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11月13日(土) - - - - - - イェラチッチ広場を中心としたザグレブの新市街。そこからさらに南、サヴァ川を越えた所に、ザグレブの競馬場がある…という事を知ったのは割と最近の事だった。 私は競馬が好きだ。馬券を買った事は数えるほどしかないのだけど、とにかく馬を見るのが好きで、昔はよく競馬場にも行っていた。 しかしそれも、もう10年ぐらい前の話だ。もうずっと競馬場とはご無沙汰していて、今はもっぱらテレビ観戦。しかも、最近は大きいレースしか見ていないので、今現役の競走馬についてはあまりよく分からなくなってしまっている。 しかしとにかく、今でも馬を見るのは好きである。 それで、ザグレブに競馬場があると聞いた時、是非クロアチアの競馬というものを見てみたいと思ったのだった。競馬場に行って、レース体系やレース当日の進行、競馬場の様子やお客さんの雰囲気、どんな人達が来ているのか等、日本の競馬と比べてみたいと思った。 ところが、周りの人達に聞いたりインターネットで調べたりしてすぐに分かってきたのだが、残念ながらクロアチアでは、競馬が全くメジャーな存在ではないらしいのだ。「今まで注意したことがない」「全然知らない」「競馬場の脇を車で通っても、何かやっているのを見た事がない」など、さっぱり情報が入ってこないし、ザグレブ競馬場のWebサイトを見ても、レースプログラムが掲載されておらず、いつレースが行われているのか皆目分からない。 ただ、ザグレブ競馬場は競馬のみならず馬を使ったスポーツの総合的な施設で、馬術大会や乗馬教室も行われているという事が分かった(ポロは無いようだが)。 とりあえず、レースを見るのは無理でも、ここへ行けば馬を見る事はできそうだ。 当初の目的とは少々離れてしまったが、ひとまず「競馬場」を見るだけでも経験だ。そんなわけで、よく晴れた土曜日のこの日、トラムに乗ってサヴァ川の向こうの競馬場を目指してみたのだった。 「競馬場」というトラムの駅はなく、最寄駅もよく分からないので、地図とトラム路線図から見当を付けて降りてみた。降りた所は、競馬場の南に位置する通りである。地図を頼りにひたすら北へ歩いて行くと、どうやらそれらしい施設が見えてきた。 なるほど、競馬場のレースコースだ。写真左手にスタンドも見える。 競馬場に沿った通りがあり、フェンスを隔てた向こう側にこのコースが広がっているのだ。私が歩いてきた道の突き当りの位置に、フェンスに入口が設置されていて、「チケット売り場」と書かれた簡易的な建物(窓口)もあったのだが、この時は誰もおらず、入口も閉鎖されていた。レース開催時にだけ使われるのかも知れない。 レースは行われていないが、馬場内で馬に乗っている人達が遠目に確認できた。 南の入口は閉まっていたが、どこかに入れる場所があるんだろうと、競馬場の南側に沿った通りを、西の方向へ進んでみることに。 フェンス越しに中の様子を眺めながらしばらく歩いて行くと、道のすぐ脇、柵に囲まれたスペースに、2頭の馬が放牧されているのが見えてきた。本物の馬だ!確かに馬がいたぞ! 1頭は白いポニー。 もう1頭は鹿毛のサラブレッド(だと思うが、素人には品種の判別は難しい)。2頭並んで、仲良く草を食んでいた。 実物の馬を間近に見るのは久しぶりだったので、嬉しくなって写真を撮ったりじーっと眺めたりしながら、しばらくそこにいた。 アヤシイ気配を感じ取ったのか、馬がこちらにやって来て私を見た。「ど、どうも。日本から来ました!」 またしばらく歩みを進めて行くうちに、別の馬を発見! こちらは1頭で寂しいのか、向こうを見ながら、柵に沿って行ったり来たり…そして時々いなないていた。 この場所がちょうど、競馬場の南西端に当たる。道はぐるりと右にカーブして、今度は競馬場の敷地の西側に沿って歩いていく。フェンスの向こうには人の姿がたくさん見えており、そろそろ入口があってもよさそうな雰囲気なのだが…。 日当たりのいい通りの隅っこで、にこ毛に包まれた猫が日向ぼっこ&お昼寝中。 ほどなくして、ようやく入口を発見!トラムを降りてから、結構歩きましたー! 場内地図。東側がレースコース、西側には乗馬用施設やカフェなどがあるらしい。 晴天の土曜日とあってか、家族連れの姿も多い。 確かに、広々として緑の芝生が目に心地よく、ゆったりできそうな場所である。 ここは乗馬教室の馬たちの厩舎と思われる。 馬達は厩舎の外で、尻尾やたてがみをブラッシングしてもらったり、蹄鉄に付いた土やワラを落としてもらったりしていた。世話をする若者たちに身を任せ切っていて、気持ちよさそうに体をきれいにしてもらっている。 御されているとは言え、大きな馬体がすぐ近くをすれ違っていくのは、かなりの迫力である。 尚、馬は大変に繊細で敏感(とくに音と閃光に対して)な生き物であるため、フラッシュを使っての撮影は厳禁である。間違っても発光されないように、カメラはしっかりと「発光禁止」に固定しておいた。 犬の散歩っぽい姿勢だが、綱の先につながれた動物の大きさがあまりにも違う。 ポニーに乗る子供たち。係員に引かれて、競馬場の西側エリアを一周する。大人気で、常に6〜7人待ちの状態。 子供連れ、犬連れ…人々は自由に、のんびりとくつろいでいる。写真向かって右、スタンドの前方には … 立入自由な広大な芝生のエリアが。こんな所で自由に遊べるのは、子供にとって確かに魅力的だ。 奥の方、東側エリアのレースコース内を馬で走っている人達も遠くに見える。 尚、この辺り一帯は、動物っぽい匂いとかは全然しない。むしろ、ここに立ち込めていたのは、肉の焼ける、たまらなく魅力的な匂いだった。 匂いに誘われて歩いていってみると、ハンバーガーやソーセージを焼いている軽食屋があった。朝食を食べずに出てきて、ここまで結構歩いていたので、迷わずここで食事を取る事に。いや、このジューシーな肉の焼ける匂いと煙には逆らえない! ハンバーガー、どーん!かなりデカイ! 注文してからその場で肉を焼き、パンをあぶってくれる。ファーストフードとは言えないような本格的なグリル。目の前でジュウジュウいいながら焼き上がっていく肉。もう待ち切れないっス! こんな気持ちのいい景色を見ながら昼食です。ワイルドにかぶりつこう! このハンバーガーが想像以上の美味さだった。肉のプリプリした食感や、ちょっと甘味のあるタレの味が、つくねに似ている。すごくウマイ!パンもほどよくカリッと焼かれ、ちょうどいい噛みごたえで肉とマッチしている。「空腹」「できたて」という条件もあったにしろ、味もボリュームも申し分なく、非常に満足度の高い食事だった! 場内の散策を再開する。 手前の馬場では、乗馬の自由練習(?)が行われており、乗馬服姿の人達が、馬場内で自由に馬を走らせている。 ポニーにまたがった子供の姿も。子供とはいえ手綱捌きは大したもので、見事にトロット(速足)をこなしていた。 馬場の出入口近くにも厩舎がある。外につながれていた、綺麗な白馬。 厩舎があるので、もちろん飼料庫もある。おこぼれを狙って、たくさんのスズメ達が群れている。 この付近も、多くの馬達が行き来している。こんなに間近にいていいんだろうか?と思えるほどに、馬が近い。 騎乗しているのは子供だが、非常にしっかりとしている。馬を御しているという威厳と、馬との揺るぎないパートナーシップを感じさせる。堂に入ったものだ。 奥の方の馬場にも、たくさんの人馬の姿がある。 教官がついて、障害飛越の練習を行っているようだ。 この建物の前と馬場との間を、多くの人馬が行き来しているようだが…? 入口の扉に張り出された紙を見てみると、どうやら今日はここで、障害馬術の大会が行われている模様。奥の馬場で飛越の練習をしていた人達は、この大会の出場者だったようだ。 わずかに開かれた扉の隙間から、ちょっとだけ覗いてみた。 出番を待つ出場者。競技前だという事が馬にも分かるのか、ハミをしっかりと受けた口元に白い泡を溜めていた。 この建物の角をぐるりと回れば、競馬場内の西側エリアを一周したことになる。 馬に乗った人、馬を引いた人達が、途切れる事なく辺りを闊歩している。 かなりのご老体とお見受けした。しかしながら、ちらりと投げかけられた「何じゃ、若僧」とでも言いたげな視線に、思わず立ちすくんでしまった。 爽やかな秋の青空の下、ザグレブ競馬場には穏やかな時間が流れていた。 のんびりとした気分でくつろぐ事ができ、一方では久しぶりに馬を間近に見る事ができて、とても興奮した。 レースを見る事ができなかったのは確かに残念だけど、一応は「クロアチアの競馬場を見る」という経験を果たす事ができた。今回のところは、まあ、これでよしとしよう。 私と同じく馬好きの方に、馬の表情をまとめてプレゼントです。 クルッと振り向いた顔も… なが〜い正面顔も… 目元涼やかなお澄まし顔も… のんびり食事する顔も…どれも可愛くて、見飽きないですよね! 私個人としては十分に楽しませてもらったザグレブ競馬場だが、特別に「クロアチアならでは」という物が見られる場所でもないので、わざわざ貴重な時間を使って行くような観光スポットではない。 今後、もしクロアチアの競馬に関する情報を手に入れる事ができたら、また改めてご紹介させて頂きたいと思う。 また、競馬ではないが、クロアチアにも馬にまつわる独特の文化や伝統行事があり、観光客向けのアクティビティ(ホーストレッキングなど)が体験できる場所もある。 それらについては、また機会を改めてご紹介させて頂くつもりである。 帰りはサヴァ川を歩いて渡り、別のトラム駅から帰ってきました。 |
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2010年11月14日
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