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ことわざや故事成語が好きだ。 日常で経験する出来事、状況、心理などが簡潔鋭利に言い表されていて、「こういう事って、あるよなぁ」とか「なるほど、真理だな」と思わされ、妙に納得させられる。短くリズムの良い言葉で、スバリと人の急所や人生の真理を衝いているのがいい。まさに寸鉄人を刺すという感じ。先人の知恵とも言える。だからこそ長い年月を経て、今に伝わっているのだろう。 世界中の国にはそれぞれの文化があり、人々の暮らしの中から生まれてきたさまざまなことわざがある。 その国独特の文化や価値観を表したものもあれば、表現やたとえは少々違っていても、日本のことわざと同じようなことを指摘しているものもあり、どちらも興味深い。 そこで、今回は私が知っているクロアチアのことわざを、日本のことわざとの比較を交えながらいくつか紹介してみたい。読んでいくと、クロアチアの人々の人生や人間関係に対する視点のようなものが、何となく垣間見えてくるのではないかと思う。尚、ここで言う「クロアチアのことわざ」とは「クロアチアで言われていることわざ」のことなので、クロアチア発祥のものだけでなく、他のスラヴ地域やラテン語起源のものも含まれています。たぶん。 * * * * * * Tko pod drugim jamu kopa, u nju sam pada. (他人の足元に穴を掘る者は、自分がそこに落ちる) 解説:「人を呪わば穴二つ」に相当。気付いていない人が多いようで、最近そういう人が増えてきたみたいだ。 Tko rano rani, dvije sreće grabi. (早く起きる人は2つの幸せをつかむ) 解説:「早起きは三文の得」に相当。私自身は早起きにも幸せにも縁のない暮らしをしています。 Pravi ražanj, a zec u šumi. (ウサギはまだ森の中なのに焼串の用意をする) 解説:「まだ捕まえてもいないウサギを焼こうとするな」ということ。「取らぬ狸の皮算用」に相当。どこの国にも現実を見ずに夢を見てしまう人はいるようだ。 Tko se mača laća, taj od mača pogiba. (剣をとる者は剣によって斃れる) 解説:「因果応報」に近い。私が斃れたら、一握の遺灰をアドリア海に撒いて下さい(誰に言っているのか)。 Vuk dlaku mijenja, ali ćud ne. (狼の毛は生え変わっても性質は変わらない) 解説:「三つ子の魂百まで」に相当。性格は変わらないし、直らない。直せないのが「性格」というものです。 Jednim udarcem ubiti dvije muhe. (一撃で二匹のハエを殺す) 解説:「一石二鳥」「一挙両得」に相当。楽しみながらクロアチアが分かる、一石二鳥のブログを目指したいと思います。 Svaka ptica svome jatu leti. (どの鳥も自分の群れに向かって飛ぶ) 解説:「類は友を呼ぶ」に相当。友人関係もそうだが、なぜか優しい人は旅先でも人の親切に触れることが多いようだ。その逆もまた然り。周りの人は自分を映す鏡だ。 Čist račun, duga ljubav. (会計がきれいなら愛情は長く続く) 解説:「借金は他人の始まり」「愛情や友情を失いたくないなら金の貸し借りはするな」ということ。お金にだらしないのは、国際的にいけません。 I vuk sit i ovca cijela. (狼も満腹、羊たちも無傷というわけにはいかない) 解説:「あちらを立てればこちらが立たぬ」に相当。八方丸く収めるのは難しい。中間管理職の皆様、お疲れ様です。 Darovanomu se konju zubi ne gledaju. (もらった馬の歯は調べないもの) 解説:馬の歯を調べると馬の年齢が分かることから、「もらい物はありがたく頂戴して、粗探しをするな」という意味。「頂く物は夏でも小袖」に相当。 Kruška ne pada daleko od stabra. (梨は梨の木から遠くへは落ちない) 解説:「蛙の子は蛙」に相当。鳶は鷹を生まないようだ。まあいいじゃないか、それだって。 Riba s glave smrdi. (魚は頭から腐る) 解説:「組織は上層部から腐敗していく」という意味。そういう組織、日本でも飽きるほど見てきたな…。 Za roge vezeju se voli, za jezike ljudi. (牛は角で繋がれ、人は舌で繋がれる) 解説:「口は禍のもと」に相当。舌が禍して繋がれたり引きずり下ろされたりした方々もたくさんいましたなぁ…。 Od noža rana zaraste, a od jezika nikad. (ナイフで斬られた傷は癒えるが、舌で斬られた傷は決して癒えない) 解説:「刃の傷は癒すべきも言葉の疵は癒すべからず」に相当。言葉によって受けた心の疵は体の傷よりも癒し難い。しかし言葉の刃物をむやみに振り回す人も、最近多いような…。 Mi o vuku, a vuk na vrata. (狼の話をすると狼が戸口に現れる) 解説:「噂をすれば影がさす」に相当。ことわざの世界では、狼は全般的に悪役だ。 Daleko od očiju, daleko od srca. (目から離れた者は心からも離れる) 解説:「去るものは日々に疎し」に相当。逆に言えば、心の絆は距離や時間を超越しますね。 Svatko je kovač svoje sreće. (人は皆自分の幸福の鍛冶屋) 解説:「幸せは自分の手で作るもの」。私自身は鋳潰した感があります。今や混沌です。 Bolje išta nego ništa. (無いよりはまし) 解説:どんなに粗末な食事、ボロい家、チンケな命でも、「無いよりはマシ」。当たり前のことなんてない。感謝の気持ちは忘れずにいたいです。 Male ptice mala gnijezda viju. (小さい鳥は小さい巣を作る) 解説:「蟹は甲羅に似せて穴を掘る」に相当。「人は分相応の望みを持ち、行いをする」の意味。 * * * * * * というわけで、今日のところはこれぐらいが私の分相応ですので、これにて今回の記事はおしまいとさせて頂きます。
まだまだ勉強が足りないな…努力しよう。先は長いが。「Putovanje od tisuću milja počinje prvim korakom!(千里の道も一歩から!)」 |
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2010年08月29日
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