明日は明日のクロアチア

「買っても買ってもどこかに行ってなくなってしまう物、な〜んだ?」「リップクリーム」(私の場合)

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現在日本に、あるいは世界にどれぐらい存在するのか寡聞にして知らないが、「姉妹都市」というものがある。少々異なった表現で「友好都市」とか「パートナー・シティ」などというケースもあるが、要するに市民同士の文化交流や親善を目的として結び付いた2つの都市のことをそんな風に呼ぶわけである。

どういう理由で姉妹都市関係が結ばれるのか、そのきっかけや都市の選定理由はさまざまである。例えば、「何らかの交流をきっかけとして」、「両市にまつわるエピソードや史実にちなんで」、「両市の特徴や文化、産業などが似ている」、「名前が同じ(または似ている)」といったことから話が始まり、相互の交流や調整、協議などの手順を経た上でめでたく話がまとまれば、最終的に首長同士の調印へと至るわけである。

現在、クロアチアと日本の間にも3組の姉妹都市が存在している。提携年月日が古い順に紹介していくと以下のようになる。

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今日ご紹介しますのは、こちらの3市です。

* * * * * *

◆「リエカ市」と「神奈川県川崎市」(1977年6月23日提携)

【提携の経緯】
1976年4月、当時の川崎市長がイタリアのミラノ市で開催された世界大都市市長会議に出席した際、ユーゴスラヴィアの常設市町村会議を訪問。姉妹都市提携について意見交換を行った結果、リエカ市を紹介された。その後、提案は両市の市議会において満場一致で可決され、リエカ市は川崎市にとって初めての姉妹都市となった。
【両市の共通点】
ともに大きな貿易港を有する港湾都市であり、工業も盛んである。

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「川」を意味するリエカ市は、ザグレブ、スプリトに次ぐクロアチア第3の都市(人口は約15万人)にして最大の貿易港を有する港町。アドリア海を運航するフェリーの会社「ヤドロリニヤ」の本社もここにある。アドリア海に面する町でありながらその雰囲気が内陸ヨーロッパ風なのは、中世にヴェネツィアではなくオーストリア・ハンガリー帝国(ハプスブルク家)の支配下にあったため。華やかなカーニヴァルでも有名な町である。

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Photograph: Roberta F.
川崎市からリエカ市に贈られた石灯籠。リエカ市内には他にも、川崎市から贈られた像と噴水がある。

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◆「ザグレブ市」と「京都府京都市」(1981年10月22日提携)

【提携の経緯】
1966年より、代々の駐日ユーゴスラヴィア大使が京都とザグレブの姉妹都市提携について提案。人や文化の交流を中心に友好が深められてきた。1975年、両市が友好協議議定書に署名。 1981年に京都市長がザグレブを訪問し、姉妹都市提携が実現した。
【両市の共通点】
どちらも古都であり、市の中心部が碁盤の目状の通りによって区切られた様子が似ている。

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ザグレブ中心部の地図。通りがほぼ垂直に交わっているので分かりやすい。日本大使館の住所は…「ボシュコヴィチェヴァ=ペトリニスカ 西入ル」だ!(嘘ですよ)

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画像元:http://www.photocroatia.com/
首都ザグレブには約80万人(人口の約18%)の人々が暮らす。町は北の丘陵地帯メドヴェトニツァから南のサヴァ川にかけて広がる。中世の雰囲気を色濃く残す丘の上の旧市街(上の町)は、カプトル(宗教地区)とグラデツ(商工業地区)という2つのエリアから成り、丘の下から鉄道の中央駅までが新市街(下町)にあたる。南部のサヴァ川一帯は「新ザグレブ」と呼ばれる地域で、第二次世界大戦後に開けた新興地。劇場や数多くの博物館・美術館を有するこの都市は、歴史と活気を併せ持つクロアチアの文化の中心地だ。

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◆「プーラ市」と「愛知県碧南市」(2007年4月5日提携)

【提携の経緯】
2005年の愛知万博の際の一市町村一国フレンドシップ事業において、碧南市の相手国であったクロアチア共和国から姉妹都市提携の要請があったことがきっかけ。プーラ市を含む3市が候補として挙がっていたが、碧南市との共通点もあり、姉妹都市提携に対して最も積極的であったプーラ市に決定された。
【両市の共通点】
同じく海に面した都市であり、市の面積や人口規模も似ている(プーラ市は面積51.65km²、人口58,594人。碧南市は面積35.86Km²、人口73,288人)。

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画像元:クロアチア政府観光局
イストラ半島の南端に位置するプーラの町のシンボルは、1世紀に造られた円形競技場。保存状態が良く、今も野外コンサートやオペラの会場として使われている。町にはこの他にもローマ時代の遺跡が数多く残されている。近郊には美しいビーチが点在し、また、周辺の海域は多くの沈船が眠る興味深いダイビングスポットとしても知られている。

* * * * * *

姉妹都市関係にある市では、それぞれ自治体同士の、時に民間レベルのさまざまな交流が行われているのだが、特に興味のある人を除けば、一般の人は自分の住んでいる市の姉妹都市関係も知らないことが多いかも知れない。一般市民どころか、川崎市の職員(国際交流とは全く別の部署の)である私の高校時代の同級生に「川崎とクロアチアのリエカって町は姉妹都市なんだが知っているか?」と尋ねてみたところ、「クロアチアってどの大陸にあるんだっけ?」とのお答えを頂いたほどである。かく言う私も、自分の住んでいる市の姉妹都市について、そういえば全然知識がないなぁと思ってこの機会に調べてみたところ、姉妹都市自体がないという事が判明した。なぜか、ちょっと悔しい気分である。
異文化間の交流は必ずしも簡単なものではないが、まずは興味を持つことから全てが始まるのではないかと思う。そして、異なる文化に触れることによって自分たちの文化や歴史を見直したり新たな価値を発見したりしていくことも、とても意味のある事だと私は思う。
姉妹都市関係をきっかけとして市民同士がこのような交流の機会を持てるのであれば、このようなプログラムは教育としても非常に有意義なものなのではないだろうか。このシステム、もっとうまく活用できる余地があるのではないかと感じられた。あと、うちの市に似たクロアチアの都市を探してみたいと思った。

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