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11月14日(日) - - - - - - 日曜日、先々週も訪れたブリタンスキ広場のアンティークマーケットに再び足を運んでみる事にした(もう先々週か。やっぱり2週間なんてあっという間だな!) せっかくだから、何か記念になる物が欲しい。大きい物や割れ物を持って帰るのは無理だから、いかにもアンティークっぽい小物で、そんなに高くない物…。何かないか。 値札が付けられている物はほとんどないので、売っている人に聞くしかないのだけど、私はこういう時に物怖じする性格である。「聞くだけ聞いて買わないのは申し訳ないんじゃないか」という気がして、声を掛けられない。 大抵こういう所では、値引き交渉がある事を前提で値段が付けられているらしいので、みんな普通に値切るものなのかも知れない。「まけて!」とか「2個買うから安くして!」とか。 私にはできない技術である。これは日本にいてもできない。関東人だから(?)。 そもそも、「値切ろう」という発想があまりない。書いてある値段を見て、「これはこの値段」と思って、その通りの金額を支払う事に何の疑問も感じない。だからいつも言い値で買ってしまう。チョロイ客である。 さて、この日もアンティークマーケットには多くの人が集まり、たくさんの品物が所狭しと並べられていた。 食器類と並んでテーブルに巨大なハエという挑戦的なデザイン(これ、何に使う道具?) あっ、三猿だ!どこで作られた物だろう? こういう、「買ってどうするんだ!」というような動物の像に、つい興味を引かれてしまう傾向がある。 こういうのとか。馬と鹿の組み合わせが、何かを暗示して私にメッセージを放っているように思えてならない。 クリスマス用の飾りも見受けられるようになってきた。 色々と、小さい物も売られてはいるのだが…。どれだ!?声なき声で私に呼びかけている品は、一体どれだ!?(左下のポケモンカードは絶対に違うと思う) ぬいぐるみも可愛いと思うのだ。お手製の人形だったりすると、そこにドラマがありそうなのだが…。 結局この日も、残念ながら、私を選んでうちの子になってくれるものを見つけ出す事はできなかった。 まあ、こういうのものも出会いである。こちらにいる間にまた足を運んで、のんびりと見てみようと思う。 そういうわけで、ちょうど昼になったことだし、今日は旧市街のレストランで食事をしようと思う。 トカルチッチ通り(トカルチチェヴァ)を上って行った所にある、「Ivica i Marica/イヴィツァ・イ・マリツァ」という店。Ivicaは男性名、Maricaは女性名で、「Ivica & Marica」という意味だ。イヴィツァとマリツァというのは、物語やジョークの登場人物名としてもよく使われる、クロアチアの典型的な名前の一つである。 この店では、クロアチア、特にザグレブ周辺地域の伝統料理が食べられる。しかも、オーガニックな素材を使ったヘルシー志向のレストランとして地元の人にも評価が高いようだ。 お店の内装も、古民家風の落ち着いた雰囲気の中にも可愛さとお洒落さがあって、非常にムードがある。 前菜のパンもお洒落。蒸したチキン(たぶん)とニンジンなどの野菜を和えたトッピングに、素材を活かした味付けを感じる。 今日ここで食べてみたかったのは、「七面鳥のパスタ添え」。代表的なクロアチア料理の一つだ。 ずっと食べてみたかった料理。今回初挑戦! 七面鳥のローストに添えられているのは、ムリンツィというパスタの一種。練った小麦粉を薄く伸ばして焼いたものを、お湯で戻して使う。七面鳥や鶏、アヒル、ガチョウなどのローストに添えられる事が多い。ムリンツィ自体にも塩が練りこまれているが、七面鳥などの鳥肉をローストした際に出る焼き汁と和えられているので、これだけ食べてもすごく旨味があって、美味しいのだ。 七面鳥自体も、「脂が少なすぎてパサパサしている」なんて事はまるでなく、ほどよくジューシーにローストされていて最高である。決して強い味付けではないのに、すごく旨味があって美味しい。事前の期待値がかなり高かったのだが、それを越える満足度だった! この時、一緒に頂いていたのが、「マラスキーノ」というサクランボのリキュール。これも非常に有名だが飲んだ経験がなかったので、今回試してみることにしたのだった。メニューには「0.03リットル」って書いてある。0.03リットルって…ええと、1デシリットルのさらに10分の3?…だよね。随分少ないね? その「少ない理由」をよく考えるべきだったのである。 一見、空のグラスのようにも見えるが…。これで、出てきたままの状態。グラスの底に、わずかに注がれた透明なリキュール…。 「ロックにしますか?」と聞かれたのだけど、せっかくなのでじっくり味わってみたいと思い、ストレートで頼んでしまった。 そしたら、かなり強かったのである。甘味のある独特の風味が、余計に強く感じさせるのかもしれない。文字通り舐めるように飲んでちょうどよかった。この量でちょうどいいワケだ。 しかし、確かに美味かった。次の機会には、氷を入れてもらってロックにも挑戦してみたいと思う。ああ〜、昼間っから飲んでしまった。でも、全然酔った感じはしないけれど。 青果市場を抜けて帰る事にした。日曜日の昼過ぎなので、もう大体が店じまいしてしまっている。 市場の脇の道をイェラチッチ広場の方へ下りてくる途中に、いくつかの土産物屋がある。今日は日曜日なのでやっていないだろうと思っていたのだが、意外にもそれらの店は開いていた。 ちょっと寄って絵葉書でも買っていこうかと、3軒ほどの店を回ってみた。 これは「ヤスリツェ」と呼ばれるクリスマスの飾り物。馬小屋でのキリスト生誕の様子を再現したもので、このような家庭用の置物から、巨大なジオラマのような物まである。 いかにもクリスマスらしい、天使やサンタや雪だるまの飾りが並ぶ店内には、温かい雰囲気が漂う。 クロアチアはカトリックの国。人々にとって、クリスマスは大切な行事である。主イエスや聖母マリアへの信仰が、ここでは生きているのだ。 土産物屋めぐりは楽しい。 最後に立ち寄ったのは、イェラチッチ広場から聖母被昇天大聖堂へ続く道にある店。土産物が並ぶ店の奥に、ナイーヴアートのギャラリーを備えた店である。 このお店です。広場から上っていってすぐの場所、左手にある。 クロアチアのナイーヴアートというのは、素朴画とも言われる独特の絵画である。元々は、農民たちの冬場(農閑期)の手仕事として始められたもので、専門的な絵画の知識や技法を排した素朴なタッチに、温かで力強い魅力がある。ガラスの裏側から絵具を塗って描いていくのが大きな特徴だ。 ナイーヴアートの一例。このお店のギャラリーには多くの作品が展示されており、もちろん購入することもできる。 作品の題材としては、冬場の情景や… 農村の四季折々の暮らしなどを描いた物が多い。 力強いもの、繊細なもの…。描き手によって、タッチや色使いにも様々な作風があるが、どれも見ているとホッと温かな気持ちにさせられる。 実はここで、面白い出会いがあった。 このギャラリーで、お客さんに説明をする仕事をされていた若い女性がいたのだが、何と日本語が分かる方だったのだ。分かるというか、ザグレブ大学で正式に日本語を学ばれた方!2年前に卒業されたそうだ。おおおぉー!すごい!! それで、「日本語を勉強しているクロアチア人」と「クロアチア語を勉強している日本人」の二人はすっかり話が盛り上がってしまい、自己紹介とか将来の夢とか、1時間ぐらいそこで(勿論、お仕事の邪魔にならないように…だけど)喋りまくっていたのだった(あんまり盛り上がり過ぎたので、写真撮らせて頂くの忘れました)。 カルメラさんという方なのだけど、彼女、まだ日本に行った事はないのだそうだ。でも、来年行きたいと考えているのだとか。とても楽しみだと言っていた。和紙にとても興味があって、将来は、何かそれに関わる仕事ができたら…という夢があると教えてくれた。 ちなみにこの時の会話は、クロアチア語と日本語のチャンポンで行われた。 カルメラさんの日本語は、勿論、日本に何年も住んでいた人(社長とか)と比べたら、そりゃあレベルの差はあるけれど、でもでも、普通に意思疎通する分には支障のないレベルで、敬語も正しい、きれいな日本語だった。まだ日本に行ったことがないのに、すごいよなぁ〜!! カルメラさんは、「ザグレブで何か困った事があったら、いつでも連絡下さい」と言って(あの、列車で出会ったおじさんのように!)、連絡先を書いた名刺を私にくれた。勿論私も自分の名刺を渡して、「日本語や日本の事で何か私が力になれる事があれば、いつでも自由に連絡して下さい。何でも聞いて下さい」と彼女に言った(大きく出たね!)。 これまた、とてもいい出会いに恵まれた。ザグレブ大学に日本語や日本文化の講座がある事は知っていたけど、そこで学んだ人と知り合った事はなかったのだ。もっと色々な事を聞いてみたいと思った。 カルメラさんの方もそう思って下さったのか、どちらからともなく「今度また、コーヒーでも飲みながら話しましょう」という、非常にクロアチア的な話の流れになったのだった。で、お互いの携帯電話に番号を登録して、今日の所は帰ってきた。 面白いなー。思い付きでフラッと立ち寄った店で、こんな出会いがあるなんて! お互いに勉強中の身だと、会話中に言葉に詰まっても何となく気が楽なので、また会って、色々な話ができたらいいなと思う。 人との出会いや付き合いを重く感じることもあれば、こんな風に楽しく感じたり、「知り合いの存在って、やっぱり心強いなー」と思うこともある。我ながら、よく分からない人間だ。こんなんでいいのだろうか? 土産物屋で呼ばれた気がして思わず買ってしまったロバのぬいぐるみ、42kn。かけがえのない出会い、プライスレス。 |
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2010年11月15日
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