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 5月6日、全学連は今中哲二さん(京大原子炉実験所・助教)をお招きし、新入生歓迎講演集会を成功裏にかちとりました。

当日は、講演集会の破壊をもくろむ公安警察が監視するなか、我々が組織した新入生のみならず、ビラやインターネットを見たという一般の方々も多く来場し、会場は満席状態でした。

全学連は今中先生の講演を力に、なお一層の奮起をもって、すべての原発の廃止に向かって、新たな闘いを開始していきます。

今回は、講演集会における全学連中央執行委員会による主催者あいさつを掲載します。なお、今中さんの講演録については、近日中に掲載する予定です。
 
 
 
5.6全学連新入生歓迎講演集会 主催者あいさつ
 全学連中央執行委員会から、講演集会の開催にあたり、あいさつをいたします。

皆さん。きょうは、私たちの企画にお集まり頂き、ありがとうございます。とりわけ、今中先生には、講演を快諾して頂き、ご多忙の中を、大阪からお越し頂きました。大変感謝しております。今中先生、どうもありがとうございます。

司会からもあったように、昨日、すべての商業用原発が停止し、「日本中のすべての原発が止まる日」とも言うべき日を、迎えることになりました。

いまも福島原発事故が進行し、原発労働者をはじめ、労働者人民の生命や生活が脅かされているなか、あくまで政府は、「夏の電力不足」を叫んで危機感を煽り、原発の再稼働を狙ってきました。とりわけ4月以降、福井県の大飯原発3・4号機の再稼働に向けた動きを急速に強めてきました。これに対して多くの人々が反対の声を上げ、あるいは大飯原発のある大飯町におしかけ、再稼働を許さない闘いを連日のようにくり広げてきました。

私たち全学連も、4月に続いて、一昨日の5月4日にも、再稼働阻止を掲げて、現地闘争に取り組み、大飯町でのデモを行なってきました。

このような闘いがあったからこそ、「稼働原発ゼロの日」を迎えたのだということを、ともに確認したいと思います。今日の東京新聞には、この日を迎えたことは政府にとって敗北の日であると書かれています。しかしながら、決して浮かれることはできません。原発の維持・推進か、その廃止かをめぐっては、まさに今が分岐点であり、これからが本当の正念場だということも、同時に確認しておく必要があると思うからです。

大飯原発の再稼働の動きは、これからますます激しくなります。その次には、愛媛県・伊方原発3号機の再稼働も狙われています。これらを突破口に、政府は、次から次へと全国で再稼働をやってしまおうというのです。そうなったら、完全に元の木阿弥です。福島原発事故の被害も収まらず、その事故原因も未解明のままだというのに、政府や電力会社が、お手盛りの安全対策で、再び「安全だ」「安全だ」と強弁して、これまで通りの原発推進体制に舞い戻ることを、私たちは絶対に許してはならないと思います。
本日の今中先生の講演を力に、なお一層の奮起をもって、すべての原発の廃止に向かって、今日からまた、新たな闘いを開始していこうではありませんか。新入生の皆さんの立ち上がりを強く訴えたいと思います。

 野田政府と電力各社は、「夏の電力不足」を叫び立てています。しかし、電力は最大6%の余力があるという政府試算の存在が、今年1月に判明しています。政府や電力会社は、再生可能エネルギーが原発7〜8基分あったのにゼロとしたり、一部の火力設備の定期検査をわざわざ8月に設定したり、節電効果を低く見積もったりしながら、「夏の電力不足」を喧伝していたわけです。昨年夏も、原発の比率が最も高い関西電力でさえ、余力がありました。人為的・技術的にはいくらでも回避できるのに、ありえない「最悪のシナリオ」をあえて作って、「電力不足」を叫び立てているのです。

もし仮に、電力不足が本当だったとしましょう。でも、それによって一時的に計画停電になることと、再稼働によって新たな原発の大事故が発生することと、いったいどっちが大変な事なのかは、考えるまでもないことです。比べるまでもないことです。こんな程度の低い脅しやキャンペーンに、断じて乗せられるわけにはいきません。

なぜ野田政府は、こんなにまでして原発政策、原子力政策にこだわるのか。それは核武装のためです。核兵器開発のために蓄積してきた材料と技術とプラント、そして「原子力の平和利用」という名の隠れ蓑を手放したくないからです。

日本はすでに、約45トンものプルトニウムを保有しています。世界中には約530トンのプルトニウムがあり、ロシア・アメリカ・イギリス・フランスに次いで、第5位の保有量であり、日本のプルトニウムの保有量はすでに核保有国並みになっています。現在やたらと「脅威」が騒がれているイランや朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の比ではありません。

「核製造の経済的・技術的潜在能力は常に保持する」、「最小限度なら、核保有は憲法上問題ない」など、政治家・官僚たちの発言も、後を絶ちません。私たちは、核武装のための原子力政策の延命の試みを、何としても打ち砕いていかねばならないと思います。

そのために全学連は、今年、3つの取り組みを全力でやりぬいていこうと考えています。

1つは、これまで述べてきた、原発の再稼働を阻止する取り組みです。一基たりとも再稼働を許さず、すべての原発を廃止することです。

2つめは、原発の新設・増設を許さない取り組みです。政府は、2020年代中に少なくとも14基の原発を新増設することを計画してきました。そして福島原発の事故を経た今なお、これにしがみつこうとしているのです。とりわけ「準備工事」が強行されてきた山口県の中国電力・上関原発1号機の本体着工が迫っています。これらを許さない闘いが必要です。

3つ目は、核燃料サイクル計画の完成を許さない闘いです。今年10月にも、青森県六ケ所村にある再処理工場の本格操業が狙われています。再処理工場の試験運転―本格操業を阻止すること、高速増殖炉「もんじゅ」を廃止させること、そしてプルサーマル利用を阻止すること、こうした取り組みが不可欠です。

すでに、全学連の各地の仲間たちが、こうした闘いを粘り強く続け、あるいは新たな闘いを準備しています。この場に結集された皆さんが、ぜひ私たちとともに、こうした取り組みに参加されますよう、心から訴えたいと思います。

最後に、全学連は何を考え、何をめざし、何をやっているのか。ここで詳しく紹介する時間はありませんが、全学連が取り組んでいる、今年2012年の主要な課題についてだけ、手短かに紹介したいと思います。私たちは今、大きくは4つの課題に取り組んでいます。

1つは、なんと言っても、今日のテーマである、原発の再稼働阻止、すべての原発の廃止、原子力政策の廃止の闘いです。

2つには、アフガニスタンへの戦争と占領に反対する反戦の闘い、そしてイランへの武力行使が叫ばれるなか、中東反革命戦争のさらなる拡大と、自衛隊の海外派兵を許さない闘い。

3つには、「北朝鮮の脅威」を煽っての日・米・韓による新たな朝鮮戦争を許さない闘いです。

そして4つ目の課題は、「戦争のための基地は、沖縄にも、どこにも要らない」という沖縄労働者人民の叫びに応えて、安保の強化に反対し、名護新基地の建設を阻止していくという取り組みです。
詳しいことは、このパンフレットに載っています。原発のことについても、約20ページにわたって特集しています。

みなさんの中には、原発の問題も、戦争への道も、どうにもならないと考えている人もいるかもしれません。政府の姿勢を変えることなど、到底できないと考えている人もいるかもしれません。しかし、現状は変えられます。現にこうして、「稼働原発ゼロの日」を迎えたではありませんか。この先どうなるかは、私たちの取り組み次第、私たちの姿勢次第です。

学生が、大学の中に閉じこもり、ひたすら授業に出て単位をとることだけに汲々としていたら、その間に、日本は大変なことになってしまいます。今が、まさにそうなりつつあります。学生こそが、もっともっと、社会で起きていること、世界で起きていることに敏感になって、あらゆる変革の試みの最先頭に立っていくことが必要であると、わたしたちは考えています。今日の講演集会を機会にして、ともに考え、ともに行動されますよう、みなさんに強く訴えて、主催者あいさつとさせて頂きます。

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