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11月29日(月) - - - - - - 遅れているクライアントからのデータ、まだ来ない…。状況を知らせるメールも来ていない。 本来なら明日までに作業を完成させて、Webサイト制作会社にデータを送る予定だったのに(そしてその後はほとんど自由時間になるはずだったのに…)。 少々予定が狂いそうだ。仕方ないので、データを待ちながら、さらに自分のアイディアで追加したいページを考えてテキストを書いたり、そのための調べ物をしたりする事に。 朝からパソコンに向かって仕事をしていたが、9時半頃にふと窓の外を見れば、きれいな青空が!ああー、空が青いと嬉しい!晴れの日は本当に貴重なのだ。仕事はまだ終わっていないし、データの到着も気になるが、せっかくなので、ちょっとだけ街へ出掛けてみることにしよう。こんな日には外に出て気分をリフレッシュさせてこそ、仕事もはかどるってもんだ(やっぱり日本でのペースと全然違う。こっちにいる時の方が、どう考えても活動的…というか健全である。野菜は不足気味かも知れないが)。 外に出た。これがアパートメントホテルのあるビサチュ通り(ビサチュカ)。通りの名前は、モンテネグロの地名「Bisač」に由来しているのだろうか? 今さらのご紹介で気がひけるが、これがホテルの部屋が入っている建物(真ん中の白いの)。一般のアパートの部屋に、滞在型ホテルとしての設備が整っているわけだ。 空気は冷たいけど、歩いていると気持ちいい。いつものように、街の中心、イェラチッチ広場までやって来た。 広場にある「マンドゥシェヴァツの泉」がクリスマス仕様になっていた! ちなみに、イェラチッチ総督像はいつもと変わらず、今日も凛々しいお姿だった。某チキン店に立ってるおじさんみたいに、この時季サンタの服を着たりはしていない。 広場から階段を上って、青果市場をブラブラしてみる。普段の店に加えて、クリスマスの飾りや大きなロウソクを売っている店も目に付く。 私の場合、日本でこういう街の景色を見ると「クリスマス→年の瀬」という一連のイメージが思い浮かぶが、今ここでは「ああ、クリスマスだなぁ」とは感じているものの、イコール「そろそろ年末だなぁ」とは不思議と意識しないのだ。もしかすると、帰国を拒絶する心が時間の経過を止めたい方向に作用して、無意識に先の事を考えまいとしているからかも知れない。 市場には食べ物だけでなく、日用品やお土産を売る店も出ている。雑貨や民芸品、刺繍にレース…そのような品が並んだ一画を眺めながら歩いていると、突然「あら!こんにちは!」と声を掛けられた。んっ?この笑顔の素敵な黒髪の女性は…ああっ!訪問したクライアントの一つ、「エスノ・スタイル」というお店の娘さんで、前にチョコレートくれたお姉さん、ディアナさんだ!わー、覚えていてくれたんだ!思わずつられて笑顔になって握手し、挨拶をした。 「元気にしてる?ザグレブは楽しい?いつまでこっちにいるの?」などと聞いてくれて、少し話をした。 そうそう、「写真送ってくれてありがとう!返信メールがなぜか上手く送れなくて…ごめんなさいね。でもちゃんと届いたから。嬉しかった!」との事。Webページに載せるスタッフ写真ということで彼女の写真を撮らせてもらい、その時に「撮った写真をメールで送ってくれる?」と頼まれ、教えてもらったアドレス宛に送ってあったのだった。ちゃんと送れたかどうか少し気になっていたんだけど、よかったよかった! 知らなかったのだが、彼女達のお店「エスノ・スタイル」は、以前訪問した店舗だけでなく、この市場にも店を出しているとの事。「ほら、ママよ」とディアナさんが指す方には、初回の訪問時にお会いした、お店の奥さんもいらっしゃった。「まーあ!元気?また会えて嬉しいわ!」とやっぱり笑顔で握手してくれた。 12月16日までこちらに滞在していることを伝え、「日本へのお土産を買いたいので、またお店に伺います」と私が言うと、「是非来てちょうだい。ここでもいいし、お店の方でもいいからね。あなたのためだったら、20%でも30%でもまけてあげるわよ!」なんて言って下さった。あはは、どうしよう。これはもう、民族衣装一揃い、買っていかないとダメかなぁ(笑) とにかく、ありがたい気持ちでお礼を言って、必ずまた来る事を約束した。 彼女達と別れ、市場を後にして街に下りてきた。 まだお腹は空かないんだけど、ちょっと休憩する事にした。広場のソーセージも非常に気になるが、今日はせっかく晴れて少し暖かいので、スイーツ・ショップ「Vincek/ヴィンツェク」でアイスクリームを食べることにする(ちなみに、この日の最高気温は8度。なんか感覚がおかしくなってます)。 1個だけのつもりが、つい口をついて2つ目のアイスも注文してしまっていた。 今日はコーンで。下のアイスは「ダーク・チョコレート」。物凄く濃い色をしている。見た目通り、チョコレートの味が非常に濃厚だ。「一切の妥協を排したチョコレート」と言ってもいい。チョコの甘味と苦味が絶妙のバランスで、「ちょっとお酒入ってる?」と感じるほどの芳醇さがある。かと言って、しつこくまったりする感じではなく、ちょうどいいシャリシャリ感があり、ジェラートのような口当たりで食べやすいのだ。うはは、美味いー♪ そして上の方、見ているうちについ口が滑って(?)注文してしまったのが、店名と同じヴィンツェクという名のアイス。チョコとバニラのマーブルアイスにチョコシロップがかかって、ナッツが入っている。これ、本当にすっごく美味い!!是非皆さんにオススメしたい。いや〜、ウッカリ頼んでよかったわー。前回と同じく、アイスの注文カウンターのすぐそばの立食スペースで立ち食いしてたんだけど、アイスを買う人の多くがこのヴィンツェクを注文しているのが聞こえた。人気があるらしい。手作り感のある深みのある味なんだけど、決して甘過ぎない。滑らかなミルクチョコの味だけど、ミルクっぽさが濃厚という事ではない(ミルクが苦手な私にとっては、この点重要)。チョコとナッツがしっかり仕事をしていて、まろやかさの中にもチョコのビターな味とナッツの香ばしさ(プラス食感)がしっかり生きている。ヴィンツェクに来たら、このアイスを是非食べてみて頂きたい。たとえそれが冬であったとしてもだ(でもケーキも美味しいので、ケーキでもいいです)。 イリツァ通りを渡って、さらに周辺をブラつく。 別名「花の広場」とも呼ばれる(中世からこの場所に花売り屋台が多かったため)ペタル・プレラドヴィッチ広場に来た。フラリと入った本屋は、意外に奥行きがあって、文房具屋と雑貨屋も兼ねている店だった。 クリスマスの飾りがいっぱい。人形、置物、クリスマスカード、クリスマス用の紙ナプキン…宗教的な意匠のものからファンシーなものまで様々だ。 これはクリスマスと関係無い、恐竜や動物やファンタジー系キャラクターのフィギュア。こういうのにヨワイのだ(昔買い集めたのが家にいっぱいある)。見ていたら物欲が再燃しそうになった。 ここで「リツィタル・ハート(Licitarsko srce)」というザグレブ定番の飾り物を購入。今のシーズンならではの雪だるま型だ。 リツィタル・ハート自体は、(いかにもクリスマスっぽい配色ではあるが)クリスマス用の飾りというわけではない。クッキー生地を焼いて蜜蝋などで固め、綺麗に装飾した飾り物だ。元はハート形の物に小さな鏡を付けて(私の心には常に貴方が写っていますよ、というメッセージを込めて)愛の告白として渡されていたようだ。今では親しい人に贈る風習となっており、お土産としても人気がある。形もハートの他、花、鳥、蝶、キノコなど色々な物があり、イースターの頃にはイースターエッグのような装飾の物、クリスマスが近い今頃は、クリスマスツリー、ベル、ブーツ、天使などの形の物も買う事ができる。 尚、クッキー生地でできているとは言え、今売られている物は食べる事はできないので、かじらないで頂きたい(昔のは実際に食べられたそうだが)。それと、材質上長期間の保存が難しいようで、特に引き出しや缶の中などに入れておくと、いつの間にか割れたりボロボロに崩れたりしてしまう(数年間は大丈夫であるが)。どうしたらできるだけ長持ちさせられるだろうか? 広場からイリツァ通りの方向を望むとこんな感じ。 オープンテラスには人が溢れている。晴れてるから。こんな日に青空を求めて表に出てくるザグレブの人達の気持ちが、今なら私にもよく分かる。 頭上のハートは、クリスマスシーズンに入って設置されたイルミネーション。ザグレブは至る所にハートがいっぱいなのだ。尚、左のメリーゴーラウンドはクリスマスとは関係無く、普段からここにある物。 この写真を撮っている時、通りすがりのおじさんが私に声を掛けてきた。これがまた、楽しいおじさん(「おっちゃん」って感じかな)だったのだ。 このおっちゃんです。 向こうから歩いてきたおっちゃんに「よお、あんたは中国人かい?」と訊かれたので「いえ、日本人です」と答えたところ「そりゃあいいや!日本人は中国人よりいいよ、あんた!」と、おっちゃんは急にフレンドリーさ全開の笑顔になった。「サムライ!」とか「嬉しいよ、日本の兄弟!」とか言いながら、握手とハグで挨拶してくるおっちゃん。真っ昼間の広場の真ん中で、楽し過ぎるテンションの二人。 「名前は何ていうんだい?俺はヨシップ、愛称はヨーゾだよ」とおっちゃん、いや、ヨーゾさん。 「ドイツ語ではヨーゼフになるんだ。ヨーゼフ、ジョセフ、ヨシップ、みんな同じ意味なんだよ」と教えてくれた。 クロアチア人の名前というのは、あまり種類が多くない。最近では新しい響きの名前(外国風の)の人もいるけど、多くは古くからの名前、偉人や聖人、あるいは名詞や形容詞由来のものである。だから、どうしても同じ名前の人が多くなる。そこで、多くの人は本名から派生したニックネームを持っているのだ。ヨシップさんの「ヨーゾ」というのもそれである(ちなみに、イェラチッチ総督の名前もヨシップだし、ユーゴスラヴィア建国の父チトーの本名もヨシップ・ブローズである)。 「私はHideっていいます」と答えると、「Hide!そうか、Hide!」「ヨーゾ!」とまた抱き合い、はたから見たら生き別れの身内(どう見ても人種違うが)の再会みたいな事になってきた。 「写真、撮らせてもらってもいいですか?」と聞いたら「撮ろう!誰かに頼んで、一緒に撮ってもらおう」と言って、ヨーゾさんは通りかかった若い女性に「お姫様!(Princeze!)」と呼び掛けていた。あはは!「お嬢さん」って呼び掛けはよく聞くけど、こういう状況で「お姫様!」っていうのは初めて聞いた。調子がいいなあ。 そのお姉さんは快く私達の写真を撮ってくれて、私はお礼を言った。 そしてヨーゾさんと私は、もう一度お互いの名前を呼び合い、「じゃあね!」とゲンコツタッチして、親指を立て、通りの南と北へと別れたのだった。ホント面白い。ああいう人は憎めないよなぁ〜。 そのまま歩いて部屋に帰る事に。帰り道、パンを買って、2時頃に帰宿。あとはひたすら仕事した。 夜はシリアルをザクザク食べて、それで満足してしまった。あー、また野菜が…。 クライアントからのデータは結局届かず、夜はメール書いたりしてこの日は終了。明日データが来なかったらアウトだ。私は締め切り破りの罪人だ…
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2010年11月30日
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