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夕方、友達と約束があって町に出かけた。
「もうここでの生活も今年で5年になるのかあ。」
ここにきて間もない頃を思い出した。
はじめは限りなくシンシンと降り積もる雪をみて息苦しさを感じてた。
夏には夏らしくない涼しさがやけに寂しく感じた。
やけにただっぴろく感じる空や町は孤独感を増してた。
でも今はもうそう感じる回数はだいぶ減ってきてる。
それは周りにわかってくれる人、何かを分かちあえる人達ができたからかも知れない。
でも昔のような疑問や悩む気持ちはもうない。
これからはもう迷うこともないだろう。
「わ! 久しぶり〜」
弾けるような声で私は現実に帰った。
何年か前に韓国と日本の交流会で知り合った女の子が立っていた。
彼女は私より年が一つ下で旅行社に勤務してた。
私 :「わ〜 久しぶりだね。 元気だった? どうやって過ごしてたの?」
彼女 : 「実は会社辞めたの。 私今韓国にいるんだよ。 語学院で韓国語習ってるの。」
彼女を知り合ったのは3年くらい前で、旅行社で長く勤務していた。
当初からかなり韓国にはまってたけど、退職して韓国に行くなんて‥
いくらはまってる国だからと言ってもやっぱり全然知らない土地だし、長く努めた会社を辞めるなんて相当な覚悟と決心だったのだろう。
彼女の表情をみて聞く必要もないと思ったが、一応聞いてみる。
私 :「樂しいの?」
彼女 : 「すごく樂しいよ! まだ仕事はしてないけど、もっと韓国語うまくなって韓国で日本人のガイドをしたいんだ。 韓国に來たら連絡してね。」
私 : 「うん。」
バイバイと手を振って彼女は走っていった。
何がそんなに樂しいのか私にはわからない。
でも彼女がこんなに樂しんでるのだ。
きっと周りにいる韓国の人達も一緒にその樂しさをわけあってるに違いない。
彼女の周りも何かが少しづつ変わってるに違いない。。
私は人混みに去っていく彼女の後ろが見えなくなるまでずっとみていた。 -END-
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