国際刑事裁判所(ICC)と日本

人間の安全保障の発展に貢献する日本と世界の道筋と行く末を見つめます。

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国際刑事裁判所(ICC)設立条約採択9周年を祝う

本年7月17日に、国際刑事裁判所(ICC)は、設立条約採択から9周年を迎える。100年の間に2度も戦争の惨禍を経験した人類社会にとって、戦争の廃絶は、奴隷制の廃止ともに避けては通れない歴史的な課題である。1928年の不戦条約と並んで、平和に対する罪、人道に対する罪、戦争犯罪を行った戦争犯罪人を処罰したニュルンベルク裁判および東京裁判は、この歴史的な課題を果たす重要な一歩であった。さらに1998年にローマで採択されたICC設立条約は、この歴史的な課題を果たすべき決定的な一歩を築くものであり、これによって、ジェノサイド、人道に対する罪、戦争犯罪などの重大な国際犯罪を行った個人は、もはや不処罰の文化(Culture of Impunity)に身を委ねることは許されなくなった。

ICC条約が採択された日は、これまでも「国際司法の日」(World Day of International Justice)として記念日とされてきたが、今年はとりわけ重要な日となった。それは、この日に日本が105番目の締約国として、ICCの家族に加わるからである。日本は、 世界で三番目の軍事拠出を誇りながらも、戦争の放棄および戦力の不 保持を宣言した憲法をもち、力強い経済と優美な文化を通じて、世界に貢献してきた。これからはさらに、ICCの一員として、公正と正義を基調とする国際司法を発展させるため、多大な貢献を果たすことが期待される。その決意の一端は、 7.2 億円に上る分担金の支払いとともに、今年の締約国会議において選出される裁判官の補選に候補者を推薦し、人的な貢献をも惜しまない態度を表明している。

われわれは、重大な国際犯罪について、不処罰の文化に代えて、責任の文化(Culture of Responsibility )を創造するために、日本が先頭に立ち、いまだ十分には貢献していないアジアの諸国に働きかけて、ICC規程の世界的な普及・批准を達成することに尽力することを切に期待する。日本はこれまでも、核兵器の廃絶に向けて絶えず世界を説得してきた実績を持つ。しかし、唯一の被爆国である我が国は、さらに平和と人権の側面からも、人類社会に貢献する重要な役割を果たすべきである。

2007年7月17日
ICC問題日本ネットワーク
共同代表 植木光教(世界連邦推進日本協議会会長)
新倉 修(日本国際法律家協会会長)

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