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#秘密保護法成立 【緊急掲載】
13日公布後、即日施行される4つの条文の規定と注意点 
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1.はじめに
 
下記にあるとおり共同が報じるように12月13日「公布」が事実であれば、法律の規定(附則)に従って法が「施行」されるのは公布から1年内ということになります。ただし、ここで注意が必要です。
 
政府は、特定秘密保護法を13日に公布する方針を決めた。1日午前の閣議で正式決定する。(13日に特定秘密保護法公布へ - 47NEWS)
 
 
2.公布に関する附則の説明
 
「公布」について規定する条文の附則第一条には、こう書かれています。
 
この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
 
この後が重要です
 
 
ただし、第十八条第一項及び第二項(変更に係る部分を除く。)並びに附則第九条及び第十条の規定は、【公布の日から施行する】
 
 
つまり、第18条1-2項並びに附則第9-10条は、「施行」の日を待たずに【12月13日から「施行」される】ということです
 
 
ここで、公布予定日の13日から「施行」される事項について把握しておく必要があります。
こちらを参照すると、「附則」が参照する条文の内容がよく分かります。
 
特定秘密保護法の全文(朝日新聞)
 
(施行期日)
 
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、第十八条第一項及び第二項(変更に係る部分を除く。)並びに附則第九条及び第十条の規定は、公布の日から施行する。
 
3.個々の施行対象条文
 
第18条1-2は、「特定秘密の指定等の運用基準等」に関わるものだとわかります。つまり安倍政権は、公布後、施行までの1年内に「運用基準」等を定めるつもりということです。しかもこれは「国会」が行うのではありません。「行政」が行うのです。参照条文を見ていきましょう。
 
雑則
 
第十八条
 
1 政府は、特定秘密の指定及びその解除並びに適性評価の実施に関し、統一的な運用を図るための基準を定めるものとする。
 
 
2 内閣総理大臣は、前項の基準を定め、又はこれを変更しようとするときは、我が国の安全保障に関する情報の保護、行政機関等の保有する情報の公開、公文書等の管理等に関し優れた識見を有する者の意見を聴いた上で、その案を作成し、閣議の決定を求めなければならない。
 
【注意】 つまり、12月13日から本施行の1年後までに安倍首相を座長に諮問会議のようなものが設置され、そこで秘密指定又は解除を行うための基準が決められ、法律に適用されるということです。これは閣議決定は経ますが、国会審議は経ないことになります。逆にいえば、政府は本施行を待たずに、迅速にこの「基準」を定め、閣議決定することで、秘密指定基準そのものは1年以内に施行できることを意味します。この諮問会議を率いるのが、新設の国家安全保障会議NSCとなり、その実質的責任者は、谷内NSC局長礒崎国家安全会議担当補佐官となるでしょう。
 
附則
 
9条
 
附則9条は、「指定及び解除の適正の確保」に関わるものだとわかります。国会答弁で安倍総理が突然言い始めた「第三者的機関」について、審議では仮称が飛び交いましたが、条文ではその組織名すら定まっていないことがここからわかります。ただし、ここには落とし穴があります。 
 
 
第九条 政府は、行政機関の長による特定秘密の指定及びその解除に関する基準等が真に安全保障に資するものであるかどうかを独立した公正な立場において検証し、及び監察することのできる新たな機関の設置その他の特定秘密の指定及びその解除の適正を確保するために必要な方策について検討し、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
 
【注意】 条文には、「独立した公正な立場において検証し、及び監察することのできる新たな機関の設置その他の特定秘密の指定及びその解除の適正を確保するために必要な方策について検討し、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。」とありますが、方策について検討するということは、あくまで「検討」することであり、その「検討の結果」、方策が実施されるとは限りません。「結果に基づいて所要の措置を講ずる」とありますが、「所要の措置」が生じなければ、措置が講じられない可能性もあるのです。ここが注意が必要です。
 
勿論、方策を検討した末、行政機関からの出向が大半を占めるような「独立第三者的機関」を設置する場合もありますが、その場合は機関の独立性や中立性を監視する必要が生じます。
 
10条
 
附則10条は、「国会に対する特定秘密の提供及び国会におけるその保護措置の在り方」を定める規定ですが、これは朝日の記事を見ると、全文丸ごと、衆議院での修正協議の末、その場で設けられた新条項であることがわかります。基本的には、国会を国権の最高機関として認め、尊重し、適切な法の適用を量るための条項です。
 
これが丸々原案から外れていたのだと思うと寒気がしますね。国会軽視も甚だしいです。
 
 
第十条 国会に対する特定秘密の提供については、政府は、国会が国権の最高機関であり各議院がその会議その他の手続及び内部の規律に関する規則を定める権能を有することを定める日本国憲法及びこれに基づく国会法等の精神にのっとり、この法律を運用するものとし、特定秘密の提供を受ける国会におけるその保護に関する方策については、国会において、検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
 
 
【注意】 この条項は、「特定秘密の提供を受ける国会におけるその保護に関する方策については、国会において、検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする」としていることから、つまり次期国会以降(※報道により来年1月27日開会と判明)、検討される事項を定めているということです。それまでの間は、国会にはこの法律に基づく追加の審議などは行われず、また内閣や与党の提示により国会の「お諮りする」というプロセスがとられることになります。
 
つまり、法律上国会側から求める権利があるのではなく、あくまで政府与党側の発議を待ってしか、この条文に関わる審議はできないことになります。実は政府に国会への報告を求める規定は第19条に定められており、これは施行の範囲に入らないので、政府には法的に、国会に対する報告義務は施行後まではないことになります。
 
 
第十九条 政府は、毎年、前条第三項の意見を付して、特定秘密の指定及びその解除並びに適性評価の実施の状況について国会に報告するとともに、公表するものとする。
 
4.おわりに
 
以上が、12月13日の公布後ただちに施行され政府内で検討が始まる条文の内容と注意点です。とくに注意が必要なのは、秘密指定と解除の基準に関する施行については、政府はいつでも行うことが可能ということ。それから、これらの基準や、第三者的機関の設置が決定した場合の適性についても、本施行となる1年後までは、政府には国会への報告義務がないということ。つまり、政府はフリーハンドであるということに、なにより注意が必要でしょう。
 
報道の通り12月13日が公布の日となれば、来年の12月13日までの1年間の間に、法の完全施行へ向けた整備がなされる筈です。しかも、秘密指定・解除基準については、1年を待たないでも実施可能なのですから、政府の決定事項(閣議決定)については引き続き注視する必要があるでしょう。また、13日の閣議決定では施行日も明確に定められる可能性がありますので、「公布」から「施行」まで1年間のんびりと待っていて良い訳ではありません。
 
くれぐれもご注意下さい。
 
(参考)内閣法制局「法律の原案作成から法律の公布まで」
 
(参考)秘密保護法の5つの問題点(第三者のツイートより)
 
以上
 
2013年12月10日

転載元転載元: 幸せの青い鳥

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