国際刑事裁判所(ICC)と日本

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トルコ政府が国際刑事裁判所への加盟の無期延期を決定

(アンカラ 5日)トルコのWEBニュース紙「TODAY'S ZAMAN」が伝えたところによると、トルコ政府首脳は先週行われた閣僚級会合で、テロ対策を妨げる恐れがあるとして国際刑事裁判所(ICC)への批准を無期延期することを決定したそうです。

トルコはEU(欧州連合)加盟の条件として長年、人権状況の改善などを迫られていました。ICCへの加盟は明確な条件ではなかったのですが、EU側は「加盟することが望ましい」とトルコ政府に対し圧力をかけており、昨年の10月加盟を期待していました。これに対し、現政権のエルドアン首相は2004年に加盟を目指す意向を示しそのための準備を進め、そのための憲法改正も既に行われています。今回の表明はそうした準備が進められているさなかに行われたものです。

先週行われた閣僚級会合では、エルドアン首相をはじめとし、外相および法相が出席しました。会合で閣僚らは、PKK(クルド労働党)の非合法武装組織に対するテロ対策活動に携わる上級指揮官らがICCに訴追される恐れがあるとして、批准反対派の官僚から報告を受けました。PKKを支持する一部の勢力がすでに告訴の準備を進めているというのが、この反ICC派の官僚の言い分でした。

エルドアン政権は既に批准法案の起草を始めており、外務省が作成した法案を閣僚級会合で確認していました。しかし、政府内では批准することへの反発のほうが強く、推進派の外務省は孤立していました。エルドアン首相は、外務省と法務省の専門家によるチームを創設しICC批准の可否を検討しましたが、その結果として批准を一定期間延期すべきだという結論が出されたのでした。

イラク北部のクルディスタン自治区と国境を接するトルコ
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/turkey/image/map.gif
(出典:外務省)

トルコはNATO加盟国でもあり、イスラム圏の中では西欧と緊密な安全保障政策をとる特殊な立場にある国です。EUはその拡大化に伴い、安全保障上の重要なパートナーであるトルコの加盟を視野に入れ、トルコ政府と交渉を進めてきました。しかしEU全体で実施されている人権政策とトルコ政府のそれとの基準がかみ合わず、EUは長年トルコの加盟を見送ってきました。トルコのICC加盟は、EUにとってもEU加盟を推進する上でEU内部でのトルコ受け入れのコンセンサスを作るために重要な懸案事項でした。今回のトルコの決定は、トルコのEU加盟に暗雲をもたらすものであるとともに、EUにトルコ加盟のための例外を設けさせてしまうきっかけとなるかもしれません。EU側の今後の対応が注目されます。

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