夜はメチャクチャに楽しかったなぁ。すんごく密度の濃い時間だったような気がする…。
夜、ここに食べに来たってだけで、いろんな事があったなー…。

帰り道がちっとも寒くなかったのは、アルコールのせいだけじゃなかったと思う。
ザグレブにいるのに、ダルマチアの風に吹かれてるような気がしていた。

- - - - - -

余談だが、この翌朝の顔のむくみが半端じゃなかった。
11月9日(火)

- - - - - -

ふと気が付いた。そして数えてみた。
今日でクロアチア滞在22日目だ。えーっ!もうそんなに経ったかなぁ!?
…てぇことは…もう滞在の3分の1以上過ぎちゃった??…早すぎる!!まだ全然大した事をしていない。もっと色々な所にバンバン出掛けまくって、経験値を上げまくっているはずだったんだけどなぁ、当初の予定では。
Vrijeme leti(「時は飛ぶように過ぎる」という意味のクロアチア語)…「光陰矢の如し」、本当ですよ。

クライアントと会う仕事は来月までなくて、今は自分のペースでWeb用のデータを整えていけばいい段階だ。他の仕事が入ってくる予定も、今のところ、ない。
この仕事の期限はまだ先だから、もっと色々出掛けてもいいのかも知れない。でも、もう少し目鼻を付けてからじゃないと、やっぱり安心できないのだ。何となく、これも性分だから仕方ない。

だから今の所、なんだか日本の自宅で仕事しているのと大して変わらないような生活になってしまっている。やっぱり意識的に外へ出るようにしないと駄目だ。

今日は朝は綺麗に晴れていたけど、だんだん雲が多くなってきた。
午後4時にはビチャビチャと水の跳ねる音がして、窓から外を見たら空は真っ暗で、雨が結構強めに降っていた。でも、雨は1時間ほどで止んだ。こんな風に、1日のうちで天気が変わりやすい日も多いザグレブである。

夜7時、ビアレストラン「Medvedgrad/メドゥヴェドゥグラード」へ夕食に出掛ける。前にも行った、ザグレブの地ビールが安く飲めるお店だ。

店に入ると、前回給仕してくれた、ちょっとミルコ・クロコップっぽい(と私が勝手に思っている)ウェイターさんがシブいウィンクで迎えてくれた。カッコイー!!
私はウィンクってできないのだ。もともとススキで切ったような細い目だから、開いててもつぶってても大して変わらないのだ。頑張って最大限に見開いた目からバチッ!とやってみても、どう好意的に解釈しても「小悪党の目くばせ」みたいだ。

ミルコ氏(仮名)が「ビール!?」とオーダーを取りに来てくれたので、何はともあれ、早速ビールを選ぶ。今回チャレンジするのは「CRNA KRALJICA/ツルナ・クラリツァ」だ!

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これがなくては始まりません!「黒い女王」の名が示す通りの黒ビール。アルコール度数は4%。

このビールを飲んでいて、「いい香り!」と思ったのだ。
前にも書いたが、私は実はビールがあんまり得意じゃない。ビールを飲んでいて「いい匂い」と感じたのなんて、これが初めてだ。ビールによってこんなに違いがあるものなんだろうか。

後で知ったのだが、この店、平日の16時から20時までビールの値引きサービスをやっているらしく(2010年11月現在の情報です)、0.5リットルのこのビールが9kn(約140円)だった。これは安いですよね!?
この店で飲める地ビールは5種類。これは滞在中に是非とも全種類を制覇しなければなるまい。

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このクロワッサン、前回も写真を載せましたが、今回は中身をお見せします。あっさりした白いチーズ!(クロワッサンって散々書いてるけど、一種のロールパンかも知れない。)

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この1番上に乗ってる丸いパンが好きだ♪わずかにビスケットっぽい甘味があって、ナッツが入っている。

この店で出てくる、この2種類のパンが大好きなのだ。両方ともモチッとしてる。噛むとパンの甘味・旨味が出てくる。結構ずっしりしていて食べごたえもある。

で、この日のメインはあったかいグラーシュを食べようと決めていた。グラーシュというのはハンガリー起源のシチューで、パプリカを効かせた肉や野菜の煮込み料理だ。ヨーロッパ内の色々な地域に広がっていて、場所によって入れる物や味付けも少しずつ異なるようだが、一般的なものは「ビーフシチューに似ている」と言ってもいいと思う。

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「ビアレストラン風グラーシュ」、28kn(約430円)!

中身の肉はゴロッと大きめにカットされた牛肉。白っぽいのは小麦粉団子。「すいとんに入っているアレ」と考えて頂ければほぼ間違いない。どちらもよく煮込まれていて柔らかく、味がしみているが、こってり感はない。スープの色からご想像頂けるようにトマトを入れて煮込まれているため、さっぱりと味が整っている。
すいとん団子(私の心の中では既に「すいとん団子」です)は大きいけれど中まで均一に火が通っていて、最高にウマいモチモチ加減だ。いくつ入っていてもいい。私は小麦粉の塊が大好きなのだ。

それと、グラーシュの左上にちょっと写っているように、前回と同じく付け合わせのパスタも頼んでいる。平べったくて厚みもある一口大のパスタ。これをグラーシュに入れて食べる。どんだけもちもち好きなのか。

前回のオーダーで分かっていたのだが、パスタのボリュームが結構あって(食べ始めた時はそうでもないのだが、食べてる途中でどんどん腹の中で膨らんでくる感じなのだ)、全部食べたらもう本当にお腹がいっぱいになった。もちもち欲も十二分に満たされて、あーもー食べられないよー…って、皿の上にはまだパンが1つ食べかけになっていたのだった。
丸い方のパン。一口二口ちぎって食べたところなんだけど、これ以上はちょっと無理そうだ。美味しいから食べたいんだけどなー…でももう、ホント無理。一口も無理。限界です!

これ、持って帰りたいなー…と思って、ウェイターさん(ミルコ氏)に持ち帰りができるかどうか聞いてみた。そうしたら「ああ、持って帰る?いいよ!」と言ってパンを皿ごと厨房に持って行ったかと思うと、すぐにアルミホイルに包んだものを持ってきてくれた。
クロアチアで初めてチャレンジした「持ち帰り」は成功し、明日の自分へのお土産があっさり完成。
この分なら、多分他のお店でも、ピザとかだったら持ち帰りができそうな雰囲気である。これはいい!今度からそうしてみよう。そうすれば「食いだめ」しなくても、次の日に食べられる。部屋には電子レンジもあるのだ。

★ワンポイント・クロアチア語講座
「テイクアウト用に」という表現、「za van/ザ・ヴァン」という言葉を覚えておくと便利です!

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部屋に持って帰ってきたパン。紙ナプキンとアルミホイルで包んでくれてあった。次の日の朝、レンジでちょっとあっためて食べました。

帰宅後、メールチェックとブログの書き込みをする。
自分の人間関係とか社交下手なこととかを書いたけど、皆さんから本当に温かいコメントを寄せて頂いて、何だか少し心が楽になったように感じたし、皆さんの気持ちがすごく嬉しかった。

いつもコメントを寄せて下さる皆様、このブログをお読み下さっている皆様、本当にどうもありがとうございます!!
ご自分の時間を、このブログや私のために使って下さる方達がいるなんて、まったく恐れ多いことです。
皆様には心より感謝し、改めてお礼申し上げます。
未熟者ではありますが、「出来の悪い子ほど可愛い」の心境で今後とも見守って頂ければ幸いでございます。

尚、併せて、私の存在を知らず、一切の干渉をせずに放任していて下さる世界の数十億人の皆様にも、届かないお礼を述べさせて頂きます。Hvala!

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