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☆ジェイムス・ブラッド・ウルマー:テイルズ・オブ・キャプテン・ブラック (James Blood Ulmer:Tales Of Captain Black) 今日の音楽はオーネット・コールマンの弟子にして非常に独創的なファンクミュージックを音楽界に提示したジェイムス・ブラッド・ウルマーのファーストアルバムです。 オーネット・コールマンはフリージャズの創始者として知られています。同名のアルバムがあり、それはジャズ界に衝撃を与えた作品だったそうです。そして彼は独自の音楽理論「ハーモロディクス」を考案した人としても知られています。難解なために一般の人には分かりづらい理論として知られています。この単語は元々造語です。西洋音楽で音楽の3要素と呼ばれる「ハーモニー」と「メロディ」と「リズム」を合体させた単語です。うろ覚えでしかも理解しているとは決していえない私ですが、あえて間違いを承知で言いますとこの理論はそれら3つの要素を平等に扱い作曲・演奏する事です。誰かが雑誌かCDの解説で言っていましたが、それを満たすような音楽は結局のところ「アフリカの民族音楽」になるようです。ハーモロディクスをフリージャズの発展形「フリーファンク(フリージャズ+ファンク)」と乱暴に言い換えてもいいと思います。 ウルマーは師匠であるコールマンの元で修行し、師匠から理論を理解した男として認められました。理論を他に理解しているのはコールマンと彼の息子のディナードだけだそうです。本作ではその師匠がサックスで、そしてディナードがドラムで参加しています。この3者がここでハーモロディック理論の実践を行っています。 緊迫感がある音楽です。上のほうでフリーファンクと書きましたが、まさにそれが本作の音楽の説明にピッタリだと思います。ウルマーのギターはファンキーなのですが、どこか無機質な感じがあります。まるでファンクに傾倒したニューウェーヴ(またはポストパンク)系バンドの「ア・サーティン・レイティオ」や「ポップ・グループ」、「ピッグバッグ」、「マキシマム・ジョイ」、「23スキドー」などが持つファンクを思い出させます。ファンクのコテコテ感、いなたさ、粘着性などがあるようでありません。70年代のファンクとは系統が違うファンクと言うしかありません。おそらくフリージャズの持つ違和感と異様さの影響だと思われます。ロック的なギターの演奏も聞くことが出来ますが、ロックのようでロックではない感じです。 オーネットのサックスはハーモロディクスそのものでしょう。彼のサックスはコルトレーンやソニー・ロリンズと比べて良くも悪くも人間味がありません。この人の吹くサックスのバラードは非常に冷め切ったもののように思えます。本作では時々ウルマーのギターと「ハモる」時がありますが、そのハモりの部分はとてもメロディアスです。しかしそのメロディはどこか奇妙で不穏な感じを与えます。唐突に曲間で現れるので余計にそう思えます。彼の代表作の1つ「ダンシング・イン・ユア・ヘッド」や「ヴァージン・ビューティー」では彼のハーモロディクス(またはフリーファンク)が最もよく具体化されていますのでご一聴をお勧めします。 ウルマーはあのジミヘンの再来とも言われたことがあったそうです。ジミヘン以降黒人のギタリストでロックに接近する人はほとんどいなかったので彼や「ジャン・ポール・ブレリー」はジミヘンの再来と言われました。ブレリーはジミヘンの影響を自他共に認めていますが、ウルマーにはジミヘンの影響がほとんどありません。彼のルーツはジャズ、ブルース、ハーモロディクスです。ロックに接近をした事はありましたが、彼はジミヘンほどロックには近寄りませんでした。そんな時代の作品は「ブラック・ロック」と「フリー・ランシング」です。どちらも非常にいい作品です。 オーネットコールマン、黒人ギタリスト、ハーモロディクス、ジャズファンクと言った単語に興味のある人にお勧めです。ニューウェイヴの方面からファンクに関心のある人にもお勧めですよ。
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「ブラック・ロック」と「フリー・ランシング」はLPをリアルタイムで愛聴してました!ハーモロディクス関係ならOrnette Colemanの弟子でバカ・テク・ベーシストのJamaaladeen Tacuma / Showstopper辺りがお勧めです!
2006/7/24(月) 午前 9:19 [ 詫びShin ]
へーー、リアルタイムで聴かれてましたか。当時の印象はどうでしたか?オーネットは好きですけど、Jamaaladeenは見落としてました!!気になるなあ
2006/7/25(火) 午前 1:13 [ john mclaughlin shakti ]