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☆キング・クリムゾン:ビート (King Crimson:Beat) 今日の音楽はキング・クリムゾンの悪名高い80年代の3部作の内の1枚「ビート」です。 去年、クリムゾンの80年代の3枚のアルバムをここでとりあげそれらの再評価と新しい聞き方の提示をしたいと言いました。しかし今日まですっかり忘れていました。忘れない内にまだとりあげていない作品の現時点での感想を書いてみたいと思います。 本作はその80年代の3枚のアルバムの中では2番目に発表されたものです。クリムゾンは70年代半ばに一度解散しました。その後80年代初めに活動を再開しました。プログレッシヴロックのリーダー的な存在だったクリムゾンはかつての音楽とは違う音楽を展開しました。80年代初めに流行っていたニューウェーヴまたはノーウェーヴ(ニューウェーヴのアメリカ版)に強く影響を受けた音楽です。特に後者の代表格「トーキング・ヘッズ」の影響が強いです。 トーキング・ヘッズやニューウェーヴ系アーティストのように本作でのクリムゾンはリズムの反復に主眼を置いています。前作「ディシプリン」よりもそのリズムへのこだわりが強くなりました。その結果、今聴くとロックと言うよりはクラブミュージックとして聴こえます。昨今の打ち込みによるデジタルなリズムではなく人力のリズムなのでクラブ系音楽ファンとしては新鮮に聴こえます。 リーダーのロバート・フリップのギターは70年代では聴くことの出来ないエキゾチックな音です。中東や東南アジアあたりの音楽を髣髴させる音を本作で聴く事が出来ます。彼は本作の最後の曲「レクイエム」ではかなりアヴァンギャルドなギターを弾いています。個人的にはこれが非常にニューウェーヴらしさを感じさせる曲です。 本作をクラブでかけて踊りながら聴く、という発想をクリムゾンファンはどう思うでしょうか。「ふざけるな!!」と言われそうですが、そういう聴き方が実際にできるのです。私は全くふざけていません。ロックの文脈で聴くと本作はあまり面白くないでしょう。あまりにシンプルで軽すぎるように聴こえると思います。そのせいか80年代のクリムゾンの3作品を積極的に評価する人の意見を私は聴いた事がありません。トニー・レヴィンのベースとビル・ブラフォードのドラム(とエイドリアン・ブリューとフリップのギター)によるシンプルでミニマルなリズムの反復が生む「グルーヴ」はクラブ系音楽好きには「快感」そのものです。この「グルーヴの快楽」に目覚めると80年代のクリムゾンが非常に面白くなります。クラブ系音楽で言うところの「レアグルーヴ」として私は本作を積極的に評価しています。
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クリムゾンがレア・グルーヴかあ・・・それって、なかなか面白い観点ですよね。言われてみればそうかもしれないですね。21世紀らしいクロスオーヴァーな観点から見出された新たなレアグルーヴ、クラシックスとして再評価されると良いのですが。ここ最近、Jazztronikなんかも「Pathways」のようなプログレッシヴな作風のものが多いですしね。こういういろいろな発見がもっとされていくと、音楽ももっと面白いものになっていくのでは。
2006/3/23(木) 午後 0:15 [ - ]
面白いでしょう(笑)。鋭いDJの方ならとっくにそう思っているのでしょうが、私はこれが結構斬新な観点だと自負してます(笑)。ぜひnyangoさんのプレイリストに加えてみてはどうでしょうか。今来日中のストーンズもそうですけど、まだまだレアグルーヴで再評価できる昔の音源はいっぱいありますよね。
2006/3/23(木) 午後 5:27 [ john mclaughlin shakti ]
すごい分かる気がしますわ。トーキングヘッズもクリムゾンもストーンズもJBもスペシャルズもボブマーレーもジョイスもAC/DCもドナルドバードも、独特な面白いグルーブを発する音楽ですもんね。なんとなくですがレアグルーブって言葉をそういう風にとらえてました。 転載&トラバ&ファン登録させてもらいます。ワシんとこも遊びに来てください。
2006/4/8(土) 午後 11:37
そうですね。すごいですね、それだけの名前を挙げられるとはかなりの音楽好きですね。一応全部分かる私はただの物好きですけど(笑)。それら全てレアグルーヴとして聴けますね。早速お邪魔させていただきます!
2006/4/9(日) 午後 2:27 [ john mclaughlin shakti ]