当ブログでは、過去3年に渡り、憲法改正についての世論調査を記録してきた。 1.憲法改正への賛否
まず、憲法改正に関する次の問いに対しては、2008年と2010年は賛否がほぼ拮抗しているのだが、2009年に限って「賛成」が「反対」を大きく上回った。何故だろう?
2009年に、憲法改正の機運が高まるような安全保障に関わることがあったか、と振り返ると、北朝鮮による核実験とミサイル発射実験が立て続けにあった年であることが分かる。日本の防衛至上初めて、防衛大臣による破壊措置命令が下り、ミサイル防衛システムの一翼を担うPAC3が公然と実戦配備された。日本の有事への対応態勢が試された出来事で、日本中が関心を寄せた。「あなたは、今の憲法を、改正する方がよいと思いますか、改正しない方がよいと思いますか」 このような安全保障上の懸念は、日本国民の憲法に対する一般的な捉え方さえ劇的に変化させるようだ。 2.憲法9条の改正について
戦争を放棄し戦力の所持を禁止した憲法9条の改正についても、北朝鮮の脅威が間近に感じられた2009年に、2008年と2010年には見られなかった変化があることが分かる。ここで、次のような問いをベースに統計をまとめている。
S1「戦争を放棄すること」を定めた第1項については、改正する必要があると思いますか、ないと思いますか」 この二つの問いに対し、9条の第一項と第二項を「改正する必要がない」とした割合が、両項とも一様に数ポイント減っているのである。脅威が去った2010年には、ご覧のように元の水準に戻っている。 3.憲法9条をどうするか
「戦争を放棄し、戦力を持たないとした憲法第9条をめぐる問題について、政府はこれまで、その解釈や運用によって対応してきました。あなたは、憲法第9条について、今後、どうすればよいと思いますか」 これに対する回答は5通りあるのだが、グラフの関係上表記を省略した。 実際の回答の選択肢とグラフでの対応は、次の通りである。 1.「これまで通り、解釈や運用で対応する」→現状維持 ※2009年までは、この項目は「わからない」だった。
ここでも、2009年に「現状維持」が著しく下がり、「改正」がグンと上がっていることがわかる。しかしもっと興味深いのは、「堅持」の項目が、3年間を通じて一様に下落傾向にあることだ。つまり9条を改正はしないが、「解釈や運用」を厳密に守ることはしないことを、国民が選択してきていることの表れだといえる。これは、3年間を通じたデータを見なければ気付かないことだった。 4.総括
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