明日は明日のクロアチア

「買っても買ってもどこかに行ってなくなってしまう物、な〜んだ?」「リップクリーム」(私の場合)

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すごいよ!技術博物館

11月12日(金)

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今日は技術博物館の見学記です。

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博物館外観。3、9、12番のトラム、Ljubljanica行きに乗り、Tehnički muzej駅下車。

農業、工業、科学など様々な技術の歴史を示す品々が、部門ごとに展示されている博物館。展示品には、昔実際に使われていた物、レプリカ、模型(細部まで作りこまれた物が多く、見ていて楽しい)等がある。また、クロアチア語と英語で書かれた解説パネルが設置されていて展示が見やすいのもポイントだ。

まずは「消防」部門。
昔の消防道具や消防服、そして色々な消火器等が展示されている。昔の消防隊や消防活動の様子を挿絵や写真付きで解説したパネル等もあり、興味深い。

しかし何と言っても、このコーナーの花形はコレだ。

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バーン!昔のはしご車!!

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ババーン!昔のポンプ車!!

いきなり(元)男の子のハートを鷲掴みにする消防車!カッコイイ!
はしご車の右にある白い装置は、ボタンを押すとはしご車のエンジン音やサイレンの音が再生される仕組み。この装置は随所に設置されていて、車、飛行機、機関車などのエンジン音、排気音、警笛などを聞く事ができ、気分が盛り上がる。

続いて、発電や熱機関を扱った「エネルギー変換」部門。

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思わず圧倒される巨大な水車。直径4mぐらいで天井スレスレ!

水車と粉挽き小屋の模型は木と石で組まれていて、湿った匂いがする。
奥へ進むと、タービンやピストン、エンジンなどのゴツイ奴らが、黒光りする硬質なボディをずらりと並べている。

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蒸気機関車の機関部分。この黒い鉄の塊の堂々たる存在感!

私はこういう技術や工学の知識は皆無に等しく、乗り物についてもよく知らない。だけど、ここに展示してある色々なエンジンなんて、好きな人にはたまらないんじゃないだろうか。あまり興味ないはずの私ですら食い付いてしまったぐらいだから。でっかいエンジンなんて、「何コレ!?ガンダムの一部?」とか思ったぐらいだ(ちなみにガンダムのこともよく知りません)。

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航空機のプロペラとエンジン。昔のプロペラのブレードは木製だった。

これらの展示物が並ぶ辺りは、かすかに古い金属と油の匂いがしていた。

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かつて病院勤めしていた者としては注目の物件。左がコバルト照射装置、右が人工呼吸器の一種、鉄の肺(人が首だけ外に出してタンクの中に入る)。

次の部門は「交通」。男の子必見のワクワクゾーンですよ!

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部屋に入ってイキナリこの展開!どうすりゃいいの?

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黄色いカラーが一際目を引く水上機!

うきゃーっ!!興奮のやり場がなく、心の中で奇声を発し続けながら、所狭しと展示された航空機の中を歩く。複葉機、ヘリコプター、戦闘機…何だかテンション上がり過ぎて、動悸がしてきた。
おもむろに上空を見上げると…

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「やあ!」

ちなみに、パラシュートと言えばレオナルド・ダ・ヴィンチの設計図が有名だが、この図面に独自の改良を加え、1617年にヴェネツィアで実験を成功させたシベニク出身のクロアチア人発明家、ファウスト・ヴランチッチがパラシュートの発明者と言われている。

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やっぱりイイなー、複葉機!

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19世紀のザグレブのトラムのレプリカ。

乗員は御者と車掌の2名。20名の乗客が乗れる車両を、1頭の馬が引いていた。そのスピードは時速7.5kmほど。このトラムがザグレブを走っていたのは、1891年から1911年までのこと。

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1930年から1960年までザグレブ−サモボル間を走っていた蒸気機関車。音も聞ける!

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昔使われていたポイント切替機。個人的にしびれる物件。

この重たいレバーをガッコンと動かして、ポイント切替というのを自分の手でやってみたいのだ(自分の人生の分岐点は、ことごとく間違っているような気がする)。

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昔のスポーツカー!

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シンプルで武骨な計器版が何とも男前だ。

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昔の自家用車。服の流行が繰り返すように、車のデザインもあと3、40年したら、一回りしてこれぐらいに戻るんじゃないか?

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もっと昔の自家用車。さすがにここまで戻るのは難しそう。

この当時車を持っていた人って相当の富豪だったはず。この車に乗っていた一家はどんな暮らしをしていたんだろう?休みの日に一家で郊外へドライブとかしてたのかな?

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充実していた船の模型。ディティールまで再現してあり、じっくり見ると面白い。これは大型客船だが、マストに灯りが点くようになっている。

船のコーナーには、この他に造船技術の紹介、潜水器具の展示などもあった。

この部門には、他にも古い時代の自転車、バイク、スノーモービルからタンク、潜水艦に至るまで展示されており、まるで巨大なおもちゃ箱の中に入り込んでしまったようだ。

博物館は2階へ続く。
「農業と養蜂」部門では、様々な農具などを展示。

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ミツバチの巣作りの様子がライブで分かる。

1階から吹き抜けの展示になっている「交通」部門の外側、つまり吊られた飛行機やパラシュートの周りをぐるりと囲むように配置されているのは、レトロな外観に思わず目を引かれる昔の家電や工具。古いミシン、冷蔵庫、電話機、テレビ、蓄音機など、昔どこかの家庭でその役目を果たしていた家電たちは、身近で温かみを感じさせる。

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何だか昔懐かしい足踏みミシン。アンティークの趣があって、お洒落だ。

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ミシンに郷愁を誘われて後ろを振り向いたらこんな光景。ちょっとした世紀末状態。

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これこれ!昔のテレビ!チャンネルはつまんでガチャガチャ回すんだよね。

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パソコンのご先祖様。

この辺りまで見終わった時点で、3時10分前。そこに博物館のおじさんがやって来て、「坑道見学ツアーが始まるんだけど、見ない!?」と声を掛けてくれた。
実は入館時、「3時から見学ツアーがあるので、時間になったらまたここに来るといい」という事を教えてもらっていたのだった。だから、そろそろ入口に戻ろうかと思っていた矢先だったのだが、どうやらツアーが早めに始まる事になったらしい。わざわざ声を掛けに来てくれるなんて、親切な事である。こういう所にも、この博物館の見学者に対する心配りを見たような思いがした。

係のおじさんに案内され、ちょうどツアーの始まった1階の「鉱業、採掘技術と石油」部門へ。
学芸員の説明を聞いているのは、学校からの見学らしい30人ほどの子供達。小学6年生ぐらいだろうか?ツアーに合流した私は、一瞬彼らから大注目を浴びてしまったのだが、大人しく後ろの方に片付いている事に。
学芸員は、パネルや展示物を指し示しながら、子供達に問いかける形で説明を進めていく。私のヒアリング能力では聞き取り不能な滑らかな解説だったが、示される資料と所々拾える言葉から、おぼろげに意味の分かる箇所もあった。

ツアーは、地下の坑道(を再現したスペース)へと向かう。天井に「SRETNO!(幸運を!)」と大書きされた、狭くて暗い階段を下りて行くと…

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この写真はフラッシュ撮影しているが、実際はかなり暗い。地下独特の冷えた重い感じの空気と相まって、探検気分に。

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明り取り用の電線と換気用のダクトも再現されている。作業員のマネキンの姿も…

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この辺りが最奥部。トロッコを運転するための合図用のベルがあり、鳴らす回数によって運転方法(上へ、下へ、止まる、ゆっくり等)が決められていた。

ツアーが終わって地上階へ戻り、この部門を少し見学しているうちに3時半となって、次の見学ツアーが始まった。
隣の部門、「ニコラ・テスラの実験室」である。

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夏目漱石ではないですよ。

ニコラ・テスラ(1856〜1943)は、クロアチアのスミリャン村出身の電気技師(ルーツ的には、父母共にセルビア人。テスラは生涯、セルビア人としてのルーツと故郷クロアチアへの愛を大切にしていたと言われる)。今日世界中で利用されている交流電流による送電システムなど、現代の文明に大きな影響を与える数多くの発明で知られ、磁束密度の単位やテスラコイルにその名を残す発明家でもある。

この「実験室」にはテスラコイルを初め、数々の実験装置が置かれている。
ここでも見学の子供達に交じって、階段状の座席の端っこに座って見学。

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「Nikola Tesla」のネオンサインがキャバレーみたいな配色に。

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芸が細かい事に、順路を示すサインが電流のマークになっていた。

先程とは別の学芸員が登場。やはり見学者に問いかけながら実験のデモンストレーションを行っていく。ユーモアのある語り口で、テンポがいい。
いくつかの実験では、「やってみたい人!」と参加者を募り、指名された子供達が前に出て、指導を受けながら、皆に見えるように実験を行う。
この博物館は学校からの見学によく利用されているのだと思う。いかにもそんな感じがした。生徒達は、時に笑い声、時に歓声を上げながら積極的に見学をしていた。

40分ほどのコースがあっという間に終わり、閉館時間まであと1時間を切った。
2階に戻って残りの展示を見て行く。昔のカメラや映写機、ステレオなどの音響・映像装置から、日常使用されていた工具や秤など、様々な物が並ぶ。

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昔の医療器具コーナーその2、レントゲン装置。ゾクゾクするような非日常感。

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昔の歯科設備。見ているだけで頭の中にドリルの音が響き、歯の神経が疼いてくる。拷問椅子ではないのか。

「宇宙工学」部門には、アポロ計画で有名なサターンV型ロケットや人工衛星「スプートニク1号」、宇宙ステーション「スカイラブ」などのモデルがあり、いかにも「宇宙時代の幕開け!」といった60〜70年代の雰囲気が匂う。
尚、ここにはプラネタリウムがあって、博物館の入館料とは別料金で見学が可能。現時点の情報では、プラネタリウムの上映は16時から、上映時間は約40分間との事。

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1965年にオープンした、定員70名のプラネタリウム。今回は入りませんでした。

この博物館、学芸員初めスタッフの方の熱意みたいなものが伝わってきて、とても好感が持てる。
機械好きでも乗り物好きでもない自分が、こんなに夢中になって楽しめるとは思わなかった。自分再発見だ。

入館料は15kn(約230円)(プラネタリウム見学にはさらに15knが必要)。
興味のある方は、是非!人によっては、鼻血が出るほど興奮しますよ!

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